【ホッケー（男子）】守護神相原魂のスーパーセーブ！ＳＯ戦の死闘制しインカレベスト８へ／全日本学生ホッケー選手権２回戦　明大戦

SO戦に勝利し、喜ぶ選手たち

インカレ２回戦、対戦相手は秋季リーグ戦で勝利した明大だ。序盤から徹底したマークで相手の攻撃の芽をつむも、攻撃陣がなかなかシュートを決めきれず前半を０-０で終える。後半は１０分に一瞬の隙を突かれ先制点を取られるも、２１分に相手ＰＣをしのいだカウンターから最後は下山雄大（経４）が決め同点に。その後もチャンスはあったがゴールを奪えず試合はＳＯ戦へ。６本目までもつれた死闘は４-３で迎えた明大の６人目のＳＯをＧＫ相原宗之（商３）が防ぎ慶大が勝利。３年ぶりのインカレベスト８進出を決めた。

全日本学生ホッケー選手権２回戦　

１１／１０（木）　１４：００試合開始　＠山梨学院大学ホッケースタジアム

※６本目で先攻後攻が入れ替わり慶大先攻に

得点者

後半２１分　下山雄大（経４）

スタメン

ＧＫ相原宗之（商３）、ＤＦ中井将人（政４）、吉國光裕（政３）、渡邉陸（法３）、宮坂健吾（政４）、ＭＦ細井佑（経４）、福谷亮太（政３）、永野裕太（政２）、ＦＷ下山雄大（経４）、坂田大樹（法３）、大久保遼（政２）

ボールを運ぶ森

山梨の地で続く慶大ホッケー部日本一への戦い。２回戦の対戦相手は秋季リーグ戦で勝利した明大だ。この日もホッケー部のOBや親御さんはもちろんのこと、直前までここ山梨でインカレを戦い見事勝利した女子ホッケー部の部員も応援に参加し、ホーム下田グラウンドと変わらない歓声が送られた。

前半から慶大ペースで試合が進む。3分にPCを獲得するも宮坂健吾（政４）が出したボールは中に合わず。すると、８分に相手にPCを与えるが、相手のフリックシュートを守護神相原宗之の好セーブで得点を与えない。その後も２３分に再びPCのチャンスを得るも吉川大地（政１）のシュートは相手キーパーに阻まれる。２９分には宮坂が中に入れたボールを下山雄大（政４）が触れるもまたしても相手キーパーに阻まれ得点ならず。前半をスコアレスで終える。

同点ゴールの起点となった大久保

後半、１０分に一瞬の隙を突かれ先制点を奪われる。その後もPCを与えたが守りきる。この日の慶大DF陣は高い集中力と厳しいマークで相手の攻撃陣を１点に抑えた。２１分、相手がPCを得たがシュートまで持ち込ませず、逆にボールを奪うと一気にカウンターを仕掛ける。大久保遼（政２）が一気に敵陣までボールを持っていくと、金田翼（政２）サークル内にボールを送り、最後は下山が執念のゴール。同点に追いつく。その後も中井将人（政４）のシュートが枠外に外れるなど、惜しいシーンはあったが、得点にはつながらず。試合はSO戦にまでもつれた。

１本目を決める下山

迎えたSO戦。相手明大のキーパーはこの日も好セーブを連発していた日本代表の國友だ。だが、そんな相手に慶大は臆することなく挑んだ。１本目を相手に決められるも、下山がキーパーの動きをよく見て反転してシュートを流しこむ。２本目もルーキー吉川が決め２−２に。３本目、先攻明大のSOは相原が我慢し、シュートまで行かせず。続く４本目もやり直し後の２回目にシュートまで運ばせず。両者１点ずつ入れ迎えたサドンデスの６本目。先攻となった慶大は下山がSO戦２本目のゴールを奪いついにリード。そして後攻明大のSOを相原が体を張って守りきり、試合終了。４−３でSO戦を制し、ベスト８進出を決めた。

６本目を止めた相原

早慶戦の衝撃の敗戦からわずか数日とは思えないチームの完成度だ。この日も満員のスタンドの応援を背に終始選手たちが自信を持ってプレーしていた。負ける気がしないという言葉は今日の慶大ホッケー部のためにあるようなそんな試合だった。そして最後のSO戦。この日のために毎日練習してきた成果が最後に生きた。次の対戦相手はリーグ戦で敗れた東京農大。その試合ではなかなか敵陣で勝負ができない展開だったが、今の慶大ホッケー部ならまったく違う試合を見せてくれるだろう。そして１日でも長く細井主将のチームを見ていたい。そう思わせる素晴らしいゲームだった。

（記事、写真：森田悠資）

以下、選手コメント

高根智廉ヘッドコーチ

（試合前どんなお話を）今年は日本一を取ろうという目的を掲げて、１年間思うような結果は出なかったけれど、やはり今日勝つ為に来てシンプルに結果を出す、今日勝つことだけを考えて自分たちが今までやってきたことをやりきろうということを話しました。その中で大きくあまり何かを変えたわけではないけれど、しっかりと勝利を意識して試合に臨めました。（今日の試合を振り返って）今日に関して言うならば、明大の出来もありますが。うちはやりたいことが出来ていた試合でした。前半に関して言えばシュートチャンスもあってサークル内でプレーをする時間が多かった慶大ペースのホッケーができていた。欲を言えばSO戦の前に勝ちたかったです。（SO戦を振り返って）慶應は SO戦というルールになってから数年、おそらく一回も勝っていなくて、その中で今年一年間の強化策の一つとしてSOの強化を掲げていて、毎日徹底して練習してきました。それが今日結果として実ったのは、やってきて正解だったし、勝つべくして勝ったSO戦だったのかなと思っています。（チームの雰囲気含め次の試合に向けて）甲南大戦は前半いいホッケーができなかったんですけど、後半からやりたいことができて、今日も結果として引き分けではあったんですけど、みんなが同じイメージを持って勝利に向いていると思います。ただ、今日はとても嬉しいんですけど、まだ何もなし得てないのでもう一度気を引き締めて、秋季リーグ負けた農大にしっかり勝って、そこはもう一段階チームとして強くまとまりたいと思います。

相原宗之（商３）

（相手は明大でしたが）秋季リーグで勝った相手ですが、油断せずに臨もうと話しました。（今日の試合を振り返って）昨日の試合で後半いい形で進んでその流れのまま行けたのがこの結果に繋がりました。（SO戦に臨んだ気持ちは）ここで負けたら先輩方が引退なので、先輩方を絶対引退させたくないという気持ちで臨みました。（６本目、最後の守備の時の気持ちは）腕が折れても足が折れても絶対に止めてやろうという強い気持ちをもって最後は臨みました。（今のチームの雰囲気は）雰囲気はすごくよくて、次の試合もこの雰囲気のまま入れば絶対勝てるので、このまま油断せずにリーグ戦で敗れた東京農大にリベンジしたいです。（次の試合に向けて）自分としてはいい試合の翌日に悪い試合をすることが多いので、個人としては今日と同じようにメンタル面を整えて挑みたいです。