12月3日のボクシング早慶戦まであと3日。部内企画第2弾では、現在慶大ボクシング部を名実共に代表する3年生の主力選手5人に、それぞれのボクシングスタイルから早慶戦に対する思いまで、存分に語りつくしてもらった。(この座談会は11月8日に行われました)
———まずは他己紹介をお願いします
折敷出→古山:半年間のケガで若干のブランクがあるものの、期待の新人です(笑)。ここからの活躍に期待です。
古山→小笠原:去年の僕のようにダークホースとしてチームに勢いを与えてくれると思います。選手兼主務として部を支えてくれている彼は早慶戦で勝ってくれることでしょう。
小笠原→杉山:彼は徐々に上下の打ち分けが出来るようになって、もはやエースと言っても過言ではない選手になってきました。早慶戦でもポイントゲッターとして頑張ってくれることでしょう。
杉山→折敷出:我が部のエースとして、いつも練習を人一倍取り組んでいるし、大事なところは決めてくれる男だと思うので、早慶戦も期待しています。
折敷出→徳山:我が部一のデカブツ、徳山勇太です。よく食べて、よく寝て、よく練習してくれています。マシンガントークで今日の対談も沢山話してくれると思います。
———慶大ボクシング部を一言で表すと
徳山:変人の集まり(笑)。
折敷出:あー、間違いないな。
小笠原:でもそれは仕方ないんだよ。ボクシング部は誰でも受けつけて誰でも許容するから、もちろん変な人も入ってくる。
折敷出:慶大でボクシングやろうっていうのが変だよ。
古山:変人集団。
徳山:個性的?
———誰が一番変わってる?
古山:「誰が」というか、みんなそれぞれに変わってる。
折敷出:「変」のベクトルはみんな違っているけどみんな変わってる。
杉山:すごくイケてる部員もいれば、なんでボクシングやってんの?っていう位の陰キャラもいる(笑)。
小笠原:過去には電車の時間も調べられないような部員もいる位、ヤバイ奴の集まり(笑)。
古山 :そんな個性的な部員が集まって1つの目標に向かって進んでいる部活だと思います。
折敷出:そこがいいところだよね!
徳山:そこまで、指導して持っていくのが大変なんだけどね。
あるときふとしたタイミングでグッと伸びる(折敷出)
———ボクシングを始めたきっかけは
折敷出:僕は塾高からやってたけど、大学に入って迷ってて、色々な新歓に行った。またボクシング部の新歓に行った時に、変な人多いけどみんないい人だなと思いました。雰囲気に惹かれたというのが一番ですね。
古山:僕も雰囲気で決めました。塾高でたまたま隣に座ってた友人に誘われてボクシング部に入りました。高校では大学と一緒に練習していたから、高校の時から一緒にボクシングしていた先輩達とまだまだやりたかったし、部の雰囲気も良かったので入ろうと決めました。
徳山:暇だったからですかねー(笑)。体育会ならほとんどどこでも良かったですね。入部相談コーナーというのがあって、今から入れる部活が馬術部とフェンシング部とボクシング部くらいしかなくて、その中ならボクシング部だろうという感じで決めて、1年の秋学期から入部しました。本当は自転車競技部に入りたかったのですが、断られて、という泣く泣くの選択だったんですね。でも、本当にボクシング部に入って良かったなーと思います。今は断ってくれた自転車競技部に感謝しています。
小笠原:僕は完全にそそのかされて入りました。新歓のバーベキューに高校の3つ上の先輩がいて、その先輩の口車に乗ってしまったという感じです。
杉山:僕は元々闘うのが好きで、浪人した時からボクシングをやってみたいと思っていました。慶大に受かったので慶大ボクシング部に入ろうと決意しました。春休みにボクシング部にメールして、部室での練習に参加してみたら、みんなとても良い人で、そのまま入部しました。
———大学生からでも出来るもの
徳山&小笠原&杉山:そうですね。
折敷出:ボクシングはそこがいいところ。大学生からやっても勝てるから。
