【ソッカー男子】開幕前特集第5弾! 宮地元貴&溝渕雄志対談

開幕前特集第5弾は宮地元貴主将(総4・東京ヴェルディユース)と溝渕雄志(環4・流通経済大学付属柏高)の対談です!両選手とも全日本大学選抜に選出され、チームの中心となることは間違いなしです。今回はお二人にリーグ戦にかける思いや、オフの過ごし方などを聞いてきました。冒頭

――溝渕選手のけがの状態は

 

溝渕:あまり良くないです。復帰はしています。マレーシアで帰国の前日の夜にけがをして病院にレントゲンを撮りに行ったんですけど、結果が出るのが遅かったんです。飛行機に乗ったあとは足がパンパンに腫れていて内出血もしていました。だから、大学病院に行ってレントゲンを撮ったら骨は大丈夫で驚きました。本当は前期の途中で復帰することを目標にしていましたが、やっぱり開幕は出たい思いがあったので、目指してやってきました。けがをしてからまだ二週間経っていませんが、一昨日(3/27)に動いてみたら大丈夫だったので、奇跡的に復帰することができました。

 

――昨季の結果について

 

宮地:悔しさしかないです。自分たちの未熟さしか感じていないです。

 

溝渕:リーグ戦は三年目でできたことが多かった分、もう少し何かが足りなかったなという思いが強かったです。でも、インカレの方が悔しかったです。後期を良い感じでやれていて、そのままの勢いで行くべきところをあっけなく終わらせてしまったので、とても悔しかったです。

 

――リーグ戦で優勝争いを演じた中で、勝ち癖はついたか

 

宮地:リーグ戦を通しての経験は言葉では表せないものなのですが、こういう時は勝てるな、とかこういう時は我慢しなければいけないな、とかがわかってきました。目に見えないような試合の雰囲気や流れは経験から肌で感じて、感覚として持っているところはあるかなと思います。昨季は大事なところで負けてしまったので、勝ち癖というイメージはないですけど、反省や悔しさはとても残っています。

 

溝渕:勝ち癖というより、こういうサッカーをしていれば勝てるというイメージが後期で見えてきました。みんなもそれを統一してつかめたという感覚があったので、昨季のメンバーが残っているという意味でも、そのイメージは今季も生かしていける点だと思います。勝ち癖は、今季開幕戦から勝っていく中でつかむものだと思っています。

 

ちゃんとした質問 宮地――ポイントとなった試合は

 

宮地:早大戦ですね。自分たちが首位で早大が2位という状況で、得失点差も勝っていたので、あそこで勝てれば一気に波に乗ることができました。ただ、早大の我慢強さに負けたというか、勝負所で決めきることができなかったことが全体としてのチームの差として現れたと思うので、相手が早大ということもあってかなり悔しかったです。

 

 ――お二人のチームでの役割

 

宮地:主将になったんですが、組織を動かすうえで考えることは増えました。でも、やっぱり第一はグラウンドで自分のプレー、強みを出すことだと思っていて、サッカー面でチームを引っ張ることが一番だと思っています。そのあとから自分が言ったことや周りへの説得力がついてくると思うので、まず戦うことを意識しています。

 

溝渕:ポジションやプレースタイル的に、攻守どちらにも顔を出すことができるのが良いところだと思います。だから、チームが静かなときや苦しいときに人の分まで走ることができるし、前に出ていくことができる。その点は最上級生として、大きな役割だと思っています。

 

――下級生の印象は

 

宮地:全日本大学選抜に入った、手塚朋克(環3)とか松木駿之介(総2)、渡辺夏彦(総3)、田中健太(法3)は個人として、プレーヤーとして見れば力のある選手が揃っています。もちろん、頼もしいですが、まだ足りない。そういう選手たちだからこそ、もっとチームのために行動してほしいと思います。

 

溝渕:このチームにとって、今名前が挙がった人たちはサッカー面でとても存在は大きいです。ただ、来年彼らが引っ張っていくことになったときに、僕らはまだ不安しかない。ピッチ外において自分のことをやりつつ、チームのこともやる。そして、雰囲気を出していかないと何も果たすことができないと思うので、それらの点はまだまだだと感じています。

 

――かわいがっている後輩は

 

宮地:みんなとコミュニケーションを取っているので、特別かわいがっているというのはないですかね。でも、手塚は結構…(笑)。主将として、差を付けずにみんなとコミュニケーションを取ることは意識していることです。

 

溝渕:松木のメンタルコントロールは僕がやっています。彼は自信をなくすことが多いので、アドバイスをしています。全日本のときもそうでしたが、松木が相談しにきて励ますというくだりをずっとやっていました(笑)。

