【ラグビー】FW奮闘も好機生かせず敗戦/関東大学Jr.選手権カテゴリー1④ vs帝京大

10/21(土)13:00K.O 関東大学Jr.選手権 vs帝京大

@帝京大学百草園グラウンド

帝京大の突破力に屈した

 前戦で東海大を下し、待望のJr.選手権初勝利を手にした慶大。今節は雨天の中、敵地で帝京大と対戦した。フィジカルで勝る帝京大に対し、スクラムで互角に渡り合う場面を随所で見せたが、ゴール前でのミスが相次ぎ、好機を生かし切れず。7-35で敗れた。翌22日に行われた東海大対明大の試合で明大が勝利したため、慶大の決勝トーナメント進出が決定した。

得点

慶大

 

帝京大

前半

後半

 

前半

後半

0

1

T

2

3

0

1

G

2

3

0

0

PG

0

0

0

0

DG

0

0

0

7

小計

14

21

7

合計

35

 

得点者(慶大のみ)

T=宮本

G=豊田

 

慶大

ポジション

 先発メンバー

 交代選手

1.PR

町田裕史(文4・埼玉栄)

 

2.HO

安田裕貴(政2・慶應)

 

3.PR

大山祥平(経1・慶應)

 

4.LO

相部開哉(政1・慶應)

 

5.LO

植竹創(商3・湘南)

→後半15分 川合秀和(総2・國學院久我山)

6.FL

辻本大河(法3・慶應)

 

7.FL

西松広夢(商4・慶應志木)

 

8.No.8

山中侃(商3・慶應)

 

9.SH

小宮山大地(政4・慶應)

→後半30分 若林俊介(政1・慶應)

10.SO

鎌形正汰(商1・慶應)

→後半36分 今泉宏健(総4・清真学園)

11.WTB

安西浩昭(政2・慶應)

 

12.CTB

権正拓也(政4・慶應)

→前半40分 今成哲(経4・城北)

13.CTB

栗原由太(環2・桐蔭学園)

 

14.WTB

豊田康平(総3・國學院久我山)

 

15.FB

宮本恭右(環1・慶應)

 

スクラムでは王者と互角に渡り合った

 

 Jr.選手権ではここまで立ち上がりに課題のあった慶大だったが、今節はパントの応酬の中、序盤からスムーズなボール回しを見せる。だが、帝京大の近場を執拗に突く攻撃に対し、徐々に自陣に押し込まれる時間が長くなった。すると13分、自陣ゴール前でペナルティーを取られ、クイックスタートに対応できず中央のギャップを突かれてしまい、先制のトライを許す。

 その後は両チームともディフェンスで粘りを発揮し、しばらく一進一退の攻防が続く。再び試合が動いたのは34分。ゴール前でラインアウトを許すと、直後に形成されたモールで帝京大と互角に組んだが、崩れた後のラックから0-14とされる。反撃に出たい慶大は、敵陣ゴール前でスクラムを獲得したが、あと一息のところでペナルティーを取られてしまい、最大の好機を生かせず。無得点のまま、前半を折り返す。

前に出るディフェンスを徹底する

 後半も苦しい展開は続いた。序盤は両チームともにノックオンが多発し、立ち上がりに躓いた。しかし慶大はそんな状況から先に抜け出せなかった。9分、相手のモールを止めきれず、最後にラックからトライを決められる。点差を広げられ、苦しい展開に。さらに15分には相手の次々とサポートが入ってきる攻撃を止めきれず、続けてトライを献上。負けじと慶大も再三のチャンスを作ったがあと一歩詰め切れず、トライに結び付かない。敵陣で攻めていた35分、ミスからカウンターをもらい、後半3本目のトライを許した。

 終了間際、途中出場のSO今泉宏健(総4・清真学園)が右サイドのコーナーに絶妙なパントを蹴ると、それをキャッチしたFB宮本恭右(環1・慶應)がトライを決めたが、反撃もここまで。7-35でノーサイドとなった。

 王者・帝京大を相手に連勝こそならなかったものの、FW陣の踏ん張りが本試合は目立った。しかし、あともう一歩の場面でミスが相次いだことが、最終的な得点差につながった。

 翌日に行われた東海大vs明大の試合で、明大が38-5で東海大を下したため、慶大の決勝トーナメント進出が決定した。11月5日の東海大vs流経大の結果次第で、準決勝の対戦校が決定する。試合後、前線で身体を張り続けたFL辻本大河(法3・慶應)は「今日の帝京大に対するディフェンスからもう一段階上げて、個人としてチームとしてもそこにこだわって、絶対に抜かれないディフェンスをBチームから体現したい」と、決勝トーナメントへの思いを語った。対抗戦優勝、大学日本一に向けて。Bチームから勢いをもたらしたい。

