【バレーボール】全員バレーで開幕5連勝 VS立正大

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前日の尾木の負傷のために、正セッターのいない状況で挑むことになった立正大戦。前半戦を勝利で締めくくるべく、慶大バレー部がいつも以上に熱のこもった団結力を見せ、勝利を呼び込んだ。

 

4月24日()春季関東大学男子2部バレーボール第5戦 慶大×立正大@亜細亜大学体育館

 

得点

 

 

慶大

セット

立正大

25

21

28

26

25

20

 

 

第1セット。序盤、一度も連続ポイントを奪えず、4-8と点差が広がりかけたところで早々にタイムアウトを要求。しかし、ここから立て直した慶大は、佐藤康平(環3)、富澤太凱(経1)のブロックが二度決まり、4連続ポイントで8-8と同点に追いつく。勢いそのまま、布川智規(商4)、佐藤のサービスエースも決まり、次第にリードを広げる展開に。中盤、相手のクイックに苦しめられるも、20-16の場面では、布川のサーブから相手を崩し、最後は黒田彪斗(環3)がそのチャンスをしっかりと決めるなど、サーブから攻める姿勢を見せる。そのためにサーブミスは重なり相手に追い上げられるが、流れは渡さず最後は上野素希(文4)のブロックで25-21とし第1セットを先取する。

布川の攻撃も機能した

布川の攻撃も機能した

 

第2セット。この試合最も白熱したセットとなる。お互い譲らず終始点の取り合いとなった。ネット上を転がったボールが相手コートに落ちるなどラッキーなポイントもあったが、長く続いたラリーを布川が決めるなど、慶大が流れを引き寄せ一時11-8とする。しかしその後ミスが出始め3連続ポイントを許すとあっという間に追いつかれる。中盤から終盤にかけ勝負どころで池田裕哉(環4)やマルキナシム(環1)が途中出場するも少し硬さが見られた。息を飲む一進一退の攻防で互いにセットポイントを握り合った末、「富澤はこんなもんじゃない」と宗雲監督が絶大な期待を寄せるルーキー富澤が、勝負強さを見せガッツあふれるクロスのスパイクで2連続ポイントを奪うなどし、最後は第1セット同様上野のブロックで締め28-26とこの激戦のセットを制した。

富澤のスパイク

富澤のスパイク

 

この勢いのまま波に乗りたい慶大だったが、第3セットも序盤は均衡した展開に。ここで副将布川のブロックが決まると、その後も立て続けに豪快なスパイクが炸裂。13-8とし相手はこのセット二度目のタイムアウトを要求。しかし慶大の勢いは止まらず、怒涛の4連続得点を奪うなどして相手を突き放す。最後に岩本龍之介(商2)や再びマルキも途中出場を果たし、第3セットを25-20で締めくくり、セットカウント3-0でストレート勝利をおさめた。

 

開幕からの4戦、勝利はおさめていたもののいまいち納得がいかず課題も多く残る試合内容が続いていた。そこに追い打ちをかけるように、最も欠けてほしくない存在であるセッターの尾木が負傷。窮地に追い込まれた慶大は、今日の試合黒田が「心がまとまった試合」と語るように、ここぞとばかりに今季目指すところとしていた「全員バレー」の力を見せつけた。こうしてリーグ戦前半を最後は「一番嬉しい一勝」(宗雲監督)で飾り、5連勝とした。後半戦はいよいよ1部リーグから昇格してきた法政大や国士舘大など上位チームとの戦いが待つ。激戦となることは間違いないが、尾木の調子がどうであれ、今日のような全員で相手に向かっていく気迫あふれるプレーが出れば、念願の一部昇格への道は開かれる。前半戦良い形で締めくくった慶大。必ずや勢いそのまま後半戦も突っ走ってくれることだろう。                                (記事:太田 彩恵)

 

【ケイスポ的視線 2部リーグ今後の動向 慶大バレー部   一部昇格への道①】

2部上位チーム順位表

順位

大学名

勝敗

セット率

国際武道大学

5勝0敗

7.50

慶應義塾大学

5勝0敗

5.00

法政大学

5勝0敗

3.75

国士舘大学

4勝1敗

4.66

大東文化大学

4勝1敗

3.25

青山学院大学

4勝1敗

3.00

亜細亜大学

3勝2敗

1.33

※順位は勝利数、同じ勝利数の場合はセット率で決まる。

各チーム5試合を終え、慶大バレー部は5勝負けなしと、幸先の良いスタートを切った。だが、ここから1部昇格に向けての本当の戦いが始まる。次週には桜美林大、青山学院大との対戦が控えている。青学大とは昨年慶大バレー部は1度対戦している。その時はフルセットの死闘の末、慶大が勝利したものの、油断はできない相手だ。その後も法政大、大東文化大、国士舘大と強敵との対戦が続く。1部昇格へ向けて最大のライバルである法大がここまで5連勝、法大と同じく昨季1部から降格した国士大も4勝1敗。1部昇格入れ替え戦への2枚の切符争いは今季も混戦模様。一つの負けが大きな命取りとなる。混戦2部を先に一歩抜け出すチームはどこか?慶大バレー部の厳しい戦いはまだまだ続く。

