王座への一縷の望みを残すべく圧倒したいこの試合。ダブルス、シングルス共に第3戦と同じメンバーで臨む。ダブルスではすべての試合がフルセットとなったがD1、D2を取り切りリードでシングルスに進むと、韓成民(総3・つくば国際大学東風高)と畠山成冴(環1・湘南工科大学付属高)の下位2勝で王手を懸ける。これに逸﨑凱人(環2・大阪産業大付属高)、上杉海斗(環3・清風高)の上位2人が続き6-3で亜大に勝利した。
関東大学テニスリーグ 第4戦
2016/9/5 @中大多摩キャンパステニスコート
VS亜大
| 慶大 |
| 亜大 |
D1 | 上杉海斗・韓成民 | 2{5-7、6-1、6-2}1 | 加藤・吉田 |
D2 | 逸崎凱人・畠山成冴 | 2{6-3、4-6、6-4}1 | 橋本・恒松 |
D3 | 中村進之介・福田真大 | 1{6-1、6(5)-7、2-6}2 | 伊藤・児玉 |
S1 | 上杉海斗 | 2{6-4、6-1}0 | 加藤 |
S2 | 逸﨑凱人 | 2{6-1、6-1}0 | 結城 |
S3 | 甲斐直登 | 1{6-1、5-7、5-7}2 | 大塚 |
S4 | 野田哲平 | 0{4-6、4-6}2 | 橋本 |
S5 | 韓成民 | 2{6-1、6-4}0 | 恒松 |
S6 | 畠山成冴 | 2{4-6、6-2、6-4}1 | 吉田 |
合計 | 6 | ― | 3 |
D1の上杉・韓組。試合開始最初のポイントをファーストサーブからリターンエースを決められるなど、相手の気迫に押され最初のゲームをブレークされる。しかし、続くゲームをボディへの強打でボレーミスを誘い、ブレークポイントから上杉がリターンエースを決め1-1。お互いキープが続き迎えた第8ゲームでブレークに成功したが、第9ゲームからまさかの4ゲーム連続でダウンでファーストセットを落とした。しかし、セカンドセット以降の2人は本来の力を発揮。サービスゲームでの安定したプレーをリターンゲームにつなげ一気の5-0。第6ゲームを0-40のセットポイントから落としたが6-1で試合はファイナルセットへ。ファイナルセットも第3ゲームに先にブレークをしリードを奪うと、そのまま強気のプレーを続け6-2でものにし、逆転勝ちとなった。
D2は結果的に勝利したものの、本調子にはほど遠かった。ファーストセットは3-2の第6ゲーム、ブレークポイントにつけると逸﨑がリターンエースで決めブレーク。そのまま6-3でものにする。セカンドセットでは3-4の第8ゲームで逸﨑、畠山の両者のミスが重なり、ブレークされる。続くゲームで強気のリターンからブレークバックをする本来の2人のプレーが見られたが第10ゲームを許しセカンドセットを奪われた。ファイナルセットでは第3ゲームでブレークに成功するとしっかりとキープを重ね、5-4の第10ゲーム。40-15と2本のマッチポイントを迎えると、1本目は逸﨑のミスが出るが、2本目を逸﨑のサーブから畠山がスマッシュを決めて2-1で勝利となった。
D3の中村進之介(商2・慶應義塾湘南藤沢高)・福田真大(商1・慶應義塾湘南藤沢高)組は明大戦からの連勝を狙った。ファーストセット、第2ゲームでデュースからブレークすると5ゲーム連取。5-1の第6ゲームで2回目のデュースから中村がボレーで押し勝ちセットポイント。続くポイントも中村のボレーでものにしあっさりと6-1で奪う。しかし、セカンドセットはタイブレークにもつれ込む。5-5で迎えた慶大のサーブで相手にポイントを許すと、最後は中村のリターンがオーバーし5-7でタイブレークを落としてしまう。すると試合は完全に亜大のペースに。ファイナルセット、最初のゲームでブレークを許すなど、相手の勢いを止められず、2-6で逆転負けとなった。
2-1で迎えたシングルス。最初はS3の甲斐直登(環1・日出高)だった。甲斐はスカウティング通りに相手のフォアを警戒。コートのセンターからフォアで相手のバックにボール展開し、バックに寄せたところでフォア側に回り込んでのフォアでエース。効果的にこの展開に持ち込みファーストセットは圧倒する。6-1でファーストセットを奪い迎えたセカンドセット。中盤あたりから最後の決めるボールのエラーが増えてしまう。するとなんとかキープするのがやっとという形になる5-6の第12ゲームで40-30とゲームポイントにつけながら、フォアのミスが続きブレークを許してしまう。ファイナルセットもセカンドセット同様の展開となる。1ポイント1ポイント手に汗握るようなラリーが繰り広げられ、両者タイブレークのまま終盤へ。4-5の第10ゲームで2度のマッチポイントをしのぎキープするが、第12ゲームで30-40からラリーで浅くなったところをフォアで決められ試合終了。自身としてはリーグ戦4連敗となった。
S5の韓。ファーストセットはラリーを韓のスピード、ペースに持ち込み左右へ揺さぶりをかけ圧倒。6-1でものにすると、セカンドセットは第1ゲームでブレークすると、メディカルタイムアウトを取る場面もあったが結局最後まで1度もブレークを許さず完勝となった。S6の畠山の試合は、4-3の第8ゲームで15-40のブレークチャンスを生かせないと、逆に直後のゲームで30-30から中途半端に前に出てパッシング、前に出てボレーがネット。2ポイント連取されブレーク。このままファーストセットを落とすが、セカンドセットは序盤からリードを保ち6-2で奪う。ファイナルセットは3つずつブレーク奪い合うなど、5-4。第10ゲームで畠山が再びブレークポイントを握ると、畠山のフォアのスライスを相手がオーバーし、ゲームセット。逆転で畠山が勝利を飾った。
S2の逸﨑はサービスゲームではファーストサーブがあまり入らず完璧とは言えなかったが、リターンゲームでは力の差を存分に見せつけ6-1、6―1のストレート勝ちで慶大が5勝目を挙げた。S4野田哲平(政4・長崎西高)はファーストセット、2ブレークダウンの2-5となる。第8ゲーム、何度かデュースが続いたところから、野田のフォアのパッシングと、ラリーで相手がオーバー。ここをブレークに成功するが第10ゲームをキープされ、ファーストセットを落とす。セカンドセット、お互いの気迫のぶつかり合うラリー戦が繰り広げられる。キープを続け迎えた4-3の第8ゲームで野田はブレークのチャンスを作ったが生かしきれない。すると第9ゲームで30-30から2連続でラリーから野田のバックがアウト。続くゲームをキープされ4-6、4-6でのストレート負けとなった。
S1の上杉の試合は、序盤から上杉が得意のフォアをどんどん仕掛けていく。ファーストセット、5-3の第9ゲームでデュースからブレークを許したが、続くゲームを奪い6-4とする。セカンドセットもフォアに強打で流れを作り圧倒し、慶大の6-3で終えた。
今日の他会場の結果により4年連続の王座出場はなくなった。よって次の試合は、今季の最終戦・4年生の引退試合となる。相手はもちろん早大。問題はダブルスだ。ダブルスでリードを奪う展開に持ち込めれば、かなり勝機も生まれてくるだろう。泣いても笑っても最後の試合。1年間の集大成としてすべてをぶつけてほしい。
(記事:太田悠貴)