記事:萬代理人 写真:江島健生

 

以下、コメント

 

辻本大河(法3・慶應)

 

――試合を振り返って

 

相手がああいう攻め方をしてくるというのはわかっていました。ディフェンスは良くて、相手のキャリアの脚にしっかり入って倒せたんですけど、慶應のアタックがずっと自陣で揉んでいたので、早く敵陣でプレーしたいという話だったんですけど、ミスとか反則があってなかなか敵陣でできなくて。得点のチャンスもあったんですけど、取り切る力が無かったというか、まだそこを突き詰められていないなと感じました。Bチームは。チャンスを作るために敵陣でプレーしようという意識を徹底できなかったのが、こういう結果になった理由だと思います。

 

――帝京大の攻め方について具体的に

 

帝京大の攻め方はラックができた近場を突いて、慶大のディフェンスが寄ったところを、外の良いランナーに渡すという繰り返しなんですけど。今日この天気も、近場で前に出られると悪い循環になってしまうことも前々わかっていたので、しっかり前に出て止めようという話をしていました。前半はしっかり前に出て、良いタックルができていたんですけど、だんだん綻び始めると、帝京大の流れにはまってしまって、その悪循環を打開できなかったですね。

 

――ただ、セットプレーに関しては帝京大にも対抗できていたのでは

 

スクラムは全然押せましたね。レフェリーと上手くいかなくて反則取られたりもしたんですけど。ラインアウトは、慶應がどこで上がるかが帝京大もわかっていて、その真横で伏せられて。もっとボールを獲得できたら、(試合も)楽になったんじゃないかと思います。でもそれは雨、サイン出しとか色んな要因があったと思うので、後でビデオを見て反省材料にしたいと思います。

 

――アタック面では

 

ゴール前までは、しっかり前に出て、相手のキックに対してもしっかりプレッシャーをかけられていたんですけど、あと一本のところでミスがあって。例えばスクラムでは、前半に一回スクラムトライを取れそうだったんですけど、あそこで最後我慢し切れずに、崩れてしまったりとか、その後も粘り強く攻めていたんですけど、最後ノックオンで終わったりとか。もどかしかったです。原因は客観的に見られていないので、わからないんですけど、歯がゆい感じでしたね。

 

――やはり帝京大の接点でのプレッシャーは大きかったでしょうか

 

やはりそういうアタックをするだけあって、当然そこのディフェンスも堅く、プレッシャーはきつかったですね。ただ、できるだけパスを少なくしてボールを下げないでアタックしようという話を元々していたので、そのアタックでゴール前まで行けたことは収穫かなと思いました。

 

――今季ここまでのご自身の活躍をどのように見ていますか

 

先週の東海大との試合は、(翌日の対抗戦)日体大戦のメンバーに入っていて出ませんでしたが、今日はもう一回Bチームとして出たら、Bチームのディフェンスがめちゃくちゃ良くて。結構みんなタックルに激しさがあって、そんな中で自分がもっと率先して敵に刺さっていかなければと思いました。Bチームの調子が上に向いてきているので、それをもっとディフェンスから後押しできるようなプレーをしないといけないなと思いました。

 

――FLのポジション争いもますます激しくなりそうですね

 

そうですね。前に出るディフェンスができる選手は貴重だと思うので、みんなで高め合っていきたいですね。

 

――今後の目標をお願いします

 

今日は負けてしまいましたが、明日の東海大と明大、先の東海大と流経大の試合結果次第で、まだ先の可能性があるので(※)、先に進めれば、今日の帝京大に対するディフェンスからもう一段階上げて、個人としてチームとしてもそこにこだわって、絶対に抜かれないディフェンスをBチームから体現したいですね。

 

※翌日明大対東海大の試合は明大が38-5で勝利し、慶大の決勝トーナメント進出が確定した。

 

鎌形正汰(商1・慶應)

 

――今日の試合を振り返って

 

キックを多く使うことを意識して試合に臨みましたが、なかなか前に出ることができなかったです。また、ピッチの状況は良くない中で自分たちが対応しきれなかったです。

 

――ご自身のプレーを振り返って

 

持ち前のランで前にでることはできましたが、SOとしての役割を十分にはたすことができなかったです。日吉に帰ってしっかり練習していきたいです。

 

――攻めきれなかった要因は

 

FW陣にミスが多発するなど規律の部分に大きな問題がありました。もっと横とのコミュニケーションをとり、ミスをなるべく減らしたいです。

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