【野球】一挙10得点の猛攻撃で立大をK.O.　立大④

４月25日（火）東京六大学野球春季リーグ　立大４回戦 

本塁打でガッツポーズをする岩見

１つのイニングで試合が決まった、そんな試合だった。岩見雅紀（総４）の劇的な満塁弾などで４回になんと８安打10得点。対する守備では３日連続での登板となった先発髙橋佑樹（環２）が被安打５、失点２とゲームを作る。その後の継投は立大に点を許さず、８点差の大勝をもぎ取った。火曜日までもつれ込んだ熱い４連戦が幕を閉じた。

慶大：○髙橋佑、佐藤、髙橋亮―郡司

立大：●手塚、中村、田中誠、宮崎、比屋根、中川―藤野、髙田

慶大：岩見３号満塁（４回）

◆慶大出場選手

ビッグイニングで打点をあげた主将照屋

今季リーグ初の火曜球場となった今日の試合。昨日の勝利を思い出させる快晴の中で試合は始まった。１勝１敗１引き分け。両チーム負けられない戦いとなった第４戦。先攻の慶大は初回から瀬尾翼（理４）、岩見雅紀（総４）のヒットなどで、ランナーを三塁まで進め、チャンスメイクするも、得点にはつながらない。その後、２回、３回と三者凡退が続き、迎えた４回。先頭柳町逹（商２）の放ったレフトへのヒットが口火となり、４番岩見も続き、５番郡司裕也（環２）がタイムリーを放つ。その後も主将照屋塁（環４）や先発投手の髙橋佑、副将天野康大（環４）などが連打を浴びせ、得点を重ねる。最後にはだめ押しの岩見の弾丸ライナーの満塁ホームランも飛び出し、この回大量10得点を挙げる。

本日３本目のヒットを放つ瀬尾

５回以降、追加点はならなかったものの２番瀬尾と４番岩見が猛打賞を記録し、打線の好調を見せつけた。

対する守り。慶大の先発は、初カードの東大戦で今季初登板初勝利を勝ち取った２年ピッチャー髙橋佑だ。このカード２戦目でも先発するも、「リズムに乗り切れなかった」と振り返っていた。立ち上がりの１回、先頭打者に内野安打を許し、苦しい序盤になるかと思いきや、郡司が盗塁を阻止し、流れを戻す。次の打者、立大の主将熊谷に三塁打を打たれるも、続く打者を打ち取り、無失点に抑えた。

今季２勝目をあげた髙橋佑

先発高橋佑は、その後の２回を３者連続三振に仕留めるなど、２回から６回をわずか１安打無失点に抑え、快投を見せる。７回に立大の４番山根に二塁打を許すなど２安打を浴びたものの、７回を投げてわずか２失点でマウンドを降りた。

８回には１年の佐藤宏樹、９回には髙橋亮吾（環２）が継投し、両投手ヒットを打たれつつも要所を抑え、無失点で凌いだ。先発の髙橋佑は１年の関根智輝（環１）に続いて今季２勝目を記録した。

長く熱い２カード目を勝利で飾った。１敗したところから流れを引き戻しての２勝。逆転で勝ち点を獲得できたことは慶大の自信につながるだろう。また、昨日、今日とで打つ選手が変わっている。開幕前に、監督が注目選手は「全員」と語っていた。ここまでで勝ち点２と先頭を走る明大に肩を並べた。優勝のためには負けられない戦いがまだまだ続く。次の法大戦では誰が活躍するのか、本当に全ての選手から目が離せない。

【This is YOUR day!!】打点＆本塁打数トップに！岩見雅紀

満塁弾を放った岩見

「個人では三冠王」。今季の目標はと聞かれた際に語ってくれた。昨年は春秋合わせて７本の本塁打を記録し、両方で３割を超える打率を記録した。もはや六大学を代表する、と言っても過言ではない、慶大のスラッガーだ。今試合に放った鮮烈なグランドスラムで今季３本目の本塁打。本塁打数トップに躍り出た。打点もここまで８打点と首位タイに。個人よりも「チームの勝利が優先」と語る４番が、何よりチームのために、慶大の優勝への架け橋となるアーチを量産する。

