【ソッカー男子】第3節 開幕3連勝逃すも、新生の活躍が光り勝ち点1 流経大戦

前節はエース端山豪(環4・東京ヴェルディユース)のスーパーゴールと新生・松木駿之介(総1・青森山田高)の初得点で連勝し、好調なスタートを見せた慶大。今節の相手は、昨季の総理大臣杯王者・流経大だ。慶大の“開幕から3連勝”は、なんと46年ぶりの挑戦。「3連勝して歴史を塗り替える」(須田芳正監督)ことを全員が噛みしめて臨んだが、前半37分にFKを直接決められ先制点を与えてしまう。42分、渡辺夏彦(総2・國學院久我山高)が待望の初得点をあげて追いつくが、その後両チーム得点を譲らず引き分けで終えた。

 

第89回関東大学サッカーリーグ戦 第3節

 

2015/4/15(水)13:50KO@川口市青木町公園総合運動場

 

慶應義塾大学1-1流通経済大学

 

【得点者(アシスト者)】

 

〔慶〕42分 渡辺夏彦(溝渕雄志)

〔流〕37分 田上大地

 

◇慶大出場選手

 

GK宮原隆志(経4・武蔵高)
DF溝渕雄志(環3・流通経済大学付属柏高)
DF望月大知(環3・静岡学園高)
DF宮地元貴(総3・東京ヴェルディユース)
DF井上大(総3・國學院久我山高)
MF山田融(総4・横浜F.マリノスユース)
MF端山豪(総4・東京ヴェルディユース)
MF黄将健(総4・近畿大学付属校)→64分 手塚朋克(環2・静岡学園高)
MF松木駿之介(総1・青森山田高)
FW渡辺夏彦(総2・國學院久我山高)
FW山本哲平(政3・國學院久我山高)→81分 小谷春日(環1・藤枝東高)
 

積極的にゴールを狙う松木

積極的にゴールを狙う松木

前節のスタメンから加瀬澤力(総3・清水東高)に代え黄将健(総4・近畿大学付属高)を起用し、連勝を狙う。

試合開始後、最初にチャンスをつかんだのは慶大だった。山本哲平(政3・國學院久我山高)と共に2トップを任された渡辺が黄にパス。黄のシュートは得点を予感させたが、惜しくもゴール左にそれてしまう。黄や端山などを中心に先制点を奪いに行くが、風上で有利とはいえ吹き荒れる風は強さを増し、うまくボールをコントロールすることができない。すると14分、松木が相手選手を抜き端山、渡辺とパスをつなぐ。そこでCKを獲得すると、キッカーは端山。相手DFに当たったボールに宮地元貴(総3・東京ヴェルディユース)が頭で合わせネットを揺らしたが、直前のファウルでノーカウントに。慶大が握っていた主導権も次第に流経大に押され、37分慶大のファウルでFKを献上。これを流経大DF田上が直接決め、今季初めて先制点を許した。早い時間に追いつきたい慶大は、42分溝渕雄志(環3・流通経済大学付属柏高)のボールを受けた渡辺が振り向いて押し込み、試合を振り出しに戻した。

 

初得点をあげた渡辺

初得点をあげた渡辺

後半に入ると風も弱まり、逆転勝利に持ち込みたい慶大。しかし、一進一退の攻防が続き両チーム得点のチャンスをつかめない。64分、黄に代え手塚朋克(環2・静岡学園高)を投入し流れを変えようと試みるが、71分ピンチを迎える。流経大の10番古波津がゴールの目の前でGK宮原と対峙する形に。素早く放ったシュートは間一髪枠を捉えなかったが、その後も相手にボールを渡してしまう場面が目立った。守護神宮原や溝渕、望月が体を張って守り、守備に徹する時間が続く。すると84分、山本に代わって今季初めてピッチに送られた小谷春日(環1・藤枝東高)がPA内に走り込んでゴールを狙う。それに続いて渡辺も果敢に2点目を奪いに行くが、なかなか得点に至らない。もどかしい状態のままアディショナルタイムに突入。最後まで決めきれず同点で試合が終了し、勝ち点1を分け合う結果となった。

 