 

――今年の松木選手の活躍は溝渕選手に懸かっているというわけですね

 

溝渕:そうです。彼が点取ったときは、前日に僕が声を掛けたということです。

 

――周囲からの期待が高まっているが

 

宮地:これはずっと言ってきていることですが、選手が残っているというだけで、一戦一戦しっかり戦っていかないと結果は出ない。昨季はその結果の3位だと思いますし、他の大学にも素晴らしい選手はたくさんいます。そこで、驕りの気持ちが出てしまったら、自分のことをたちの良さも出せなくなって、一番大切な謙虚さ、ひたむきさを失ってしまう。そうなったら、結果は残せないですし、今季は昨季以上にやっていかないとより良い結果は得られないと思っています。もちろん、自信は持っていますが、危機感も持っています。

 

溝渕:僕らは入学したときから、残留争いをしてインカレ争いをしてきました。そのときはひたむきさだけで戦っていて、個の能力だけで見たら他大学が圧倒的に強かったです。でも、ひたむきさだけで戦うことで毎年、コレという成果が得られた。昨季は個の能力が上がってひたむきさも継続された結果、リーグ戦でも優勝争いすることができました。今季、周囲の人が言うのはそういう意味合いが強いと思うんです。選抜の選手がいるし、名前を見たときに強いんじゃないかと。それは、否定することはないし、だからこそ優勝を狙えると思うんです。ただ、(宮地)元貴が言うようにそこにひたむきさがなければ、それは実現できないと考えています。優勝はみんなが目指すもので、並大抵の覚悟ではできないと思います。だから、これだけの個が集まった年に僕らが引っ張りつつ、危機感を維持していけるかが大事かなと。でも、期待してくれて良いです。

 

――全日本大学選抜に選ばれて、得られたこと

 

宮地:まず、デンソーチャレンジカップで関東選抜に選ばれたのが初めてでした。そのあとに全日本にも選ばれて、個人としての経験が得られた中で一番大きなものだと思います。今まで他大学の優秀な選手たちとプレーする機会が少なかったので、色々な仲間と出会って刺激を受けました。全日本ではマレーシアに行って、サッカーをしましたが、外国人とのマッチアップの経験ができたし、日韓戦でも日の丸を背負って戦う経験ができたことは大きなものでした。選抜でチームを離れてしまっていた分、経験を還元したいなと常日頃、考えています。

 

溝渕:デンソー(チャレンジカップ)自体二回目で、昨年は関東選抜Aだったんですけど、今年はBで率直に悔しかったです。ただ、選抜も一つのチームで一つのサッカーを作り上げていくという点で、監督が自分のことを必要としてくれているのだという感覚がとても強かったので良かったです。スタッフの方とぼくのサッカー観が合っていて、楽しかったので前向きになれました。選抜としての活動期間をずっとポジティブに過ごしていたことが全日本に選ばれた大きな理由だと思います。全日本では年下が多くて、チームができあがっている中に僕らが加わるという形だったので、難しかったです。そこでは、自分がどんな選手なのかをしっかりと少し大げさなくらいに伝えることが大事で、それは今まであまりやってこなかったことなので、良い経験になりました。あとは海外でやったことですね。海外で飛行機に長い間乗って、食べ物や環境が違う中でサッカーをするのは楽しかったし、壁にぶつかりながらもいかにサッカーにつなげるのかを考えました。そして、日の丸を背負う経験も特別で、ユニフォームを着るだけで背筋が立つというか重みを感じたので、また着たいなと思いました。リオもあるでしょ。

 

宮地:A代表じゃない?

 

溝渕:その前にオリンピックあるじゃん。

 

――溝渕選手はデンソーチャレンジカップではベストイレブンに選ばれました

 

溝渕:ありがとうございます!チームが初戦で負けたので選ばれるとはあまり思っていませんでした。だから、とても嬉しかったですね、や~った!という感じで。昨季はデンソーもリーグ戦もベストイレブンをすべて室屋(成・現FC東京)に持っていかれたので、悔しかったですし、だからこそという思いはあったので良かったです。明るい雰囲気

 

――大学選抜では流経柏高時代の後輩もいたが、初めて知る溝渕選手の顔などあったか

 

宮地:短期間の中で感じたことは、流経柏の後輩もミゾ(溝渕)のことを尊敬しているなということです。あまり褒めたくないですけど、高校時代からサッカーも勉強も意識を高くやっていたと話していて、「自信だけで生きてきていて、その自信は努力に裏付けられている自信で、サッカーも勉強も全力でやっていた」とジャーメイン(良・流経大)が言っていた。いじられる感じではなかったですね。

 

――オフの時は二人は一緒にいますか

溝渕:いや、いないね!

