前日までに終了した4試合の結果を受け、最終日は東大との9位決定戦に回ることになった慶大。先の六大学と同様控えメンバーを中心に試合に臨んだ。序盤は拮抗した展開が続くも、中盤以降は出場選手がそれぞれの持ち味を見せ、大差をつけて勝利。京王電鉄杯は9位という結果に終わった。
2015/04/19(日)@トヨタ府中スポーツセンター | ||||||
第31回 京王電鉄杯 vs東大 | ||||||
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 | ||
慶大 | 18 | 17 | 21 | 24 | 80 | |
東大 | 14 | 16 | 11 | 15 | 56 | |
◆慶大スターティングメンバー◆ | ||||||
PG | 中島一樹(総4・高崎高) | |||||
SG | 桑原竜馬(経4・厚木東高) | |||||
SF | 清家智(経4・慶応高) | |||||
PF | 堂本阿斗ディーン(商2・慶應義塾高) | |||||
C | 木村能生(環2・東山高) |
本塾のスターティングメンバーは中島、清家、桑原、堂本、木村。堂本の開始早々の3Pで勢いのあるスタートをきった本塾。しかしリバウンドの弱さが目立ちいまいち流れを掴みきれずに試合が進んでいく。そこで流れを変えたのが堂本の力強いオフェンスリバウンドからのタップシュートと木村の連続ゴールだ。流れを掴んだ本塾は桑原がナイスディフェンスから清家にアシストパスをつなぎ速攻を決める。さらに清家がオフェンスリバウンドからのバスケットカウントを奪い勢いに乗ったところで1Q終了。18‐14の点差で2Qに望む
2Qの本塾最初の得点を飾ったのは木村のフックショット。そこから藤井がパスカットでレイアップ、得点を重ねていく。しかしそのすぐ後、東大にパスカットでかえされる。だが本塾はそれを清家の速攻で返していく。早い試合展開が続いていく中、桑原の3Pで点差を広げると、さらに24秒オーバータイムをとるナイスディフェンス。相手はたまらずタイムアウトをとる。タイムアウトあけに堂本から清家へのアシストパス。その後ナイスディフェンスで相手のバックパスを誘い完全に本塾のペースに持ち込んだ。その後交代で入ってきた加藤から堂本へのアシストも飛び出し得点を重ねていく。最後に清家が二連続ゴールで2Qを終了。35ー30 5点勝ち越しで3Qを迎える。
3Q開始一分、木村のポストプレーで始まった本塾の攻撃。その後清家のゴール下、速攻からの木村のハイポストシュートで点数を重ねる。相手はまたもたまらずタイムアウト。いい試合運びで3Qの始まりを飾った。タイムアウトがあけると堂本が二連続でリバウンドシュートを沈める。ここまでいい流れで試合を進めることができていたが、二連続のターンオーバーと相手のバスケットカウントで危うい方向に試合が傾きかけた。そこからチームを救ったのは途中出場の原(法2・慶應義塾高)。ゼロ度からのストップジャンプショットを2本沈めてチームが活気を取り戻す。クォーターの終わりには堂本のパワープレイや加藤のミドルシュートなどが決まり、56-41という点差で4Qをむかえることができた。
この点差を守りたい、さらに広げたい本塾は最後のこのピリオドでも躍動。中島の3Pシュート、清家のドライブ、ゴール下、木村のファールをもらう強いプレーと怒涛の連続攻撃をしかける。パスミスで流れが悪くなりかけた場面もあったが、堂本の3Pでその流れを断ち切る。最後には原の3P、木村のアシストからのシュートと追い討ちをかけ試合終了。80-56と快勝で試合を終えた。 昨日までのスタメンは一人も出場しなかったが、控えメンバーでもここまでのバスケットが展開できることを選手たちは示してくれた。控えメンバーの底上げは、高いレベルでの戦いになればなるほど肝要となり、今後も突き詰めていく必要があるといえるだろう。京王電鉄杯では3敗を喫した慶大だが、見据えるべきは5月に控えるトーナメント、そして春季で最も重要な試合となる早慶戦である。一発勝負の戦いでは負けは許されない。今日までの試合を次なる試合での勝利への布石にすることができるか。今後の慶大バスケ部にも注目していきたい。
(記事:大地七海)
福元 直人(環4・福大大濠高)(電鉄杯全体を振り返って)そうですね、まあ慶関までよりは漠然としたものが形になりつつあるのかなと、特にディフェンスなんですけど、見てて思いました。でもまだまだメリハリがないというか、中途半端にそれぞれのプレーをやっているので、その点で締まりのない試合をしてしまったなという反省はあります。(コート上ではなくベンチから見て気づいた点はあったか)コート上では見えない5人の動きというのが見えたので、その点では明確にそれぞれのプレーの違いや、欠点というのは見えやすかったと思います。(けがの状態は)だいぶ良くなってきているので、トーナメントには間に合う予定です。(慶関定期戦の印象は)慶関は六大学の延長で、個々人でいろいろと課題を見つけてそれを克服しようということだったんですけど、うちの伝統であるディフェンスリバウンドやルーズボールというのが随所に見られて、それを10分間続けるという意思統一もできていたので、今季最初の公式戦としてはよかったのかなと思います。(1年生がベンチ入りしていたがその印象は)みんなマルチに動けるというか、どこでもこなせるプレーヤーがいると思います。ただ小さいのが他の大学と比べて欠点だとは思うんですけど、そこはうちの特徴を織り交ぜていけば解決できると思うので、多分彼らもトーナメントでは彼らも出番があるので、そこに向けて1年生を含めてチームとして、頑張っていきたいです。(トーナメントに向けての意気込み)一回勝てば筑波なので、そこでしっかり自分たちの力を試して、早慶戦の前に自分たちがどの立ち位置にいるのかを確認しつつ、もちろん勝つことを目標に頑張ろうと思います。
