【ソッカー男子】第1節 昇格組相手に快勝 開幕白星スタート! 法大戦

待ちに待ったこの日、関東リーグ戦がついに開幕した。今季の行く末を占うこの重要な一戦の相手は昇格組法大。昨季同様“堅守速攻”のスタイルで挑む慶大は17分に山本哲平(政3・國學院久我山高)が先制点を奪うと、37分にはセットプレーから宮地元貴(総3・東京ヴェルディユース)が追加点を決める。後半にもダメ押しの3点目を奪い、攻撃陣が爆発する。守備ではGK宮原隆志(4・武蔵高)を中心に無失点で抑え、3-0の快勝。念願の関東リーグ制覇へ好スタートを切った。

 

第89回 関東大学サッカーリーグ戦 第1節

 

2015/4/5(日)11:30KO @Shonan BMW スタジアム平塚

 

慶應義塾大学 3‐0 法政大学

 

【得点者(アシスト者)】

慶大:17 山本哲平(加瀬澤力)37 宮地元貴、57 山本哲平(松木駿之介)

 

◆慶大出場選手

 

GK 宮原隆志(経4・武蔵高)
DF 溝渕雄志(環3・流通経済大学付属柏高)
DF 望月大知(環3・静岡学園高)
DF 宮地元貴(総3・東京ヴェルディユース)
DF 井上大 (総3・國學院久我山高)
MF 山田融(総4・横浜F・マリノスユース)
MF 端山豪(総4・東京ヴェルディユース)
MF 加瀬澤力(総3・清水東高)
MF 松木駿之介(総1・青森山田高)→77手塚朋克(環2・静岡学園高)
FW 田中健太(法2・横浜F・マリノスユース)→66渡辺夏彦(総2・國學院久我山高)
FW 山本哲平(政3・國學院久我山高)→81森下翔馬(総3・大阪桐蔭高)
 

 

久保主将はけがにより欠場

久保主将はけがにより欠場

 

どのような陣容でいくのか注目された慶大だったが、ボランチに端山豪(総4・東京ヴェルディユース)、久保飛翔主将(環4・済美高)不在の中ゲームキャプテンを務める山田融(総4・横浜F・マリノスユース)を並べる4-4-2の布陣を敷いた。これまでの主力が順当にスタメンに名を連ねる中、2トップの一角には田中健太(法2・横浜F・マリノスユース)、左サイドには松木駿之介(総1・青森山田高)といった若手を抜擢した。

 

今季リーグ得点第一号は山本哲平(右)

今季リーグ得点第一号は山本哲平(右)

開始早々から一進一退の攻防を見せ、開幕戦ゆえの固さを感じさせない両チーム。前半5分、井上大 (総3・國學院久我山高)が左サイドからクロスを上げると、こぼれ球に加瀬澤力(総3・清水東高)がシュート。これは左へ逸れるも、積極的にシュートを放つ。12分には田中がコーナー付近で粘り、クロス。ボールを受けた山本が素早く反転して右足を振り抜くも、ポストに阻まれる。序盤こそ決定機を作れなかった慶大だが、徐々にリズムを掴み、ゴールに迫る。試合が動いたのは17分。望月大知(環3・静岡学園高)の後方からのフィードに抜け出した加瀬澤がクロス。ゴール前の混戦から山本が押し込み、慶大が先制点を上げる。対する法大も10番(西室隆規)、31番(ディサロ燦シルヴァーノ)を中心に反撃を図るが、さらに慶大が突き放す。37分、端山のコーナーキックから最後は宮地。今季はDFとして4番を背負う彼が貴重な追加点を奪い、前半を2-0で折り返す。

 

前半を2-0で折り返す

前半を2-0で折り返す

試合を決めに掛かりたい慶大は後半も攻守両面で奮闘。攻撃で松木が積極的に仕掛ければ、守備では山田が攻撃の芽を摘む。53分には速攻から右サイドへ展開し、オーバーラップした溝渕雄志(環3・流通経済大学付属柏高)が惜しいシュートを放つ。ゴールには至らないも、前半に引き続き連動した攻撃で良い形を作る。なおも攻める慶大は57分、松木が左サイドを駆け上がり、巧みなドリブル突破で相手DFを翻弄。PA内で倒されるが、こぼれた所を山本が冷静に決め、勝利を確実なものとする。66分には負傷した田中に代えて渡辺夏彦(総2・國學院久我山高)。さらに松木、山本に代えて、手塚朋克(環2・静岡学園高)、森下翔馬(総3・大阪桐蔭高)を投入する。前半から大健闘の攻撃陣をフレッシュな面々に代え、逃げ切りを図る。大差でリードしている慶大だが、試合終盤「ゲームをコントロール出来ず」(須田芳正監督)、法大に攻め込まれるシーンが続く。幾度となく法大に決定機を与えてしまうが、守護神宮原のスーパーセーブもあり、間一髪失点を逃れる。試合は法大の反撃を無失点に抑えた慶大がこのまま3-0で快勝。昇格組を相手に力の差を見せつけた。

