4月13日に開幕する秋季関東大学1部リーグ。大学バレーボールのシーズンがいよいよやって来た。今回は新チームの主将を務める岡田拓巳(商4)と副将を務める益田万太郎(政4)にお話を伺った。昨年、目前で逃した日本一へ再び挑戦するため、慶大バレー部の戦いがいよいよ始まる。
―新チームを率いるために心がけていることは
岡田 もともと自分のプレーに集中するほうだったので、福岡でもそれがでてしまって、みんなに注意されたというか、主将らしくプレーするべきだと言われてしまったので、自分の中で成長して、主将らしく周りを見ることができるように、春リーグではチームを引っ張ることができれば良いと思います。
益田 僕は副将なので、一人だけ前にいくというよりは、チーム全体が主将の岡田についていけるように意識してるというか。僕のできる役割としては、同期や後輩の思いを上手く共有させて、一人一人が当事者意識を持ってプレーできるような環境を僕を中心に上手く回せたら、と意識しています。
―主将・副将になられた経緯は
岡田 毎年、最上級生になる学年で話し合って、それで上の方々が納得されるかということで。今年は二人とも立候補でもあり、周りからもやるべきであろうと言われました。
―やはり大変ですか
岡田 もともと自分のことを考えるので精一杯だったので、チームのことを考えなければいけないということは主将としての義務でもありますし、できなければいけないことなので、大変でもありますしが乗り越えなければならないと思っています。
益田 主将は本当に大変だと思います。僕はどちらかというと前へ前へ出て言ってしまうタイプなので、副将かと言われたら、そうではないのかなとも思うのですけども。僕としてはもっと岡田をサポートしなければいけないと思うと同時に、しゃしゃり出すぎないように自分の立場を自覚してやっていきたいです。
―監督からの言葉は
益田 どんなことがあっても「主将である岡田について行く」というチームスタイルはぶらすなと言われました。
―岡田さんから見た副将は
岡田 3年間ずっと一緒にいて、僕と一番違うのは周りにすごく目がいくし、コミュニケーションという面では僕はすごく苦手なので(笑)、僕の苦手な面をカバーしてくれてとても助かっています。いつもそう思っています。
―益田さんからみた主将は
益田 正直言うともっと引っ張って行って欲しいというのはあるのですけど、僕も支えきれていない点が多いのは自覚していて、僕がもっと上手く下からの意見などを伝えるというか、話し合う場を設けなければいけないと思っていて。就職活動もあったりして岡田の負担がすごい大きいのかなとも感じていて、もうちょっと一緒になってやっていかないとと思っています。岡田は120%頑張っていると思うので、それでもできないところは補って協力していきたいと考えています。
―現在のチームの課題は
岡田 サーブレシーブとつなぎです。サーブレシーブに関しては去年からの課題であり、今年からルールも変わったので、そこは単純に技術だけではなくて、ルールに合わせてチームの形を整えなければならないので、チームとして試合数をこなしていくことで向上するのではないかと思います。
―サーブレシーブにおいて、今年から変更されたルールの影響をうけるのは
益田 サーブレシーブにはいるリベロとアタッカーの3人です。個人的には今までオーバーを得意としてレシーブをやっていたので、そこは改めてレシーブを徹底的に練習しなければいけないと思います。
―昨年のチームと今年のチームを比べてみて
岡田 昨年は間宮さん(政卒)というプレー面でもメンタル面でも「この人がいれば大丈夫」という存在がいたのですが、情けないことに今年は僕がまだそこまでには成れていないので、まだまだチームとしては不安定ではありますけど、誰かを頼るわけではなく、コートにいる一人一人が「自分がやらなければいけない」という自覚を持って、それが噛み合えば昨年以上に一人一人の力を発揮してチームがもっと大きくなれるのではないかと思います。
―春リーグ最終週はホームの日吉記念館ですね
益田 そうですね。そこで優勝を決めたいですね。
岡田 観客の方にもいっぱい来ていただいて、そこで優勝を決めることができたら最高ですね。
―新入生はいかがですか
益田 けっこう早いうちから練習に参加していて、積極的に自分の考えを持っている新入生が多くて。実際に福岡にはセッター候補の池田(環1)が参加していて、ピンチサーバーなどで少しづつ試合にも出ているので、そういう意味ではこれからどんどん慣れていって成長してくれればと思います。
岡田 でも彼らはまだスタート地点にも立っていない段階なので、途中で燃え尽きてほしくないというか、大学には他にも楽しいことたくさんあると思うので、そういうことも経験して欲しいです。いろんなことに目を向けて成長してくれたら良いですね。
益田 勉強は頑張って欲しいね。
―今年のイチオシ選手は
岡田 期待を込めて丸谷(環3)で。去年までは途中出場などが多かったですけど、今年は最初から試合に出るチャンスがあるので、来年も見据えて頑張って欲しいです。
益田 棚橋(経4)で。彼のなかでもセッターをやるのかアナリストをやるのか悩んでいると思うのですけど、何かしらの形でチームに貢献してくれるのだろうなとは思っていて、そういう意味では期待している部分は大きくて、応援してくださる方々もどんな形で棚橋がチームに貢献しているのかを見てくださると面白いのかなと思います。
―ホームページなどが充実していますが、活動日誌の更新も頻繁ですね
益田 そうですね。岩本(理4)や主務の布川(文4)、岡本(政3)が中心となってよりバレーボールを知ってもらおうと広報活動に力をいれているので、ものすごく頼もしいですし、その期待に僕らも応えていろんな方から応援してもらえるようなチームになりたいです。
―岡田さんは毎週火曜の担当ですね
岡田 もともと文章を書くのが好きなので。まあ、内容があるような無いような文章ですが(笑)バレーをしている姿はいくらでも見てもらえるので、できるだけパーソナリティに近づけるというか、「こういうやつもいるんだな」と思ってもらえるような内容にしていけたらと思っています。
―今年のチーム・個人の目標は
益田 日本一ですね。リーグ戦、東日本インカレ、定期戦でしっかりとタイトルをとって最後の全日本インカレで日本一になりたいと思います。個人としては、間宮さんの抜けた穴を誰が埋めるかという点で、福岡ではふがいない結果に終わってしまったので、そこをもっと仕上げて周りのメンバーからも信頼されるような存在になって、「慶應のレシーブといえば益田」と言われるぐらいになってスタメンで勝利に貢献したいと思います。
岡田 チームはもちろん、去年果たせなかったタイトル奪取を目標として、最終的には全日本インカレで日本一になれればと思っています。個人としては、今年がバレーをする最後の年になるので、今まで大器晩成と言われてきましたが、いよいよ完成しなきゃいけないと思っています。そして人間的にも一皮むけなければいけないと思っているので、その部分でも日本一になりたいです。
岡田 応援してくださる方々が年々増えてくださって、段々強くなって見てて面白い試合も増えてきたと思うのですが、もっともっとファンの皆さんと感動を分かち合えるような試合をしていきたいと思います。その結果として最後に優勝を喜び合えれば良いな、と思っています。
益田 たくさん応援してくださる方々がいらっしゃって、その期待に応えたいというのも大きいですし、個人的にも皆さんに認知してもらえるような選手になりたいというのは強く思っていて、そのために一日一日を大切にしていきたいです。
――お忙しい中、ありがとうございました!
(取材・古尾谷拓真)
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