【バスケ】 インカレ開幕!100点ゲームで初戦を突破! vs香川大

負けられない戦いが始まった。日本一の座を懸けて、全国の上位チームがぶつかり合うインカレの開幕である。先のリーグ戦では、インカレのシード権をあと一歩のところで逃した慶大。シード権は得られずとも、選手が見据える東海大戦に向けて、初戦での勝利は大前提となる。この日の代々木第二体育館では、前の2試合がともに延長戦になり異様な空気が流れていた。勝利への執念から番狂わせも起こるインカレの舞台。しかし、四国1位・香川大に対し、序盤からスタメンが安定感あるプレーで得点を量産する。その後は控えメンバーを中心にリードを死守。終盤にはベンチメンバーの4年生が出場し、106-75と初戦を100点ゲームで飾った。

 

2015/11/23()@国立代々木競技場第二体育館

第67回全日本大学バスケットボール選手権大会 vs香川大

 

1Q

2Q

3Q

4Q

合計

慶大

37

22

23

24

106

香川大

22

18

21

14

75

慶大スターティングメンバー

PG

#4 福元直人(4・福大大濠高)

SG

#13 西戸良(総3・洛南高)

SF

#5 大元孝文(環4・洛南高)

PF

#22 トカチョフサワ(環2・國學院久我山高)

C

#7 黒木亮(4・延岡学園高)

主要選手スタッツ(背番号/選手名/成績)

#22 トカチョフサワ:22得点 13リバウンド

#12 後藤宏太(環3・藤枝明誠高):20得点 3スティール

 

 

後藤は自慢の長距離砲を武器に20得点を挙げる活躍を見せた

後藤は自慢の長距離砲を武器に20得点を挙げる活躍を見せた

1Q、黒木がジャンプボールを制し、慶應ボールから始まった。開始直後、久しぶりにスターティングメンバーに名を連ねたサワがゴール下を決め、幸先の良いスタートを切る。しかし、相手も外角からの3ポイントやインサイドなど、ディフェンスの隙を突いた攻撃で反撃。序盤は両者の点の取り合いとなった。開始3分を過ぎると、次第に慶大の流れに。西戸が速攻を決めると、福元は黒木のゴール下をロングパスでアシスト。さらにサワがスティールからシュートへと持ち込み、拮抗した展開から点差を広げる。堪らず相手はタイムアウトを要求するが、その後も福元が秋リーグアシスト王の名に恥じぬ好アシストを見せたり、西戸が3ポイントを決めたりと流れを渡さない。終盤には、後藤と高橋(政2・慶應義塾高)がコートに入る。するとその後藤が速攻に加え、ブザービーターとなる3ポイントを決め躍動。37-22と大量得点を奪い1Qを終えた。

 

2Q、1Qとは変わり、後藤、西戸、高橋、鳥羽(環1・福大大濠高)、サワの5人がコートに並び、4年生不在のスタートとなる。序盤から鳥羽が持ち前の懸命なディフェンスを見せる。粘り強いディフェンスを繰り広げる慶大だが、終盤にかけてファウルやミスから失点を許す場面が目立った。しかし、サワがインサイドで懸命なプレーを見せ得点につなげると、「積極的に打っていこう」と意識していたという後藤がこのQ2本目となる3ポイントを決めシュート確度の良さを見せつけた。59-40と大量リードを保ったまま前半を終える。

 

途中出場を果たした中島。4年生として、PGとして、チームをまとめた。

途中出場を果たした中島。4年生として、PGとして、チームをまとめた。

3Q、このQからコートに戻った黒木が開始早々得点を決め、存在感を見せる。その後も西戸の速攻や大元の3ポイントなど、スタメン陣が安定したプレーで実力を発揮。しかし、ディフェンスが思うように機能せず、相手に2連続で3ポイントを沈められてしまう。波に乗り切れない慶大だが、終盤にはサワが連続得点で繋ぎ止める。さらに、途中出場の中島(総4・高崎高)は「途中で出て流れを変える」という自身の役割を全うした。4年生としてコート上のメンバーをまとめ、終了間際にはバスケットカウントを獲得。フリースローも着実に得点にし、82-61で最終Qへ向かう。