 

初出場初スタメンを果たした新戦力・松木

初出場初スタメンを果たした新戦力・松木

4ヶ月前悔し涙を流したこのBMWスタジアムで、再スタートを切ることに成功した慶大。インカレで阪南大に大敗してから、選手たちはこの開幕戦へ向け、トレーニングに励んだ。オフシーズンは守備の強化はもちろん、「ボールを奪った後どう攻めるか」(須田監督)という攻撃面にも取り組んだ。その結果、「攻撃に厚みや面白味が出て」(田中)、戦術に磨きがかかった。それだけでなく、新戦力の活躍も目立った。相手の決定機を何度も防いだ新守護神宮原。ドリブル、空中戦など様々な持ち味を見せたルーキー松木。彼らの活躍は今後に向けての好材料になる。今節だけで判断するのは時期尚早だが、チームは昨季より着実にレベルアップしているように感じる。目標である関東リーグ制覇への階段を一歩一歩登っているのは確かだ。とはいえ今節の相手は昇格チーム。これが上位陣に通用するのかどうかは未知数である。次節の相手は、昨季慶大と熾烈なインカレ出場権争いを繰り広げた駒大。成長の度合いをはかるにはもってこいの相手だろう。目標を達成するためには一戦一戦勝利を積み重ねるのみ。その先に必然と頂点が見えてくる。次節も勝ち点3を奪い、開幕連勝と勢いをつけたいところだ。

(記事 氏家滉登)

 

◆試合後コメント

 

須田芳正監督

(今日の試合を振り返って)開幕戦に懸けていたので、勝利で終えて、選手たちよくやってくれたと思います。(無失点に抑えたことに関して)ゼロで終えようというのが目標だったので、最後まで体を張っていたり、ボールへのアプローチだったり、集中してやってくれたと思います。(オフシーズンは具体的にどのようなトレーニングをしたか)基本的には守備のトレーニング、1対1、3対3、あとはグループでのディフェンスのところ、それと同時に、ボールを奪った後どう攻めるか、そういったところをトレーニングしてきました。(昨年と変えているところはあるか)ボールを奪った後に基本的には早く攻めようというのはあるけれども、やっぱり相手の状況であったり、試合の時間帯だったり、そういうところでやはり主体的に、速攻ばかりではなくてしっかりとボールをキープしようとか、そういう所はトレーニングしてきました。(次節に向けて)我々は関東リーグ制覇を目標にやっているので、一戦一戦100%の力を出し切ることが大切だと思うので、それに向けていい準備をしていきたいと思います。

 

山田融(総4・横浜F・マリノスユース)

(今日の試合を振り返って)初戦だったので、絶対に負けられない試合だったので、勝てて良かったです。(ボランチでの出場だったが、端山選手とのバランスについて)基本的には(端山)豪が前で、自分がバランスをとるという役割で、チャンスがあれば出ていくのはもちろんなのですが、豪を中心としたチームだと思うので、そこは自分が黒子としていかにできるかというポイントとなってくると思うので、そこの距離感というのは意識しています。(主将が不在だったが、どのような思いがあったか)選抜とかで抜けていた時期もあったので、特に不安とかはなくて、キャプテンがいない中で4年生が何人かを中心に引っ張っていこうという話はしていたので、3年生、下級生もよくやってくれて、中心としてやってくれているので、そういう面では特に不安な面はなかったですね。(無失点で終えられたことについて)一昨年すごい失点していて、昨年から守備を重視したチームになったので、そういう面で、ゼロで絶対今日もいこうということで3-0になってからも守備の意識は全員で持って、今年は去年よりも1失点でも失点数を減らそうというのが目標なので、そういう面ではゼロで抑えられたことは非常に良かったです。(次節に向けて)来週からまた連戦がありますが、まずは2節の駒澤戦にまず勝って、次の事は考えずにというのを全員が意識して、あと120人の部員が隙なく、私生活から行動出来れば絶対勝てると思うので、そういう細かい所からやっていきたいです。

