【バレーボール早慶戦】必死のプレーもストレート負け 男子戦 / 30年ぶりの勝利ならず 女子戦

試合前全員で気持ちを高める

   試合前全員で気持ちを高める

今年で80回目と節目を迎えた伝統の早慶バレーボール定期戦。80回目の今年は日吉記念館での開催となった。慶大のホームということもあり、たくさんの応援団が駆けつけ会場は大いなる盛り上がりを見せたが、今年度春季リーグ戦で1部6位の成績を残した早大に必死の食らいつきもむなしく最後は力の差を見せつけられ去年に引き続きストレートで敗れた。

 

 

6月12日(日)第80回 早慶バレーボール定期戦@慶應義塾大学日吉記念館

 

得点

 

 

慶大

セット

早大

21

25

22

25

14

25

 

 

早大のスパイクを必死に止めた

  早大のスパイクを必死に止めた

いつにない大声援の中始まった第1セット。声援が逆に緊張を生んだのか、入りに若干の硬さが見られる。スパイクやブロックがアウトになり、相手の攻めのサーブにも翻弄されサービスエースを許すなど、序盤で3-9と大量リードを奪われる。ピンチサーバー池田裕哉(環4)の投入で相手レシーブを崩しミスを誘うも、流れを完全に変えることはできない。それでも強豪早稲田に離されまいとレシーブでファインプレーが何度も飛び出す。しかし、一旦はボールを上げるもその後のプレーで連携ミスなどが出てしまいなかなか得点に結びつかない。終盤マルキナシム(総1)、佐藤康平(環3)のブロックポイントや富澤太凱(経1)のバックアタックが決まるなど4連続ポイントで追い上げるが、序盤の点差が響き21-25でこのセットを落とす。

 

この試合もスパイクが光った富澤

  この試合もスパイクが光った富澤

第2セット。このセットは富澤や黒田彪斗(環3)のサービスエースなどで早大と一進一退の攻防を続ける。相手のトスミスなどにも助けられ、富澤のクロスのスパイクなど連続ポイントも決まり先に20点代に乗せた慶大。しかし、その後は相手の強烈なスパイクを止められずタイムアウトを挟むものの3連続ポイントであっさりと逆転を許すと、焦りからかスパイクでミスも出る結果となり、惜しくも22-25でこのセットも落とす。

 

ストレート負けは避けたい第3セット。しかし第2セットと打って変わって流れに乗れず、相手に気持ちよくスパイクを打たせてしまうと4連続ポイントなどで10-19まで離される。直後代わって入った増田拓人(環3)がブロード攻撃などで得点を重ねるが最後は自分たちのミスで得点を許すと14-25と競り合いを見せることができず、ストレートで敗れた。

 

1部の強豪早大に最後は「息切れした」(宗雲監督)慶大だったが、1,2セット目はそれなりの戦いを見せた。「今日の試合を経験して、自分たちが2部にいる間に、知らず知らずのうちに1部との差が広がってきているということがわかった」(上野主将)というように今日の試合で得られた手ごたえと課題を、次戦の東日本インカレや、9月からのリーグ戦にどう活かしていくのか。まずは、6月23日に初戦を迎える東日本インカレで確実に勝ち進み、再び早大とあたってリベンジなるか、慶大の今後に期待したい。

 

                            (記事 太田彩恵)

 

 

 

 

(女子)

 

得点

 

 

慶大

セット

早大

16

25

11

25

22

25

 

得点を決め喜び合う慶大

   得点を決め喜び合う慶大

第1セット。試合開始直後から早大の強烈なスパイクで得点を重ねられるが、慶大も丁寧なバレーボールで対抗し、追いすがった。得点は先行されつつも、保っていた均衡が破られたのは9-9となったときだった。ネット際で早大の高さに及ばず失点すると、富澤結花(スポ1)にサービスエース、さらにはライトからのスパイクと4連続失点。たまらず慶大もタイムアウトを要求し、態勢を立て直しにかかる。なんとかラリーを繋ぎ、チャンスをうかがう慶大だが、連続得点を許してもらえず、点差は広がっていく。余裕を得た早大の強烈なレフトからのスパイクを止められず、16―25でこのセットを落とした。

