課題の多い試合展開ながらも開幕から3連勝で迎える第4戦。今回の対戦相手は東京経済大学。序盤から優位に試合を進め、一貫してリードを保ちストレートで勝利を手にした。しかし、セッター・尾木将(政3)の負傷交代など、1部昇格への道の険しさを感じる試合となった。
4月23日(土)春季関東大学男子2部バレーボール第4戦 慶大×東京経済大@亜細亜大学体育館
得点 |
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慶大 | セット | 東経大 |
25 | 1 | 15 |
25 | 2 | 13 |
25 | 3 | 19 |
第1セット。序盤から連続得点を重ねていく慶大。しかし、自分たちのミスで失点を許してしまい、思うようには点差を広げられてはいなかった。そこで流れを一気に引き寄せたのは富澤太凱(経1)のバックアタック。続いて尾木将(法政3)のサービスエース、布川智規(商4)の技ありのフェイントが決まると相手のタイムアウトにも動じず、一気に9点差に。途中出場した選手には固さが見えたが、その後も順当に試合を進め、25-15でこのセットを手にした。
第2セット。開始からエース・黒田彪斗(環3)を中心とした猛攻で6連続得点を決め早々に試合を決めようとした慶大。しかし、対する東経大もやられるだけでは終わらなかった。セッターからのツーでのフェイントやアタッカーのフェイントを多用し、慶大は勢いに乗せてもらえない。一時は翻弄された慶大だったが、高いブロックとスパイクで搦め手(からめて)をねじ伏せ、主導権は渡さなかった。最後はピンチブロッカーとして出場したマルキナシム(環1)がスパイクを決め、第一セットに続き、セットを連取した。
第3セット。ここまで序盤で差をつけ、堅実な試合運びをしてきた慶大。このセットも序盤で勢いに乗りたかったがそううまくはいかなかった。リードこそ譲らないものの常に逆転の危機の迫るストレスフルな試合展開が続いた。そんな中でネット際の混戦で尾木が負傷。代わりに今季セッターにコンバートした清水拓朗(環4)が出場した。誰もが試合の流れの変化を予想した場面。流れを引き寄せたのは底力を見せた慶大だった。ハプニングをむしろ力に変えた慶大は手にしたリードを守り切り25-19で試合を決めた。
ここまで開幕4連勝と好調な慶大バレー部。春季リーグ前半戦も佳境に差し掛かってきた。ここまで決して納得のいく試合内容を展開できているとは言い難いが、ここまで連勝を続けている慶大の力は本物だ。次は立正大戦。宗雲監督も「良いチーム」だと語る。ここが前半戦の山場になることは間違いないだろう。慶大の「団結力」でチームに勝利をもたらしてほしい。
(岩本弘之)
宗雲監督
(試合を振り返って)あまり内容はないですね。
(一セット目の途中出場選手の動きが固かったが)それも含めて、東京経済さんには申し訳ないけど、今日は力の差があったと思うんです。そこに対してしっかり自分たちのバレーが出来ればいいのに、勝手にばたばたして、それが途中出場の選手にも感染してる。だから、チームとして弱いんですね。
(2セット目からは相手も攻撃の仕方を変えていたが)例えば、フェイントを落とす。セッターからツーで落とす。本来はそれを一番うるさく言っているんですけど、それをしっかりできていないということは彼らがまだ、守り方を分かっていない、バレーの仕組みを理解していないということが露呈した試合ですね。
(マルキ選手はスパイクを決めていたが)ブロックも低かったですからね、マルキの高さからすれば、決まって当たり前なんだけれども、打ったコースとかが非常に甘くて、あれでは上のチームには非常に厳しいですね。その辺も彼の課題ですね。元々打てるんですけどね。
(尾木選手が負傷していたが)チームとしては一番代わりがいない、あってはならない選手がけがをしたんですけれどもこれはスポーツなので、仕方ないですね。とりあえず、明日の試合を尾木がいないからと言われないように団結してやるしかないですね。
(明日は立正戦ですが)良いチームだと思います。油断しないようにという話はしてたんですけれども、明日は、内容はどうであれ勝てればという気持ちでやらせます。
サイド | 黒田 彪斗(環3・富山第一高) |
セッター | 尾木 将(政3・修道高) |
センター | 佐藤 康平(環3・桐蔭学園高) |
オポジット | 富澤 太凱(経1・慶應高) |
サイド | 布川 智規(商4・桐朋高) |
センター | 上野 素希(文4・甲陽学院高) |
リベロ | 松岡 海(文3・慶應高) |
リベロ | 長澤 翔吾(環3・盛岡第一高) |
途中出場 | 池田 裕哉(環4・北嵯峨高) |
| 長澤 翔吾(環3・盛岡第一高) |
| 岩本 龍之介(商2・仙台第二高) |
| マルキ ナシム(環1・川越東高) |
| 立木 智大(法政3・慶應志木高) |
| 清水 拓朗(環4・弥栄高) |