【ラグビー】主将古田が復帰するも明大に完敗/関東大学春季大会Aグループ vs明大

ラグビー

佐藤航が先制のトライを決めた

春季大会2戦目でBK陣が躍動し、初勝利を飾った慶大。今回は大学ラグビー界の絶対的王者である帝京大を下し、波に乗る明大と激突。

前半はLO佐藤航大(理4・國學院久我山)のトライで幸先よく、先制する。しかし、23分に同点を許すと、主導権を徐々に失い、37分に勝ち越しのトライを決められ、42分にもトライを許し、差を広げられてしまう。

後半に入り、慶大は先にトライをあげるも、明大に隙のない攻撃でトライを量産され、最終的に12-45と悔しい敗戦となった。

 

平成30年関東大学春季大会Aグループ VS明大

5月20日(日) 13:00K.O. @宮城県石巻市総合運動公園フットボール場

 

得点

慶大

 

明大

前半

後半

 

前半

後半

1

1

T

3

4

1

G

3

2

0

0

PG

0

0

0

0

DG

0

0

7

5

小計

21

24

12

合計

45

 

 

得点者(慶大のみ)

T=佐藤航、中山

G=古田

慶大

ポジション

 先発メンバー

 交代選手

1.PR

渡邉悠貴(経4・慶應)

→後半19分 有賀光生(総3・國學院久我山)

2.HO

中本慶太朗(経4・慶應)

→後半19分 安田裕貴(政3・慶應)

3.PR

坂田拓海(経4・慶應志木)

 

4.LO

佐藤航大(理4・國學院久我山)

 

5.LO

辻雄康(文4・慶應)

 

6.FL

北村裕輝(経2・慶應)

 

7.FL

佐藤武蔵(経4・慶應)

→後半19分 田中芳樹(政4・慶應)

8.No.8

山中侃(商4・慶應)

 

9.SH

江嵜真悟(商4・小倉)

 

10.SO

古田京(医4・慶應)

 

11.WTB

中島光貴(環2・慶應)

 

12.CTB

栗原由太(環3・桐蔭学園)

 

13.CTB

沖洸成(総2・尾道)

→後半31分 柴尾將希(商4・修猷館)

14.WTB

中山和政(総4・桐蔭学園)

 

15.FB

高木一成(商3・慶應)

→後半31分 大木魁(環2・桐蔭学園)

 

石巻で開催され、地元でも大きな注目を浴びた慶明戦。会場付近ではイベントが催され、普段の春季大会とは異なる雰囲気の中で行われた。

 

この明大戦ではSO古田京(医4・慶應)主将が今季初先発。実戦から離れているだけにどのようなプレーをするかが注目された。

 

 

試合開始から慶大が敵陣を果敢に攻める。9分、自陣22メートルライン付近でのスクラムからボールをもらった栗原由太(環3・桐蔭学園)が大きくゲイン。ハーフウェイラインを越えたあたりで前に蹴り出すと明大がたまらずタッチに蹴り、慶大は相手インゴール前でラインアウトを獲得。マイボールをしっかりキープし、モールを形成する。モールからボールを出して、中央へパスをつなぎ、数フェーズ経て最後は相手を引き付けたFB高木一成(商3・慶應)からパスを受けたLO佐藤航大(理4・國學院久我山)がグラウンディング。先制トライをあげる。

しかし、去年の対抗戦の雪辱に燃える明大は徐々に攻勢を強めていく。22分、SH福田健太(法4・茗渓学園)の絶妙なパスで突破を許すと、オフロードパスで繋がれ一気に慶大のインゴールへ。同点とされる。

続く37分、インゴール前で明大が猛攻。ラックサイドを執拗に突いてくる攻撃に対し、慶大は気迫のこもったディフェンスで粘るも、逆転のトライを許してしまう。

さらに前半終了間際、相手のNo.8にボールキャリーされ、自陣まで攻められると、そこから右に展開され、楕円球は大学ラグビー界を代表するWTBの山村知也(経営3・報徳学園)の下に。慶大の選手がつぎつぎかわされ、失トライ。連続でトライを奪われてしまい、7-21で前半を折り返す。

