いよいよ本格的なフィギュアスケートのシーズンが開幕。東京フィギュアスケート選手権大会がダイドードリンコアイスアリーナにて開催された。慶大からは鈴木星佳(総3・慶應湘南藤沢)、小堀瑛美(環2・千葉市立千葉)が出場。上位16名は東日本選手権へ出場することができる。昨シーズンは獲得できなかった出場権をかけ、試合に臨んだ。
10月7日・8日 東京フィギュアスケート選手権大会
@ダイドードリンコアイスアリーナ
クラス | 選手名 | SP得点 | FS得点 | 合計 | 順位 |
シニア女子 | 小堀瑛美 | 36.02点 | 64.90点 | 100.92点 | 22位 |
シニア女子 | 鈴木星佳 | 31.85点 | ― | ― | 27位 |
ショートプログラム。まず小堀が1番滑走で登場した。今季のショートプログラムに選んだ楽曲は「宿命」。重厚感のあるピアノの和音で演技が始まる。冒頭のコンビネーションジャンプは1つ目のトリプルトウループで壁に近づいてしまい、綺麗に決めることができない。続くトリプルサルコウでも、回転が抜けて2回転ジャンプとなってしまったため無得点に。後半には哀愁のある旋律に乗せて、「たくさん練習した」というしなやかなステップを披露。ダブルアクセルもしっかりと決めてフィニッシュしたが、前半でのミスが響き結果は23位。試合直前に捻挫をし、「思うように練習ができなかった」状況の中で何とかフリー進出を決めた。
続いて鈴木が登場。冒頭のダブルアクセルでアンダーローテーションを取られると、2本目のトリプルサルコウも2回転となり無得点に。最後のジャンプで立て直しを図りたいところだったが、後半のトリプルトウループでは転倒してしまう。夏の大会では40点台も出していた鈴木だったが、今大会ではジャンプが決まらず得点は31.85点。フリー進出を逃す結果となった。それでもスピンでは2つでレベル4を獲得。「Fiesta Flamenca」の力強いメロディーに合わせてスピード感のあるスケーティングを見せ、表現面ではレベルアップした姿を見せた。ジャンプの調子を上げ、さらに完成されたプログラムを見せて欲しい。
翌日のフリースケーティング。ショートで23位に入った小堀はピンクの衣装で登場し、「Les Miserables」を披露した。最初のトリプルトゥループで転倒、さらに続くトリプルサルコウの着氷も乱れてしまう。しかし、本人も見て欲しいと話すステップシークエンスを伸びやかに滑り観客を魅了すると、演技後半には3連続ジャンプを着氷。続くダブルループも綺麗に決めるなど立て直しを見せた。「あまりジャンプがはまらなかった」と振り返るように、ジャンプをまとめ切ることはできなかった。しかし、「スピードが前より出るようになった」ことなど収穫もあった大会となった。東日本選手権に駒を進めることはできなかったが、東インカレ、更にはその先のインカレなど大きな大会も控えている。次なる舞台での完成度の高い演技に期待したい。
(記事:伊藤史織、相川環 写真:高井真衣)
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以下、選手コメント
小堀瑛美(環2・千葉市立千葉)
SP後
――演技を振り返って
試合前に思うように練習ができなくて、そのわりにはうまくいったかなと思います。
――どのように練習がうまくいかなかったのですか
先週の木曜日に階段を踏み外して捻挫してしまったので、でもできることはやろうと思って練習しました。重症ではなかったので、今日ジャンプをやって本番という感じです。
――この大会に向けて、怪我前に練習してきたことは
今シーズンはスケーティングを上手になりたいと思って練習してきたので、その部分がジャッジシートに出ればいいなと思っています。あとは、ジャンプを安定して跳べるように、夏にたくさん練習しました。なので、もしフリーに行けるなら頑張りたいです。
――ショートプログラムの見どころや見せ場は
最後のステップをたくさん練習したので、ステップかなと思います。
――今日の点数について
演技が終わった後に36点くらいかなと思っていたら、36点でした。最初の3回転トウループのジャンプは壁が近いせいで、失敗というか上手くいきませんでした。それを分かっていたのにやってしまったことがすごく悔しいので、次からはちゃんと考えて跳びたいと思います。
――1番滑走でしたが緊張はありましたか
それは大丈夫でした。どの順番でやっても、多分あまり変わらないなと最近思っています。だから、1番でも20番でもどっちにしろ緊張はするし、あまりやることも変わらないので気にしていないです。
FS後
――演技を振り返って
6分間練習ですごい上手くいったから大丈夫と思って本番滑ったんですけど、頑張ろう頑張ろうと思ってタイミングとかも全部早くなってしまいました。あまりジャンプがはまらなかったです。
――冒頭には転倒もありましたが、ジャンプ全体を振り返って
練習と本番でタイミングがあまり上手く合わなくて、練習通りにできなくて毎回そういう感じで失敗しちゃうので、もっと練習から意識して同じことを本番でできるようにしたいです。
――東日本進出には及びませんでしたが、今大会の結果をどう感じていますか
今シーズンから採点が厳しくなって、ジャンプは回転不足が取られやすくなったから気をつけようととか、スピンのレベルとかもちゃんと4取れるようにしようとか、色々考えてました。ただ、あまりそこができていなかったので今後の試合で直していきたいと思います。
――フリープログラムの見どころや見せ場は
ショートと同じなんですけど、ステップを頑張って練習したのでそこが見て欲しいところです。
――今後の大会に向けて
スピードが前より出るようになったりとか、良いところはあると思うので、それにちゃんとジャンプが付いてこれるようにまとめた演技をしたいです。