 

ブロックでもチームに貢献する新井

  ブロックでもチームに貢献する新井

そして第2セット。前セットで見せられた早大の強さの前に気持ちがすくんでしまったのか、慶大は動きに精彩を欠いていた。 ここまで、味方スパイクへのブロックフォローなど、細かいプレーでつないできたラリーがつながらず、ミスによる失点も増えてしまう。慶大も立て直すためにボールを椎名美紀(政4)に集めて対抗するが、勢いに乗った早大を止めることはできず、11-25でこのセットも落とした。

 

 

主将のスパイクはチームに勢いを与えた

 主将のスパイクはチームに勢いを与えた

第3セット。ここまでの良くない流れをしっかりと切り替えた慶大が序盤から魅せた。御手洗温子主将(環4)が平行トスを相手コートに沈めると、新井麻友(政4)もダイレクトアタックで得点を重ね、一気にリードを奪う。がしかし、早大も黙ってはいない。5-3と何とかリードをしているところで高さのある攻撃で4連続ポイント。更に連続で得点を重ねてくる。慶大はタイムアウトを要求して立て直しを図り、加えてピンチサーバーに小林瑞歩(法3)を投入。見事にその役割を果たし、12-14まで詰め寄るが、慶大の躍進は続かない。慶大のレシーブ力と早大の高さがぶつかり合い、試合は完全に拮抗した。慶大はピンチサーバーに及川緑(政3)、ピンチレシーバーに合田有理(総3)を投入するなど総力戦を仕掛けるが、慶大の反撃はここまで。22-25でこの試合は黒星を飾ることとなった。

 

                           (記事 岩本弘之)

 

 

 

監督・選手インタビュー

 

 

宗雲監督

 

(今日の試合を振り返って)最後の3セット目に息切れしたので、残念ですね。競り合ってほしかったです。

(今日はマルキ選手をスタメンで起用していましたが)まあリーグ戦終盤から起用してマルキも伸びてきたので、課題のサーブレシーブも良くなってきてアタックも随分良くなってきたので将来のことも考えながら使いました。

(早稲田は1部ということもあって、少し力の差を感じる試合だったか)そうですね。ご覧の通りサーブの精度、そして何よりも守備でボールを落とさない執念とそれが結果的にスパイクにつながるのでいろんな意味で早稲田のほうが上ですね。

(今日は日吉開催の早慶戦だったが選手の雰囲気は)準備は、先週から練習の雰囲気も良くて全員でやろうという上野主将の呼びかけにみんな答えて、良くできていて。まあ若干今日スタートが固かったのでそれがちょっと残念ですね。

(東日本インカレに向けてまた早稲田とあたる可能性があるが)そうですね。まあ今日のうちの出来は、1、2セット目は若干出来すぎなところもあるので早稲田さんとあたったら、より公式戦だとこてんぱんにやられる可能性があるんですけれども、まず早稲田さんとあたれるようにそれまでしっかり負けないようにやりたいと思います。

(具体的な目標は)東日本では1部のチームにまずひとつ勝ちたいというのが目標としてあるのでたまたまそれが早稲田さんになるんですけど今日の試合の結果で勝つというのはあまりにもおこがましいのでまずはしっかりとセットを取りたいと思います。

 

上野素希主将(文4)

 

(早慶戦への思い)自分にとって4年間で最後の早慶戦なので勝ち負けもありますし、来ていただいた人に恥ずかしくないような試合をしようと思って臨みました。

(今日の試合を振り返って)序盤は硬さが出て1セット目は大差で落として、2セット目は競ることができたのですが、3セット目気持ちが切れてしまって、やはり1部で戦っている早稲田との力の差を感じました。

