【ボクシング】格上撃破ならず… 第69回関東大学ボクシングリーグ戦第1戦vs日体大

その他競技

第69回関東大学ボクシングリーグ戦vs日体大@後楽園ホール
2016年5月14日(土)

第3試合、今日一番の好試合を制した折敷出

第3試合、今日一番の好試合を制した折敷出

 

2年目の聖地、後楽園。2部Aクラスを目標に掲げる慶大ボクシング部。勝利して流れに乗りたい開幕戦だったが、結果は慶大2勝に対し、日体大は5勝。力と経験の差を見せつけられ、2部の厳しさを味わう事となった。

 

 

ほろ苦い後楽園デビューとなった宮内

リーグ戦初出場の宮内だったが、後楽園デビューはほろ苦いものとなった

第1試合 ライトフライ級 宮内龍ノ介(政2=慶應湘南藤沢) 試合開始のゴングからお互い激しい打ち合い 。第1ラウンドから相手の的確なパンチに苦しむ。第1ラウンド残り時間1分。相手のフックが顎に入り、立ち上がれずノックアウト。

 

 

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序盤は互角の攻防を繰り広げた飯島

第2試合 フライ級 飯島諄(環3=芝) 序盤から激しい打ち合い。相手の右ストレートと左フックに苦しむも、ジャブで応戦。第2ラウンド残り1分。渾身の右がヒット!勢いをつける。第3ラウンドは序盤から攻め込まれ辛くもクリンチでかわす、という苦しい展開。相手に打ち込まれ続け、残り1分でスタンディングダウンを奪われる。残り20秒でTKOの宣告。早くも慶大は追い込まれてしまう。

 

 

熱戦の末、判定勝利を収めた折敷出

熱戦の末、判定勝利を収めた折敷出

第3試合 バンタム級 折敷出陸(法3=慶應義塾) 第1ラウンドから相手を打ち崩す折敷出。相手に打たせてカウンターを当てていったことが功を奏し、試合の主導権を握る。第2ラウンドでは立ち上がりからフックにストレートと多彩な攻撃をしかける。右フックが相手を苦しめ、相手の足を奪う。ここぞとばかりに猛打を打ち込む。第3ラウンド。序盤にボディに連打。脚が止まる相手にフックを打ち込んでいく。最終ラウンドも折敷出の魂のパンチは止まらなかった。ノックアウトには至らなかったものの判定で勝利を収めた。

 

 

エースの貫禄を見せた。

的確なパンチで相手を打ち抜いた

第4試合 ライト級 田中和樹主将(総4=鎌倉学園) 第1ラウンドから主将の圧倒的な力を見せる。落ち着いた身のこなしから相手の隙を見て効果的な打ち込む。第2ラウンド。鋭いジャブから相手を崩し、右に左にパンチを浴びせる。終盤には右ストレートが光った。第3ラウンド。相手のパンチをガードでいなしながら、有効打を浴びせる。後半は相手のガードが固くなるが、ガードの上から打ち込む。終始、田中がリングの中央に陣取る、主将らしい貫禄の試合を見せた。田中も判定勝ちを収め、勝負を五分に戻した。

 

 

大きな右フックを放つ古山

終始アグレッシッブなボクシングを見せた古山

 

第5試合 ライトウェルター級 古山貫太郎(経3=慶應義塾) 第1ラウンドから打ち込まれても、その分打ち返す、という熱い闘いを見せる。第2ラウンド。フックを冷静に相手に打ち込む。長身相手の懐に入り込み、ボディを連打。しかし、ガードが下がったところを狙われ、残り1分でスタンディングダウンを奪われる。第3ラウンド。開始早々に再びスタンディングダウンを奪われる。しかし、どんなに打ち込まれても、相手よりも打ち込もうという闘志を見せる。最後まで激しい打ち合いを見せたが、判定負けを喫した。

 

 

相手の重い打撃を凌ぎきれず

相手の重い打撃を凌ぎきれなかった

第6試合 ウェルター級 小笠原夢生(政3=慶應義塾) 第1ラウンドから互角の展開。互いに有効打を浴びせる。第2ラウンドでは、立ち上がりにコーナーまで追い込まれる打ち込まれる。相手に強烈な右フックを食らわせるも、残り1分30秒にダウンを奪われ、立て続けに残り1分にノックアウトされる。

 

 

 

相手の攻勢を捌ききれなかった

相手の攻勢を捌ききれなかった梅津。持ち味のアウトボクシングもこの日は影を潜めた

 

第7試合 ミドル級 梅津志門(商3=慶應義塾) 第1ラウンド序盤から相手の強く速いパンチの猛打を受ける。第2ラウンド。残り2分。相手の右フックが梅津を捉え、スタンディングダウンを奪われる。その後も立て続けに相手のパンチを浴び、第2ラウンド残り1分30秒。再び相手の右フックに倒れ、ノックアウト負けを喫した。

