第82回早慶バレーボール定期戦まであと5日。今日は、早慶女子レフト(サイド)対談をお送りする。早大・富澤結花選手(スポ3・文教学院大女子)と慶大・友成真由美選手(商2・城南)のおふたりに、エースとしての自覚、そして早慶戦に向けての意気込みなど、たっぷりとお話を伺った。
(※この取材は、4月23日(月)に早稲田スポーツ新聞会と合同で行いました。)
――お互いの大学について、どのようなイメージを持っておられますか
富澤 可愛らしい感じ…(笑)。
友成 別世界のイメージがあります。強いし、かっこいいし、普通に憧れの存在です。
――ご自身のチームの特徴は
富澤 リーグ戦では厳しい状況が続くんですけど、その中でも楽しく練習できてるし、一回一回練習の中にチームとしての目標があって、そこに向かって一つになれるとこかなと思います。
友成 昨年からメンバーが変わって、コートの中が3年生と2年生がほとんどの若いチームになっているので、明るく楽しいバレーを目標にしています。まだチームとしての経験が少ない分、どっちに化けるかわからない何が起こるかわからないチームだと思っています。
富澤 怖いですね(笑)。
――いつからレフトでプレーしていますか
富澤 レフトしかやったことないです(笑)。バレーを始めたのは小5なんですけど、初めの2ヶ月ライトだっただけで、それ以降はずっとレフトです。
友成 小3から始めてずっとレフトですね。
――レフトというポジションに対する印象は
富澤 最後にボールが上がってくるイメージですね。
友成 どんな時でもボールが回ってきますよね(笑)。
――エースだという自覚は
富澤 ないわけじゃないですけど…(笑)。レフトに関係なく自分に上がったら決めなきゃいけないっていう意識はあります
友成 ボールが自分に上がったら決めないといけないっていうのはありますね。
――スパイクを打つ際に意識していることは
富澤 打つ前に相手のメンバーとか配置を見て、だいたいここに打とうというのは決めてるんですけど、トスや相手のブロックに応じて助走してる時に変得てるって感じです。
友成 ほぼ同じで、相手のポジションからここが空いてるなとか弱いんだろうなっていうところを頭に入れておいて、自分もトスやブロックに応じて直感で打つっていう感じですね。
――1番好きなプレーは
富澤 ボールを追いかけるのが好きです(笑)。あの走ってる感じが好きですね。
友成 私はサーブですね。相手の弱いところを見つけてコースを考える時が1番楽しいです。そのサーブが狙ったところに打てて、相手が崩れたり、得点が取れた時はすごく喜びを感じます。
――試合中にセッターとはどういう話をしていますか
富澤 私はあまりトスを変えてほしくないので、常に一定のトスを上げてもらうように頼んでいます。
友成 今年からセッターが変わったこともあって、お互いの要求に応えられるように一球一球トスの長さの確認をしています。
――23-24で負けているといった緊迫した場面ではどういう心持ちでプレーしておられますか
富澤 トスを上げてほしいですね。
友成 (トスが)上がってくるんだろうなっていうのは思っていますね。そういう場面になったときには緊張するんですけど、ラリーが始まると点数のこととか忘れてしまいますね。
――バレーにおいて一つだけ世界一の能力を得られるとしたら
富澤 『俊敏性』ですね。私は中学、高校とあまり高さのあるチームじゃなかったので、レシーブにしてもブロックでもスパイクでも大事になってくるなっていう実感がありました。
友成 私は『高さ』ですね。今まで高さを生かしてのバレーというよりは高さがない分技術でなんとかしようとしてきたので、一度でいいからとにかく高いトスを上げてくれれば決められるっていう感情を味わってみたいです。
――こういう選手になりたいという選手は
富澤 早稲田の男子主将の『藤中優斗』さん(スポ4・宇部商)ですね。スパイクの技術が本当に高くて、タイミングを変えて打てる、指先を狙ってブロックアウトが打てる、空いているコースに柔軟に打ち込めるっていう器用さに加えて、レシーブもしっかり返るので。隣のコートで練習しているんですけど、自分が練習するより、藤中さんを見ていた方が練習になるんじゃないかと思うくらいです(笑)。
友成 今は私も藤中さんになりたいんですけど(笑)、『巧い選手』です。大きくはないので、相手の嫌がるプレーであったりとか相手の隙とかをつけるような巧い選手になりたいなって思います。
――昨年の早慶戦を振り返って
富澤 プレーしている時のことはあまり覚えていなくて、試合前にずっと集中していたなっていう記憶があります。
友成 昨年は途中からの出場だったんですけど、周りの環境どうこういうよりは、早稲田はレベルが高いチームなので、スパイクの速さなど、感覚的に高校の時に戻ったっていうかすごく楽しかったなっていう印象がありますね。
――今年の早慶戦の見どころは
友成 レベルが違うので、やられることは覚悟しているのですけど、慶應はいい意味で何をしでかすかわからないチームなので、波に乗った時に自分たちでも予想できないプレーが飛び出たりもします。そのプレーが何回出るかわからないんですけど、そういうプレーが少しでも多く生まれるように日々練習しているので、必死になってボールをつないで最後まで諦めないところを見て欲しいなと思います。個人的には、昨年は何も分からずプレーしていたんですけど、2年生という立場になって、昨年の経験も活かして成長した姿が分かるプレーができたらいいなと思います。
富澤 自分は3年目になるんですけど、慶應さんは取れないだろうなっていうボールも最後まで一生懸命追いかけるところとか、学べるところもたくさんあります。でも、リーグでは自分たちがあくまで格上という立場なので、慶應さんにそう思っていただけるような試合ができたらなと思います。
――早慶戦に向けての意気込み
富澤 選手だけじゃなくて、スタッフさんや主務さん、さらにはOB、OGさんなどたくさんの人が盛り上げてくれているので、早慶戦を作り上げてくださっている方々もそうですし、応援にきてくださっている方々に女子も意外とすごいなと思っていただける試合をしたいです。
友成 会場や運営側の方が盛り上げてくださり、今年は例年よりもパワーアップした早慶戦になっているので、周りの方々の気持ちを受けて、自分ができること以上のプレーができるように精一杯頑張って早慶戦に花を添えたいです。
――ありがとうございました!
(取材:早稲田スポーツ新聞会 遠藤伶・松谷果林/慶應スポーツ新聞会 藤澤薫)
第82回早慶バレーボール定期戦は6月10日(日)とどろきアリーナにて開催されます。
◇プロフィール◇
富澤結花 (とみざわ・ゆか)
1997年4月7日生まれ/早稲田大学スポーツ科学部2年/文京学院大女子高/身長168センチ/最高到達点290センチ/レフト
友成真由美 (ともなり・まゆみ)
1998年8月10日生まれ/慶應義塾大学商学部2年/徳島県立城南高/身長167センチ/最高到達点280センチ/レフト