 

――以前のインタビューでは宮地さんは下田寮でオフを過ごされると聞きましたが

宮地:オフは、あんまりなかったかな~2月はずっとキャンプをやってて、帰ってきて選抜の試合とかがあったので、なかなか寝れる時間がなかったので、まず寝ましたね。

 

溝渕:それ全然おもんないやん!(笑)。

 

宮地:オフっていうか、練習が終わった後とかは、同じカテゴリーのトップだったり、まあミゾとかもそうだし、日吉住みでみんなでご飯に行ったりがするけど、オフはみんな各々って感じですね。僕のオフは寝ることが多かったです。はい。マジです(笑)。

 

溝渕:僕はとりあえず朝起きて昼前に外に出る。朝練なんで、終わった後に家に帰って飯食って爆睡出来るので、ちょっともったいないじゃないですか。だからオフはちゃんと起きて、なるべく朝から外に出て、特にすることなくてもフラフラする感じでそこら辺で本を読んだりします。

 

宮地:僕はアクティブオフを過ごせないので。(笑)でも実家は帰りますね。僕は寝るか静岡の田舎の実家に帰るかですね。昨日も帰りました。

 

――お二人ともソッカー部の中でもかなりイケメンと評価されていますが、かなりモテますよね

 

溝渕:元貴すごいよね。

 

――伝説みたいなのはありますか。

 

宮地:幼稚園の時はバレンタインデーに、園長先生と話していて、後ろを振り向いたら8人の女子がチョコ持っていたということがありました。それは僕の中の1番の伝説です!幼稚園時代ですが。でも大学入ってからは別にないな。そんなにモテないです。

 

溝渕:僕が知っている女子が慶應ソッカー部を見るとその6割の人が元貴かっこいいって言いますね。センスが無いって僕は思います。(笑)それぐらい元貴はモテますよ。

 

宮地:ミゾは同じ年代からもモテると思うんですけど、熱狂的なファンの方が多いです。関東リーグとか選抜の試合にも来ていて、一緒に歩いていたら、「キャー溝渕くーん!」って叫んでいるファンの方がいて、大学サッカーの時点でこんなにファンの心を掴んじゃうのかよ。て思いましたね。やっぱイケメンですね。それとミゾはモテる幅が広いというか…

 

溝渕:やめろ!お前!フランクな質問 ミゾ

 

宮地:いいじゃん。万人受けするということです。(笑)

 

宮地:あとミゾはおしゃれ!

 

溝渕:そりゃ元貴よりかおしゃれだよ!

 

――サッカー部の中でおしゃれ番長的な存在はいますか?加瀬澤力選手?

 

宮地:力はなんか努力してるもん。オシャレ番長は力だね。あとは松本渓とか、主務の富田とか。

 

溝渕:バカみたいに服に金かけてどうするんだお前っておもいますね。(笑)

 

宮地:けどまあそのぐらいにミゾはオシャレだと思いますよ。俺は服とかあまり買わないので、最近はずっと同じ服を着たりしますね。(笑)

 

溝渕:元貴は学ランが何よりもかっこいいってよく言われるよね。

 

宮地:まあスタイリッシュなんで。(笑)

 

 

~ここから再びサッカーの質問へ~

 

――1年生から試合に出続けて成長した点など

宮地:自分は1年生の時開幕戦に出て、退場してしまいました。その後も何回か試合に出させてもらって、もう一回退場してしまって、それについてはやっぱり自分のことしか考えていなかったかなと思います。この部活に入って1年目で、大学の試合に出て目立ってやろうかチヤホヤされたいなみたいなことしか考えてなくて、いざ飛び込んだら結果がそうなり、その退場のせいでチームは負けてしまいました。やっぱり「人のために」ということが入学当初には全くなくて、慶應ソッカー部の中で過ごしていく中で、慶應ソッカー部というのは部員ももちろん、社会人スタッフの方とかOB 、OGの方、それ以外の関係者の方達とかの色々な人に支えられてサッカーができているんだなということを再認識して、それからその人たちに恩返しするために、喜ばせるためにプレーしようと思えました。責任感みたいなものが芽生えたことが僕の1番の成長だったと思います。

 

――宮地選手は中盤の底やFWなども経験してきて、プレーの幅などはやはり広がりましたか。

 

