【ソッカー男子】第8節 先制点を許し、ペースつかめず無念の敗戦 早大戦

リーグ戦の中でも特別な試合となる早大戦。昨季の後期リーグで3年半ぶりに早大に勝利してから約5か月、両チームとも新たなメンバーで因縁対決に臨んだ。序盤から早大にペースを握られ、前半早々に失点。後半にチャンスを多くつかみ始めるも得点には至らず、1点を守り切られ、無念の敗戦を喫した。

 

第89回関東大学サッカーリーグ戦 第8節

2015/5/9(土)11:30KO@味の素フィールド西が丘

 

慶應義塾大学0-1早稲田大学

 

【得点者(アシスト者)】

〔早〕14分 堀田稜

 

◇慶大出場選手

GK宮原隆志(経4・武蔵高)
DF溝渕雄志(環3・流通経済大学付属柏高)
DF望月大知(環3・静岡学園高)
DF久保飛翔(環4・済美高)
DF井上大(総3・國學院久我山高)
MF山田融(総4・横浜F・マリノスユース)
MF端山豪(総4・東京ヴェルディユース)
MF手塚朋克(環2・静岡学園高)→73分 黄将健(総4・近畿大学付属高)
MF松木駿之介(総1・青森山田高)
FW渡辺夏彦(総2・國學院久我山高)
FW加瀬澤力(環3・清水東高校)→82分 山本哲平(政3・國學院久我山高)
 

伝統の一戦、早大戦に挑む慶大イレブン

伝統の一戦、早大戦に挑む慶大イレブン

ケガから復帰した久保主将

ケガから復帰した久保主将

ドリブルを仕掛ける手塚

ドリブルを仕掛ける手塚

ケガで今季戦線を外れていた久保飛翔主将(環4・済美高)が復帰し、前節の退場で出場停止となっている宮地元貴(総3・東京ヴェルディユース)に代わりセンターバックに起用。4-4-2で早大に立ち向かった。最初にチャンスをつかんだのは早大だったが、慶大もすぐに攻撃を仕掛ける。8分、加瀬澤力(環3・清水東高)、手塚朋克(環2・静岡学園高)、松木駿之介(総1・青森山田高)が立て続けに自らゴールを狙うも、相手GKに阻まれる。慶大主導の試合展開かと思われたが、徐々に後ろを崩されていき、14分に早くも試合が動く。8番堀田が裏を抜け出してすぐさま放ったシュートは、無人となったゴールに放り込まれたが、これはポストに助けられる。しかし、跳ね返りを押し込まれ先制点を許してしまった。その後、何度もゴールを脅かされたが、久保や望月大知(環3・静岡学園高)の必死のディフェンスでなんとかしのぐ。前半終了間際にも、7番田中のクロスに合わせたエース山内のヘディングを宮原隆志(経4・武蔵高)がファインセーブで抑え、前半を失点1で終えた。

 

中盤で展開する渡辺

中盤で展開する渡辺

前半の失点から切り替え、慶大は後半開始早々から反撃に出る。47分、渡辺夏彦(総2・國學院久我山高)がサイドを突破しクロスを上げると、手塚が合わせる。相手ディフェンダーのこぼれ球に加瀬澤が詰めるも防がれてしまい得点にはならず。両者ともゴール前でのチャンスが多く見られる一進一退の時間となった。慶大は、渡辺が中盤に下がって展開していき、手塚がドリブルで仕掛けるという流れが続き、63分若手のコンビネーションで相手を崩し、渡辺がシュートに持ち込む。73分手塚に代わり黄将健(総4・近畿大学付属高)が、82分加瀬澤に代わり山本哲平(政3・國學院久我山高)が入り、両サイドバックを上げて決定機を待つ。ケガから復帰し今季初めてピッチに入った久保キャプテンが声を上げてチームを鼓舞する中、端山豪(総4・東京ヴェルディユース)や山本を中心にパスをつなぎゴールに迫る。90+3分、溝渕雄志(環3・流通経済大学附属柏高)のクロスを山本がトラップしシュートを放つが、惜しくもディフェンスに阻まれ、これが最後のチャンスとなってしまった。今季初の早慶戦は、0-1の敗戦に終わり、早慶定期戦に向け多くの課題が残った。