記事：髙山　実子

◆打撃成績

◆投手成績

◆監督・選手コメント

大久保秀昭監督

（１勝１敗、どのような気持ちで試合に）いつもと変わりません。良い準備をして勝つつもりでやろう、という話はしました。（このカード最大の収穫は）投手陣の頑張りですね。菊地恭志郎（政３）不在の中で十分対等に戦えていました。四死球が東大戦から急激に減ったことも踏まえて一番は投手陣の頑張りです。野手はたまたまビッグイニングがありましたが、本当に良いつながりが出来始めているのではないかと思います。（今日の試合全体を振り返って）先発の髙橋佑が昨日の関根に続いてしっかりとゲームメイクして、点数を与えずに流れを持ってきました。攻撃の方はやはり中軸、特に岩見が絡んでくると打線に勢いがつくかなと感じました。（９安打を打たれながらも２失点でした）守りは普段から当然ですが、アウトを確実に取るという気持ちで選手も意識してやっているので、それが出せているというところは自信につながってくるのではと思います。まだまだ上手くなると思います。（シーズンが始まってからの髙橋佑投手の成長について）昨年から１年生で出しているので、色々な意味で、ちょっとずつ良くなっていると思います。やはりストライク先行の時はそんなに大崩れしないかなと思います。（継投の佐藤投手、髙橋亮投手は打たれつつも抑えました）ヒットを打たれるのは相手もいることなので。そこで最後、点数を与えて良い場面もあるし、抑えなきゃいけない場面もあるけれど、それをゼロで帰ってきたというのは、本人たちもホッとしているのではと思います。こっちは期待して、やれると思って出しています。ダメだったらこっちの責任です。（昨日、岩見選手に４番の仕事をしてほしいとのことでした）昨日はそのきっかけ作りでしたし、今日もそういう意味では、きっかけ作りと最後に仕上げと、十分良い仕事をしてくれたと思います。（打撃陣は毎日中心となる選手が違います）一番良い展開になっています。一人に頼るのではなく、カバーし合っています。取り組んでいることがこうやって結果で帰ってくると、選手も間違っていないと、継続していかなくてはと、まだまだできると思うだろうと感じます。非常に雰囲気は良いですが、まだ２カードですから。まだ半分以上ありますので、先を見ないといけません。やるだけです。（４連戦が終わりました）たくさん試合ができて幸せだなと思います。この神宮球場でできるということを本当に幸せに感じてやってほしいし、慶大には慶大の役割、使命のようなものがあると思うので、それを感じながらやってくれたらと思います。（次は法大戦。フレッシュで強力な打線と戦うことになります）相手はどこでも、立大の打線も東大の打線でも変わりません。名前で野球をやるわけではありません。いつも通りやるだけです。

照屋塁（環４）

（４回満塁のチャンスでタイムリー）みんながつないでくれたので、さすがにここで打たないとダメだなと思って打席に立ちました。（５回にもヒットが出ました）とにかく点数が離れていたんですけど、気持ちを切らさずにやっていこうという意識で集中して打席には立てました。（監督の期待にバットで応えました）良かったです。（打線が爆発しての大勝）ずっとピッチャー陣がずっと頑張ってやっていたので、野手陣でどうにかしようということはずっと話してやって来ました。打線が爆発して本当に良かったです。（投手陣の奮闘は非常に大きかった）だいたい誰が投げても安定して投げてくれるので、守っている側としても集中して守れるし、どうにか攻撃につなげたいなという思いがあるので、これからも抑えて欲しいです。（再来週の法大戦に向けて）この勝ち点を取れたということを勢いにして、反省点はもちろんありますけど、それを潰しつつ、チームとしてもっと成長していけるようにまた法大戦に向けて、取り組んでいきたいなと思っています。

