【野球】途中逆転するも粘り足りず、先勝を許す　立大②

４月23日（日）東京六大学春季リーグ戦　立大２回戦

粘りの投球を見せた髙橋佑

なんとも悔しい引き分けとなった１回戦。昨日と同様に白熱した投手戦が繰り広げられた。先発した髙橋佑樹（環２）は２回に先制点を許したものの最小失点で切り抜ける。５回に逆転した慶大だったが、続く６回に立大・山根に２ランホームランを打たれ、流れは一気に立大へ。シーソーゲームとなった今日はチャンスで１本が出ず、事実上の１戦目は黒星となった。

慶大：髙橋佑、●土井、佐藤―郡司

立大：手塚、中村、○藤田、中川―藤野

立大：山根２号２ラン（６回）

◆慶大出場選手

昨晩降り続いた雨も止み、青空が広がった神宮球場。１回戦の悔しさを雨に流し、晴れやかに勝利を飾りたい慶大だった。

盗塁阻止の送球を捕球した照屋

立大の先発は、前回登板で初完投を成し遂げた手塚。慶大ナインはヒットが出るものの、打線がつながらない。一方、慶大の先発・髙橋佑はまずまずの立ち上がり。初回、内野安打で出塁した立大・熊谷の盗塁を同じ仙台育英出身の郡司裕也（環２）が刺しピンチをしのぐ。しかし、２回に再び内野安打でランナーを出してしまうと立大の打線はつながり先制点を奪われた。失点を１に抑えたが、のらりくらりのピッチング。４回で84球を投げマウンドを降りた。

試合が大きく動いたのは５回。倉田直幸（法４）が二遊間を抜けるヒットで出塁すると、照屋塁（環４）が初球でバントを決め、ランナーを得点圏に進める。バッターは代打・小原和樹（環２）。フルカウントに追い込まれた７球目、小原和の放った打球はレフト線への同点打となった。続く天野康大（環４）がエラーで出塁し、２死一、三塁の場面で柳町達（商２）がライト正面の適時打を放ち、慶大は勝ち越しに成功した。

代打で同点打を放った小原和

その回の裏、継投した土井涼（商２）が打者３人で抑える。完全に流れをつかんだと思ったのは束の間、６回に土井は立大打線に捕まる。先頭に長打を許すと、前カードでも本塁打を放った山根に２ストライクから打球をスタンドに打ち込まれた。すぐさま逆転を許してしまった慶大は再び流れを奪われる。継投にでた立大は、エース藤田と注目のルーキー中川をマウンドへ。慶大打線は両投手を前に沈黙してしまった。７回以降、ランナーを一人も出せないまま試合終了。熱鉄を飲む結果となった。

誰もが勝ちを確信していた。後半で相手のペースにのまれてしまったが、７安打にノーエラー、投手陣も良く投げた今日は紙一重の差だったといえよう。両チーム共に勝ち点差１で明大を追いかける今、このカードを落とすことはゆるされない。今日までの２戦とも勝てるチャンスはいくらでもあった。その好機を掴むことができないのは何故なのか。今日味わった悔しさを晴らしてほしい。

記事：千綿 加華

◆打撃成績

◆投手成績

◆監督・選手コメント

大久保秀昭監督

（今日の試合を振り返って）疲れました。負けるのは面白くないですね。まあ、（選手達が）一生懸命やってくれた結果なので。でも、昨日もですけど、勝つチャンスがあって全然歯が立たないとかではないというのは選手も感じているだろうし、しっかりミスなくやればもっといい試合になって勝てたと思います。（ピッチャー陣に課題が残ったように見えますが）（神宮の）未経験者ばかりなので、マウンドを経験しながら力つけていく自信をつけてほしいです。今いるメンバーで勝つしかないので。（今日は収穫もありましたか）打たれてしまった場面はもったいなかったので、同じ失敗はしないように次に生かしてくれればいいかなと思います。（失点してしまった６回を振り返ると）先頭を長打で打たせてしまったのが大きかったと思います。なんとか凌いではいたんですけど、もう一踏ん張りが足りなかったですね。（今日のようなシーソーゲームを勝ち抜くために必要なことはなんでしょう）こればかりはピッチャーの頑張りしかないと思います。失点は３以内抑える、そして野手は３点以上とれるように。もう少し４年生には頑張ってほしいなあ。倉田はよく頑張ってると思いますね。あとは、天野、岩見、照屋。やっぱり主将副将が中心となって引っ張っていってほしいです。（明日に向けてひと言お願いします）みんな本当に一生懸命やっているし、練習から真面目に取り組んでいるけれど、評価はここで勝つか負けるかしかしてもらえないのが勝負の世界です。そういった中でやっているので、ここで良いものが出せるようにやるしかないです。

