【バレーボール】入れ替え戦への道絶たれる3敗目 VS国士舘大

 

得点を決め雄叫びをあげる上野

 得点を決め雄叫びをあげる上野

先週の2敗で入れ替え戦進出へ厳しい条件下に置かれていた慶大。わずかな望みにかけ何としても取りたい一戦は、前回の法政大同様今季から2部に降格してきた国士舘大。先週までの9戦が終了した時点で2位につけていた強敵だ。慶大はその強敵相手になんとか流れを引き寄せようと気迫のプレーで繋げるも、レシーブの乱れなどからなかなか思うように主導権を握ることができず、最後はデュースにまで持ち込んだがあと一歩及ばず今季3敗目を喫することとなった。

 

 

5月21日(土)春季関東大学男子2部バレーボール第10戦 慶大×国士舘大@亜細亜大学体育館

 

得点

慶大

セット

国士舘大

21

25

18

25

29

31

 

 

この試合黒田彪斗(環3)の気持ちの良いサービスエースで幕を開けた。しかしサーブミスなどからタイムアウトを挟むも序盤に5連続失点。まずはレシーブからと相手スパイクのコースを読み良い反応を見せるも、相手のラインいっぱいのサーブには見逃しを選択しサービスエースを与えてしまう。さらに宗雲監督が「サーブレシーブを狙われてストレスが溜まっていた」というように黒田の調子が上がりきらず、ブロックに阻まれる場面も。3人の選手交代をするも中盤以降なかなか連続得点を奪えず波に乗れない慶大は、徐々にリードを広げられ最後はサーブミスで25点目を与え21-25とこのセットを落としてしまう。

 

悪い流れを食い止めた岩本

  悪い流れを食い止めた岩本

第2セット。このセットはお互いにサーブが安定しない。序盤互いに2回、計4連続でサーブがコートに入らないといったように乱れが見られるなどサーブミスはお互いさまであったが、そのサーブをレシーブで乱されたのは慶大のほうであった。それまで二度のブロックポイントが決まるなど流れはそこまで悪くなかったが、中盤以降サーブレシーブで乱されるとそのまま相手に優位にスパイクを打たせてしまい失点するという悪い形が目立つようになる。

そこで守備の安定を図るため岩本龍之介(商2)を投入しわずかに安定し始めるが、後半にもレシーブの乱れから思い切りの良いクロスを打たせてしまうなど相手のサーブに対応しきれず、良い形でスパイクも打ち切れない。結果18-25と点差が開きこのセットも取ることができない。

 

マルキと富澤の一年生コンビも光った

 マルキと富澤の一年生コンビも光った

追い込まれた第3セット。このセットから攻撃の爆発力を買ってマルキナシム(環1)が起用される。苦手としていたレシーブが狙われる場面も多く苦しむが、それ以上に持ち前の打点の高いスパイクが冴えていた。サービスエースも決めるなど流れに乗ると、同じ一年生コンビの富澤太凱(経1)とともに次々とスパイクを決める。さらに上野素希(文4)のサイド気味からのクイックや、富澤のセンターからのバックアタックが決まるなど攻撃の幅を広げ相手に食らいつく。両者20点台に突入してからは、上野と布川智規(商4)のブロックや相手のブロックに素早い反応を見せたファインセーブが飛び出しデュースに持ち込むと流れは慶大にあるように見えた。しかし、ネット際の攻防などで競り負け最後は相手スパイクを止めることができず、3連続ポイントを許し、このセットを29-31と惜しくも落としこの試合セットカウント0-3とストレートで敗れた。

 

最後第3セットの気迫の粘りもむなしく、この敗戦で今季リーグ3敗目ということとなった慶大。上位2校までに与えられる1部昇格へむけた入れ替え戦進出への道は絶たれた。部員全員が1部昇格という絶対的な目標を掲げ、ここまで長いリーグ戦を戦ってきていただけにこの結果はやはり残念でならない。選手たちの間にも重い雰囲気が流れた。それでも、今季リーグ戦はまだあと1試合残されている。これまでなんとしても1部に上げなければという重圧と戦っていた選手たち。「今日の分も含めて思い切りやってもらいたい」(宗雲監督)というように、この悔しい思いとともに最後何もかも吹っ切って全員で自分たちのバレーをするだけだ。ぜひ今季リーグの総括として、リーグ戦最後の試合を慶大らしい笑顔で締めくくってもらいたい。

 

                          (記事 太田彩恵)

 

 

 

 

宗雲監督

 

(今日の試合を振り返って)やはり負けるといつも言っているように残念ですね。

(先週2敗目を喫して今日は選手たちにどのような言葉をかけて臨んだか)基本的にはいつも同じなんですけど、どことやっても負けたくないので、残り2試合をきっちり戦って結果を待ちましょうと。それは上野主将も同じことを言ってました。

(富澤選手がセンターからバックアタックを決めていたが)そうですね。練習でもいわゆるパイプっていうのを左利きでも打つので、良かったと思いますよ。

(2セット目の岩本選手の起用について)まあいつも選手を起用するときは同じことを言っていると思うんですけど1セット目も2セット目の途中もサーブを狙われていてサーブレシーブが安定しない、サーブレシーブから多く失点していたのでそれを安定したい、その目的で岩本を入れました。

(マルキ選手を起用していたが黒田選手の調子について)黒田も布川も同じなんですけど、サーブレシーブをしっかりしてくれなきゃいけないポジションなので、なおかつそこで打たなきゃいけないポジションなので仕事が多いですよね。いわゆるゲームのキーマンになってしまうので、このあいだの青学戦からあれだけ狙われてストレスが溜まっているのでそれがアタックのほうにも影響してしまっていると思っています。

(今日で3敗ということになってしまったが、明日の最後の試合にむけて)そうですね。結果に関しては相手があるので仕方なく、まあ入れ替え戦の面もなくなったんですけど、今の学生には最後にリクエストしたんですけど、負けたときとか調子が悪い、自分たちのミスが出たときほど自分たちの人としての素が出るので、負けてもしっかりスポーツマンシップを大事に持って、凛としてやってもらいたいということは言いました。まあ明日最後の試合なので今日の分も含めて思いっきりやってもらいたいですね。

 

 

 

 

 

 

サイド

黒田 彪斗(環3・富山第一高)

セッター

尾木 将(法3・修道高)

センター

佐藤 康平(環3・桐蔭学園高)

オポジット

富澤 太凱(経1・慶應高)

サイド

布川 智規(商4・桐朋高)

センター

上野 素希(文4・甲陽学院高)

リベロ

松岡 海(文3・慶應高)

 

長澤 翔吾(環3・盛岡第一高)

途中出場

池田 裕哉(環4・北嵯峨高)

 

立木 智大(法3・慶應志木高)

 

増田 拓人(環3・習志野高)

 

岩本 龍之介(商2・仙台第二高)

 

マルキ ナシム(環1・川越東高)



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