小笠原:でもそれに気づくのは3年になってからかな。1年生の時は何がどうなっているのか全然分からなかったし、こんなスポーツ他にないからとても難しかった。他のスポーツをやってて、大学生から始めると上手く馴染まないんですよ。
折敷出:ぐちゃぐちゃになるんだよな、ボクシングが。
古山:ボコボコにされて強くなっていきます。
折敷出:最初は練習でも、初心者には軽めにやつまて、上手くなってきたらこっちもギアを上げる、というようにイタチごっこでやっていく。そしたらある時にいい感じに勝負できるようになるんですよ。
杉山:僕なんかは早いうちから闘いたかった。けど、高校経験者の方達は先輩方と混じって練習していて、でも僕らは鏡の前でずっとフォームの練習をしていました。はやく自分もそこに混じって闘いたい、とずっと思っていました。
折敷出:こんな変わった部員もいるから(笑)。
———なぜそんなに闘いたかった
杉山:小さい頃から空手をやっていて、闘うことが好きだったんですよね。空手は中学でやめてしまったんですけど。
———1年生の頃と比べると成長した実感はありますか
折敷出:したね。みんな。ある時ふとしたタイミングでグッと伸びるんだよね。
杉山:みんなどっかで成長するよね。
古山:なにか掴んだのか分からないけど。
小笠原:ずっと徐々に伸びる感じではない。
徳山:うん、階段みたいな感じだね。
杉山:3年の初めくらいに、それが来た。
小笠原:2回くらいだよね、ボクシング始めてから。新人戦の時にボコボコにされた時と、主要な試合に出れるようになった時に上がりました。
折敷出:試合に勝った経験だとか、強い選手とやりあえた経験だよな。
徳山:僕は月一ぐらいだったけどね。
一同:(爆笑)。
折敷出:それは多い(笑)。
古山:強くなって弱くなっての繰り返しだったかなぁ。
———デビュー戦を振り返ると
徳山:良い思い出はないですね。
杉山:うん、もちろんない(笑)。
折敷出:僕は高校の時にバンタム級で初めて出ました。その時に相手はジュニアでウェルター級だったという情報をもらって、3階級上で闘っていた相手かと思うとすごく緊張しました。ガチガチになったけど、頑張って打ち合った結果、まぁ負けました。勝てないし緊張するしで、とても疲れました。終わった後めっちゃ気持ち悪くなったし(笑)。
古山:高校の時は選手ではなかったので、大学1年生の11月くらいがデビュー戦でした。もちろん勝つ気で臨んだけど、最初によく分からないダウンを奪われた。緊張しててダウンとられてで、そこで目が覚めてダウンを3つ奪い返して、TKO勝ちしました。
小笠原:強い選手は本当に強いから(笑)。
折敷出:最初から伝説残していくからな(笑)。
———それだけ初戦に勝利するのは難しいと
一同:難しいね~。
徳山:僕は7キロ位減量して、それ以来出てないウェルター級で出場しました。まぁ、身体が動かなくて、緊張もありますし。
折敷出:リング上がる時って頭真っ白になるよね。
古山:どのスポーツにもない緊張感。
徳山 :ゴングが鳴った瞬間に何をやったらいいのか分からなくなってしまう。相手が迫ってきても、自分はどうすればいいのか分からなくなって、気づいたら終わってるという感じです。それで判定負けでした。
小笠原 :まぁ、判定までいけばね。
徳山:残念なデビュー戦だったもんね。
小笠原:僕のデビュー戦はゴングがなると同時に何故かラッシュを仕掛けるっていう(笑)。正直覚えてなくて、動画見て何でこんなことしているんだろう?と思いました。ワンツーの連打を打って、開始30秒でバテバテになって、ダウン取られて、相手に上手く纏められたという感じでした。せっかく折敷出がセコンドに付いてくれたのに、1ラウンド終わったらアドバイスもらおうと思ってたんですけどね。
折敷出:そうそう。1ラウンド終わったら大丈夫、大丈夫って言おうとしてたのに。
小笠原:励ましてもらおうと思ったのに、1ラウンドもたずに終わってしまいました(笑)。
古山:それで色々経験したもんね。
小笠原:勝つ予定で試合出たのにな。
