【テニス】新体制企画~野望~ VOL.3男子主将・上杉海斗

振り返れば悔しいシーズンだった。エースとして活躍が期待された上杉海斗(環4・清風高)だが、チームを勝たせるための一本を取ることができなかった。しかし、昨年末に行われたインカレ室内では見事シングルス優勝を果たした。「大学テニス界を背負えるように」。チャンピオンスピーチでこう話す上杉の声は決意で満ちていた。先の慶應チャレンジャーではプロ相手にも物怖じせずベスト8入りした。主将として迎えるラストシーズン。慶大庭球部に歴史を作るため、上杉は邁進する。

掲げた目標は日本一

「人間的にも成長させてもらった」

(昨シーズンを振り返って)

個人としては、正直浮き沈みの激しいシーズンだったなと思っています。やっぱり、夏のインカレで勝てていなくて、リーグでも自分があまり良くなくて王座に行けませんでした。でも、自分の代になってインカレインドアで初めてタイトルを取って、個人的にはすごく濃い一年でした。チームについては、僕が入部してからずっと男女どちらかは王座に出ていたんですけど、昨年はみんな悔しい気持ちになりました。後悔というかやることはやったと思うんですけど、それを結果に残せなくて男女ともに4年生をしっかりと送り出すことができなくて、申し訳ないというかもっと最後まで戦いたかったというのが心残りです。でも、4年生の方々が伝えてくださったことは多くて、そんなにメンバーが多くない代だったんですけど、その他の面で僕を含め今の3年生以下のメンバーはテニスだけではなく、人間的にも成長させてもらったなと感じましたね。僕の代になってからは、落ちることなく男子についてはインカレインドア、新進と単複で取れていい出だしになっていると思います。

 

優勝が決まった瞬間、上杉が吠えた

(なかなか調子が上がらない時期があって、インドアで優勝。この間にどんな変化があったか)

やっぱり、めちゃくちゃ悔しい思いをしたことがあると思います。インカレでも負けてリーグでも負けて、個人としてもチームとしても自分の負けがすごく響いて、落ち込む部分はあったんですけど、逆にこれから結果を出すことが前の4年生への恩返しになるかなと思っていたので、しっかり前を向いてできたのかなと思います。

 

 

 

結果で示す

(今年度はチームの主将であり、エースだが、ここまでやってきてどうか)

僕自身主将をやらせてもらっているが、自分が背中で見せてしっかり後輩に伝えていくことが一番いいと思っていて、その両脇には高木、菅原、江代、韓たちがいるのですごく助けてもらいながら、自分が思い切ってテニスをやることで引っ張っていきたいなと思います。

 

(今年のチームの色はどうでしょう)

色っていうかはわかりませんが、去年は王座に男女とも行けなくて、新1年生も20人くらい入ってきて、人数多いのもそうですし、イチからやっていく上でフレッシュな感じがしているので、上手く個性とかをまとめてチームが全員一つの方向にまとまった時にすごい力を発揮できると思うので、これからしっかりとやっていきたいです。

 

(下級生の印象は)

いつもそうなんですけど、下級生がみんな元気なので、即戦力になってくる1年生も何人か入ってきたのですごく頼もしいですね。ダブルスを課題としてやってきて、ダブルス上手い子が入ってきたり、単複どちらもできる子が入ってきたりしてチームにとっていい刺激になっているかなと思います。

 

(今年はユニバーシアードがあるが)

前回出たときは、初めて同年代の海外の選手とやれて、ダブルスしか出ていませんがそこで銅メダルを取れて、あの中でもやっていけるっていう可能性は自分の中で見つかったかなと思います。通用する部分もすごくあったので、今までやってきたことは特別なことではなかったですが、間違っていないとわかったのでそれを信じて一人一人やることが大事だと思います。

 

(今年の個人の目標とチームの目標を教えてください)

個人の目標は最後の夏のインカレでタイトルを取ることと、学生だけではなく、フューチャーズ、チャレンジャー、全日本選手権で結果を出せるように、自分の名前を残せるようにしっかりやっていきたいです。チームとしては、男女ともに王座に行って、行くだけではなくて優勝するというのが最終目標なので、この一年、全員がテニスだけでなく色んな面で成長できる年にしたいと思います。

(取材・記事 森本凜太郎・鈴木優子)

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