早慶戦となった六大学戦3戦目。雨に加えて気温1度と悪天候の中、早大の先制弾をくらい前半2-3と後れをとる慶大。後半ではMF脇坂(新経3)が2得点を挙げるが、意地を見せる早大も頑なにリードをキープする。2点ビハインドで迎えた終盤、AT西村(新商4)とAT友岡(新政4)の最上級生コンビが怒涛の追い上げで得点を重ね、6-6の同点に持ち込む。追い越しを図る慶大だが、ここで試合は終了。結果は引き分けに終わり、5月の早慶ラクロス定期戦での勝利を誓った。
3月21日(水) 六大学戦 第3戦 vs早大
@狭山総合グラウンド
※3月11日(日)に行われる予定でした明大戦は、グラウンドコンディションの影響で3月27日(火)に延期となりました。
| 前半 | 後半 | 合計 |
慶大 | 2 | 4 | 6 |
早大 | 3 | 3 | 6 |
スタメン
ポジション | 背番号 | 名前 | 学部・学年 | 出身高 | 得点 |
G | 28 | 大沢かおり | 新経4 | 学芸大附属国際 | 0 |
DF | 62 | 櫨本美咲 | 新経4 | 慶應女子 | 0 |
DF | 75 | 平井淑恵 | 新商3 | 慶應女子 | 0 |
MF | 17 | 脇坂遥香 | 新経3 | 慶應女子 | 2 |
MF | 20 | 溝口友梨奈 | 新経2 | 慶應女子 | 0 |
MF | 58 | 清水珠理 | 新商2 | 慶應女子 | 0 |
MF | 59 | 日野美咲 | 新商2 | 慶應女子 | 0 |
MF | 66 | 石川のどか | 新政4 | 品川女子学院 | 0 |
MF | 73 | 伊藤香奈 | 新経4 | 慶應女子 | 0 |
AT | 18 | 荒井理沙 | 新経3 | 慶應女子 | 0 |
AT | 32 | 友岡阿美 | 新政4 | 慶應女子 | 2 |
AT | 33 | 西村沙和子 | 新商4 | 慶應女子 | 2 |
ベンチ入り選手
ポジション | 背番号 | 名前 | 学部・学年 | 出身高 | 得点 |
G | 5 | 西村佳子 | 新政3 | 東京女学館 | 0 |
MF | 26 | 井上ゆり子 | 新経2 | 慶應湘南藤沢 | 0 |
MF | 36 | 藤澤陽子 | 新薬4 | 慶應女子 | 0 |
MF | 38 | 石井有花子 | 新政3 | 雙葉学園 | 0 |
MF | 51 | 石田百伽 | 新経4 | 慶應女子 | 0 |
MF | 77 | 橋本ひかる | 新政4 | 慶應女子 | 0 |
MF | 91 | 野々垣眞希 | 新商2 | 慶應女子 | 0 |
第3戦の相手は宿敵早大。ここまで持ち前の攻撃力で2連勝と順調に勝利を重ねてきた慶大だが、「DFの固いチーム」(友岡阿美=新政4)と分析する相手を前に、この一戦はそう容易にはいかない。2か月後に控える早慶ラクロス定期戦での勝利の足掛かりを得られる試合にもなり、「絶対に勝ちたい試合」、そう選手たちは声を揃え冷たい雨の降りしきる中、試合に臨んだ。
先に主導権を握ったのは早大だった。1本目のドローを早大に奪われるとそのままゴール前まで攻め込まれ、開始1分で早くも先制弾をくらう。出鼻をくじかれる慶大だが、3分AT西村沙和子(新商4)がフリーシュートを決めすぐさま同点に並ぶ。しかしこの日のチームはなかなかエンジンがかからない。攻撃の要であるドローを取りきれず、10分に素早いパス回しからシュートを放たれ失点。18分には早大のテンポ良い連携を崩せずまた1失点を喫する。前半も終盤の24分、この局面を打開したのがAT友岡阿美(新政4)だ。フリーシュートを相手ゴールに叩きつけ得点。2-3と慶大が早大を追う形で前半を終えた。
後半、劣勢を挽回したい慶大だが、宿敵早大も譲らない。新戦力の脇坂遥香(新経3)が開始から2得点を挙げるも、早大は直後の得点で頑なにリードを守る。さらに16分、相手にフリーシュートを決められ、その差は2点と広がった。終盤、このピンチにようやく慶大のエンジンはかかり始めた。19分、西村がゴール裏から回り込んでシュートを決めると、24分、友岡が「そこで取らないと負けてしまうと思った」と振り返るよう、強い執念からフリーシュートを決め、6―6の同点に追いつく。勝利にはあと1点が必要だったが、無情にもここで試合終了。雨中の早慶戦は引き分けに終わった。