杉山:僕はデビュー戦が早大主将の淡海(昇太)さんで、これに勝ったら即レギュラーだ!と思って臨みました。邪念もあったり、緊張してたりしてて、3ラウンドあっという間でした。一応判定までいったのですが、全然覚えてないです。3ラウンド目で目の辺りを切ったんですよ。それだけ覚えてます。
小笠原:正直、みんな杉山なら淡海さんを倒せるんじゃないか、という期待はありました。
古山:でも、やっぱり淡海さん強いなーって。
折敷出:でも、杉山はパンチ力あるから、一発当てれば倒れるんじゃないか、っていう。でも、淡海さん冷静だったよね。
徳山:やっぱり経験者は冷静だよね。
左ストレートを必殺技にしてます。(杉山)
———杉山選手はパンチ力が武器ですか
杉山:そうですね。サウスポーなので、左ストレートを必殺技にしてます。
小笠原:左手9割、右手1割だもんね。
杉山:左ばっかり練習していて、監督にも左に頼るなといつも言われています。
———小笠原選手の強みは
小笠原:相撲ですかね。
一同:(爆笑)。
小笠原:野球で培った下半身を使って相撲をしています。それで、判定で勝利するのが闘い方です。塾高では野球部で、だから野球投げみたいなパンチになってしまうんですよ。でも、野球で鍛えた体を生かしてギリギリどの試合も勝っているという感じですね。
杉山:本当にどの試合もつまらないですね(笑)。ずっと相手にくっついて相撲しているもんね。
折敷出:綺麗にボクシングしようとしたら勝てないもんな。
小笠原:勝てないよ。徳山は体も大きくてパンチ力もあるから綺麗に試合できるけど、普通の人はなかなか出来ないから、そういうスタイルでやってます。
徳山:自分の強みはよく分からないですけど、大きさですかね。
一同:リードじゃないの?
徳山:いや、最近自分の強みがよく分からなくなってきて、試行錯誤しています。こうしたら勝てるというのは何となくわかってきたのですが、自分の強みは今悩み中ですね。前まではリードかなって思っていたのですが、また分からなくなってきました。
小笠原:徳山の強みって、迫力じゃない?迫力があって、前に出る強いボクシングだと思う。特別リードが上手いわけではないのですが、勝っちゃうんだよね~(笑)。
一同:(爆笑)。
徳山:そんな勝ってないですけど。分かんない、ボクシング!っていう時があるんですよね、ボクシングって。どうすれば強くなれるか分からない時が来るんだよね。そういう時は色々試すんですけど、どれも上手くいきません。そういう時期ですね。
古山:僕は左フックと左ボディが強みかなと思います。
小笠原:全体的にA+なので、彼。
一同:(爆笑)。
小笠原:全部のパンチが一級品なんだけど、その中でも、っていう話だもんね。
徳山:逆に出来ないことってあるの?
古山:ダンス位しかないかも。左フックばっかり打ってるからね。あとは前進力かな。
小笠原:部でテクニシャンって言ったら、古山。
古山:テクニシャンかな?
徳山:技術があるのは古山ですかね。古山の左ボディは綺麗だなと思いますね。左ボディを打てる人はうちには少ないのですが、綺麗に打てるっていう。天才ですね(笑)。
古山:なんなの、みんなのその煽り(笑)。
折敷出:スパーでもおぉ~って歓声が上がるもんな。
徳山:前回の関学戦を観て声を嗄らしてしまいましたもん。
古山:全部受け止めるわ(笑)。
折敷出:僕も徳山と同じで悩み中というか、特にないというか。
徳山:間違いなく、折敷出は最近また強くなったなと思います。明らかに1ヶ月位前にインターンに行ってからかね(笑)。
折敷出:軽井沢二泊三日で夜通しボクシングしてたわ(笑)。
徳山:インターン行ってから急に強くなって、部内でもインターン中、ずっと練習してたっていう噂が。
折敷出:徳山中心に流れてるから、それは(笑)。強いて挙げるとすれば、まぁ、ボディかなぁとは思いますね。ボディが効いたっていう声は割と部内では多いです。
小笠原:部内の人間をボディで倒していった男だからね。
徳山:古山と折敷出だよね、ボディを打てるのは。
———ボディを打つのはやはり難しい?