※なおこのコーナーは日曜日に行われる試合の戦評に今後も掲載を予定しております。

次戦は第6戦 日時:5月7日 VS桜美林大@亜細亜大体育館

(記事:後藤 理央)

 

宗雲監督

 (試合を振り返って)選手には話したんですけど、最近では一番嬉しい、まあ相手がどこであれ一番嬉しい一勝です。

(尾木選手のけがの様子は)決して軽いわけじゃないみたいですけどまあいろんな方法を使って、2週間あるので出られるかどうか最善を尽くします。

(代わって入った清水選手は)まあ1月からセッターを始めて、4年生で、非常に無理のあるコンバートなので、清水にも厳しいことは言っていました。でも今日はよく頑張りました。本当に頑張りました。決して上手いとは言えないかもしれませんが、気持ちも切らさずすごく褒めたいなと月並みですけど思います。

(今日はブロックがよく決まっていましたが)そうですね。まあ比較的相手のチームのサイド選手が高くなかったので、高さのある佐藤とか上野とかよく止めてたと思います。

(富澤選手の調子が徐々に上がってきていますが)そうですね。富澤選手こんなもんじゃないので富澤選手一人で勝てるわけじゃないんですけど、そのためにはサーブレシーブをちゃんと返して、クイックを使えるようにしてクイックをマークさせといて、それで富澤にというような本来のバレーのパターンをしっかりやらなきゃいけないので、それでいて富澤に活躍してもらいたいと思っています。

(練習で池田選手がセッターの練習をしていましたが)実は池田選手は高校2年生のとき春高バレーに出てるんですけどそのときセッターだったんですよね。彼はすごく万能選手なのでなんでもできるので、こういう緊急事態で3番目のセッターがいないので、今後の練習も含めて尾木が戻ってくるまでは、池田にはイレギュラーな起用ですけど、ちょっと頑張ってもらいたいと思って昨日伝えました。不本意だと思いますけど、でも今4年生になってすごくチームに貢献したいという気持ちがあるので、頑張ってくれると思います。

(マルキ選手や池田選手など控え選手については)まだ今日だけでは判断できないですけど、マルキに関しては練習では非常に良くなってきてるので、トスをちょっと高めにしたことで、これからゴールデンウィークにジュニアの合宿に行って、一伸びして返ってきてくれると思います。

(2週間空きますが次戦に向けて)他の1年生も試したい子がいるのでセッターを上手に調整しながら、ひょっとしたら違う形になっているかもしれませんが、もうちょっと守備をしっかりしたチームに仕上げられればいいなと思います。

 

 黒田彪斗(環3)

 (試合を振り返って)将がけがして、皆で纏まって全員で勝たなきゃいけないという心がまとまった試合だったんじゃないかなと思います。

(セッターの変更)ちょっと、拓朗さんとのコンビの合わせる練習不足というのはあったと思うんですけど、でもサイドの富澤と智規さん、僕を含めしっかりと打ち切れたのが今日の勝因かなと思います。

(今日の試合で見えてきたもの)次の試合で将が戻ってくると思うんですけど、そういう時にまた、チームのまとまりや団結力のような技術面じゃない部分が、セッターが欠けたという理由なしに出ればもっと良いチームになるんじゃないかなと思います。

(2週間開くが)後半戦はやはり、2部の上位チームが固まるので、より難しい戦いになると思うので気を引き締めて臨みたいと思います。

 

 

 

サイド

黒田 彪斗(環3・富山第一高)

セッター

清水 拓朗(環4・弥栄高)

センター

佐藤 康平(環3・桐蔭学園高)

オポジット

富澤 太凱(経1・慶應高)

サイド

布川 智規(商4・桐朋高)

センター

上野 素希(文4・甲陽学院高)

リベロ

松岡 海(文3・慶應高)

リベロ

長澤 翔吾(環3・盛岡第一高)

途中出場

池田 裕哉(環4・北嵯峨高)

 

岩本 龍之介(商2・仙台第二高)

 

マルキ ナシム(環1・川越東高) 

 

 

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