(春のリーグ戦で1部昇格を逃したが、その後のチームの雰囲気は)雰囲気自体は悪くないのですが、今日の試合を経験して、自分たちが2部にいる間に、知らず知らずのうちに1部との差が広がってきているということがわかったのでまた明日の練習からみんなで1部との差を埋めるためにどうしたら良いかというのをもっと話し合って練習に臨みたいと思います。

(東日本インカレで早大と再びあたるかもしれない)しっかり今日の反省を振り返って、少しでも早稲田との差を詰められるように頑張りたいと思います。

 

黒田彪斗(環3)

 

(今日を振り返って今の気持ちは)これが1部と2部の差かなと、実感させられました。

(コンディションは良かったようだが)自分自身のコンディションとしては、だいぶけがも治ってきて、ジャンプがしやすい体になって、最高到達点も全盛期と同じくらいに戻ってきて、自分自身の調子としては良かった方なんじゃないかなと思います。

(今日への思いは)僕がスタメンで早慶戦に臨むのはこれが初めてで、気持ちの高まりもあって最初はちょっと固いプレーが多かったんですけど、やっぱり自然と記念館の中の応援が聞こえて、頑張らなきゃなと。徐々に緊張もほぐれて、最後は良いスパイクを何本か打てたんじゃないかなと思います。

(リーグ戦から今大会で切り替えてきたことは)リーグ戦と早慶戦は全く別物なので、関係者や関わる人もだいぶ違ってくるので、強い思いはありましたね。

(東日本インカレへの意気込み)勝ち進んでいくと、1番最初に当たる強豪が早稲田なので、早慶戦で負けたというのを取り返したいです。

 

富澤太凱(経1)

 

(今日の試合を振り返って)初めての早慶戦でどんなもんかなとすごいわくわくしながら行ったらすごく応援とかもあって、試合中も楽しくやることができたんですけど、結局勝ちには結びつかなかったので悔しい思いでいっぱいです。

(今日のブロックのかわし方について)そうですね、ブロック相手がやっぱりうまい選手だったので、相手の手を見てうまく打てればいいなと思っていたらうまくいきました。

(今日はレシーブでも良いプレーが多くあったが)絶対拾ってやろうという気持ちで上げたんですけど、それがやっぱり得点に結びつかなかったのでそれは上げていないのと一緒になってしまうなと思います。

(東日本インカレでまた早稲田とあたる可能性があるが)次は勝てるように頑張ります。

(東日本インカレの意気込み)ひとつでも勝てるように頑張ります。練習を積んでいきたいと思います。

 

 

 

 

サイド

マルキ ナシム(環1・川越東高)

セッター

尾木 将(法3・修道高)

センター

佐藤 康平(環3・桐蔭学園高)

オポジット

富澤 太凱(経1・慶應高)

サイド

黒田 彪斗(環3・富山第一高)

センター

上野 素希(文4・甲陽学院高)

リベロ

長澤 翔吾(環3・盛岡第一高)

途中出場

布川 智規(商4・桐朋高)

 

池田 裕哉(環4・北嵯峨高)

 

清水 拓朗(環4・弥栄高)

 

増田 拓人(環3・習志野高)

 

立木 智大(法3・慶應志木高)

 

 

(女子)

 

サイド

吉田 佳純(環1・八女学院高)

センター

新井 麻友(法4・成蹊高)

ライト

御手洗 温子(環4・延岡学園高)

セッター

植松 彩香(商3・県立高松商業高)

センター

椎名 美紀(法4・慶應湘南藤沢高)

ライト

平泉 優奈(文2・県立緑が丘高)

リベロ

山下 佳恵(商3・新居浜西高)

途中出場

及川 緑(法3・慶應義塾女子高)

 

合田 有里(総3・郁文館高)

 

小林 瑞歩(法3・慶應義塾女子高)

 

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