徳山:難しいですね。
折敷出:みんな顔を狙うからね。
徳山:熱くなると顔を狙ってしまうんですけど、ボディを上手く当てるのは本当に難しい。
小笠原:ボディ打てると、1段階違うなって思います。
徳山:田中和樹さん(前主将・総4=鎌倉学園)は本当にそういうところが上手いです。
一同:本当にそうだよね。
徳山:あれを見ると、おぉーって思います。
杉山:ボディって1つのステータスだよね。
折敷出:練習で打てても試合だと打てないっていうね。
徳山:本当にそう。
小笠原:綺麗に当たってるように見えて、意外と音だけってこともよくあります。刺さるようなボディってなかなか打てないです。それが出来るのが古山。
徳山:左のボディなら頭1つ抜けているのが杉山ですね。前回の関学戦でもそれで。
折敷出:左9割だからね。
杉山:右手は飾りなので(笑)。
折敷出:アッパーとかほとんど打てる人はいないです。
徳山:もうアッパーなんて漫画だよね。うちの部で打てる人いなくね?
古山:いないね。和樹さんですらあまり打たない。
———ボディを綺麗にやられた時の痛みというのは
古山:臓器が収縮していくイメージ。本当にボクシングやめたくなる。
折敷出:その場で倒れたくなる。出来るならその場でのたうち回りたい(笑)。
古山:自衛隊体育学校行った時は、世界選手権3位の川内(将嗣)さんという方に全部員ボディで倒されてて、みんなのたうち回ってた。
小笠原:もらった瞬間から少ししてから「うぅ~~」ってなるんだよね。
古山:パンチが見えなくて、ふと見上げたら相手に見下ろされてる。
折敷出:プロの試合を見てても、本当に効いてるボディって一瞬、間がある。それで倒れるんだよな。
古山:気付いてない時にもらったボディが一番効くから、その間があるんだと思う。
折敷出:見えないパンチが一番痛い。
古山:頭とかアゴって打たれても痛いって感じじゃなくて、目の前が白くなってクラクラする感じ。ボディはアドレナリンが効かないから痛い。上はアドレナリンでどうにかなるよね。
折敷出:頭が痛いのは試合後だね。
杉山:一瞬視界が消えるよね。
古山:なんか、焦点が定まらなくなる感じ。
折敷出:で、相手を見るんだけど、脚がふわふわしてる感じ。
杉山:それで焦り始めますね。
(早大には)練習量では負けてないという絶対的な自信があります(徳山)
———早慶戦に向けて意識していること
折敷出:1年生だけではなく、みんなで基礎から練習しようというのは意識しています。
徳山:とりあえず、関学戦があったのでまずはそれに向けて練習していました。
古山:今は関学戦が終わって一旦ホッとしている感じですね。
———関学戦で課題は見つかりましたか
一同:一杯(笑)。
杉山:まだまだありましたね。僕は1ラウンドKOだったですけど。
古山:負けて、2ラウンド。
杉山:最近は走っていますね。
———基礎の練習というのは
(折敷出)1年生がやるような練習を上級生でも一緒にやっています。
(杉山)ジャブとか、ストレートとかのパンチ1つひとつをしっかり打てるように練習しています。
———早大ボクシング部の印象は
小笠原:個の集団という感じですかね。
古山:ひとりひとりが強いもんね。
小笠原:練習もジムでやってるみたいで、個人、という印象ですね。ボランティアしてる選手とかもいるみたいです。
徳山:早大は全然知らないです。
古山:交流無いよね。
一同:無いね。
小笠原:和樹さんは高校からやってて、淡海さんとかと面識あるみたいですけど、僕らは無いですね。
古山:年一回、早慶戦の日にしか会わないですね。
杉山:経験者は多いのかなと。慶大は2部、早大は3部ですけど、なんかチャレンジャーは慶大なのかなというイメージですね。
一同:それはあるよな。
折敷出:去年は負けたしな。
古山:早慶戦だったらどの部も言えると思うけど、個の早大に対してこっちはチーム力で挑むって感じですかね。
徳山:練習量では負けてないという絶対的な自信はあります。早大に対してもそうですし、どの部よりも練習していると思っています。こんなに練習している部も無いだろうと思って練習しています。
———どの練習がキツイですか?