小原和樹（環２）

（今日の試合を振り返って）全員が最後まで集中力を持てたかというとそうでもないと思うので、最後まで全員が集中していれば勝てたのではないかと思います。（昨日の引き分けという結果から今日どのように臨まれましたか）昨日負けなかったことが一番良かったことで、前半相手のペースだったのですが後半はなんとか自分たちのペースに持っていけたので、今日は勝ち気で行ったのに負けてしまって悔しいです。（負けてしまった原因は）守備のミスはあまりなかったので、勝負どころで1本取れなかったのが一番大きいと思います。（代打での同点打について）後ろに天野さんがいたので自分が繋ぐ、と思っていました。結果同点打に繋がったのでよかったです。（今後のチームでの自身の役割は）今日のように勝負どころでの代打を任されることがあると思うのでチームの勝利に繋がる一打や、スタメンとして起用していただけるのであれば全打席ヒットを目指すつもりでチームの勝利に貢献できればと思います。（次戦に向けて）今日は負けてしまいましたが、2連勝で決めてリーグ優勝目指して頑張っていきます。

郡司裕也（環２）

(今日の試合を振り返って)ピッチャー陣3人が投げて、粘れたところは粘れたんですけど、山根（立大４年）さんに打たれた一発がすべてだったかなと思います。2ストライクと追い込んでからだったので、もっと余裕をもったピッチングをしてくれたら良かったです。甘く入ってしまって、力不足だなという感じです。(投手陣の調子は)悪くはないと思います。相手のバッターとの力関係でいったら、向こうの方にもいい選手がいるのでその中でよく抑えてくれているなと思います。3点以内には抑えたかったです。最後の1点は余分でしたね。(バッティングの調子は)ぼちぼちですね。(明日に向けて)こうなったら4戦目にもっていくしかないので、明日なんとしても勝つために集中力100%で頑張りたいと思います。

髙橋佑樹（環２）

（今日の投球を振り返って）テンポの悪い投球をしてしまいました。ボールが先行する中で、上手くリズムに乗り切れなかったです。（立大藤野選手との対決は）打席に入るときに向こうが目で合図をしてきたので、絶対負けなくないなと思っていました。当たりとしては打ち取ったものだったのですが、結果ヒットになって、ランナーがホームにかえって先制されてしまったので、今日は完全に負けてしまったなと思います。（次に向けて）思いっきり自分の球を投げるだけだと思います。開き直って、しっかり腕を振っていきたいです。

柳町達（商２）

（今日の試合を振り返って）結果４対２だったのですが、勝てるチャンスはあったと思います。（昨日は悔しい引き分け、どのような気持ちで今日の試合に臨みましたか）引き分けは試合がなかったことと同じなので、今日が初戦という気持ちで挑みました。（今日はライト方向へ２本のヒット、そのうち１本で点が入りました。率直な感想は）点が追いついて、ここでもう１点取りたいという時に１本ヒットを打てたというのは正直、良かったと思いました。手塚投手は結構合っていて、自分で決めることができて、点につながって本当に良かったなと思います。（今日見つかった、チーム、個人での課題はありますか）チャンスでの粘り強いバッティングや、ピンチでの粘り強い守備といったような、点に関わるもう一つ、というところが弱点であり、大事なのかなと思います。（明日への意気込みをお願いします）勝ち点を取るにはもう負けられないので、明日も明後日も勝つつもりで挑みたいと思います。