 

巻き返しを図りたい後半。14分、敵陣で、マイボールラインアウトでボールを確保すると、右サイドに数的優位な状況を作る。中央にいた古田の飛ばしパスはWTB中山和政(総4・桐蔭学園)に渡り、そのまま中山がトライ。しかし、反撃はここまでだった。その後、敵陣奥深くまで攻め込むも、ミスが出てしまい、トライに結び付けられない歯がゆい展開に。一方の明大はこの状況に乗じて、優位に試合を運んでいく。21分、インゴール前で明大が誇る重量級FWに押され、追加点となるトライを奪われると、直後の26分、WTB山村に二つ目のトライを取られ、試合は完全に明大ペースに。31分、挽回したい慶大は順調にフェーズを重ね、敵陣22メートルライン付近まで攻め上がるが、ミスでボールを失ってしまう。ここから相手のカウンターで攻め込まれ、トライを献上。それでも慶大は諦めず、必死に敵陣のインゴールを目指して、前進する。38分、NO8山中侃(商4・慶應)が敵陣まで攻め込んだ。しかし、味方のサポートが間に合わずまたもターンオーバーされる。ここをきっかけに失トライ。慶大は最後に意地を見せるが、ノックオンでノーサイド。

王者帝京大を破った明大の前に敗北を喫した。

 

先制トライをあげるも、逆転され、後半に点差が広げられてしまった明大戦。前半では「アタックに関しては、いつも通りにやれば点を取ることができるということがわかった」(佐藤航)が言うように、自分たちの攻撃が通用するという手応えは得られた。しかし、後半では敵陣インゴール前まで近づくも、肝心なところでミスが出て、トライを決めきれなかった場面が多かった。この要因をCTB沖洸成(総2・尾道)は「トライを取りたくて焦ってしまった」と話した。この先の日本一への戦いに向けて、トライを目の前にして、熱くなるばかりではなく、冷静に普段通りのプレーをしていくことが求められる。

春季大会連勝とはいかなかったが、収穫と課題を得た。それを生かし、次の東海大戦に臨む。

 

(記事:萬代理人、田中壱規/写真:川下侑美、田中壱規)

 

次戦 6月3日(日) VS東海大

13:00K.O. @東海大学グラウンド

 

◎平成30年関東大学春季大会Aグループ 星取表・日程表

 

 

慶大

帝大

明大

大東文化大

東海大

流経大

慶大

 

6/10

富山

県総合陸上

 

●12-45

 

●12-63

6/3

 

東海大G

 

〇53−35

帝大

6/10

富山

県総合陸上

 

 

●14−17

 

〇38−17

 

〇69−7

6/3

 

帝京大G

明大

 

〇45−12

 

〇17−14

 

6/3

 

明治大G

 

〇62−33

 

〇61−14

大東文化大

 

〇63-12

 

●17−38

6/3

 

明治大G

 

6/10

松山下公園

陸上競技場

5/27

茨城

たつのこF

東海大

6/3

 

東海大G

 

●7−69

 

●33−62

6/10

松山下公園

陸上競技場

 

6/17

神奈川

ニッパ球

流経大

 

●35−53

6/3

 

帝京大G

 

●14−61

5/27

茨城

たつのこF

6/17

神奈川

ニッパ球

 

 

 

 

 

以下コメント

SO古田京(医4・慶應)

 

——今日の試合を振り返って

結果がすべてだと思いますが、途中まで自分たちのラグビーをしながら戦えたと思います。もっと自分たちの力をつけないといけないなと思いました。

 

——復帰戦となりましたが、今日のご自身のプレーを振り返って

もっと試合をコントロールしないといけないと思いました。

 

——後半では押していたが、トライに結びつけなった要因は

深くまで入れましたが、取り切れなかった場面は前半を含めて、5個ぐらいありました。それをしっかり取れれば、試合が変わったと思います。その辺をチームとしてもっと練習していきたいと思います。

