2020年東京五輪へ向け、早慶を代表する選手が交流!

 

 

最後には全員で集合写真

最後には全員で集合写真

2016年3月13日、慶應義塾大学三田キャンパス内にて「早慶アスリート交流会」が開かれた。参加者は早大、慶大に在籍する現役のアスリート達。ゲストには、早稲田大学院OBである元ビーチバレーボール日本代表の朝日健太郎さんと、慶大OGでありロンドンパラリンピックに出場経験のある陸上競技選手の高桑早生さんを迎えた。現在の大学生は4年後の東京オリンピック・パラリンピックを担う世代である。今の彼らがこの場で刺激し合うことによって、日本全体を盛り上げてくれるに違いない。

 

     鈴木寛研究会のゼミ長である会田直浩さん(総4)によると、この研究会では「ソーシャル・プロデューサー」の養成を目指し、PBL(Project Based Learning)という課題解決型学習の方法を取っている。自らプロジェクトを企画することによってリーダーとしての実践経験を積み、授業でその理論を構築し学びを最大化させるのが狙いだ。ゼミ生は60人を超え、個々のフィールドでプロジェクトの企画を行っている。その一環としてスポーツの分野で活動しているグループによってこの交流会が催された。「多種多様な競技の選手たちが一堂に会し、意見交換をしながら刺激を与えあう。ALL JAPANで2020を盛り上げようという動きはあるが、主役である選手達もALL JAPANになる必要がある」。企画者である藤本洋平さん(総4)の狙いはずばりここにある。

     最初のコーナーは自己紹介。円になって互いの競技や将来やりたいことについて情報を交換した。始めは緊張していた選手たちだったが、1人1人と話をするうちに徐々に打ち解けていく様子が見て取れた。その後のフリートークでは数名で輪になって食事を楽しむなど、和やかな雰囲気に包まれた選手たち。最後はパネルディスカッションでゲストの2人のお話を聞き、アスリートとしての社会貢献や、目標設定の仕方に対する考え方を学んだ。ゲストに対して質問を投げかける中で互いの意見を共有し、個人競技や団体競技、パラ競技など様々な視点から競技に向き合うことができた。今まで他の競技の選手との関わりが少なく、「閉鎖的な社会」にいたアスリート達にとって視野広げる機会となった。参加者は「ここで得たものを自分の言葉で持ち帰ってチームメイトに広めていきたい」と語った。

(記事   鈴木優子・反保真優・千綿加華)

 

 

 

 

以下、参加者コメント

 

加藤拓也(慶大政3・野球)

(アスリート交流会で聞いた話を今後の競技人生にどう活かしていきたいか)アスリートの価値であったり、いろいろな競技の競技人口を増やすことであったり、マイナースポーツを広めていくという話を聞いたので、僕は野球という大きなスポーツをやらせてもらっていて、僕自身野球を広めていくというということに対してはあまり目が向いていなかったのですが、これから先自分から発信して野球だけではなくスポーツ全体を盛り上げていきたいと感じました。今後の自分のキャリアに対しては、とりあえずこの1年間競技に集中することを1番大事にしていこうと思います。

 

藤田慶和(早大スポ科4・ラグビー)

(ゲストの方々のお話を聞いて)新しいものを取り入れていくことと、自分が居心地のいい環境ではなく厳しい環境に身を置くことで人としてアスリートとして成長できるというお話が印象的でした。これから自分もできるだけ厳しい環境に身を置いて、ラクビー界だけでなく色々な競技、色々な方々とお話することで、色んな意見や色んな考えを取り入れて、そこで自分で良いものもの悪いものを判別して今後の競技生活に繋げていきたいと思いました。 (ラクビーの発展のために) 最近ラクビーは人気が出てきて、まずは日本代表が強くないと応援してもらえないので、自分達が頑張って強くなって、ファンサービスなどを通して応援してくださる方を大切にして、感動を与えて僕たちのプレーで喜んでくれる人が一人でも増えたらいいなと思います。頑張ります。

高桑早生さん(慶大総卒・陸上)

(この会の趣旨を聞いて)部活の同期に誘われたのがきっかけなのですが、前向きな、若さ溢れるパワー溢れるいい会だと思います。

(仕事と競技の両立は)まだ1年目がやっと終わるところで、できないこと、わからないものも多く毎日がむしゃらにやっていますが、やはり大変だなと思います。競技でも結果を残さないといけないし、仕事も覚えなければいけないので、バタバタしていますが将来に向けてはすごくいいベース作りになっていると思います。

(今後の障がい者スポーツの発展)

選手としてリオデジャネイロパラリンピックに出場してしっかり結果を残すこと、そして2020年の東京パラリンピックで会場が満員になるようなレースをすることが一番の目標です。会場を埋めるためには今からパラリンピックの魅力を知ってもらうという活動をこつこつやっていかなければいけないので、競技面でも、イベントを通してでも少しでも力になれるように努力していきたいと思います。

 

朝日健太郎さん

(このような会で現役のアスリートである学生達と交流してみて)

自分自身を振り返ってみると、みんなさすがだなと思いました。自分を高めたいという気持ちと自分の人生プランという課題と真正面から取り組んで理解をした上でのこの会の出席だったのだなと感じられました。競技力向上とキャリアデザインがもっと良くなるようなことをもっとしていけたらなと思います。非常に面白かったです。もっと本音も聞いてみたかったですね(笑)

(花形とスポーツと目立たないスポーツの差をなくすためにはどう思うのか)

メディアがたくさん発信してくれるのもひとつだと思うけど、1番伝えたいのは、マイナースポーツの選手達がどれほど本気でその競技に取り組んでいるかが大事だと思います。「マイナーなので困っているんです」というセリフはご法度。選手達がいかにその競技を本気でやっていることが前提にないと何も始まらないと思う。マイナースポーツだろうが、メジャースポーツだろうがどこまで本気で追求しているかを問いかけたいです。

(アスリートからの視点として2020年東京オリンピックをどう盛り上げるべきだと思うか)

選手はもちろん主役だが、選手以外の方々がどうか変われるかというのが大事だと思います。オリンピックを日本でやるというコンテンツを元に子供達が国際感化や歴史を学ぶなどといった、一スポーツではないものがすごく派生をするので。新しいオリンピックの利用の仕方を若い人たちで作っていただけたらなと思います。

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