「もっと入りから集中していければよかった」(石川)というように、序盤の流れを早大に持っていかれ苦戦を強いられた今回の試合。課題はあるものの、試合終盤の追い上げからは勝利への執念からくる慶大の強さが発揮されていた。2か月後の早慶戦では立ち上がりから慶大ラクロスが見られると期待したい。また、次戦は今回引き分けた早大に7-6で勝利した明大との対戦となる。「今と同じ状態でいったら勝てない」(石川)というように早大戦での課題を踏まえ、再び気を引き締めて臨まなければならない。慶大の持ち味である圧倒的運動量、25点ラクロスを発揮して、この大一番を大勝で飾ってほしい。
(記事:堀口綾乃 写真:重川航太朗)
次戦 3月27日(火)vs明大
10:00ドロー @明治大学生田グラウンド
以下コメント
友岡阿美(新政4・慶應女子)
――今日の試合を振り返って
早慶戦ということで絶対に勝ちたい試合だったんですけど、勝ち切れなかったということがチームの現状かなと感じています。端的に言えばそれだけです。勝ち切れていないというのが今のチームだと思います。
――今日の試合の中で5月に行われる早慶ラクロス定期戦に繋がるものはありますか
チームが始まって、「自分たちがチャレンジしていく」という姿勢を誰が見せられたかと言われたら胸を張って言える人が少なかったんじゃないかと思います。そういうところをきちんと自分がやるし、自分が勝ちに行くんだという気持ちを持たないと早慶戦の場では勝てないかなという風に感じました。
――本日の2得点、どちらもここぞというシーンでのゴールとなりましたが
1本目に関してはビハインドのシーンだったので、自分が取りに行こうという気持ちで行ったので良いシュートが打てたと思います。2本目に関してはそこで取らないと負けてしまうと思ったので、気持ちで押し込みに行ったという感じです。個人としてはもう一本取れていれば勝てていたので満足はしていないです。
――相手DFの印象は
早大は基本的にDFの固いチームだと思っています。そこをいかに慶大が崩せるか、どう攻め込んでいくかというところを考えながら試合に臨みました。
――合宿での成果はどのくらい出せたと感じていますか
試合をたくさんやることがあったので、チームが今どういう状況なのかというのは理解できたと思ったんですけど、緊迫した試合になると出せる力も出せないとかやれることもやれないとかいうところが見えてきたので、ある意味合宿で見えなかったことがどんどん今見えるようになってきているかなと感じます。
――最後に次戦の明大戦に向けて意気込みをお願いします
今日は勝ち切れなかった試合だったので、きちんと勝ち切ることがまずは目標です。その中でも、去年から圧倒的運動量や25点取るという試合を掲げているにも関わらず、今シーズンが始まって一回もそういう試合をできていないので、きちんとそこにフォーカスを当てて、自分たちが25点決めて勝つというところを見せていきたいと思います。
石川のどか(新政4・品川女子学院)
――今日の試合を振り返って
絶対勝ちたい試合だったんですけど、結果的に引き分けてしまって、去年の六大学戦と同じ結果になってしまいとても悔しいです。勝ち切れなかったことも悔しいですし、内容的にも自分たちのミスで自分たちの足を引っ張ってしまったことが悔しいです。
――反省点として挙げられるミスはどんなものですか
最初から気持ちにエンジンがかかっていなくて、最後のところで上がっていった感じだったので、もっと入りから集中していければよかったというのが、メンタル面での反省です。ボールポゼッションミスで相手に簡単にボールを渡してしまっていたのも、大きなミスだったと思います。
――寒い中での試合でしたが、コンディションはいかがでしたか
私たちもコンディションは悪いんですけど、雨だったり寒さは相手も変わらないので、そこは関係ないと思っています。
――次戦に向けて
今と同じ状態でいったら勝てないと思うので、今日勝てなかったことをしっかりと受け止めて、次の明大戦では勝ち切ることを目標にやっていきたいと思います。