【バスケ】チーム全員で勝ち取った4勝目!逆境から次につなぐ vs明大

攻守の両面で自らの役割をしっかりとこなし、激しいディフェンスを展開した吉川。

攻守の両面で自らの役割をしっかりとこなし、激しいディフェンスを展開した吉川。

先日の試合で専修大に手痛い敗戦を喫してしまった慶大。その次の対戦相手は1周目の戦いで大差をつけての勝利を収めた明治大学。敗戦の翌日の試合でいかに気持ちを切り替え、普段の調子を取り戻せるかということに注目が集まった。試合は終始点差が開かず、息詰まる展開が続いたが、最終盤で慶大はその勝負強さを見せてくれた。 

2014/9/28(日) @代々木第二体育館
第90回関東大学バスケットボールリーグ戦 第10日目 vs明治大
1Q 2Q 3Q 4Q 合計
慶大 17 13 12 16 58
明大 16 16 13 53
◆スターティングメンバー
PG #4 伊藤良太(環4・洛南高)
SG #5 吉川治瑛(環4・世田谷学園高)
SF #13 福元直人(環3・福大大濠高)
PF #6 権田隆人(政4・慶應高)
C #22 トカチョフ サワ(環1・國學院久我山高)
◆主要選手スタッツ(背番号/選手名/成績)◆
#22 トカチョフ サワ:16得点

スタメン出場し、上級生として積極的に声掛けをする福元。

スタメン出場し、上級生として積極的に声掛けをする福元。

本塾のスターティングメンバーは#4伊藤、#5吉川、#6権田、#13福元、#22サワ。サワの連続得点、伊藤のパスカットからの速攻で得点を重ね立ち上がりの良さを見せた本塾。その後も粘り強いディフェンスで3秒バイオレーションを取り、流れを掴む。しかし、サワが早い段階で2つファールをしてしまいコートを去ることになってしまう。ここから少し本塾のミスが目立ち出し、明大の#55吉本に3Pを決められてしまう。さらに続けてステップインも決められ厳しい流れとなってしまった。この苦しい流れを断ち切ったのは本塾の主将#4伊藤。苦しい状況での3Pはチームに活気を取り戻した。これに続いて#20木村のセンターを抑えるナイスディフェンス、オフェンスリバウンドが光る。チーム全体でファールがかさんでしまったが、#6権田のブザービーターで逆転し17-16で1Q終了。

2Qは真木の豪快なブロックから幕を開けた。このブロックから吉川の速攻につながりしっかり得点。その後大元のバスケットカウントもあり2ピリも良い出だしとなった。その後、また本塾のミスから相手の得点に繋がってしまい悪い流れになるかと思われるも、木村と吉川のナイスディフェンスによって相手からラインクロスを奪う。強気なディフェンスが結果に繋がったのだろう。試合後に両選手が振り返ったように、「必死に頑張ろうという気持ち、がむしゃらに相手に食らいついていくディフェンスを心がけていた」といった気持ちが前面に出たナイスプレーだった。たまらず明大はここでタイムアウトをとる。タイムアウト明け、西戸の3Pから本塾と明大の激しい点の取り合いが始まる。#50伊澤のミドル、福元の倒れながらのミドルシュート、#12中東の逆速攻。吉川がガッツポーズを見せた強気の3Pに対して明大も3Pで返してくる。さらに2連続で明大に得点を重ねられた本塾はすかさずタイムアウト。そのまま2Q終了で30-32 2点ビハインドとなった。

4Qで怒涛のオフェンスを見せたサワ。「平常心が大切」と、春からの成長を見せる。

4Qで怒涛のオフェンスを見せたサワ。「平常心が大切」と、春からの成長を見せる。

2点を追いかける形でスタートした3Q。2ファールのサワも戻ってきてのゲームとなった。サワは戻ってきてすぐに左ゼロ度からのシュートを決め、その存在感を示す。明大に連続で3Pを決められて焦ってしまったのか、本塾のオフェンスは外のシュートを打ちっぱなしで終わる単調な攻めとなってしまった。そのリバウンドを相手に取られ一回のオフェンスの時間が短くなってしまい、とても苦しい時間帯が続く。それでも我慢して粘り強いディフェンスを続け、反撃のチャンスを待つ。そして訪れた大チャンス。残り時間22秒で真木がパスカットから吉川へパス。そして相手のアンスポーツマンライクファウルを誘い、流れを一気に引き戻した。42-45、3点ビハインドで3Qを終わった。

勝負の4Qが始まる。サワの鋭いドライブからスタートしたこのクォーター。さらに3Pを見事に沈めて会場を沸かせた。ここから怒涛のサワのオフェンスが始まる。サワのパスから伊藤の3P、このシュートのリバウンドをサワがとってねじ込んだ。次は3Pを打ってそのリバウンドを自分でもぎ取り、相手からファールをもらう力強いプレーで会場をさらに沸かせた。ディフェンス面では豪快なブロック、リバウンドも見せてくれた。試合後に振り返っていたように、「ファールがかさんで早くに下げられてしまったが、後半では自分の力が求められることになるだろうと思ってベンチでも落ち込まず、集中力を切らさずにいたことが成功につながったのではないか」と納得のいくプレーができたようだ。最後は明大がファールゲームを仕掛けてきたがしっかりと対応して58-53で勝利を飾った。

