12月12日、13日、DyDoドリンコアイスアリーナにて第69回都民体育大会フィギュアスケート競技会が行われた。慶大からは、シニア女子に庄司理紗(総1)が出場。ショートプログラムではミスにより動揺するが、フリースケーティングでは納得の演技。総合8位と結果はついてこなかったが、練習の成果を発揮できたことで来月のインカレへとつながる内容となった。
2015 第69回都民体育大会フィギュアスケート競技会
12月12日、13日 @DyDoドリンコアイスアリーナ
クラス | 選手名 | ショート | フリー | 総合 | 順位 |
シニア女子 | 庄司理紗(総1) | 32.96点 | 68.31点 | 101.27点 | 8位 |
12日のショートプログラムは2人棄権したことによりシニア女子5番目滑走となった。緊張した面持ちで登場するが、胸を叩いて大丈夫と自分に言い聞かせる。曲目はショパンのノクターン第20番嬰ハ短調 遺作。バイオリンとピアノの荘厳な旋律に乗り、好発進をきったように思われたが、冒頭の3回転トウループは両足着地。しかし、続くコンビネーションジャンプは見事成功し会場が拍手に包まれる。勢いを保ちたいところだったが、最後のジャンプはタイミングが合わずシングルに。緊張からか曲に乗りきれない様子だったが、指先にまで神経をいきわたらせ「静かな夜」を表現し、演技を終えると安堵の笑顔を浮かべた。結果は32.96点で8位。気を取り直して翌日のフリーに挑む。
13日のフリースケーティングは2番目滑走。曲目は「ジゼル」。踊り好きな村娘役だ。葡萄収穫を祝う陽気な曲調の音楽が始まるリンクを広々と滑り、上半身を大きく使い観客を引き込む。ジャンプは両足着氷や予定より少ない回転になってしまったところもあったが、全体的には昨日より好調。中盤はジゼルのヴァリエーションで心臓が弱いジゼルが久々に踊れる喜びとアルブレヒトに会えた喜びを、終盤は真実を知り取り乱れるジゼルを華麗なステップシークエンスで表現。スパイラルやスピンもきれいにこなして、笑顔で終えた。好演したが68.31点。総合101.27の8位と順位を上げることは出来なかった。「内容は今シーズンでもいいほうだった」だけに悔いが残るが、ジゼルの喜びと悲しみの両面を演じきった表現力が印象的だった。
(文 木下恵、写真 須佐奈月)
庄司理紗(総1)
(前回の東日本選手権から取り組んだこと)フリーの練習の回数を増やしました。東日本まではあまり練習の態勢を整えられずショートがよくてもフリーで落ちてしまうということが多かったので、フリーを重点的にやってきました。点数には直接結びつかなかったのですが、内容は今シーズンでもいいほうだったと思います。次につながったと思います。(ショートプログラムを振り返って)今シーズンショートでミスすることがなかったのですごく動揺しました。気持ちの部分で失敗したことが悔しいです。(フリースケーティングに臨むにあたって修正した点)やはりショートの出来は終わったことはしょうがなかったので、切り替えて特に何も考えずに楽しんで滑りきるということだけを考えました。(ジャンプはショートより良くなった印象です)やはりトゥループは同じところでの失敗があったのですが、ミスを同じことをするのはよくないと思って跳びました。(フリースケーティングを振り返って)名前呼ばれるまですごく緊張していて、膝が震えているぐらいだったのですが、名前呼ばれてポーズに立ってからは切り替えて集中出来ました。でもジャンプがダブルになってしまったところが残念です。(次回の東日本インカレに向けて)次はもう少し高い難易度のジャンプを入れようと思っているので、それを入れたうえで完成度をどんどん上げてショートもフリーもミスなく踊りたいと思います。