宮地:この先のプロでやっていくことを考えて、FWをやっているときはFWで勝負するって言っていたんですけど、今考えると現実的ではなくて、自分はセンターバックやボランチで勝負するべきだと思ってます。どういうポジションでも自分を使ってくれた須田監督に感謝したいし、その中で試合を通して得られた経験というのは今に繋がっていると思います。今は色々なポジションをやった分、ディフェンスとかボランチをやってる時に、自分の当時の気持ちを感じながら、相手は、どういうこと考えてるのかとか分かるようになったかなと思います。サッカー的にもいろいろな経験をさせてもらったので、とても成長させてもらいました。

 

溝渕:僕は一言で言うと自分で考えてサッカーをするようになりました。高校時代はとてもハードな練習で、練習時間は朝練、放課後含め、半端ない時間を毎日やっていたので、どっちかというと、自分で練習をやるというよりも、与えられたものをこなすって感じでした。一生懸命それをこなしていたから今の自分があるとは思うんですけど、自分で考えるということをたくさんやってきたかと言われると全然そうじゃなかったです。大学入ってきて1年目から監督が使ってくれる中で、今思えば必死にやるだけで練習、試合中の状況一つ一つもそうですがあまり考えていなかったな、って思いがあります。それが色々な経験をして、考えるようになったんですけど、特に大きかったのが、大学3年のシーズンインから前期リーグ戦が終わるまでの期間が僕にとって1番大きかったです。試合にはずっと1年から出ていたので、いい時期なんですよずっと。試合に出てるということは。けどその3年の時期が1番自分が苦しんだ時期で、大学2年で関東選抜Aに入って、プロに行きたいし、行けるという考えがあって、自信もあって、自分で変に考えた結果、自分の良さが崩れて、失敗して、全部それは自分で失敗したんですけど、それが大学2年のオフシーズンでした。そこで監督に叱られて、自分でまた考えたんですけど、なかなかその悪循環から抜け出せないまま開幕を迎えて、チームの前期の成績は悪くなかったんですけど、自分としては満足した試合はほぼ1試合もなくて、いつも試合が終わったらモヤモヤした感覚が残っていました。夏休みでやっとそこを脱出して、後期は勝利に貢献できるプレーがたくさんできたし、アシストっていう点でも数が増えたし、あの期間に自分で考えて失敗して、自分で考えてなんとかそれを乗り越えようと努力することを継続して、最終的に一個抜け出たていう感覚がありました。それが今すごく大きくて、今少々何かあった時も、このケガもそうですし、ブレることが全然無くて、あの苦しさを考えて乗り越えられたということが今の変わった自分に繋がっていると思うので、それが1番入学してから今から大学4年を迎える時に考えられる成長だと思います。

 

――改めて今シーズンの目標を教えてください

 

溝渕:チームは前期7勝と掲げていて、僕の中では1位や優勝できる位置にいるというのが前期の目標で、後期最終的に、関東リーグを優勝して、また優勝した後にインカレや総理大臣杯などで日本一という新たな目標を立てなおすと思うので、とりあえず今はリーグ戦の目標しか立ててないので、関東リーグ優勝というでかい目標を達成することと、個人としてはチームを引っ張りつつ、勝利に貢献して、個人としてもしっかり結果を残したいので、個人の結果がチームに良い影響を与えて、逆にチームが勝っているという状況が個人のプレーもよくしてくれるというのを感じているので、個人としては最後に目標であるプロに行けるように頑張りたいと思います。

 

宮地:チームとしては「関東リーグ優勝」というものがあるんですけど、それは最終目標であって、さっきも言ったけどやっぱり1戦1戦ほんとに頑張って、ひたむきにチャレンジャー精神を持って戦うということに尽きると思っています。今自分は開幕戦の明治戦のことしか考えていませんし、そこで勝つことしか考えていません。その積み重ねが最終的に自分たちがシーズンイン前に掲げた目標につながればいいと思いますし、ミゾも言ったようにチームが結果を残していくことで個人も評価されると思いますし、自分たちの代は例年に比べてプロ志望も多くて、やっぱりチームの結果が良くないといくら個人でも評価されないし、チームが勝ち続けるために自分ができることを何でもしたいと思っていて、キャプテンとして何よりもチームの結果、チームの勝利というものにこだわってやっていきたいと思います。そして最終的に須田さんに出会えた事はすごい自分の中で人生の財産だと思っていて、自分をすごく成長させてくれた人でもあるので、その人に最後に優勝という形で恩返しができたらなと思っています。色紙 二人

 

 

 

 

 

 

(取材 吉田遼平、森本凜太郎、椙本彩愛)

タイトルとURLをコピーしました