 

端山豪(総4・東京ヴェルディユース)

(今日の試合を振り返って)自分たちが目指しているサッカーの形というのが体現できて、チームとしてはとてもよかったと思います。(開幕での勝利が重要だったと思いますが、どのような気持ちで臨みましたか)長いリーグ戦ではありますが、開幕戦というのはその中でも特別な価値があると思うので、とても重要な試合だと思いました。(初戦戦ってみて、チームの雰囲気は)今週の練習が始まってからどんどんチームの雰囲気も引き締まっていって、今日にピークを持ってくることができました。1週間続けるのは簡単ですけど、これをリーグ戦の間最後まで実を高めていけるようにしなければいけないかなと思います。(今季通しての目標は)チームでは関東リーグ制覇です。個人としては10ゴール10アシストです。(次節に向けて)次もまた今日のようなゲームにできるように、難しい戦いになるかもしれないですけど、いい準備をしていきたいと思います。

 

宮原隆志(経4・武蔵高)

(今日の試合を振り返って)最初の前半に1点取ってくれたので、後ろはだいぶ楽になりました。(初戦をどのような意気込みで臨みましたか)開幕戦で勝つということはとても大事だと思っていたので、今日は絶対に勝つぞという気持ちで臨んでいたので、キーパーとしては失点を0に抑えることができたのでよかったかなと思います。(後半、法大の攻撃を止める場面が多く見られたが)そうですね。みんな運動量がちょっと落ちていたので、ここで止めてふんばりたいなという気持ちで止められたのでよかったです。(チームの雰囲気はどうですか)今日はとても雰囲気がよかったと思いますし、ベンチの選手もスタンドにいる人も一体となって戦えたかなと思ったので、次からももっといい準備をして臨みたいと思います。(今季の個人としての目標は)失点は1試合1点以下にしたいなと思います。無失点、平均1点以下というのは去年もそうだったんですけど、個人的にはそれを目標にしたいなと思います。(次節に向けて)今日いい形で終えることができたので、次も失点を0に抑えるように頑張りたいと思います。

 

加瀬澤力(総3・清水東高)

(今日の試合どうだったか)けがをしていたので半年振りの公式戦のピッチで、だいぶ感慨深いものがありましたね。(アシストのシーンを振り返って)中に(山本)哲平が来ているのがわかっていたし、しっかり合わせられてよかったと思います。(途中から左サイドに移ったがどちらのサイドがやりやすいか)右足でシュートが打てるので左サイドのほうがいい部分はありますが、どちらがやりやすいとかは感じたことはないですね。どこでも自分はゴールを狙っているので、それがぼくだと思いますね。(溝渕選手とのコンビネーションは)あいつは上がってくれるので、それを生かして中に入れるのもあるし、守備に関してもしっかり話ながらできているので悪くないと思います。(今後の試合に向けて)今日はリサーチ班の頑張りのおかげで、うまく自分たちの戦術をはめることができたので、今後をチームで意識を統一してやっていきたいと思います。

 

宮地元貴(総3・東京ヴェルディユース)

(今日の試合を振り返って)無失点で勝てたことが良かったです。(勝因も無失点で乗り越えられたことが大きいのか)そうですね。ディフェンス陣やGKの宮原くんも含めて、チーム全員で自分たちの戦い方を徹底したことがこの勝利につながったと思います。(自身はセットプレーからゴールも奪ったが)そこは変わらず自分の持ち味で、常にそれを発揮したいと思っているので、結果という形で表れて良かったです。(競り合いの勝率が高かったが)自分のストロングポイントの部分で大学生相手に負けていたらいけないと思うので、今日のようなパフォーマンスを続けていけたらと思います。(次節に向けて)自分は試合に出させてもらっている立場なので、感謝の気持ちを忘れずに部員全員で勝ち続けていきたいなと思います。

 

山本哲平(政3・國學院久我山高)