 

——東海大戦に向けての意気込みは

内容はいいと言いつつも結果が出ていないので、結果を出すことにこだわっていきたいです。

 

 

LO佐藤航大(理4・國學院久我山)

 

——今日の試合を振り返って

 

相手のフィジカルが強いことはわかっていたのでそれに対抗しようとしたのですが、後半は少しバテてしまいました。自分たちの形を出せなかったことがミスにつながり、自滅してしまったせいで相手に点を与えてしまいました。

 

——今日のゲームプランは

 

この一週間はディフェンスについてやってきたので、そのディフェンスでプレッシャーをかけて相手に点を与えないようにするということです。アタックに関しては、いつも通りにやれば点を取ることができるということが前半でわかりました。

 

——個人的に意識していたことは

チームのディフェンスに関する方針の中の一つのパーツになれるようにするということです。また、僕自身今までけがが多かったので、けがをしないようなタックルをしていこうと意識していました。

 

——トライを決めた場面を振り返って

みんなよく走っていたと思いますし、僕も味方が抜けたところをフォローするという当たり前のことをしました。そこでたまたま僕が最後だったというだけです。

 

——スクラムやラインアウトについては

まだまだだなと思います。スクラムでは、最初のセットのところで負けてしまっていました。まず自分たちの形に持っていかないと勝負していけないかなと思います。ラインアウトについては、やはり自分たちのミスが目立ちました。もっと精度を上げることができれば、きちんとマイボールをキープすることができたり、いいアタックにつながっていくと思います。

 

——今日の試合で感じた手応えは

個人としては、ブレイクダウンのところでいい手応えをつかめました。後半ではあまりいい動きができなかったのですが、形としては良いプレーができたと思います。

 

——次の試合に向けて

最近は強豪校に対して勝つことができていないので、もっと「勝ち」にこだわっていきたいです。勝利をつかむことができれば、自分たちの自信につながるし、プレーもまわっていくのではないかと思います。次は勝ちたいです。

 

 

CTB沖洸成(総2・尾道)

 

——今日の試合を振り返って

僕らはディフェンスを頑張ってきたのですが、そのディフェンスがしっかり前に上がれるときもありましたが、早いセットが出来なくて前にでれなかったときもありました。だから、そこをもっと早いセットをしてしっかり前に出れるように練習でもっと取り組んでいきたいです。

 

——今日の振り返り(沖選手自身の)

ディフェンスでセットプレーの時に1対1のところで抜かれてしまったので、そこをもっと止めれるようにしていきたいです。

 

——良かったプレーは

ボールを持った時にしっかり前に出れた部分とディフェンスで前に出て止められたところがよかったと思います。

 

——ご自身の持ち味は

ボールを持った時に1メートルでも前にゲインできるところが持ち味だと思います。

 

——今日の試合でその部分はどうでしたか

 

その部分、アタックはよかったと思います。

 

——後半に点差が開いてしまった要因は

 

後半になって集中力がだんだんきれてきて、自分たちのミスから相手のアタックになり、明大さんはアタックがうまいので、そこで点を取られてしまったと思います。

 

——ミスが目立ちましたが、連携ミスなどからですか

 

セットが遅くて、そこで連携がうまくいかなくてパスミスが起こっていたりしたと思います。

 

——相手陣地の深いところまで攻めましたが、決めきれない場面が見受けられました。攻めきれなかった要因は

 

トライを取りたくて焦ってしまって、前に前に出てしまってそこでノックオンなどそういうミスがあったのでもっと深くためてプレーする事が大事だと思います。

 

——春季大会3試合を振り返って

 

3試合を通してしっかりチームとしてやろうとしている、前に上がってディフェンスをするというのが自分はだんだんできてきていると感じます。

 

——東海大戦に向けて

 

アタックではしっかりボールを持っている時に前に出て、ディフェンスでは常に前に出て、勝ちたいと思います。

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