【バレーボール】慶大らしさを発揮できず、5敗目を喫す 早大戦

伝統の一戦である春の早慶戦では、見事に勝利を果たした慶大バレー部。早慶戦にふさわしい白熱した試合展開となったが、セットカウント1-3で敗北し、勝利の再現を果たすことはかなわなかった。  

 

9月20日(土)秋季関東大学男子1部バレーボールリーグ 第6戦 慶大×早大 @早稲田大学戸山キャンパス記念会堂

 

得点
慶大 セット 早大
23 25
26 24
23 25
13 25
 

 

早大のブロックに苦しめられた

早大のブロックに苦しめられた

流れをつかみたい第1セット。序盤は10-4とリードを奪ったものの、早大の二大エースである専田・喜入を止められず14-13まで追い上げを許し、丸谷(環4)のスパイクも思うように決まらない。しかし上田(総3)が連続で得点を決めると、それに触発された黒田(環1)もコースを突くスパイクで連続得点。早大の調子が今一つであったこともあり、再び19-15までリードを広げる。この流れで第1セットを奪いたい慶大であったが、終盤は持ち味を出せない場面が続き、23-25でこのセットを落とす。

 

 

 

第2セット、稲田(環4)のクイックが光り序盤は6-2とリードを奪う。しかしここから慶大のサーブカットが不安定になり、早大の固い守備にも阻まれ、12-9と逆転を許す。その後は本調子でない早大と一進一退の攻防が続く展開。黒田のスパイクや稲田のサーブで得点を重ね、狙い通りの3枚ブロックで15-15まで追い上げる。そして成尾(環4)の鋭いスパイクで21-20と逆転に成功すると、上田(総3)も決定打となるスパイクを放ち、26-24で接戦をものにした。

稲田のサーブが光った

稲田のサーブが光った

 

 

第3セットは早大の固い守備に阻まれ、8-0と大量リードを許す展開になる。それでも「調子が良かったので、攻める本数を多めにしてみた」という稲田のサーブや安定した丸谷のサーブで12-6まで追いあげると、上田が得意とする速攻で連続得点を決め12-9とした。このまま流れに乗りたい慶大であったが、攻撃の形をうまくつくれず17-11と再びリードを許す。早大の守備の乱れに助けられ23-23と追いついた場面もあったが、最後は成尾のスパイクがシャットアウトされ23-25でこのセットを落とした。

 

 

 

 

後がなくなった第4セット。丸谷のスパイクが連続で止められると、その後も早大の固い守りに苦しめられ、なかなか得点を決められない。逆に慶大の守備は乱れる場面が多く、安定していたサーブにもミスが見られるようになる。早大の得意とする攻撃に圧倒されると、22-11まで差を広げられる展開に。最後は専田にコースを突いたスパイクを決められ13-25でゲームセット。「自分たちらしさ」(野口)を出すことができないまま、敗北する形となった。

 

 

注目の集まった早慶戦であったが、序盤からうまく流れをつかめなかった慶大。本調子でない早大に対して持ち味を出せず、苦手とする部分で失点を重ねてしまったことが敗因であろう。現在1勝5敗で、今後の試合は今まで以上に緊張感のあるものとなる。しかし、宗雲監督が「愚痴を言っても前には進めないので、今こそ団結すべき」と語るように、チームは前を向いている。これまでの試合は「まだこっちの力が出ていない部分が多い」(稲田)。「自分たちらしさ」(野口)を発揮する試合を見せるため、選手たちは一つ一つの戦いに挑んでいく。

 

後半戦の戦いに注目だ

後半戦の戦いに注目だ

 

 

(記事 杉本理沙、写真 岩井邦夫)

 

 

選手・監督コメント

 

宗雲監督

(今日の試合を振り返って)他大学さんのことを言うのは良くないかもしれないですけど、早稲田さんが本調子ではなかったので、非常にもったいないゲームでしたね。専田くんも喜入くんも今一つで、両エースがこんなに本調子でない早稲田を見るのは初めてでした。非常に惜しいゲームでしたね。(一番の敗因は)自滅なんですよ。私たちは弱い部分があるので、そこで大量失点を重ねているんですよ。データにも出ているのですが。リーグ戦の最初からしたら、レセプションも下降気味ですね。立て直さないといけないです。(どのような対策を考えていたか)早稲田がパワープレーしてくるので、ブロックで防ぎたかったんですけど、それが徹底できなかったのと、リベロの子が最初にもたついたことで、サーブの狙いが変わってしまって、ちぐはぐしてしまって想定していた展開にならなかったです。そこも対応しないといけないんですけどね。残念です。(明日に向けて)選手にも行ったのですが、負けが込んでいるので、暗くなりがちだったり、発する言葉もネガティブになりがちなんですね。でもそうはしないでほしい。愚痴を言っても前には進めないので、今こそ団結すべきと。明日明るくやれれば勝機は見えてくると思います。    

 

野口副将

(試合を振り返って)勝ちたい気持ちはすごくあるんですが、自分たちらしさを出せていないので、もっとできると思います。もっと自分たちらしいバレーをしたかったし、これからの試合ではしなければいけないと本当に思います。(自身のプレーについて)満点は出せないです。半分もできてないんじゃないかと思うくらいですね。トスはもちろんですが、サーブやレシーブでもチームにもっと貢献しなければいけないと思います。(次の試合へ向けて)筑波大も早大に似たチームなのですが、なにより自分たちらしい試合をすることに尽きると思います。

 

稲田

(今日の試合を振り返って)相手にやられた面も多かったんですけれど、なによりもまだこっちの力が出てない部分が多かったなと思います。(早慶戦でしたが)リーグの中で早慶戦と言うことで注目される点もあると思うんですけれど、僕の中ではリーグの中の一試合として勝ちにいこうとは思ってました。好調のサーブについて)今日は調子が良かったので、攻める本数を多めにしてみたんですけど、やっぱりうちのチームはサーブを攻めていかないと勝つことは難しいと思うので、いいサーブがこれからも継続的に入るようにしていきたいと思います。明日の筑波戦に向けて)筑波は調子を上げてきていて、弱いチームではないですし、僕らよりも力があるチームだと思うので、まずは僕たちが自分たちの力をしっかりと出し切って勝ちにいきたいと思います。

 

 

サイド 成尾陸(環4・高松一高)
セッター 野口剛志郎(環4・東福岡高)
センター 上田悠貴(総3・生野高)
サイド 黒田彪斗(環1・富山一高)
サイド 丸谷将大(環4・東筑高)
センター 稲田聡典(環4・日向学院高)
リベロ 野瀬将平(環3・東福岡高)
途中出場 佐藤凜太郎(環3・東北高)
林智之(商3・高知学芸高)
上野素希(文2・甲陽学院高)


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