【女子テニス】吹き荒れる慶大旋風！全勝で希望をつなぐ 全日本学生選手権大会三日目

猛暑日の続く岐阜を舞台に繰り広げられる頂上決戦、全日本学生選手権が8月22日、三日目を迎えた。慶大からはシングルスとダブルスに2組ずつが出場。全ての試合で勝利して次のステージへと進んだ。

 

2013/08/22 全日本学生選手権大会＠岐阜メモリアルセンター

シングルス3回戦

○西本恵6-2,6-0佐野真代(明大)

○坂元君佳7-6,6-4足立愉有子(筑大)

ダブルス

1回戦

○藤岡・安形6-0,6-2川合・和田(仙台大・石巻専修大)

2回戦

○藤岡・安形6-2,6-0足立・中村(筑大)

○西本・池田6-2,6-1田中・眞田(関学大)

初戦で秋元(環1=浦和学院高)との同志討ちを制して三回戦に出場した西本(総2=岡山学芸館高)はこの日も圧倒的なテニスを見せた。試合はインドアコートで行われたが、相手に全く追随を許さないストレート勝利。貫禄を見せつけて4回戦進出を決めた。

今大会台風の目となっている坂元(政2=湘南工科大附属高)はここでも壮絶な逆転ストレート勝利を決めて見せた。「最初私のボールが相手に合ってしまって」と振り返るように、序盤は相手がペースを握る。2-5まで引き離される苦しい展開となったが、ここで坂元の機転が光った。速いラリーを好む相手にあえて「全部ロブで返して」(坂元)いくことでついに相手がペースを手放す。そこからは怒涛の3ゲーム連取。相手も盛り返してタイブレークにもつれ込んだが、坂元が頼もしい勝負強さでこのセットをもぎ取った。続く第2セットでは最初のゲームから驚くほど長いラリーの攻防となる。互いに初端から体力を削り合ったが、ここでも勝ち取ったのは坂元。シーソーゲームで進んだ3-4の第8ゲームからはついに坂元が猛攻を開始する。チャンスボールからエースを取ると、リターンゲームでも前がかりに攻めてブレーク成功。夏関では不調だったサービスからもエースを奪い、6-4で勝利を手にした。

 

ここまでことごとく強敵と対戦してきた坂元だが、その快進撃が止まらない。次の対戦相手も慶大の藤岡(総3=徳島市立高)を破った実力者であり、連戦の疲れもどう作用するか心配だ。しかしここまで来たら優勝目掛けて突き進むのみ。坂元の次の戦いから目がそらせない。

 

ダブルスでも慶大は他を寄せ付けない強さを発揮している。今大会第2シードである池田(環2=富士見丘高)・西本ペアは初戦の二回戦を迎え、相手を寄せ付けないストレート勝利で早々と三回戦進出を決めた。

 

シングルスでは敗退し、ダブルスに全てをかける藤岡・安形(環2=城南学園高)も素晴らしいスタートダッシュを切った。初戦をストレート勝利で通過すると、シードで二回戦スタートの筑大ペアを前にして勢いは衰えない。6-3で先制すると、第2セットでも二人の形が決まる。藤岡がラリーの中でストレートに得意のスピンロブを上げ、相手が飛び出したところですかさずコースチェンジ。不意をつかれて甘くなった球を安形が叩いてポイントを積み重ねた。そのまま赤子の手をひねるようにやすやすと5-0に持ち込むと、少し勝ち怯みが見られたが、しっかり6-1で勝ち切った。

それぞれ最高の形で試合を終えた慶大の4組。連戦となって体力面は厳しいだろうが、風は確実に彼女たちに吹いている。全国の舞台に慶大旋風が吹き荒れる予報だろうか。慶大女子庭球部が頂点を目指してひた走っている。

 

(記事  伊藤明日香)

 

 

 

 

◆選手コメント

坂元君佳(政2=湘南工科大附属高)

(今日の試合を振り返って)やはり相手は速いテンポのラリーが好きで、最初私のボールが相手に合ってしまっていて、結構相手のペースになってしまっていたんですけど、2-5になったときにあんまり速く打たないで全部ロブで返していたらあんまり相手が打てなくなってきて、それで相手のメンタルが弱くなって、ミスをしてくれたという感じでした。今日はひたすらロブを上げていた感じなので、とりあえず疲れました。(終盤はエースを奪っていましたが、第1セットと第2セットで変えたことは有りますか)第2セットの3-4くらいまでは第1セットと同じように真ん中らへんにロブで返していたんですけど、4-4になってこのセットを取らなければならないと思ったときに、5-4になったら私がニューボールでサービスゲームだったので、畳み掛けようと思って高い打点で打ちました。ニューボールになったら飛ばしちゃうと思うので、はったりでもいいから打ち込もうと、最後の畳み掛けっていう感じでした。(連戦となりましたが、疲れは)今日で三時間半も試合をしてしまったので削られたんですけど、今日私はダブルスがなくて早く帰れるので、しっかり休んでケアをして、明日に疲れを残さないようにと思います。(次も厳しい試合になりそうですが、どういうプレーをしたいですか)技術うんぬんではなく、最後は本当に気持ちの勝負だと思うので、とにかく本当に気持ちをだして、明日勝つことが目標じゃないので、もっと上を見て明日も通過点だと思って試合に臨みたいと思います。