第90回全日本選手権大会の3日目は、女子エイトの敗者復活レースと他の各種目の準決勝が行われた。慶大端艇部からは男子シングルスカルの飯塚(法2)、男子舵手なしペア、男子舵手なしクォドルプル、女子エイトが出漕した。
午前中に行われた男子シングルスカルの準決勝では飯塚が出場。序盤こそ他のクルーに食らいつくが、中盤以降に差を大きく離されてしまい結果は4クルー中4着となり準決勝での敗退が決まった。また、昨日の敗者復活から準決勝に上がった男子舵手なしペアは4クルー中4着となり、決勝進出とはならなかったが16日の順位決定戦への進出となった。
次に登場したのが男子舵手なしクォドルプル。序盤から接戦となるも決勝進出圏内の2着につける。最後までどうなるか分からない展開の中で残り250mでは日本体育大学が猛追を見せるが、逃げ切って2着でのフィニッシュ。「最低限の目標は達成できた」(松沢・文4)と16日の決勝への進出を決めた。
最後に登場した女子エイトは、レース自体は3着でのフィニッシュだったのだが、艇の重量不足となってしまい残念ながら順位はつくことはなく、16日のレースに進むことはできなかった。
16日のレースには、男子舵手なしクォドルプルが決勝、男子舵手なしペアが順位決定戦と慶大からは2艇が出漕する。
(記事・櫻井 悠平)
畠山監督(今日のレースを振り返って)
クォードは小さくて軽い選手が多いんですけど、真ん中二人が夏の対校戦に乗っていた2年生で、全体的に小さくて短くて手数の回数で何とかしようとするタイプの選手が多い。欠点は短くなるストローク。それが出てしまっていて、まだ改善されてないので、手数で何とかしようとしている。だから結果的に東経には追いつけなくて2着。一応決勝には行けたのだけれども、それ自体は評価できることです。やはり手数に関してレートが高く出せることは、このレベルの試合で言えば必要最低条件なので、それはできています。そこに長さというものが出せるかが課題。改善の余地は全然あるでしょう。結果に関しては、上がることが第一目標だから、上がればいいです。決勝に行かなかったら意味のないことだから。ペアはあまりいいところが出てないな、仕様もないレースをしてるなと。シングルもそうですけど、練習量が足りてないので、クォードのように、レンジの短さを手数で補うとか、逆に手数のなさを何とか一本一本のストロークで補うとか、どっちもなければとにかくスタートダッシュで相手の頭をとるとかあると思うんですけど、それを何もしないで普通に戦って普通に負けた。せめてチャレンジングにスタートで出るとか、何かしても良かったのではないかと思いました。女子のエイトは艇の重さが軽くて反則してしまった影響で、順位付かずということでレースできなくなってしまった。非常に残念で、準備不足も含めて抜かったなと。レースそのものを振り返ると、まだ生まれたてで、やっぱり1レース目よりも2レース目、前半よりも後半と、どんどんどんどんクルーとしても固まってきていて、それをレースの中で見て取れたからよかった。慶應は女子エイトに挑戦して2年目で、去年は一発決勝で1回だけ漕いだんだけれども、本当にまだ産声を上げたばかりなんだけれども、第一歩というか、うちは経験者がいっぱいいるというわけではないので、生まれて初めてボート漕ぎましたって人や初めて運動しましたって人もいる。この中でああやってプレーできるっていうのは、前にも話したかもしれないけれども、エイトだからこそっていうのがあって、割と僕は褒めてあげたいなと思っていて、また来年の女子エイトっていうのが新しい文化なんですけど、可能性を感じたかなっていう感触です。
(明日に向けて)
決勝に残ったクォードに関しては、手数だけじゃないというところで、そこには限界があるので、ストロークの長さや質みたいなものを、今日明日と時間があるから修正してもらって明日に臨んでもらいたいです。ペアは、今日のレースで仕様もないレースをしてるんで、チャレンジングにいってもらいたいですね。スタートで出るとか、ただ何となくだらっとレースしていたら何も得るものはないので。別に守るものもないはずなので、チャレンジするだけだと思うから、そこのちょっとした勇気が彼らにあるかどうかなだけですね。そこを見たいなと思います。
松沢遼 (男子舵手なしクォドルプル B)
(今日のレースを振り返って)
とりあえずファイナルAに行けて、最低限の目標は達成できたと思うので、よかったと思います。
(レース自体は満足のいかないものだったか)
そうですね。スタートがまだまだな部分があって、それに加えて、追い抜くレース展開になりそうな部分があったのに、追い抜くことができなかったのが、ちょっと悔いが残ります。
(きのうのレースから改善されたことはあるか)
コンディションがそんなによくない中で、落ち着いて漕いで、競り合って勝てたのはよかったと思います。
(明日に向けてやりたいことは)
スタートの感覚の擦りあわせです。あとは早いところで相手を刺せるように練習したいと思います。
(明日の目標と意気込みを)
きょう東京経済大学に負けてしまったので1位はないのですが、きょう負けた相手にしっかり勝ってメダルは確保したいです。あとは日大などの強い所に一泡吹かせたいと思います。
種目 |
タイム |
男子シングルスカル |
7′52″80 |
男子舵手なしペア |
7′17″39 |
男子舵手なしクォドルプル |
6′42″22 |
女子エイト |
艇重量不足 |
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