決して楽な戦いではなかったが、慶大は何よりも欲しかった勝利という結果を手にすることができた。一部残留につながる大きな一勝であることは誰の目にも明らかだ。逆境に立たされた中でも、全員で戦い抜き試合をものにしたこの経験は、選手達をさらに成長させる糧となっただろう。次の対戦相手は白鴎大学。一部生き残りをかけた厳しい戦いは続くが、この調子を崩さず連勝を掴み取ることを期待したい。

(記事:大地七海)

阪口HC

昨日のが痛かったけど、勝てて本当によかったね。(昨日の敗戦からどう切り替えたか)やっぱり対戦相手の相性もあったと思います。控え選手の山崎とか木村も機能したし、今日は全員でやったという感じだったね。昨日はバラバラだったけど。(勝ち切れた要因は)一周目勝てた分、明治にはいけるという根拠のない自信があったのがよかったね。彼らもやることは分かってるから。あと、向こうがファウルゲームになってくれたのも大きかったね。白鴎戦に1部生き残りがかかっているので、また頑張ります。

[SG]吉川 治瑛(環4・世田谷学園高)

昨日負けてしまい、今日は本当に絶対負けられない戦いでした。最初緊張もあったんですけど、自分が緊張するとチームも緊張してしまうと思ったので強気で攻めました。結果、勝つ事が出来たのでそれは本当に良かったなと思います。でも得点が取れなかったり、勝負所で決めきれなかったりという課題が浮き彫りになったので、そこは一週間でしっかり調整したいです。(専修戦を踏まえどのような意識で臨んだか)昨日の負けでチームの雰囲気がどん底になって、いろんな言い合いやいざこざもあったんですけど、チームの中での僕の仕事はポジティブな意見を言うことや明るくすることだと思っているので、試合前や試合中はみんなを励ますという事を意識していました。(ディフェンスが好調だった要因は)ディフェンスは必死にやるだけという感じでした。僕は全然足も速くないですし瞬発力もないのでただただ必死に頑張ろうという意識でやりました。(伊藤選手のファールトラブルについて)あいつが取らないと点が取れないということはみんなわかっていると思うんですけど、そこで真木や福元・大元・西戸が得点を繋げてくれましたし、得点が取れないなりにもディフェンスを頑張って前半ついていけたので、それが大きかったかなと思います。(リーグ戦2巡目にむけて)下の入れ替え戦には絶対行っちゃいけないと思っているので、東海・筑波・青学・拓殖の上の4つ以外には絶対負けないという気持ちで戦って、上の4つにも隙あらば勝ってやろうという気持ちでやっていきたいです。(白鴎戦への意気込みは)白鴎は下のチームなので絶対負けてはいけない戦いですし、一巡目勝っているので今日みたいにみんなでディフェンスを頑張ってバスケットをすれば勝てると思っています。頑張ります!

[CF]木村 能生(環1・東山高)

苦しい時間帯に我慢して試合に勝てたというのはとても大きいと思います。(昨日の敗戦を経てからの今日の試合への意気込み)やっぱり僕の仕事はリバウンドなので、リバウンドを意識することと、相手のセンターの51番や50番の選手を止めることを意識して臨んだ結果、ディフェンス面でチームに貢献できたというのはとても良かったです。(ディフェンスについて)今日はとても良かったですね。出来過ぎです。(今日の試合で何か掴めたものはあったか?)がむしゃらにやることをもう一回再認識しました。1年なのでそこは先輩を頼る部分は頼って自分はがむしゃらにやるってことを再認識しましたね。(次の試合に向けて)これからも1年らしさを出して、そして自分の仕事はディフェンスとリバウンドなので、今日ぐらいできるように頑張りたいと思います。

[CF]トカチョフ・サワ(環1・國學院久我山高)

1ピリでファウル二つ取ってしまって、最初自分シュートが当たっていて、お父さんも来てたので頑張らなきゃなと思っていたとこでファウルを吹かれてしまって。正直悔しかったですが、後半には自分の力が求められるというのはわかっていたので、ベンチでも平常心で落ち込まずにいたのがよかったです。今日の試合は一人一人がどうこうじゃなくてチームでディフェンスもオフェンスも頑張って、声も出して、観客も一体となって勝てた試合だったので、本当に今日の試合を忘れずに、今後の試合を戦っていくべきだなと思いました。(3連敗からどう気持ちを切り替えたか)昨日の試合が絶対勝たなきゃいけないといわれている中で、負けてしまって、チームの中でもいろんな話題が出てきて、もめたりもして、チーム的に今日はまずいんじゃないかなと思っていたんですけど、やっぱりもう失うものがないので、原点に戻ろうという話をしていて、もう一回全力でやろうということだったので、3連敗のことは忘れて、いい意味で開き直ってできたと思います。(プレーが好調な要因は)平常心ですね。高校のときはハッスルしてやろうとして、早慶戦でもそうだったんですけど、すごい激しくプレーしていて、でもそれだと調子に差が出てくるので、何が起きても常にフラットに落ち着いてプレーしているのが最近の結果につながっていると思います。(来週の試合に向けて)今は4勝で、たぶん6勝すれば残留できると思うので、白鴎・国士舘・法政・専修は落とせない試合だと思っています。次の東海もリーグ最後なので全力でぶつかっていくつもりで、白鴎に勝っていい流れのまま東海と当たれるように頑張ります。

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