1点を守られ、敗戦を喫した

1点を守られ、敗戦を喫した

相手の戦術に対して試合を最後までひっくり返せず、「前半で決まり」(須田監督)とも言える悔しい結果となった。しかし、慶大にはこれまで欠場していた主将が戻り、チームとしての戦い方を再確認できた。7月には、今節の相手との一戦、早慶定期戦が待っている。その大きな舞台に向け、得られた収穫は少なくない。伝統の早慶戦、そしてリーグ優勝の歓喜のために、まずは連敗しないよう目先の一戦一戦を戦いぬきたい。

(記事 池田麻里子)

 

◇試合後コメント

須田芳正監督

(今日の試合を振り返って)前半で決まりですね。早稲田はもう前半来るのが分かっていたし、そこにそのままの勢いでのまれて、失点1だったけど、2点3点取られてもおかしくなかったと思います。後半はみんなおそらく良かったと言うかもしれないけれど、もう前半で決まっていました。前半が全てだったので、こういった失敗を繰り返さないことが大切であって、これを教訓にして、連敗をしないというのがリーグ戦の鉄則なので次の試合に向けて切り替えることが1番大切だと思います。(久保主将が復帰しましたが)ケガをしていてようやく戻ってきたので、これからチームをまとめてほしいです。我々にとっては非常にプラスになると思います。(前半の失点から後半に向けてどのような指示を送りましたか)前半のことは忘れて、とにかくボールを奪いに行くしかないので、マンツーマンでボールを奪いに行って、もう少しテンポよくつなぎましょうというアドバイスをしました。(1番の敗因は)まさに前半の入り方が修正できなかったというところだと思います。相手は後半守備を固めて1-0で終わらせるというゲームプランだったので、先制されたというのが今日の敗因でした。ひっくり返せなかったのも実力のうちなので、練習あるのみかなと思います。

 

久保飛翔主将(総4・済美高)

(試合を振り返って)前半が全てだったなという印象でした。スカウティングでまとめていた相手のサッカーと違う部分があって、そこに対してしっかり自分たちがサッカーを修正できなかったというのが、とても情けないし惜しかったなと思います。(ケガから復帰してコンディションなどはどうだったか)コンディションが万全ではないことは確かなんですが、その言い訳もしてられなくて、主将として試合に出てチームを引っ張っていかなければいけないですし、今日もまわりの選手が応援してくれたりだとかがとても後押しになったので、そういう面ではコンディションはあまり気にせずにプレーできました。(ケガで試合を離れていたときチームの印象は)自分がいない中でも山田や端山とかがしっかり中心になってチームを引っ張ってくれていた印象がすごくあって、監督と選手がしっかり話し合ってチームをどのように進めていくかというのも明確なものがあって、そういう面ではとてもいい雰囲気でこれまで臨んでこれたかなと思います。(後半、セットプレーのチャンスが多かったですが)セットプレーは今日はけっこうチャンスがあって、それを狙って行こうという監督の話もあって、惜しい場面もあったんですけど、選手のボール前の入り方だったり、ブロックしたりしてフリーをつくるとかそういう工夫がもう少しあってもいいのかなと思いました。今日はただ単調に誰がどこに入るかを決めて突っ込むという感じだったので、ヘディング強い選手揃っていますが、そういうところも工夫するとよかったなと思います。(連敗をしないために改善していくことは)次節は中大なので、まずは中大に対して自分たちはどういうサッカーをするのかという戦術の共有をしっかり持つことと、あとは今日負けてしまったので、もう1回初心を思い出して謙虚な気持ちで試合に臨むというのをAチームだけでなくBチームもCチームも全体でしっかり共有してやっていけたらと思います。

 

山田融(総4・横浜F・マリノスユース)

