岐阜メモリアルセンターで行われている全日本学生テニス選手権大会において、男子シングルスで上杉海斗(環3・清風高)が相手を圧倒してベスト8入りを果たした。3組が残っていた男子ダブルスでは逸﨑凱人(環2・大阪産業大付属高)・畠山成冴(環2・湘南工科大付属高)が8強入りした。また、上杉・平山浩大(環1・京都外大西高)組の3回戦はコート状況の都合により、本日行われる。
全日本学生テニス選手権大会 8/17@岐阜メモリアルセンター
◇男子シングルス4R
○ | 上杉海斗 | 2{7-5,6-1}0 | 松村(早大) |
● | 逸﨑凱人 | 0{3-6,4-6}2 | 西脇(明大) |
今大会、シングルスで優勝を狙う上杉は早大の松村との対戦を迎えた。上杉のサービスゲームで始まったこの試合、第2ゲームをブレークすると試合はゲームカウント4-1まで一気に進む。しかし、息を吹き返した松村の強烈なショットに攻め込まれる場面が増え、第9ゲームでブレークバックを許してしまう。それでも上杉は貫禄を見せつける。第11ゲームを積極的に前に出てキープすると最後は強烈なフォアで押し込み、第12ゲームをブレーク。まず、1セットを先取した。セカンドセットは上杉の独壇場。第7ゲームをラブゲームでキープすると6-1でこのセットも奪い、準々決勝進出を果たした。
一方の逸﨑凱人はミスが目立つ試合展開に。第2ゲームで早速ブレークを許すとなかなか調子が上がらないまま3-6でファーストセットを落としてしまう。セカンドセットはファーストセットに比べれば、ファーストサーブの成功率が上がったが、フォアのショットでミスが目立ち流れを引き寄せることができない。お互いにブレークし合う展開となったセカンドセットも奪うことができなかった逸﨑は準々決勝進出ならず。ベスト16で敗退となった。
◇男子ダブルス2R
○ | 逸﨑凱人・畠山成冴組 | 2{6-1,6-4}0 | 吉見・鈴木組(明大) |
○ | 井上智文・韓成民組 | 2{4-6,7-5,11-9}1 | 松村・岩崎組(早大) |
○ | 上杉海斗・平山浩大組 | 2{6-1,6-3}0 | 岡村・森脇組(鹿屋体大) |
◇男子ダブルス3R
○ | 逸﨑凱人・畠山成冴組 | 2{6-2,6-3}0 | 永田・峰岸組(専大) |
● | 井上智文・韓成民組 | 1{4-6,6-4,5-10}2 | 染矢・林組(関大) |
8/18に延期 | 上杉海斗・平山浩大組 | 0{6(6)-7}1 | 齋藤・高村組(早大) |
ともにシングルスでは敗退してしまった逸﨑と畠山成冴。しかし、ダブルスでは非常に安定した戦いを見せた。明大の吉見・鈴木組を相手にネットプレーやリターンエースが決まり、ブレークしていく。ファーストセットを6-1で奪うとセカンドセットも第5ゲームでブレーク。セットカウント6-4でモノにし、ベスト16に進出した。続く3回戦でも彼らは息の合ったプレーで相手にチャンスを作らせない。6-2,6-3で勝利し、準々決勝進出を決めた。
井上智文(商4・慶應高)・韓成民(総3・つくば国際大東風高)組は予選から勝ち上がってきた。2回戦の相手は早大の松村・岩崎組。ファーストセットを4-6で奪われ、セカンドセットの第1ゲームもブレークを許してしまう。しかし、1ブレークダウンの1-3から3ゲームを連取すると第12ゲームで韓のリターンが冴えわたる。好リターンで井上のボレーの機会を作れば、自らもリターンエースを決めてブレークに大きく貢献した。スーパータイブレークのファイナルセットは互いに譲らぬ展開に。このセットを11-9で奪うと3回戦へ進出した。そしてベスト8を懸けて戦う相手は関大の染矢・林組だ。この試合もファーストセットを奪われたあと、粘りを見せてセカンドセットを奪うという展開となる。しかし違ったのはファイナルセットの展開だった。相手の力強いショットを前にペースを握られると、最後はサービスエースを決められ、ゲームセット。目標だった「ベスト4」には届かなかった。
上杉・平山浩大組はまず、鹿屋体大の岡村・森脇組との対戦。ファーストセット第2ゲームをブレークすると多彩な攻めで圧倒し、6-1で1セット先取する。セカンドセットに入っても二人の勢いが止まることはなかった。上杉の強烈なフォアや平山のネットプレーで得点を重ね、6-3でこのセットも奪う。ストレート勝ちで3回戦進出を決めた。
炎天下の中試合が続く今大会。それでも勝利に向かって選手たちは戦い続ける。今日、シングルス、ダブルスともに4強が出そろう。彼らの戦いぶりにさらなる注目をして欲しい。
(取材・記事 森本凜太郎)
◆試合後コメント
井上智文主将(商4慶應高・)・韓成民(総3・つくば国際大東風高)
(今大会を通して振り返って)
井上:ここまで一週間、予選から試合をやってきて、予選はストレートで勝つことができたし、本戦も1回戦はストレートで勝つことができました。ベスト4を目標にやってきて、結果としてベスト16で負けてしまったので満足の行くものではありませんでしたが、とにかくすぐにリーグがあるので、そこに向けて切り替えてシングルスもダブルスもやっていきたいです。
韓:(井上)智文さんが言ったように目標はベスト4以上だったんですけど、ベスト16で負けてしまって悔いが残る大会だなと感じています。しかし、内容的には悪くなかったしこの試合を生かしてリーグで勝てるように準備期間でしっかりやりたいと思います。(最後の試合で勝ちきれなかった要因は)
井上:途中で自分がサーブの時に2本ともファーストサーブが入らなくて相手に良いようにリターンを打たせてしまって流れが悪くなりました。それが一番の要因かなと思っています。向こうの方が声も出ていたし、気迫という面でも出遅れた部分があったなと感じています。
韓:率直に自分たちより相手の方が気持ちを強く持ってやってきていたし、緊張した場面でもしっかりとプレーで表現してきまし。それに対する対策が遅れたこともあるし、少し引いてしまったのかなと感じています。
(リーグ戦に向けた改善点)
井上:やはり、サーブとリターンを徹底的に練習して、そこが変われば結果も変わるなと思っているので、あとはとにかく自信を持ってやることだと思います。
韓:リーグは絶対にみんな勝ちたいと思ってやってくると思うが、その時に自分たちが気持ちで負けないことを徹底してやりたいなと思っています。その中でも智文さんが言ったようにサーブとリターンをもう少し準備するのが、勝つためにやるべきことだと感じています