リーグ制覇に向け、負けられない試合が続いている慶大。そのような状況の中で、第3戦は強豪・法大を相手に行われた。序盤は先制こそ許したものの、試合のテンポを崩されることなく攻守共に終始慶大のペースで進み、大差で見事な勝利を収めた。
第28回関東学生ラクロスリーグ 第3試合
2015/09/05 @江戸川区臨海球技場 13:10F.O.
慶大 | 経過 | 法大 |
3 | 1Q | 1 |
4 | 2Q | 1 |
5 | 3Q | 0 |
5 | 4Q | 0 |
17 | 合計 | 2 |
少し早い秋への移り変わりかと思われた冷え込みから一転、夏に逆戻りするような日差しと暑さの中、関東学生ラクロスリーグ第3試合が行われた。試合開始直後は法政の攻撃が続き、慶應DF陣の守りに固さが残る隙を突かれ、先制を許してしまう。しかし、それでも決して焦らないのが王者・慶大。通用しない部分はすぐに修正し、AT仁熊(商3・慶應NY学院)がダイビングシュートで一転攻勢の口火を切れば、1Q後半からはもう慶應ペースでの試合運びだった。法政がボールを持つ時間帯もあったが、そこは守護神上田(政4・慶應高)がナイスセーブを連発。失点は2Qまでに決められたわずか2点で、鉄壁の守備陣への信頼が攻撃にさらなる弾みをつけた。
3Qからも慶應の猛攻は続く。試合全体ではAT井上裕(経2・慶應高)、AT仁熊の4得点が光るが、AT野上(政3・慶應藤沢高)が相手のマークを受けながらもゴールを奪うなど、8人の選手が競い合うように得点していたのが印象的だ。終わってみれば合計17得点と、ATはしっかりと自身の役割をこなしMFも狙えるチャンスがあれば自分で決めに行く、という攻撃への意識をはっきりと見ることができた試合であった。
「もう負けられない」というプレッシャーは、最初から彼らには関係ないのかもしれない。初戦を落としたことでリーグ制覇には黄色信号が灯ったかと思われたが、続く2試合で攻守が見事に噛み合う勝利を収めたことで、そのような不安は完全に拭い去られた。ひとつひとつ目の前の勝利をつかみ取り、リーグ制覇という変わらぬ目標に向かって今は前を向き続けるだけである。
(記事:下川 薫)
【以下・試合後選手コメント】
栗田智仁主将(環4・慶應高)
(試合を振り返って)自分たちの中では法大は強敵という印象があり、特に最初にボールを触るフェイスオフで混戦になると想定していました。それに初戦で負けてしまっていたので、この試合は絶対に落とせない試合として、全員が緊張感を持って臨めたと思います。(先制を許してしまったが)そこまで焦るシーンではありませんでした。ただ自分たちのやりたいことが通用しなかったというだけで、次からそこだけを修正すれば済むという場面でした。メンバーが相手の先制点のせいで動揺するということも無かったと思います。(チーム全体の状態は)リーグ戦でもう負けられないという状況で山場だった法大戦を勝つことができ、あとはもうFINAL4に向けてどれだけ準備できるか、さらにひとりひとりがどれだけ意識を強く持てるかが大事になってくると思います。(次の試合に向けて)自分たちが今までやってきたことの精度をひとつひとつ上げていきたいです。
仁熊健太(商3・慶應高)
(試合を振り返って)今日が山場の試合だったので、勝ち切れたことは良かったです。(前戦に続いて相手を圧倒したが)個人個人がゴールにしっかり向かうことができていたことだと思います。(前戦の課題をどのように克服したか)間隔が短かったので、どちらかといえば法大に合ったオフェンスをしようということで、法大対策に時間を費やしました。(個人の好調の要因は)ATもMFもきちんとゴールに向かうことができていた点だと思います。お互い助け合って点が取れています。(次戦に向けて)今季は得点王を狙っているので、次戦もたくさん点を取れるように頑張ります。
井上裕太(経2・慶應高)
(試合を振り返って)勝てて良かったです。(チームトップの4得点を挙げましたが)自分でも予想してなくて取れたな、という感じです。自分のモットーとしてラクロスを楽しむことを常に考えていて、今日は楽しめつつ結果が出せたので、今日の試合の感じは忘れないようにしたいと思います。(今日の試合はスロースタートでしたが)慶應はいつもスタートが良くないので、焦ってはいなかったのですが、そろそろエンジンかけないといけないなと思っていたのでちゃんと勝てて良かったです。(今後に向けて一言)まだ2年生なので1試合1試合成長できると思うので、このまま先輩たちと少しでも長くラクロスしてできるだけ多くのものを得て、東大に負けてしましたが、リベンジできるように頑張りたいと思います。