【フィギュアスケート】健闘するも全日本選手権には一歩届かず 東日本選手権大会

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11月2~4日、アクアリンクちばで第38回東日本フィギュアスケート選手権大会が行われた。慶大からは、男子は近藤琢哉(商3)、女子は大川珠里(環4)が出場。第81回全日本フィギュアスケート選手権大会(12月20~24日・札幌)の出場権が懸かっていたこの大会には、大勢の観客が集まり、重々しい緊張感が漂っていた。全日本選手権には、男子はこの大会の上位9人、女子はこの大会の上位10人が出場可能。その中で近藤は10位、大川は12位という結果になり、ともに惜しくも全日本選手権出場を果たすことはできなかった。

 

 

 

 

 

 

ジャンプを決める近藤

男子シングル

近藤琢哉(商3)

11月2日:ショートプログラム 39.62点 14位

11月4日:フリースケーティング 92.74点 7位

総合 132.36点 10位

 

 

 

 

 

 

 

情感込めて演技する大川

 

女子シングル

大川珠里(環4)

11月3日:ショートプログラム 38.95点 12位

11月4日:フリースケーティング 71.89点 12位

総合 110.84点 12位

 

 

 

 

 

大勢の観客に見守られながら演技する近藤

     ショートプログラム14位でフリースケーティングを迎えた近藤。3年連続の全日本選手権出場へ向けて、「やるしかない」と巻き返しを図った。冒頭、大技の3回転ルッツで転倒し、続くダブルアクセルでは手をついてしまう。しかしここから、近藤は序盤のミスを少しずつ補っていく。3回転-2回転-2回転を成功させ、体を大きく使ったステップでは会場から手拍子をもらった。また、基礎点が1.1倍になる演技後半には3回転-2回転を決め、最後の3回転サルコウも鮮やかに跳んだ。結果、フリースケーティングのみでは7位につくことができたが、ショートプログラムの不振が響いて総合10位に。9位との点差は1.73点。この僅かな差が明暗を分け、あと一歩のところで全日本選手権の切符を掴み取ることはできなかった。今回の悔しさをばねにして、近藤は1月に行われるインカレに向かって邁進していく。

 

 

 

 

 

演技冒頭のポーズをとる大川

 

前日のショートプログラムで12位につけた大川。点差が拮抗していたため、2度目の全日本選手権出場も十分に射程圏内の状況下、「緊張」の面持ちでフリースケーティングに挑んだ。冒頭、一週間前の東日本学生選手権で成功させた3回転サルコウに挑んだが、2回転になってしまう。しかし、大川はここで気持ちをうまく切り替えた。続く3連続のコンビネーションジャンプを跳んで波に乗った後、2度の2回転-2回転などジャンプを確実に決めていく。最後は高さのあるダブルアクセル、そして美しいスピンでフィニッシュ。結果は12位で、惜しくも全日本選手権出場とはならなかった。現在、新しい3回転ジャンプに挑戦しているという大川。徐々に引退が迫ってきた今もなお、まだまだ歩みを止めようとしない大川の今後に期待だ。

 

 

 

 

 

 

 

近藤のイーグル

近藤琢哉(商3

 (今日の演技を振り返って)全然何もできませんでした。気持ちの面でちょっと練習通りできなかったというのが悔しいです。(1番滑走の緊張はあったか)緊張はすごくありました。それはどの試合でもあるんですけど、緊張している中で力が出せませんでした。(SP14位から巻き返しを狙ったと思うが)ある意味、やるしかないというか、いろいろ考えずに全力を出すだけだと思っていたので、そこに関して気負いとかはありませんでした。だけど、ちょっと出し切れなかったという気持ちはあります。(全日本選手権出場まであと一歩だったが)ちょっと悔しいというか、ぽっかり穴が開いているというか、しばらくちょっとゆっくりしてまたインカレとかに向けて頑張ろうかなと思います。(先週の東日本学生選手権と比較して良かった点は)ないですね。(今後に向けて意気込みを)次は多分インカレだと思うんですけど、そこでこういう風にならないように全力でやるしかないと思うので、頑張ります。

 

 

 

 

 

大川のスパイラル

大川珠里(環4

 (今日の演技を振り返って)今日は最初のサルコウを失敗してしまって悔しかったんですけど、その後できることをちゃんとやろうと決めて、それはできたので良かったです。(失敗の後、どうやって立て直したか)もし失敗したら、もうそれは忘れようと最初から決めていたので、そこは練習とか慣れで立て直すことができました。(全日本選手権出場も射程圏内だったが、意識はしていたか)意識すると緊張してしまうので、なるべくしないようにはしていたんですけど、やっぱりどこかで行きたい気持ちはありました。昨日よりは緊張してしまったかなという感じです。(先週の東日本学生選手権と比較して成長した点は)コンビネーションジャンプがちゃんと3回入ったことは成長した点だったかなと思います。(今後に向けて意気込みを)残りあと2試合しかないので、その1試合1試合をちゃんと滑るということと、新しくトリプルジャンプができるようにチャレンジしているので、それがきれいに試合で決まればいいなと思っています。

 

 

 

 

(文:窪山裕美子、写真:伊藤明日香)

 

 

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