第89回日本学生氷上競技選手権大会(通称:インカレ)が北海道・苫小牧で明日から開催される。慶大スケート部フィギュア部門からは東日本予選で出場権を獲得した7名が出場予定。今回、その7名にインカレへの思いを伺った。第一弾として、C・Bクラスに出場する部員をご紹介しよう。
Cクラス
棟尾観月(文3) 『Miss Saigon』
昨年度のインカレで3位の棟尾はさらなる高みを目指し、今季攻めの演技で4種類のダブルジャンプに挑戦。東日本予選では焦りが出て、惜しくも表彰台を逃してしまったが、練習通りのジャンプが決まれば表彰台の真ん中も十分に狙えるだろう。シンクロ競技で培ってきたという美しいスケーティングや『Miss Saigon』のエキゾチックな振り付けからも目が離せない。
インカレへの意気込み「今シーズン最後の公式戦ということで、シーズンの集大成となる演技ができるよう、練習してきたダブルジャンプを成功させることが目標です。」
竹居峻治(政2) 『トロン』
東日本予選直前にインカレ出場級である3級を取得し、1年の時から目指していたというインカレ出場権をついに手にした竹居。昨年度はけがで辛い思いをしてきた分、インカレへの思いは人一倍強い。3級を取得できたのは辛い経験があったからだと振り返った。曲は映画『トロン』のテーマ曲。ジャンプだけでなく、ジャッジや観客の近くでアピールするステップも見所だ。
インカレへの意気込み「ぼくは1年生の6月20日に大怪我をしてしまいました。1年生からインカレ出場を目指していた当時の自分にとって、手術を2回経験する全治9ヶ月の怪我でその夢を諦めなければいけない現実はとてもショックでした。また手術後の痛み、リハビリのつらさは想像をはるかにこえた辛さで、本気で引退し別の道を進むことも考えました。ですが昨年度の経験があったからこそ、怪我が治ってからは一回の練習を大切にして、練習量もぐっと増やしてインカレ出場級の3級を取得できたと思っています。決して怪我をして良かったとは思っていませんが、昨年度の悔しさを、そして北海道の地で演技できる幸せを感じながら演技します。また、塾高1年の時からずっとお世話になっている小曽根主将、富田主務に高1のときから成長した自分の姿を見せられるようにがんばります!」
Bクラス
富田雄登(商4) 『タイタニック』
今季、富田は練習時間も多く取れない中、少しずつレベルアップを図ってきた。そして、ついに目標としていたBクラスでのインカレ出場権を獲得。東日本予選ではトリプルジャンプにも果敢に挑戦した。見せ場だと語る『タイタニック』の壮大な音楽に合わせたスパイラルにも注目だ。この一年、小曽根主将とともに部を引っ張ってきた富田。悔いのない演技で有終の美を飾って欲しい。
インカレへの意気込み「昨年より出場クラスが上がり、不安な点が多いですが、ラストを飾れるような演技をしたいと思います。」
橋本將太(政2) 『斬鉄剣』
橋本も富田と同様、今回初めてBクラスで出場。東日本予選では思うような演技ができなかったが、体力を付けるために走るといった努力が確実に橋本の演技の幅を広げている。『斬鉄剣』は五右衛門のセリフから始まる個性的なプログラム。今季試合ではまだ降りられていないトリプルジャンプの成功と表彰台にも期待したい。
インカレへの意気込み「Bクラス初出場なので思い切ってやります!」