【バスケ】電鉄杯2日目、見えつつあるチームの課題 vs専修大・日大

京王電鉄杯の3戦目を迎えた。先週の対戦成績を1勝1敗とした慶大は、専修大と対戦。相手長身センターの高さを生かした攻撃や、スリーポイントシュートの応酬に、慶大は苦戦し、試合は終始追う展開となった。最終的には、71-96のスコアで敗戦。大量失点を喫し、ディフェンス面に課題が残る一戦となった。続く第4戦の相手は、昨年、関東大学リーグ戦で1部昇格となった日大。慶大は主将の西戸をはじめ、後藤、サワといった主力選手をスタメンに起用し試合に臨んだ。

 

2016/4/16(土)@エスフォルタアリーナ八王子

第32回京王電鉄杯 vs専修大

 

1Q

2Q

3Q

4Q

合計

慶大

11

7

28

25

71

専大

26

8

30

32

96

◆慶大スターティングメンバ―◆

PG

#4 西戸良(総4洛南高)

SG

#5 後藤宏太(環4・藤枝明誠高)

SF

#18 澤近智也(環2‣高知学芸高)

PF

#15 原匠(環2・近大付属高)

C

#22 トカチョフサワ(環3・國學院久我山高)

 

 

 1Qの立ち上がり、#4西戸、#5後藤のスリーポイントが決まるなどして、上々の出だしを見せたかのようにも思われた。だが、1Q開始から3分を経過後に、流れは急変。専大は、高さのある留学生センター、#30アブフィリップにボールを集める作戦で得点を狙う。これに対応出来ない慶大は、次々と得点を許してしまい、わずか4分間の間に14点を失ってしまった。スコアは11-26と、15点のビハインドを負って、1Qを終えた。

 続く2Q。前クオーターでは手を焼いたアブフィリップ相手に、慶大は常時2人以上の選手を付け、徹底的にマークを行った。その結果、アブフィリップを狙ったパスはカットされ、専大は違った戦法で攻撃せざるを得なかった。工夫したディフェンスにより、相手の中心選手を封じた慶大は、2Qでの失点をわずか8点に抑えた。一方のオフェンスだが、相手ゴール内に上手く侵入することが出来ず、外からの攻撃が主となった。後藤が2つスリーポイントを決めたが、全体的にシュート精度を欠いた慶大。2Qでの得点は7点に留まった。

 互いに決め手を欠き、ロースコアに終わった2Qとは対照的に、3Qは打ち合いの展開となった。慶大は、途中出場の#6藤井和朗(経4)、#13吉敷秀太(政2)らの活躍で得点を伸ばしていくが、ディフェンスに甘さが出てしまい、相手シューターにスリーポイントを多く許してしまった。結果、3Qでは28得点を奪ったものの、30点を失い、リードをさらに広げられ、試合は最終Qへと突入することとなった。DSC_0156

 意地を見せたい慶大。だが、勢いのある専大に最終Qでも主導権を握られる展開に。#10堂本阿斗ディーン(商3)、#11木村能生(環3)がそれぞれ7得点、6得点を挙げる活躍を見せ、オフェンス面では奮闘したが、専大の猛攻を止めることが出来ず、このクオーターでは32失点を喫した。最終的なスコアは71-96で試合終了。途中出場の選手が総じて活躍し、オフェンスを活性化させたことは今後に向けて明るい材料となるだろう。それだけに、終始ディフェンスを整備出来なかったことが悔やまれる。慶大バスケ部らしい、「粘り強い」バスケットが再び披露されることを期待したい。

 

(記事 小沢光市)

2016/4/16(土)@エスフォルタアリーナ八王子

第32回京王電鉄杯 vs日本大

 

1Q

2Q

3Q

4Q

合計

慶大

29

16

14

21

80

日大

13

17

15

23

68

◆慶大スターティングメンバ―◆

PG

#4 西戸良(総4洛南高)

SG

#5 後藤宏太(環4・藤枝明誠高)

SF

#18 原匠(環2‣近大付属高)

PF

#15 高橋晃史郎(政3・慶應義塾高)

C

#22 トカチョフサワ(環3・國學院久我山高)

 

 日大の先制で始まった第1Q。慶大はパスがよくつながり、順調に得点を重ねていく。特に活躍が光ったのは、後藤。「空いたら撃つを積極的に狙っています」と語る言葉の通り、3ポイントを4本決める圧巻の活躍で、14得点をマークした。チーム全体では29得点を重ね、終始慶大ペースで第1Qを終えた。

  第2Qでは、第1Qほどの勢いはなくなったものの、慶大は堅いディフェンスで相手に主導権を渡さない。サワが自ら放ったシュートのリバウンドを取り、再びシュート。意地のゴールを決めるなど、粘り強く得点を伸ばしていく。結果、第1Qのリードを守る形で、前半を終えた。

  第3Q、慶大はこの試合で初めて日大に押される展開に。慶大側の疲れも目立ち、6分過ぎには8点差にまで詰め寄られてしまう。しかし、直後にサワ、後藤、西戸の連続ゴールで辛うじて得点差を15点に戻すと、その後は、サワ、木村(環3・東山高)の身長を活かす好ディフェンスで、さらなる日大の反撃をかわした。

  迎えた最終Q、今まで思うように得点を伸ばせなかった日大の猛攻が始まった。中心となったのは#1本村。日大はボールを本村に集め、次々とゴールを決めていく。第3Q終了時14点あったリードは、わずか2点に。この状況で慶大を救ったのは、4年生だった。残り1分40秒で西戸が3ポイントシュートを決め、試合の流れを変えると、後藤のフリースローで相手を離した。そして最後には西戸のブザービート。12点差で勝利を勝ち取った。

