第88回関東大学サッカーリーグ 第17節
2014/10/12(日)13:50KO@味の素スタジアム西競技場
慶應義塾大学0‐0東京国際大学
【得点者(アシスト者)】
なし
◆慶大出場選手
GK | 峯達也(政4・桐光学園高) |
DF | 増田湧介主将(環4・清水東高) |
DF | 望月大知(環2・静岡学園高) |
DF | 久保飛翔(環3・済美高) |
DF | 井上大(総2・國學院久我山高) |
MF | 浅間翔大(理4・暁星高) |
MF | 山浦新(総4・東京ヴェルディユース) |
MF | 加瀬澤力(総2・清水東高)→65分 長尾賢太郎(総4・ヴィッセル神戸U-18) |
MF | 川田悠介(環4・桐蔭学園高) |
FW | 端山豪(総3・東京ヴェルディユース) |
FW | 宮地元貴(総2・東京ヴェルディユース) |
前節は台風の影響で8日(水)に試合が行われ、中3日で迎えた一戦。スタメンは前節と同じ11人で臨む。
両チームのスタイルは「堅守速攻」。慶大はフィジカルの強い宮地元貴(総2・東京ヴェルディユース)をめがけてボールを放り込む。一方の東国大は2人のFWがめまぐるしく動きながら慶大DFラインの裏を狙う動きを繰り返す。前節の慶大は前半のシュート数がたったの1本。「ゴール前で停滞する場面が多くみられていた」(端山豪(総3・東京ヴェルディユース))その反省を生かし、7分の増田のシュートを皮切りに慶大が積極的な攻撃を展開する。10分にはロングボールのこぼれ球を端山がボレーシュート。これは惜しくもポストに嫌われる。その後も端山、加瀬澤力(総2・清水東高)らがエリア外からミドルシュートを放つも枠の外。押し込んでいた慶大だったが、東国大に一瞬の隙を突かれる。29分、慶大の右サイドを突破されると折り返しのボールをフリーでシュートを打たれるが、これは峯達也(政4・桐光学園高)が辛うじてはじき出す。その後は再び慶大ペースで進みゴール前に攻め込むも得点は奪えず、0‐0で前半を終える。
後半に入ると流れが一変する。開始早々、慶大の左サイドからの東国大のFKを頭で合わされるもポストに助けられる。その3分後には同サイドからのCKを再び頭で合わされるがこれもポスト。ここ数試合の失点パターンであったセットプレーでひやりとさせられるが、運も味方に事なきを得る。その後は互いに攻め手を欠き、ゴール前まで攻め込めない時間が続く。特に慶大は宮地がボールをキープ出来ない場面が目立ったが、ボランチの浅間翔大(理4・暁星高)と山浦新(総4・東京ヴェルディユース)がバランスを保ちつつ、守から攻へのつなぎ役として攻撃を活性化させる。すると31分、中盤でボールを奪うと素早く右サイドの端山に展開。そのままグラウンダーのクロスを送るも味方に合わず。さらに37分には増田が川田悠介(環4・桐蔭学園高)とのワンツーで抜け出す。この日一番のチャンスだったがGKの好セーブで得点ならず。最後までゴールを割れないまま試合終了。0‐0のドローという結果に終わった。
後半戦に入り、開幕戦の桐蔭大戦(2‐0で勝利)以降完封試合が無かった。この日も何度かピンチはあったが、峯や両CBを中心に身体を張ってゴールを割らせなかった。一方で攻撃陣は最後まで攻撃の形を作れず。宮地にボールが収まらない時、セットプレーがはまらない時にどうするのか。さらにこの試合で攻撃陣の中心・加瀬澤が負傷し、今季中の復帰は厳しい状況に。「数少ないチャンスをものにする」(須田芳正監督)ためにも、攻撃にアクセントを加えられる端山、川田、山浦らをはじめ、終盤の選手交代も攻撃面において今後は鍵となりそうだ。
課題と収穫の詰まった勝ち点1を積み重ね、次節迎え撃つは現在最下位の中大。残留圏とは勝ち点差が5と、残留に向けて必死だ。慶大は昨季の残留争いで、今の中大が感じる必死さを体感してきた。中大の気迫の前に受けて立つことなくチャレンジャーとして戦えば6試合ぶりの勝ち点3が見えてくる。残留争いでもがき苦しんだ日々から1年。目指すところは昨季と180°違っても、慶大らしく謙虚に戦い続けて2年分の借りを返す。