岩見雅紀（総４）

（試合を振り返って）勝ててよかったです。（４連戦となったが）勝ち点が取れてよかったです。ここで負けてしまうと（精神的に）本当にダメージが大きくなってしまうと思いますので。また、４連戦のなかで最初は自分がランナーを返せなくて悩んだりもしましたが、とにかく打つことだけを考えたら、結果も出て来たのでよかったです。（今日の打席を振り返って）全体的にボール球を追いかけずにしっかり見逃せたので、甘い球をしっかりと打つことが出来ました。満塁ホームランは真ん中のチェンジアップでした。風に乗って思ったより飛んでくれましたね。とにかく強く叩くことだけを意識していたので、最高の結果が出てよかったです。（本塁打、打点ともにリーグトップとなったが）自分に求められているのはとにかく打点だと思います。ホームランは勝手に出るものですが、打点はチームの結果にリンクするので重視しています。そういう意味で郡司と二人でリーグトップの打点を挙げられているのはチームとしても良いことだと思います。（次戦に向けて）体のケアと練習をしっかりして、万全の状態で再来週を迎えられたら良いと思います。

瀬尾翼（理４）

（今の率直な感想は）４戦目までいったんですけど、勝ち点とれたので嬉しいの一言です。（４連戦を終えてみて）まあ疲れてはいますけど、勝てたので、その嬉しさの方が勝ってます。（本日は猛打賞の活躍でした）昨日までは球があまり見れてなくて、打ち急いでしまったんですけど、後ろに良いバッターがいるので、（後ろに）繋ごうという意識だけで打席に入りました。（９回にはファインプレーもありました）僕はどちらかというと、守備やバントなどつなぎの役割だと思っているので、守備だけは完璧にしようという意識はしています。それがうまく出てよかったです。（それらを踏まえて今日の試合を振り返って）個人的にも良い結果が残せて、チームが勝てたということが何よりです。次につながる勝ちを取れたかなと思います。（次の法政戦に向けて一言）法政戦も絶対に勝ち点をとって優勝に繋げられるように頑張ります。

髙橋佑樹（環２）

（3連投で今日は先発でした）昨日負けたら終わりという中で1年生の関根が勝ってつないでくれたので、一応先輩としてその頑張りを潰すわけにはいかないなと思って必死で投げました。（立ち上がりに郡司が盗塁を阻止してくれました）あれがなかったら正直どうなっていたかわからないですね。郡司には本当にいつも助けてもらっているので、信頼しています。（その後のピンチも切り抜けました）ストライク先行でいけたからよかったのかなと思います。今日は四球で潰れる感じがしなかったので、自信持って投げたからよかったかなという風に思います。（２回は三者連続三振）たまたまですね。でも、気持ちを入れて投げないと抑えられないので、気持ちを入れて投げるということをずっと思っていました。（中盤はテンポ良く投げました）なんでだかわからないですけど、それが攻撃につながったとしたらよかったかなと思います。（6回は四球を出しましたが抑えました）余計な四球でした。完全に向こうに打つ気がなくて、こっちを茶化すような打ち方をしてくる中で、ストライクを投げられなかったのは自分の弱いところかなと思います。（打撃ではタイムリーも飛び出しました）たまたまとしか言いようがないですね（笑）（バッティングは好きですか）好きですけど、そんなに自信があるわけではないので、振ったところにボールが来てくれたという感じです。（交代の前に佐藤投手と話をしていました）審判の癖だったり、バッターがどんなタイプだったりとかと言う話と、8点あるから満塁ホームラン2本打たれて来てもいいよという話です。大した話はしてないです（笑）（再来週の法大戦に向けて）今週勝ち点とれたというのは結構大きいと思います。このままの勢いでみんな一生懸命やっていくと思うので、それに水を差さないように自分も頑張るだけです。