  「日大に勝てたというのは、今までやってきたことが上手く試合に繋がっているのかなと感じます」と語る西戸。選手たちにとってもこの勝利は大きなものであるようだ。しかし、「最後はリバウンドが取れてなかった」と木村が語るように、リバウンドを相手に与えたことにより日大を流れに乗せてしまったことは否めない。収穫の多いであろう本戦。次のリーグ戦でさらに成長したバスケ部を見るのが楽しみだ。

 

(記事 清野日奈子)

 

西戸良(総4)

(試合を振り返って)今日は2試合目の日大戦に重きを置いていました。先週の試合での反省点をふまえて今日まで練習してきたんですが、それが上手く出た所と出なかった所があったので、まだまだ練習が足りないと感じました。特にリバウンドからの速攻という自分達の強みがあまり活かせなかったです。それでも日大戦のような接戦で勝てたというのは大きな収穫になったと思います。(日大戦で決めたハーフラインからのブザービーターについて)点差をつけて勝っている状況だったので、あまり狙ってませんでした。時間も残り2秒を切っていたので、「入ればいいな」ぐらいに思って気楽に打ちました(笑)(京王電鉄杯の位置付けについて)最終目標は早慶戦に勝つことなので、それに向けて去年まであまり試合に出ていなかった選手が経験を積むための、一つのステップと捉えています。なので試合の勝ち負けより、練習でやったことを発揮できるかが重要だと思っています。(主将として意識していること)練習中は、チームのやろうとしているバスケを徹底させることです。試合では、勝利を続けることで成功体験を積み上げなければいけないと思っています。去年は勝てなかった拓大に先週勝って、今週も日大に勝てたというのは、今までやってきたことが上手く結果に繋がっているのかなと感じます。この積み重ねは1部リーグで勝ち残れるという自信に繋がると思うので、四年生、そして主将としてチームをどう勝たせるかを考えています。(チームとしての課題)一対一のディフェンスとシュート力です。どちらも取り組んでいるけど、実戦で生きる練習が出来ていないのかなと感じました。練習中から、例えば動きの中でシュートを打つ、一対一のディフェンスでも周りが指摘して修正していく、などやり方は色々あるので、試合に繋がるような練習をしていきたいと思います。(自身の課題)阪口HCから1試合20点以上取るように言われているけれど、得点面でまだあまり貢献できてないのかなと感じました。前半に後藤が点を取ってくれるので、後半後藤が疲れた時に自分がどれだけ得点に絡めるかが、1部リーグの大学を相手にきたときの勝敗に繋がると思います。なので得点力というのが自分の課題だと考えています。

 

後藤宏太(環4)

(試合の感想)先週の試合は勝ちにこだわってというより、日大の試合に標準を合わせたので、本当に短い時間しかありませんでしたが、出たメンバーが自分の仕事を明確にやろうと臨みました。日大の試合は一部リーグ戦でも絶対勝たなければいけない試合だったので、今までやってきたことに加え、勝ちということを意識してやりました。(3ポイントシュートをたくさん決めていたが)自分が小さいので点を取るのであれば外のシュートしかないかなということがあって、昔から外のシュートには自信をもってやっているので、空いたら撃つというのを積極的に狙っています。(京王電鉄杯はどんな位置づけか)まず、チームとしては、勝ちということよりは、自分たちで今までやってきたのを出そうという立ち位置で置いています。個人としては、今まで、一年生の時は普通に出れなくて、2年生の時は体調不良で出れなくて、3年生の時はケガで出れなくていうことで、今年4年目で初めての試合だったので、一部のチームや結構強いチームと当たれるということで、楽しみにはしてました。(今後の課題)まず、個人としては、拓殖の試合で前半はいい感じでシュートが撃てるのですが、後半は失速してしまう部分があるので、そこは個人として体力の部分だったり、後半も前半と同じぐらい活躍できるようにということが課題です。チームとしては、背が低いので、専修大学であればリバウンドがすごくとられたので、リバウンド、ルースボールなどみんなが当たり前にできることを詰めて、強い相手にも勝てるようにしていけばいいと思います。

 

木村能生(環3)

(今日の試合の感想)最初、専修大戦は序盤に離されたのが大きかったと感じています。でも今日は2試合あって、気持ちを日大に向けると言っていたので、日大に勝てたのはすごく良かったなと思います。あと、日大の最後は、リバウンドが取れていなかったので、そこの部分で、スクリーンアウトなど基礎的な部分を、チーム全体として、センター陣はもちろんのこと、締めていかなければならないと感じました。(身長を生かしたプレーが多いが)まだまだ自分でもできていないことがあります。強いプレーをしろと言われていて、それがやっぱりできていない部分があるので、僕は身長があって、ポジションは、センターとしてやっているので、そこがこれからリーグ戦に向けて、早慶戦に向けて重要になってくるかなと思います。(チームの今後の課題は)やはり身長が低いので、リバウンドです。あとは、早慶戦に向けて、まだどういう戦い方をするか分かりませんが、早稲田に対して、六大学の時の様にやられては駄目だと思うので、その部分でどう対策するか、どう戦っていくかという部分。また、ディフェンス、リバウンド、ルーズボール、この3つの基礎的な部分は、慶應はどこのチームにも負けては駄目だと思うので、チーム全体としてやっていかないといけないと思います。(次の試合への意気込み)自分が試合に出れば、できる限りのことをしたいと思います。

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