大阪での涙の敗戦から1か月半。安形玲耶(環3・城南学園高)・村瀬早香(環2・京都外大西高)組が2016年初の公式戦のコートに立った。相手は第4シードのペア。フルセットの末、敗戦だった。「本当にチャンスを逃した」(安形)と振り返る。ペアのとしての完成度は、安形・村瀬組のほうが高かっただけにランキング20位代のペアに勝利し、1年のスタートを切りたかった。
島津全日本室内テニス選手権大会 女子ダブルス1R
2016/2/23 @島津アリーナ京都
女子シングルス1R
安形玲耶・村瀬早香 | 1 {6-3、4-6,7-10}2 | 川崎・西郷 |
※ファイナルセットはスーパータイブレーク
「試合に入る前の準備もコミュニケーションもいつもの大会よりよかった」(安形)と満を持してコートに立った安形・村瀬組。試合の入り、最初の安形のサービスゲームでダブルフォルトなど1ポイントの奪えずブレークされたが、今日の2人はリターンに力があった。1-2の第4ゲーム。30-30から村瀬が相手前衛の右を抜く、ダウンザラインのリターンエースを見せると、続くポイントは安形のリターンが相手のボレーをはじきブレークバックに成功する。しかし、第5、7ゲームは40-15のゲームポイントからブレークされる苦しい展開。1つ返したものの、わずか1ゲームしかキープできず、3-6でファーストセットを落とした。
セカンドセット、サービスゲームで安定感を取り戻す。第1ゲームを安形のボレーでブレークすると、キープを続け3-2。第6ゲームでデュースから長いラリーをものにできずブレークバックを許すも、続くゲームでブレークし、4-3。その後は2ゲームしっかりとキープし、ファイナルセットに持ち込んだ。
迎えたスーパータイブレークのファイナルセット。リターンが浮き、ボレーで0-1のあと、安形のサーブを1本目は2人の間に、2本目は間を警戒した村瀬の逆をつきストレートに、2本連続リターンエースを許し0-3と苦しいスタート。村瀬のスマッシュで1-3とするも、村瀬がリターンをミスし再び3ポイント差に。しかし、2-6から追い上げを見せる。村瀬が強いリターンで相手のボレーをネットにかけさせると、安形がサーブから流れを作り5-6。だが、この後の2ポイントが勝敗を分けた。相手のサーブ2本、どちらもラリーへと持ち込んだものの、長いラリーの末に落としてしまい5-8。村瀬のドライブボレーで6-8。しかし、村瀬がバックに来た深いリターンを返せず6-9。安形が強烈なフォアで相手の間を抜き7-9。この試合1番の声とガッツポーズで気持ちを見せる。しかし、最後は相手のサービスエース。7-10でファイナルセットを落としてしまった。
本当に勝てる試合だった。それだけにショックは大きいだろう。しかし、彼女たちは立ち止まっているわけにはいけない。慶大女子ダブルス新〝エース〟として、絶対的な存在になるために――。
(記事:太田悠貴)
【選手コメント】
安形玲耶(環3・城南学園高)
(今日の試合を振り返って)最初からめちゃくちゃチャンスが自分たちに来たと思っていて、試合に入る前の準備もコミュニケーションもいつもの大会よりよかったはずだったんですけど、出だしにプレーですきがあったことが流れを悪くしてしまいました。しかし、試合中話し合って改善することもできました。それでも勝てなかったのは、自分たちに攻める勇気がなかったからかなと思います。(ファーストセット、40-15から2つブレークを許してしまったことについて)特に特別な理由はわからないんですけど、どういう形でポイントを取るのかを明確にして入ればよかったと感じています。サーブの打つコースだとか、二人で話して入るんですけど、そのあとどうするのか、それを決めて動けば自分たちはそのようにできると思っているので、そこを明確にするべきだったなと思います。(セカンドセットは何か変えましたか)ファーストセットを振り返って、どうしていこうということをトイレットブレークの間に話したらよくなりました。(今後に向けて)自分としては、チームの結果にしても、自分の結果を出すにしても、「結果」というものにとことんこだわって、毎回に課題をつぶしていくことの繰り返しだと思います。チームの先頭に立っているので、負けたことはしっかりと受け止めなくてはいけないんですけど、前を前を向いて努力するしかないと思うので、チームにはポジティブな影響をもたらしていきたいです。ダブルスはインカレインドアでも今回でも結果を残せなかったので、もう一度「チャンピオンになる」という思いを胸に頑張っていきたいと思います。