6大学の頂点を目指し行われる6大学対抗戦。その第2戦となる法政大戦が行われた。序盤、得点を重ねるが、その後リードを守り切れず苦しい戦いに。両者一歩も引かない接戦を繰り広げていたが、4Q終盤、4連続失点を喫し、12-13で敗戦。悔しい逆転負けとなってしまった。
6大学対抗戦・第2戦 VS法政大
2012/4/2(日) 12:00F.O @日吉陸上競技場
チーム | 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 計 |
慶大 | 3 | 3 | 1 | 3 | 12 |
法政大 | 1 | 3 | 4 | 5 | 13 |
試合は、序盤から慶大が法政ディフェンスに襲い掛かる。2分、幸先良く先制点を奪うことに成功すると、続く4分にもAT小鹿(政3)の得点で追加点。7分には、脇坂(経2)からAT呉地(経3)へとボールが渡ると、呉地がそのままシュート。ゴーリーの逆を突く技ありシュートでゴールを奪い、その差を3点に広げる。3-0とリードを得た慶大は、呉地を中心に幾度となく法政ゴールを脅かすが、法政も必死のディフェンスを見せる。追加点を奪えない慶大は、逆に法政に1点を返され3-1で1Qを終える。2Qも、勢いをそのまま持続したい慶大だったが、法政も徐々に勢いを取り戻す。7分、8分に連続失点を喫し同点に追いつかれてしまう。流れは完全に法政に渡ったかに思われたが、その流れを止めたのはMD伊藤(法2)だった。ゴール前でボールを受けると、法政ディフェンスに囲まれながらもシュート。難しいシュートを決め、再び慶大に流れを引き寄せる。続く12分にも、ゴール前で脇坂がボールを受けると、そのまま反転してシュートに持ち込み得点。その後は1点を返されるが、終盤に相手のクリアミスから得点を挙げ、6-4と2点リードで前半を終える。
続く3Q、慶大にとっては苦しい時間帯となる。開始直後に幸先よく追加点を奪った慶大だったが、法政の反撃を受けてしまう。4分、6分に中盤でのパスミスからボールを奪われ、そのまま連続失点を喫すると、10分にも失点。同点に追いつかれてしまう。「グラウンドボールに対する寄りが負けていた」(呉地)という通り、相手からボールを奪えなくなった慶大は防戦一方の展開に。16分にも失点を許し7-8と逆転を許す。それでも、3Q終盤慶大も意地を見せ、2連続得点。9-8と、何とかリードを奪って3Qを終える。
そして試合はついに、最終Qを迎える。開始3分、この試合幾度となく法政ディフェンスを脅かしていた呉地が魅せる。難しい体勢からゴールを奪うと、1点ずつを奪い合い迎えた9分にも得点。呉地の活躍で、慶大がリードを広げる。しかし、ここにきて「体力がない」(呉地)という通り、疲れからか中盤でのボール回しにミスが目立つようになる。慶大は、ミスからボールを失い、法政の攻撃へとつながるという悪循環に陥ってしまう。それでも、ゴーリーを中心に集中したディフェンスを見せていた慶大だったが、徐々に崩れ始める。12分に失点を喫すると、そこからまさかの4連続失点。3点あったリードをひっくり返され、逆転されてしまう。その後、何とかゴールを奪おうと反撃に転じるが、法政ディフェンスを崩すことはできずにそのままタイムアップ。12-13と敗戦を喫してしまった。
残り8分で、3点差を逆転されてしまった慶大。これで、6大学対抗戦2連敗となってしまった。4年生不在の中、戦力的には厳しいかもしれない。しかし、「全日本選手権優勝」(田中)を目標に掲げるチームにとって、戦力の底上げは必須である。試合後は、選手たちが真剣に話し合いをする様子も見られた。春期間の目標となる「早慶戦優勝」。まずは、ここに照準を絞って、選手たちは1試合、1試合成長を続ける。(記事・石塚大樹)
コメント
呉地
(今日の試合を振り返って)慶應の流れが良かったときは、前に出れて結構点を取れていたんですけど、試合中何回か法政に流れが来てるときは、自分たちは決めきることが出来なくて、立て続けに失点してしまうということが、今日よくなかった点かなと思います。(攻めあぐねているシーンが目立ったが)攻撃面で自分たちのミスをフォローできていなかったという点がまず、慶應が良くなかったと思ったところで、細かいところで言うとグラウンドボールに対する寄りが負けていた時間というのが、法政に流れが傾いていましたね。(去年は快勝した相手だったが)走りきる力が、まだ昨年のチームと比べて足りないのかなと思います。4Qを通してまだ走り切れてないというのがまだあるので、去年はトレーニングをしっかりやって4Qを通して自分たちのやりたいことが出来ていたっていうのがあったんですけど、今回は体力がないというのをわかってやってはいたので、これからは試合を通して自分たちのやりたいことをしっかりやりとおすということが必要だなと思いました。(今シーズンの目標)長期的な目標というのは、全日本優勝というのがあるんですけど、そのためにも一番近い早慶戦にしっかり勝って、つなげていくということを目指していきたいです。
田中
(今日の試合を振り返って)ずっと練習でやっていた、相手のボールに寄せるという意識点が試合を通して出来ていなかったので、試合の勝ち負けより、その意識点が出来ていなかったことを反省すべきだなと思います。(4年生が不在でしたが、手応えは)去年の主力が今の4年生で、今年のメンバーは全然出ていなかったので、自分たちが出るという自覚が足りないです。まだまだリーグ戦でも勝てるようなレベルになっていないので危機感を感じています。(終盤攻め込まれる展開が目立ったが、ディフェンスについて)相手のボールに寄せてチャレンジしていくことをやっていたので、ある程度の点数は取られて仕方なかったと思うんですけど、それを徹底できず中途半端になってやられたのが一番もったいなかったです。(収穫だった点は)1Qの入りのところで、みんながグラウンドボールに寄れていたというのは、このチームの良さがひとつ見えたところだと思ったんですけど、やっぱり他の悪い点の方が目立ってしまいました。(その悪い点とは)意識点がみんなで徹底できていなかった、練習の成果が出ていなかったということです。(今シーズンの目標は)全日本選手権優勝がチームの目標ですが、春期間としては、早慶戦に向けて一人一人が上手くなっていかなきゃならないと思っています。
脇坂
(試合を振り返って)勝てた試合なので、本当に残念でした。(ゴールを決めるシーンもあったが)すごく嬉しかったです。まだ僕は新2年生なので、試合でゴールを決めるという結果が残せたことは本当に嬉しいです。(フォーカスしていた点は)明大戦で全然点を決められていませんでした。自分でゴールを決められていなかったので、今日は自分でゴールに向かう、と決めていました。(自身の今日のプレーの出来は)自分の中では点も取れたので、結構良かったのですが、チームが負けてしまったので自分の出来は何の意味もないです。チームが勝てるようにしたいです。(法大のDFを崩しきれなかった要因は)普段の練習からフルフィールドで練習していませんでした。あまり普段の練習でしていなかったような部分で負けてしまった感じがします。選択肢が限られていたことで、相手DFを崩せなかったので、今後はAT起点で練習していって、しっかり崩せるようにしたいです。(今年度の目標は)昨年は試合に全然出場できなかったので、今年は出て、さらに活躍したいです。できれば得点王や再来年の日本代表U22の選考などに呼ばれることを目指したいです。(次戦の早大戦に向けて)背番号が3なので、とりあえず3点取れるように頑張ります。
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