(試合を終えた率直な感想)早慶戦という舞台で勝てなくて非常に悔しいです。(試合内容を振り返って)前半少し受け身になってしまって、後半自分たちのペースでサッカー出来たんですけど、前半1点取るというのがサッカーの中で難しいというのを実感するようなゲームでしたね。(後半良くなったのは何かハーフタイムに指示があったのか)そうですね、ある程度前から行こうと。前半相手にプレッシャーがかかっていなかったので、前からある程度行こうというのをハーフタイムに話して、そこからはうまくはまったかなと思うんですけど、前半のうちに修正しなければなというのが反省点です。(今日は主将が復帰したが、副将としてこれまでの試合と何か意識の違いはあったか)やること自体は変わらないので、チームを鼓舞したりという役割は自分自身変わらないと思っているので、主将が戻ってきたということである程度自分のプレーにも集中出来たかなというのは若干ですけど変化はありましたね。(次節に向けて)連敗は絶対出来ないですし、リーグ戦自体も勝ち点が詰まっている状況なので、そのためにも絶対連敗してはいけないのと、相手にも勝ち点を与えてはいけないということを意識して、来週一週間良い準備して、良い試合が出来ればいいかなと思います。

 

端山豪(環4・東京ヴェルディユース)

(早慶戦、どのような意気込みで臨まれましたか)チームの目標が優勝というなかで、絶対落とせない試合だったし、早慶戦ということで、絶対勝とうという意気込みで臨みました。(試合を振り返って)前半で勝負が決まってしまったかなと。相手が最初から来るのは分かっていたので、それを上回る動きができないのは、チームの力だったり、考えることが足りないのかなと思いました。(どう改善していきたいですか)ああゆう状況になった時に、チームとして何か考えてやることを変えなきゃなんですけど、専修戦の後半もそうでしたが、試合中に変えなきゃいけないこともリーグ戦の中で経験してきているので、これも一つの教訓にして、自分たちで対応力をもっとあげたいなと思います。(次戦に向けて)本当にもう勝ち点3を取りに行くだけだと思います。

※端山選手は、7月に行われる第28回ユニバーシアード競技大会(2015/光州)の男子サッカー日本代表メンバーに選出されました。(2015年5月11日発表)

 

宮原隆志(経4・武蔵高)

(今日の試合を振り返って)前半に受け身になってしまって、そこが悔いが残る試合だと思います。(失点シーンについて)斜めに入ってくる選手が良い動きをしていたので、上手くやられちゃったという感じなんですけど、そこをまた確認して修正したいと思います。(次節に向けて)絶対に連敗はできないので、必ず勝ちたいと思います。

 

溝渕雄志(環3・流通経済大学附属柏高)

(試合を終えた率直な感想)勝てなくて残念です。(試合内容を振り返って)前半で勝負決まったかなと思います。(後半はリズムが良くなったが)ハーフタイムに全部忘れていけという指示が監督からあったので、追いつけないというところはまだまだですけど、この試合を教訓にして次の試合につなげないと意味がないと思います。(次節に向けて)もう勝つしかないし、連敗だけはだめなので、とにかく次中央に勝てるように頑張ります。

 

井上大(総3・國學院久我山高)

(早慶戦という特別意識はあったか)リーグ戦の中の1試合ではありますけど、やはり相手が早大ということで気合いは入っていました。(対峙した選手への対応について)スカウティングの段階から相手の2番と7番が高い位置を取ってくることは分かっていたことなので、松木と協力して、前半はクロスを上げさせないことを意識していました。ただ何度かそれを許したシーンもあったので、後半は誰にマークをつくのかをはっきりさせて対応していました。(攻撃面を振り返って)試合前にシュートをたくさん打とうということを話していましたけど、実際には効果的に打てた場面は少なかったと思います。それは前線の選手の問題でもありますけど、サイドバックとして攻撃に厚みをつけられなかったことを反省しないといけないと思います。(次節に向けて)須田監督がいつも「リーグ戦の鉄則として、連敗をしてはいけない」とおっしゃっているので、次節こそは勝ちたいと思います。

 

望月大知(環3・静岡学園高)

(早慶戦という特別意識はあったか)意識していないといったら嘘になるんですけど、普段の試合と変わらないような気持ちで臨もうとしていました。(今季初めて、センターバックを久保主将と務めたが)宮地選手と久保選手はタイプが似ていると思うので、普段と同じようなプレーを心掛けていました。(プレー面を具体的に振り返って)2トップの選手に自由にやらせないことは意識していて、2トップに得点を許さなかったことは良かったと思いますけど、2列目の選手を捕まえられなかったことは課題かなと思います。(チームの課題は)前半の早い時間帯に失点してしまって、相手に守備を固められてしまったことが敗因だと思うので、チーム全体として試合への入り方には注意していきたいと思っています。(次節に向けて)長いシーズンで連敗はできないので、今日の負けは非常に悔しいですけど、切り替えて次の中大戦にしっかり挑みたいと思います。