 

 

「日体大戦に向けて150日前位からずっとカウントダウンをしてて、この日に照準を合わせて練習をしていました」(折敷出)。是が非でも勝ちたかった日体大戦。日体大に勝てば目標の2部Aクラスが見えてくる。「今まで日体大戦では勝ったことが無いんですけど、その日体大に自分の代で勝って歴史を作ってやろうと思っていた」(田中主将)。 今までにない入念な準備を重ねてきた。オフ期間にはジャブとワンツーを一から身体に染み込ませた。全員が負けない気持ちを持っていた。実際、慶大の選手達は試合開始のゴングから相手に先に仕掛ける姿勢を見せていた。しかし、結果は2-5と惨敗。慶大の敗因を折敷出は「経験が日体大の方が上だった」と分析した。1部と2部のみが戦うことが許される、聖地後楽園。選手達にかかるプレッシャーは非常に大きい。7人の選手の中で本試合、後楽園デビューを飾ったのは宮内・古山・小笠原の3名。分厚い壁を打ち破るには、まだまだ経験が浅かった。 ただ、後楽園デビューを果たし、彼らのパフォーマンスも今後上がっていくことだろう。田中主将率いる慶大ボクシング部の本当の力が発揮される次節の相手は平国大。「日体大以上に手強い相手にはなってくる」と語る田中主将。チャレンジャーとして闘志を熱く焦がし、1勝でも多くもぎ取っていきたい。

(記事・高橋廉太朗)

 

以下、選手コメント

 

田中和樹主将(総4=鎌倉学園)

(試合を振り返って)個人としては自分のペースで最初から最後まで試合を進められて、自分のボクシングができたので良かったと思います。(チームとしては2-5で敗れてしまいました)団体戦は主将としてこの日体大戦は本気で勝つことを考えていたので、正直悔しいです。今まで日体大戦では勝ったことが無いんですけど、その日体大に自分の代で勝って歴史を作ってやろうと思っていたので、悔しい気持ちです。(今日はどのように試合を組み立てていこうと考えていたのか)相手がサウスポーということで、左回りを徹底するのと、プレッシャーをかけていって自分のペースで試合を進めていくことを意識していました。サウスポー対策は一か月前からコーチと練習していたので、それで自分の思うようにできたかなと思います。(1、2Rはカウンターを中心に試合を組み立てていた)プレッシャーをかけつつ、来たパンチにカウンターを上手く当てていきました。パンチが当たっていれば自然と自分のペースになるので、それは意識してやっていました。(3Rは積極的に攻撃に出ていったように見えたがKOを狙いに行ったのか)そうですね。最後3R目は倒してやろうという気持ちも少しあって、最後はパンチをまとめていって出し切ろうという思いで狙いました。(オフシーズンはどういった練習を積んでいたのか)オフ明けから冬季は徹底的に基礎をトレーニングしました。走り込んで足腰を鍛えて、ジャブとワンツーの練習、基礎に立ち返って基礎を固めるということを徹底的にやりました。(再来週の平国大戦に向けて)今日の日体大以上に手強い相手にはなってくるんですけど、なんとか一矢報いられるようにベストを尽くせればいいかなと思います。

 

 

折敷出陸(法3=慶應義塾)

(今日の試合を振り返って)全然予想をしてなかった相手で、リーグ戦初出場でノーマークの選手でした。ずっとサウスポーをイメージしてたらいきなりオーソドックスになり正直驚きましたが、勝てて良かったです。でも、チームが負けて本当に悔しいです。(個人の勝因とチームの敗因について)個人の勝因については去年後楽園で闘った経験が勝利に繋がったのかなと思います。あとは、ボクシングをずっと3年までやってきた意地を見せられたのかなと思います。チームの敗因については経験が日体大の方が上だったのかなと。後楽園でやるというのはそれなりにプレッシャーがかかることなので、その差が出てしまったのかなと思います。(印象に残った場面は)やっぱり印象に残ったのはライト級の和樹さんの試合ですね。去年よりもさらに差を広げて勝ってたと思います。あとはライトウェルター級とウェルター級の古山、小笠原が1ラウンド目は頑張ったのですが、2ラウンド目、3ラウンド目で差が出てしまったのかなと。でも、印象に残る試合でした。(日体大戦は開幕戦でしたが、どのような練習を)日体大戦に向けて150日前位からずっとカウントダウンをしてて、この日に照準を合わせて練習をしていました。結果的に負けてしまったのですが、それだけ集中してやってきた事はすごく良い経験になりました。まだこのあともリーグ戦が続くので、勝ちにいきたいなと思います。

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