望月などDF陣を中心に失点を1に抑える

望月などDF陣を中心に失点を1に抑える

結果を見れば連勝にストップをかけてしまったが、内容としては「非常にいいゲームだった」(須田監督)と評価できる。その要因は、1・2年生の新戦力にあるだろう。今季に入り出場機会を得た手塚や今節初得点をあげた渡辺は、公式戦にもしっかり馴染み攻撃に絡んできている。新加入の松木はすでにスタメンに定着しアシスト・ゴールで3戦負けなしに貢献。小谷も初出場を果たしすぐに流れをつかんだ。こうした新戦力は、これまでのチーム力を受け継ぎつつ、新たな流れを生み出している。今後ますます彼らの活躍が期待されそうだ。次節の順大戦は中2日で迎えることとなる。首位に再浮上するため、新たな気持ちで勝利に臨みたいところだ。

(記事 池田麻里子)

 

試合後コメント

 

須田芳正監督

(引き分けという結果を受けて)非常にいいゲームだったと思うんですけど、勝ち点3を今節狙っていたので残念です。(先制点を許してしまいましたが)あれは相手のシュートがよかったのでシュート自体は仕方ないとは思いますが、その前にファウルをするというのは反省点じゃないかなと思います。(連勝に向けて、選手たちにはどのように話していましたか)慶大の3連勝は46年前以降できていないので、3連勝して歴史を塗り替えろという話をしました。(渡辺選手の初ゴールについて)本当に彼のいいところが出た試合だなと思います。キャップのところで何回も受けてチャンスをつくっていたし、彼のいいところはそこでボールを奪われないというところです。なおかつそこでプレーしてゴール前まで行って今日は得点をしたというのが、非常にいいプレーでしたし、今後ももっとアクションをして、今日以上のプレーを期待しています。(小谷選手も初出場し、他の若手の選手たちの活躍も期待できます)小谷もすんなり入ることができましたし、初出場にもかかわらず流れにうまく乗れましたし、途中から入った手塚もいいプレーをしていましたし、本当に誰が出てもチーム力は変わらないので次の試合もコンディションのいい選手をどんどん使って一丸となって戦いたいなと思います。(過密日程となりますが、次節に向けてお願いします)春からこれは想定して練習試合も中2、3日でやってきたので、チーム一丸となってやりたいですし、あとは調子のいい選手を使っていきたいなと思っています。

 

山田融副将(総4・横浜Fマリノスユース)

(今日の試合を振り返って)1戦1戦勝つという中で、勝ちきれなかったのは悔しいですね。(先制点を奪われてしまいましたが)田上選手のセットプレーを警戒していたので、守備の意識はあの場面で高めなければいけなかったというのはありましたが、その前にあのバイタルの部分で不要なファウルをしないということが大事だったと思います。(連勝に向けてどのように意気込みましたか)監督から絶対に3連勝をするんだということは言われていました。46年間3連勝というのはなかったのと、自分たちが入学してから流経大に勝てていなかったので、そういう面で監督、選手含め全員で絶対に勝ちたいということを全員が思っていたと思います。(下級生の活躍も見えるなど、チームの雰囲気はいいのでは)そうですね。1人ひとりが自立していて、それが集まった集団になりつつあるのかなと思っていて、そういう面では雰囲気はとてもよく練習も試合もできていると思います。(中2日で迎える次節に向けて)まずは疲労を取ることを中心に残り2日の準備期間ですが、相手も同じ状況だと思うので、まずは勝利に向けて全員がベクトルを合わせて順大を倒すことだけを考えて残り2日間準備していきたいと思います。

 

渡辺夏彦(総2・國學院久我山高)

(今日の引き分けをどのようにとらえているか)チームとしては3連勝を全員で目指してやっていたので、結果は少し残念ですけど、内容面では気持ちも入っていましたし、次の順大戦につながる勝ち点1だったんじゃないかなと思います。(風上に立った前半を振り返って)あそこで本当はリードして終えたかったのが本音としてありますけど、逆に風下になった後半に不利になったとは思っていないです。(得点シーンを振り返って)今日はどん欲に得点を取りに行きたいということを自分の中で決めていたので、その中で結果を出せて良かったですし、豪くん(端山)と溝くん(溝渕)がうまく絡んで良いボールをくれたので、決めるだけでした。(積極的に裏に飛び出すシーンが目立ったが)FWというポジションで出ている以上、得点に絡まないといけないと思っていて、また前節は個人的にシュートを一本も打てなかったこともあって、今日こそゴール前に絡もうと意識し続けたからだと思います。(チームはここまで負けなしだが)今までの結果は(今後に)まったく関係ないです。中2日で行われる順大戦で、勝利をとにかく狙いにいくだけです。

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