 

渡辺夏彦(総2・国学院久我山高)

(今日の試合を振り返って)前半僕らが悪い内容で、0-1で折り返して、後半どれだけ攻めても体を張って守られたという意味では、前半を0-1で折り返した時点で勝負が決まってしまっていたのかなと思います。(自身のプレーを振り返って)FWとして得点にこだわるというところで、無得点で終わってしまい、何も残せなかったという気分です。(後半の攻撃に手応えは感じなかったか)相手が引いて自分たちが勢いで押すという中で、ボールは回せたし、ゴールに迫るシーンもあったのは良い部分ではありましたが、この試合での評価となると、良かったとは言えません。それでも、後半良くなったという点では次につながる試合だったのかなと思います。(次の試合に向けて)リーグ戦の鉄則として連敗は絶対に許されないので、とにかく勝つことだけを意識してやっていきたいと思います。

 

手塚朋克(環2・静岡学園高)

(今日の試合を振り返って)個人的には前半完全に消えてしまっていて何も出来ない状態で、空回りしてしまって、自分の仕事というよりかは味方に申し訳なかったんですけど、完全に消えてしまっていたのでしっかりプレーができていない状態でした。ただ後半はチームもいい状況になって自分の色もしっかり出せたかなと思います。(後半は右サイドで良い突破を見せていましたが、監督から積極的に行けという指示があったのか)いや、指示というよりかは僕の持ち味は仕掛けることなので思い切っていこうと思って、気持ちを完全にリフレッシュした状態で割り切って気持ちを切り替えようと思っていたのでそういう部分では仕事ができたのかなと思いますけど、ただ一試合とおして自分のできは悪かったと思います。(伝統の一戦ということで、早稲田のプレスが激しかったと思いますがやりにくさのようなものはあったか)個人的には緊張しているとか雰囲気にのまれていることはなかったんですが、実際試合始まってみると早稲田の勢いだったり自分が完全に気持ちで押されてしまって、早慶戦は難しいものだなと感じました。(次節に向けて)自分の役割をしっかり出来るように、当たり前な切り替えだったりセカンドボールを拾ったり、まだ自分が何も出来ない状態の時にどれだけやれるかが大きくなってくると思うので、細かいところからしっかり修正していきたいと思います。

 

松木駿之介(総1・青森山田高)

(今日の試合を振り返って)前半の立ち上がりに早稲田の勢いに飲み込まれてしまって、もう気持ちの面で早稲田に負けてしまって、そこでゲームが決まってしまったかな、という印象です。(後半、相手を圧倒しながらも2試合連続の無得点に終わってしまった。点を取るために必要なことは何だと考えているか)今日に関してはすごく左サイドが空いていて、でも右サイドでずっとボールを持っていて、僕はボールが欲しくて呼び込んでいたんですけどなかなか来なくて、もっともっと信頼をつけてボールが来るような選手にならないと、チームとしてもちょっとうまくいっていないかな、という印象はあります。(自身初の早慶戦、雰囲気はどうだったか)すごく声援が聞こえたし、守りで相手のクロスの時に(井上)大君に「マーク見ろ!」って叫んでも通らないシーンとかもあって、本当にすごい雰囲気で楽しかったです。(前半に左サイドからカットインしてのシュートがあったが、得意としている形なのか)ここ最近ずっとシュートの練習をしていて、得意な形というよりは自分がやりたい形で、トライしてみて、どんどんもっともっとこれからもトライしていって、自分の形にしていけたらいいなと思っています。(前期は残り3試合となった。残り試合への意気込みを)3試合全部勝つ気持ちでみんないると思うし、本当に混戦していて、次に連敗しないで勝ち点3を取るということが重要だと思うので、まず次の中大戦に向けて気持ちを切り替えてやっていきたいです。

 

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