一同:全部です(笑)。
徳山:楽な練習はないです。
古山:練習はそれぞれのさじ加減で変わってくるけど、みんな高い目標に向かって練習している。だから誰も手を抜く人もいません。
杉山:ロードワークも遅いとバツを付けられて、しっかりメモされているんですよ。僕は走るのが遅いので、いつもビリとかなのですが、監督にも怒られるので最近は頑張っています(笑)。
小笠原:練習で抜くと、大学から始めた選手たちは勝てない。でも、そこで手を抜かない部を作ることで推薦を取る大学にも勝つことが出来ます。慶大だからこそ、そういう部を作れるというのは魅力の1つだと思います。
———昨年の早慶戦からどう成長しましたか
杉山:去年の早慶戦は当時の早大主将の赤井(雄介)さんに際どい判定で負けてしまったのですが、そこで勝っていれば慶大の優勝だったのでとても悔しい思いをしました。ということもあり、今年は絶対負けたくないので猛練習をしていて、スタミナも去年よりは大分ついてきたので、後半に打ち負けないよう頑張りたいと思います。
徳山:杉山の最初の勢いは本当に見てて凄いなと思うよ。
折敷出:後半の失速が半端ないけどな(笑)。
杉山:最近は後半まで持つようになってきました。
折敷出:僕もライト級で出て負けてしまって、僕の負けで慶大の負けが決まったのでとても悔しかった。前にどんどん出てくる選手が苦手だったので、その対策を1年間練習して、それを早慶戦では発揮したいなと思っています。
古山:去年の試合はたまたま勝つことができたのですが、監督からも攻撃が雑だと言われているので、無駄なパンチを打たないことを意識して練習してきました。しかしリーグ戦でけがをしてしまい、半年くらい右が使えず、左だけを練習していました。その分左は去年よりも強くなっていると思うので、今年の早慶戦では左でKO勝利を掴みたいと思います。
まず主務として無事に早慶戦を開催しなければならない(小笠原)
———初めて出場するにあたっての意気込みは
小笠原:僕はまず主務として無事に早慶戦を開催しなければならないというのがあります。でも、あまりいないと思うんですよ。自分で開催して、自分で戦って、ヒーローになる人なんて。だから、それを目指して頑張りたいのと、まずは部内戦で勝ちたいと思います。4年生もいて、後輩もいて、早慶戦で勝つよりも部内戦で勝つ方が難しいと思うので頑張りたいです。
杉山:部内戦が大変なんだよな。
一同:本当にそうだよね。まだみんな出場できるか分からないしな。
———部内戦はいつ開催されるのでしょうか(座談会は11月8日に行われました)
杉山:これから毎週末やります。
古山:悪いスパーリングをすると選考から一気に出遅れてしまうので大変です。早慶戦の1、2週間前だとみんな本当にピリピリしています。
折敷出:部内戦は同じ階級の選手同士がスパーリングを行い、それを監督が見て普段の練習量も加味しつつメンバーを決めていくといった感じです。
古山:学年問わず誰にでも出場のチャンスがあるのでそれは良いかなと思います。でも上級生になるにつれてまたプレッシャーも増えてくる感じです。
杉山:下級生怖いよね。2年生で伸びてくる部員もいるので。
古山:まだ誰がどの階級で出場するのかも決まっていないので、体重管理も大変です。
小笠原:それぞれの選手は大体2つか3つの階級を持っていて、大会前に監督から今回はこの階級でいくぞと言われてから減量などを始めます。
———やはり減量は大変ですか