 

最終Q、開始から高橋がオフェンスの中心となって得点を量産する。相手に連続得点を許す展開となっても、澤近(環1・高知学芸高)が懸命にボールに食らいつき、気迫のこもったプレーでルーキーらしさを感じさせた。後藤がこのQも2本の3ポイントで、頼もしい得点源となった。残り時間2分になると、桑原(経4・厚木東高)、清家(経4・慶應義塾高)、山崎(環4・秋田高)がコートに入る。後藤のパスから山崎がシュートを、残り3秒には清家がゴール下を沈め、ベンチからは歓声が沸き上がった。106-75のスコアで快勝を収めた。

 

100点ゲームとなった。1Qでスタメンが安定した慶大のバスケットを展開すると、2Q以降は主力を温存。後藤がオフェンスの中心となり、初戦を白星で飾った。ディフェンスに課題を残したものの、負けたら終わりの戦いの初戦を危なげなく終えたことは大きいだろう。次なる戦いは王者・東海大との一戦だ。2年前に激闘を繰り広げるも惜しくも敗戦を喫した相手である。一昨年と同様、インカレ2回戦での対戦。この巡り合わせ、リベンジに向け舞台は整った。慶大のバスケットの真骨頂である「堅守速攻」で、今年のチームのベストゲームを見せてほしい。リーグ戦でも手の届かなかった悲願の東海大戦勝利へ、まだ4年生を引退させるわけにいかない。        (記事:近藤侑未)

 

 

阪口HC

この試合はどうしようかなと思っていたんだけど、あいつらに任せていました。ただ来年が大変だということがよくわかったね、ちょっと1部でやれるとは思えなかったな。まあ今はとにかく東海を見て頑張ります。(リーグ戦後はどのような練習をしてきたか)基本的に東海の対策をしていました。(東海戦への意気込み)一か八かですね。うちより絶対に東海の方が嫌なはずなので、こっちは当たって砕けろで、叡智を結集して頑張ります。射程距離にいる手ごたえはあるし、勝敗はともかく見ていて面白い試合にしたいです。

 

中島一樹(総4・高崎高)

試合では途中で出て流れを変えるのが僕の役割なので、出たときに100%の力が出せるように準備はしていました。それがディフェンスやパスをつないで速い展開に持ち込むことにつながったのかなと思います。(ケガの状態は)ひざはリーグ戦からこじらせていて、11月の上旬にまた悪化させてしまって練習ができない時期が続いていました。この間の合宿から復帰したんですけど、上手く調整して今日までもってこれました。また今日の状態を参考にして明後日に合わせていきたいです。(東海大への対策は)東海のセットを振り返ってコピーチームを作って、そのセットに対しどういう風に仕掛けるか、チャンスはどこにあるのかといった部分を話し合っていました。(明後日への意気込み)もう勝つしかないですね。個人としては出たらしっかりと流れを変えられるように準備したいです。勝ちます。

 

後藤宏太(環3・藤枝明誠高)

チームとしては東海戦に照準をあわせていて、その上で格下の相手にどのような勝ち方をするかというのを言っていました。試合を振り返ると各ピリオド20点くらい取られていて、それを東海に、と考えると明らかに倍以上の点を取られるようなディフェンスだったので、そういう意味では勝ったけど内容的には良くない試合だったかなと思います。3Pを決めるなど好調の要因は)リーグ戦は点を決められなくて、チームにはすごい迷惑をかけてしまいました。インカレをやるにあたってメンバーの起用の仕方とかで4年生とも話し合って、なるべく早いうちからコートに出て行くぞと言われていたので、1ピリの入りから自分が出たら積極的に打っていこうというのは意識していました。4年生ともっとバスケがやりたいし、個人的には来年に繋げるためにも、インカレに対しては強い想いをもって臨んでいます。(東海戦にむけての意気込みは)自分が出たときにやることは明確なので、それをどれだけ自分が出してチームに貢献するかという事だと思います。まだ4年生を引退させるわけにいかないので、自分が出たときには3Pを決めるというのもそうですし、ディフェンスの部分でチームに流れを呼び込むという仕事もあるので、そこを全力で全うしたいと思います。

 

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