(記事 飯田駿斗)
◆試合後コメント
須田芳正監督
―今日の試合を振り返って
「今年の目標は毎試合無失点に抑えることなので良いゲームだったと思う。我々のサッカーが出来たと思います。」
―特に良かった点は
「今日は攻めている時にどれだけ準備出来るか、カウンターを防ぐかというところで、攻めている時のポジショニングは良かったと思います。」
―逆に課題は
「今年はセットプレーやカウンターといった数少ないチャンスをものにするという部分の質を上げていかないと、引き分けだと上に上がれないので得点を挙げなければならない。そこが修正点かな。」
―前半は特に各選手シュートへの意識が高かったように見えたが
「この前もシュートを打てる場面で打てなくて、夏場はそこを練習してきたので特にエリア外から打とうという意識は持たせました。」
―5試合勝ちが無いことについては
「あまり気にしていないですね。逆に連敗していないことは我々にとって良いことだし、長いシーズンの中でこういうこともあるので。ただ勝ち点1ずつでも着実に積み重ねているので、どこも必死だし勝ちが無いということについては神経質になっていないです。」
―試合を通じていくつかチャンスがあった中できめきれなかった要因は
「ゴール前で余裕がないというか、守備を重視してやろうというところでそっちに精力を傾けているので、ゴール前に人はいるけど形を作って獲りにいこうという感じではないです。前期も勝った試合はセットプレーやカウンターで先制して後は守り切るという試合だったですし、これでいくしかないかなと。」
―インカレ出場権争いが熾烈だが
「もう最後までもつれるでしょう。どこも今日は引き分けだったし、この緊張感の中で私も良い意味で選手にプレッシャーをかけているのでね。それを楽しみながら最後は勝ち取りたいね。こっちがわざとプレッシャーをかけて、大学という良い時期にこうやって皆で一つになって目標に向かってやることを大事にしています。」
―次節に向けて
「残り5試合の中の1試合ということで、今日みたいにチーム一丸となって精一杯頑張りたいと思います。」
増田湧介主将(環4・清水東高)
―東国大相手にスコアレスドローという結果について
「全然満足していなくて、ここ最近勝てる試合をものにしていないので非常に残念です。」
―5試合ぶりに無失点に抑えたことについては
「良かったと思います。」
―やはり攻撃面で課題が残ったか
「そうですね。チャンスは作れていたので、あとはそこをつめることと、前半から皆シュートの意識が高かったので、そこは次につながるかなと思います。」
―次節に向けて
「一試合一試合、相手がどこであろうと負けられない戦いが続くので、自分達が良い準備をして良い結果を残せられるようにしたいです。」
川田悠介(環4・桐蔭学園高)
―今日の試合を振り返って
「0‐0の試合で堅い試合だったんですけどチャンスもあって、自分も決められるところがあったので非常の悔しいです。」
―あと一歩のところで得点が奪えませんでしたが「最後の集中力ですかね。」
―また守備での粘りがでてきました「後期2試合目以降点をとられていたので前節からまた守備から入るところを徹底して、その結果今日の無失点に繋がったと思います。」
峯達也(政4・桐光学園高)
―今日の試合を振り返って
「久しぶりに無失点に抑えられたという部分では良かったですが、正直うちの勝ち試合だったかなとは思うので、その点では少し残念でした。」―失点が続いた中で改善した点は?
「今日は前期の東国大戦でうちの戦術がちょっと間違っていた部分があったので、そこを修正して上手く相手をはめて無失点に抑えられたと思います。」―攻撃について、今日はミドルシュートがとても多かったが最後方から見られる立場としてどう感じたか?
