リーグ戦残り2戦となり、今回の試合は慶大の運命を大きく左右するものとなった。相手は今季リーグをこれまで全勝し、リーグ優勝がかかっている日大。1Qで先制点を奪われるも、K廣田祐(理3)が約52ヤードのフィールドゴールを決め、巻き返しを図る。しかし慶大はその後得点を重ねることができず、日大に追加点を許し、3-24で惨敗を喫した。
関東学生アメリカンフットボールリーグ戦 第6節vs日大
11月12日(日)@横浜スタジアム 16:45KO
慶大 | 日大 | |
3 | 1Q | 7 |
0 | 2Q | 3 |
0 | 3Q | 0 |
0 | 4Q | 14 |
3 | TOTAL | 24 |
慶大のキックオフで試合開始。先に試合の流れを作ったのは日大だった。自陣43ヤードからじりじりと攻めこまれ、慶大はタッチダウンを奪われてしまう。負けじとWR村木廣太郎(商3)へのパスやRB田矢祐樹(経4)のランで前進し、敵陣35ヤードで4thダウンへ。どのプレーで攻撃するかが悩ましい距離だったが、K廣田祐(理3)が約52ヤードのフィールドゴールを見事に決め、巻き返しを図る。
しかし2Q開始直後、日大にフィールドゴールを決められてしまう。なんとしてでも追いつきたい慶大はRB谷田顕弘(政2)のナイスリターンで自陣34ヤードからの攻撃となったが、パスの失敗が響き攻めきれずに攻守交代。LB後藤理基雄(政3)やDB岩間勇樹(商4)のタックルで、日大のゲインを最小限に抑え、再び攻撃権を慶大に戻す。自陣12ヤードからの攻撃となり少しでもゲインを稼ぎたいところ、SB加藤航太郎(商3)へのロングパスが成功しフレッシュを獲得。その後もRB薮田大登(商3)のランでゲインを稼ぐが、さらなる攻撃とはならなかった。残り約1分、敵陣37ヤードからの日大の攻撃でDB松浦直希(政3)がインターセプトを決め、慶大に攻撃権が移ったが、惜しくもチャンスをものにできず、3-10で前半を折り返す。
日大のキックオフで始まった3Qで、慶大は苦戦を強いられる。DB井本健一朗(経4)やLB中野航平(政3)が強烈なタックルで自陣22ヤードからスタートした日大を抑えたが、日大はディフェンスを攻略し少しずつゲインを稼ぎ、4度のフレッシュを獲得。敵陣18ヤードまで迫る。その後、慶大はゴールライン直前でタッチダウンを阻止。両者一歩も譲らない状況のなか、慶大は7点差を追いかけ、4Qへ突入する。
ところが4Q、パントリターンで敵陣33ヤードから攻撃を開始した日大にタッチダウンを奪われ、追加点を許すことになる。その後、慶大のギャンブル失敗から攻め込まれ2度目のタッチダウンを許し、慶大は十分なチャンスを得ることができないまま、試合は3-24で終了となった。
試合の主導権をつかめずにいた慶大。「勝負どころでディフェンスが乱れた」と井本(経4)が振り返るように,日大を抑えることができなかった。またオフェンスの突破力も今後の課題としてあげられるだろう。次回はいよいよ最終節・早大戦だ。慶大ユニコーンズが早慶戦の舞台で有終の美を飾ることを期待したい。
記事 佐野ちあき
◆選手インタビュー
井本健一朗(経4)
(今日の試合を振り返って)ただただ悔しいって思いと、勝負どころで負けていたという印象があります。(日大戦に向けて対策してきたことは)きちんと頭の整理もしてきて、日大を本気で倒す気持ちで今日は挑みました。(3Qでは日大に詰め寄られていましたが)前半はディフェンスで抑えられていましたが、後半は勝負どころでディフェンスが乱れて、じりじりとオフェンスに攻められました。(あと残り1戦ですがディフェンスとしての課題は)最終的には気持ちの部分になってくると思います。ディフェンスがなにがなんでも止めるという気持ちで挑みます。(最終節への抱負)いままで応援してきてくださった方々やコーチへの恩返しをするためにも勝利にこだわりたいです。
三輪 忠暉(理1)
(今日の試合を振り返って)あまり気負いはなかったですけど、もっとできる、とすごく感じました。そこまで力の差は感じなかったんですけど、自分の甘さが出てしまいました。急遽自分が出ることになって、いけると思っていたんですけど、全然力が及ばなかったですね。(スタメンで出場することになって、どんな気持ちで臨みましたか)同じ1年でスタメンで出ていた友達がケガをしてしまったので、スタメンになったからとかではなくて、日大戦で絶対に活躍するんだ、と意気込んでいました。(QBとしてどんなオフェンスをしようと考えていましたか)自分はコツコツショートパスを重ねていくのが得意で、コーチにもそういう自分のやりたいオフェンスをやっていいよと言われていたので、そういうショートパスとランプレーをきちんと出していくオフェンスを意識して取り組みました。(実際にやってみて)できているところもあったんですけど、ドライブの途中で、自分や他のオフェンダーが1個ミスしてしまうことがあって。小さいプレーを重ねていくのが今回のテーマだったので、そういうのが1個でもあるとコツコツ積み重ねられなくてリズムが崩れてしまいました。小さなミスが原因で、目標としていたオフェンスができなかったと感じています。(最終節はどのように戦っていきたいですか)自分は幼稚舎で、ずっと早稲田にだけは負けちゃいけないと言われ続けていたので、早慶戦となると自然とみなぎってきます。それでも気負い過ぎずに淡々と自分の役割を果たして勝ちに結びつけたいです。