清家 智(経4・慶應義塾高)
東大っていう格下の相手に対して、自分達がシーズンに入って1ヶ月やってきたディフェンスやあたりという部分を僕自身はやっていこうと思っていて、そういうフィジカルの面や気持ちで頑張れるディフェンス、リバウンドは自分の中で良くできたんじゃないかなと思います。(インサイドでの活躍について)僕の仕事はリバウンドであったり、ルーズボールであったりと泥臭い部分は多くなるので、自分の近くにあるボールをもぎ取ってゴールにねじ込んでいくという、華はないんですがそういう活躍を今日は少しできたのかなと思います。(京王電鉄杯を通して)強い相手に対して気持ちの面で消極的になってる時間帯はチーム全体として悪い雰囲気が続いてしまうということがあって、そういうときに僕達4年生がどれだけ明るく、溌剌とプレーできるかというのが、今後の強い相手に対しての課題になってくるので、技術はもちろんですがそういった気持ちの面でもすぐに4年生から切り替えられるように努力していかなければならないなと思いました。(現在の新体制チームの完成度は)今年の4年生は下級生から試合に出ているメンバーも多いですし、練習でも技術面であったり声であったり、ハッスル面であっても引っ張れる選手が多くいるので、それに下級生がついてきてチームが1つになっていけばすごく良いチームになってくると思います。 (トーナメントについて)トーナメントは負けてしまえばそこで終わりなので、電鉄杯や六大学戦で得た反省を試合までに克服して、筑波やその先のチームに勝って、今まで果たしたことのないベスト8以上という目標をしっかり果たしていきたいです。
中島 一樹(環4・高崎高)
今ディフェンスを中心に練習していて、ディナイだったり、ボールマンへのプレッシャーだったり、三線のディフェンスだったり、そういう練習をしてきたんですけど、まだまだそれが徹底できなかったのかなというのが反省ですね。(昨日までの活躍を振り返って)自分としては今すごいディフェンスを激しくやって、そこから流れを持っていくのが役割かなと思っていて、そこは個人的には昨日の試合も含めてできたかなと。自分としては収穫だったと思います。あとオフェンスではロングスリーを打てと言われていて、そこを打てないと俺とか竜馬とかは厳しいと。逆にそこから打てればスペースもできるし、そのあとフェイクしてドライブとかのプレーも広がってくるので、そこの精度を高めて頑張っていきたいです。(今季からプレイングタイムが増えているが)ガードとして直人の控えとして出ると思うので、直人と違う自分の強みであるディフェンスを、プレイングタイムがもらえたらしっかりやっていきたいと思います。(電鉄杯全体の印象は)厳しい試合もあったんですけどその厳しい時間帯に4年生がチームの中心になって盛り上げていかなきゃいけないなというのはあって、それは今後の課題ですね。そこの4年生の圧倒的なリーダーシップがないと、厳しいのかなと感じました。でもチームディフェンスとかはだんだん良くなってきていると思うので、今後も練習を頑張っていきたいです。(トーナメントへの意気込みは)やっぱりディフェンスとロングスリーを徹底的に自分の強みにして、流れを変えられる選手になりたいなと思います。
堂本阿斗ディーン(商2・慶應義塾高)
去年の課題としてトラベリングをなくすというのがあって、無条件でボールの所有権を相手に与えてしまうプレーをなくすことが一つの目標でした。今日の試合ではパスミスというトラベリングとは違う形で相手にボールを渡してしまう場面があり、まだまだ去年から成長できていないなと実感しました。でも、トラベリング自体は減っているので、その点で言えば少し収穫はあったかなと思います。自分のいいところよりも悪いところが目立つ試合となってしまったので、また次の試合への課題にしていきたいと思います。オフェンスに関しては、ついてきた相手が自分よりも小さかったということもありますが、積極的にリバウンドを取りに行けて点数に絡めたと思います。あとは今まで入っていなかったシュートの精度が少しずつあがってきているので、そこはこの試合の報酬だと思っています。ただまだまだなので、慢心せずにこれからもシューティングに励んでいきたいと思います。
加藤 舜王(法2・慶應義塾志木高)
今日の自分の課題としては、試合感がなくなってしまっているというところです。今日のように試合に絡む機会があれば、積極的に今までの試合感を戻していくことが今1番大切なことだと思います。今日の試合では所々アシストや得点でチームに貢献できた場面もあったので、そういった小さな積み重ねからはじめていきたいと思います。あとはディフェンスですが、ディフェンスは自分にとって1番アピールできるポイントだと思っています。ですが今日の試合ではまだまだプレッシャーなどが足りなかったので、少しずつ改善していければと思います。(次の試合に向けて)どんなかたちであれチームの勝利に貢献することを目標に頑張ります!
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