「確かにミドルシュートはすごく多かったと思います。前節の反省としてシュートが少ないというのがあって、その点をみんな意識してやっていました。リーグ戦毎試合、前節の反省を活かすという点では良かったです。」―次節にむけての意気込み
「今日は無失点に抑えることが出来たので、次も無失点に抑えて、尚且つ次は勝つことが出来れば良いと思います。」
山浦新(総4・東京ヴェルディユース)
―今日の試合を振り返って
「3チーム並んでいるということで、勝ち点3を取りに行こうと話した中で迎えたゲームで、前半は守備から入る中でも結構前節よりかはシュートをたくさん打つことができていて、勝ち点3を取りに行こうという皆の気持ちは見えた試合だったんですけど、無失点で終わったのは良かったですけど、勝ち切れなかったのは悔しいです。」
―チャンスは多く作れていたと思うが
「そうですね。チャンスも作れていましたし。だけど、前線の選手が作ったチャンスに対してゴール前に入っていく人数であったり迫力とかであったりはまだまだ改善する点があるなと思いました。サイドハーフとかサイドバックが出て行ったりとか、ボランチが1枚出て行ったりとか、もう1枚攻撃に加われればなと思います。」
―無失点に抑えたことについて
「ここ最近セットプレーからの失点であったり流れからの失点が多かった中で、無失点に抑えられたというのはチームとして収穫だったなと思います。」
―開幕戦以降勝利から遠ざかっていることに関して
「本当に点が入るか入らないかというのはちょっとしたところで、前期は今日のようなチャンスのシーンで取れているところを後期は取れてないということで、だけど本当に自分たちがやってきたことをやり続けるしかないので、しっかりと守備してから一本のチャンスを信じて、なんとか次は一点を取って、無失点で勝ちたいと思います。」
―次節に向けて
「次節の中央大学は残留争いをしていて、去年自分たちも経験したから分かるんですけど、上のチームよりも本当に死ぬ気で、監督も交代した中でやってくると思うので、自分たちが受け身になったら絶対やられてしまうので、来週の試合も自分たちから勝ち点3を取りに行って、勢いで負けないように、来週しっかり準備していきたいなと思います。」
久保飛翔(環3・済美高)
―今日の試合振り返って
「後期始まってから無失点というのが開幕戦以来なくて、ずっと無失点を目標にやってきたので、今日の試合で無失点だったので、結果出せてよかったと思います。」
―ご自身のプレーはいかがでしたか
「監督から2トップをつぶせと言われていたので、そこはしっかりできていたと思うので、ある程度自分のプレーには満足していますが、ロングボールの精度だったり、味方に繋げるところで相手にボールを渡してしまったりというミスがあったので、そういうところを改善していきたいなと思います。」
―中3日の試合でしたが
「試合の間隔は短いんですけど、僕としてはそのほうがコンディションを保ちやすくて、けっこう体もいい感じに動いてくれたのでよかったなと思います。」
―課題は
「最後のフィニッシュの部分で、しっかり決められるところで決めないと勝ちきれないと思いますし、こういう0-0の試合でもどれだけ早く決められるかが試合の鍵を握ると思うので、フィニッシュのところかなと思いました。」
―次節に向けて
「次もしっかり、次の試合こそ絶対に落とせないので、しっかり勝ち点3をとってインカレ出場圏内に入りたいと思います。」
端山豪(総3・東京ヴェルディユース)
―今日の試合を振り返って
「非常に勝ち点3の欲しいゲームで重要だったのですけど、結果として1しか取れなかったのでそこは悔しいし、反省するところかなと思います。」
―前の試合との間が短かったが疲労などは感じましたか
「疲れは全然無いのですが、東国戦に向けて準備が短かったという面では多少影響はあったが、逆にいいコンディションで臨めたのでそういう面ではプラスになった。」
―ペナルティーエリア外からのシュートが目立ったが意識はしましたか
「最近点も取ってないですしチームとしてもゴール前で停滞する場面が多くみられていたので積極的に各々がシュートを打っていこうと言われていました。」
―次節への意気込み
「残り試合全部そうですけど流れを変えるって意味でも次の中大戦で勝ち点を絶対取ってインカレ出場に向けていい流れをつけていきたいと思います。」
宮地元貴(総2・東京ヴェルディユース)
―今日はどのような意識で臨んだか
「この前の試合は最後の決定機を外してしまって、自分が決めれば勝てたということで、訪れたチャンスは絶対にモノにしようと思って試合に臨みました。」
―今日の試合を振り返って「皆が良いボールを上げてくれて自分のところに来たんですけど、それを決め切れなかったので不甲斐ないですね。」
―ゴール前に入っていくシーンが多かったが
「ゴール前に入るところまではできているので、あとはそこからの精度を突き詰められればと思います。」
―無失点で終えた守備を振り返って「守備は労働なので、しっかり前線から走ってチームとして成果を出せたのは良かったと思います。」
―次節に向けて
「何回も言っているんですけど、次こそは自分が決めてチームを勝たせたいと思います。」
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