折敷出:重量級になるにつれて減量しやすかったり、落とす量が少なくなったりするので、減量は軽量級の方が辛いですね。
徳山:僕は初めての早慶戦、出られるかどうかは置いといて、僕はミドル級なので最後の7人目で出場するので、そこまでに試合を決めておいてという感じです(笑)。
一同:(爆笑)。
徳山:3ー3で持ってこられたらちょっとね。
一同:いや、勝てばいいじゃん。オイシイじゃん(笑)。
———全勝したいですね
徳山:本当にそうですね。それはそれでプレッシャーかかりますけど。早慶戦のプレッシャーはやはりあります。
小笠原:それまでに6勝していても最後で負けたら雰囲気良くないからね。
徳山:どちらにせよ負けられないのは確かなので、ボクシングを楽しめたら良いですね。
しっかり観てみるとどのスポーツよりも暑くて興奮すると思います。(古山)
———最後に早慶戦に向けて
折敷出:第60回早慶戦は日吉記念館で開催されることもあり、僕ら3年生は主催する立場の人間もいて、みんなで盛り上げていきたいと思いますので、是非観に来てください。
古山:ボクシングって怖いとか痛いというイメージから観たことが無い人が多いと思います。でも、ボクシングをしっかり観てみるとどのスポーツよりも熱くて興奮すると思います。試合を見れば濃い時間を過ごすことが出来ると思うので是非観に来てください。
徳山:早慶戦の翌日が僕の誕生日なので、プレゼントを待ってます。20歳最後の日なのでプレゼントと共に応援してください。
小笠原:今年は日吉開催ということで例年は300人くらいなのですが、今回は600人計画ということで盛大にやりたいなと思っています。また、ボクシング早慶戦は無料で観戦できるので気楽に来てほしいなと思います。
杉山:僕の試合は面白いので是非観てほしいです。いつもは前半いって後半バテるのですが、今年は3ラウンドまで面白いので是非観に来てください。
———ありがとうございました!
(取材:高橋廉太朗・江島健生)
明日は「個性派ぞろいの」4年生座談会を掲載します。引退を間近に迎えた4年生が、付属校時代も合わせた慶應でのボクシング人生について、思いの丈をぶつけ合ってくれました。このシリーズ一番の熱い座談会となっております。乞うご期待を!
折敷出陸(おりしきで・りく)
現主将。法学部法律学科3年。神奈川・慶應義塾高校出身。身長170cm。バンタム・ライト級を主戦場とする。試合の流れを読むことに長けた勝負強いボクサー。練習には人一倍取り組む努力家。
小笠原夢生(おがさわら・ゆめき)
現主務。法学部政治学科3年。神奈川・慶應義塾高校出身。身長180cm。ウェルター級を主戦場とする。高校時代に野球部で培った、強靭な下半身をいかした粘り強いファイトを身上とする。接近戦が得意。
杉山知義(すぎやま・ともよし)
現副将。商学部3年。埼玉・大宮高校出身。身長169cm。ライト・ライトウエルター級を主戦場とする。破壊力抜群の左ストレートを武器に相手を攻め立てる攻撃型のインファイター。
徳山雄太(とくやま・ゆうた)
現副将。理工学部3年。愛知・南山高校出身。身長185cm。ミドル級を主戦場とする。長身から繰り出されるストレートは破壊力抜群だ。余談だが、彼の出場する試合は自他ともに流血が多い。
古山貫太郎(こやま・かんたろう)
経済学部3年。神奈川・慶應義塾高校出身。身長165cm。ライトウエルター級を主戦場とする。昨年の早慶戦では熱戦の末勝利をもぎ取った。自他ともに認める、慶大随一の技巧派ボクサー。