(初戦の意気込みは)開幕戦はリーグの中でも重要な試合だったので勝てて良かったです。(開幕戦に向けてどんな準備を)去年は堅守速攻を掲げていましたけど、実際守ってばっかりで。フォワードとして点を取れないことが問題だったので、今年はチームとして攻撃面の練習もしてきて、今日も3点取れたので良かったです。(今日の試合を振り返って)自分の得点は仲間のクロスのおかげなので、感謝しています。(法政大の印象は)パスのうまいチームで、相手の10番の選手が強いとリサーチでわかっていたので、そこを自由にさせないようにして、フォワードからパスコース切っていたのが勝因になったのかなと思います。(改善していきたい点は)個人としてはもう少し点を取れたかなと。チームとしては、何回かチャンス作られて、キーパーに助けてもらった場面があったので、そこを改善していきたいです。(どのようなシーズンにしていきたいですか)チームとして目標に掲げたリーグ優勝、その中で個人として得点王を取りたいです。(次節にむけて意気込みを)昨シーズン負けた相手(駒大)なので、絶対勝ちたいです。

 

田中健太(法2・横浜F・マリノスユース)

(今日を振り返っていかがでしたか)今日は自分の役割が相手の裏を狙ったり、ボールをキープしたりというのが自分の役割で、明確な役割があったから試合に入りやすかったのである程度は自分の役割を果たせたと思っています。(昨シーズンよりも攻撃が活性化しているように見えましたが、何か心がけていたことがありましたか)昨シーズンは、ラインを低くしてボールを蹴るというサッカーだったのですが、臨機応変なプレーというか、繋ぐところは繋いだり、もっとラインを高くしたりということを付け加えているので、そういうところで攻撃に厚みや面白味が出てきたと思います。(けがは大丈夫ですか)肩から落ちてしまって肩が上がらない状態なので、これからどうなるかわかりませんが、できるだけ早く治したいです。(最後に来週の駒沢戦に向けて一言お願いします)駒沢はフィジカルベースが自分たちより高いと思うので、いかにそこで負けないかということや戦い方もいろいろあると思うので、駒沢のサッカーをしっかりリサーチして自分たちのサッカーをそこに付け加えて無失点で勝てたらいいと思います。

 

渡辺夏彦(総2・国学院久我山高)

(リーグ戦初出場となったが今日の試合は)去年1年間、悔しい思いや苦しい思いをしてきて、今日こういう舞台にたってすごく気持ちよくプレーできました。(開幕までどのような準備をしてきたか)チームとしてはピッチに立っているメンバー全員で頑張ろうということをやってきましたし、個人としては開幕にコンディションを合わせることを意識してきて、それがうまくいったと感じています。(次節に向けて)チームとしては勢いに乗って、とにかく1試合1試合戦っていきたいです。個人としてはスタートから出れるようにコンディションをもっとあげていって、チームに貢献したいです。

 

松木駿之介(総1・青森山田高)

(見事に開幕スタメンを勝ち取りましたが、今日の試合はいかがでしたか?)本当に昨日まで緊張していたんですけど、今日の朝にキャプテンの久保さんから、LINEを頂いて、先輩たちがカバーしてくれるからのびのびやれよということを言われて気持ちがだいぶ楽になりました。(空中戦に競り勝つポイントは)先に跳んで、自分より高い選手に競らせないようにすることを意識していました。でも、相手の二番の山田さんが青森山田の先輩で絶対に負けたくないという気持ちで競ったんですけどあまり勝てなくてもっと強くなりたいという気持ちになりました。(アシストのシーンを振り返って)倒れずに自分でシュート打って決めたかったんですけど、そこで倒れてしまうのがまだ自分の甘いところかなと思います。(次の試合に向けて意気込みをお願いします)本当に須田監督は調子のいい選手を使うのでまた来週の駒沢戦に向けてポジション争いもありますし、またしっかり今週は次の試合だけを考えて練習してスタメン取って、チームの勝利に貢献したいと思っています。

 

望月大知(環3・静岡学園高) 

(今日の開幕戦を振り返って)課題が多くでた試合でしたが、勝利できたので良かったかなと思います。(今シーズンのチーム、個人の目標は)チームの目標はシーズンが始まった当初から関東リーグ優勝という目標を掲げていて、その目標に向けて一戦一戦を戦っていかなければならないと思っていて、個人の目標は去年は失点を減らそうとしてきたのですが、最小失点チームにはなれなくて、最小失点チームになるためには後ろの選手が頑張らなければならなくて、最小失点チームになりつつ、自分もDFとしてベストイレブンに選ばれるということが目標です。(今日の終盤はピンチが増えたが修正点はあるか)ディフェンスラインを自分がコントロールしていたんですけど、少し間延びしてしまってそこからピンチを招いたので自分がやらないといけないことが多いんですけどそこを改善したいと思います。(次節への意気込み)次節は駒澤大学で去年後期負けているのでその借りを返したと思います。

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