【アイスホッケー】悪い流れを断ち切れずGWS戦にもつれ込む接戦を落とし4連敗 平成30年度関東大学アイスホッケーリーグ戦第12節vs東海大

3連敗で迎えた東海大戦。連敗を止め、良い流れを引き寄せるきっかけとなる1戦にするべく臨んだ。試合はシーソーゲームの様相を呈し、FWスーリック(総4・駒大苫小牧)の2ゴール1アシストの活躍で第2ピリオドまでは両校譲らず点を獲り合う展開に。第3ピリオドは膠着状態となり、3-3のまま60分間が経過、試合の決着はGWS戦に持ち越しとなった。GK河合智哉(環3・埼玉栄)が2セーブで気を吐くも、シューターが3人ともに失敗。3-4でGWS負けを喫し、4連敗となった。

悔しいGWS負け

2018年11月3日(土)17:15F.O. @ダイドードリンコアイスアリーナ

 

1P

2P

3P

GWS

TOTAL

慶應義塾大学

1(8)

2(17)

0(17)

0(0)

3(42)

東海大学

1(13)

2(10)

0(11)

1(1)

4(35)

※()内はシュート数、大会規定により第3ピリオド終了時で同点の場合はGWS戦で勝敗を決する。

慶大の攻撃に必要不可欠なFW永田雅宗(総4・日光明峰)

今大会の慶大は開幕4連敗の後、4連勝で大躍進、しかし先の第11節終了時点で再び3連敗を積み上げ、2回目の窮境を迎えていた。現在5位の慶大が、法大(6位)の自力5位浮上の可能性を残して対峙するのは前回の直接対決を3-0で制した東海大。連敗をストップし良い波を慶大に引き寄せることはできるのだろうか。

好調のDF瀧澤慎之督(経3・慶應義塾)

前節の不完全燃焼な敗戦から1週間。気持ちを入れ直して迎えた第1ピリオド。試合の均衡を破ったのは慶大だった。10分、FWスーがFW十文字陽亮(経1・慶應義塾)からの絶好のパスを難なく叩き込み、先制に成功する。しかし12分、立て続けに反則を取られた慶大は3人対5人の絶体絶命のピンチを迎え、13分にたまらず失点。早くも1-1の振り出しに戻された。その後もDF若森龍太朗(環1・苫小牧東)の狙いすましたリストショットや、FW滝智弥(政4・慶應義塾)が積極的なフォアチェックから奪ったノーマークなどチャンスはあったものの単調な攻撃が続き、東海大GKに得点を阻まれる場面が続いた。

大車輪の活躍を見せたFWスー

遠目から積極的に狙うDF若森

試合はシーソーゲームの様相を呈し始める。2分、FWスーがパックをスチールするとデッドアングルから素早くシュートに繋げ、東海大の隙を突き2点目を奪った。第1ピリオドと同じ轍を踏まないようにしたい慶大だったが5分、再び失点を許しリードを失って2-2に。8分にはDF福盛太郎(政2・慶應義塾)が勝ち越し弾を決めたかに思われたがこれはインクリーズで認められず。この幻のゴールの次のシフトで失点するも、15分にはFWスーのシュートリバウンドをFW十文字が押し込み、3-3と再びシーソーは水平に戻された。

幻のゴール

FW十文字が決めた3点目

しかし一転して第3ピリオドは膠着状態となる。慶大は自陣にエントリーしてきた東海大スコアラーを複数人で囲んでスペースをなくし、GK河合を中心に守りを固めた。一方攻撃面ではFW大島浩輔(商3・慶應志木)がシュートを放つがポストに嫌われるなど決めきれないシーンが続いた。3-3のまま60分間は過ぎ去り、試合の決着は両校3名ずつのGWS戦に託された。

攻守に貢献したDF在家秀虎(環4・埼玉栄)

同点でブザーが鳴った

「任せたぞ」

先攻は東海大に決まり、東海大1人目。素早くGK河合を振り切り、成功。

ゴール前で切り返し

横に振って

素早くシュートした

慶大1人目、この日1ゴール1アシストのFW十文字。奇をてらって股下を狙ったシュートは東海大GKのバタフライに防がれ失敗。

1度止まって

狙いをつけて

股下を狙うもバタフライに防がれる

東海大2人目。GK河合得意の横移動が勝り、失敗。

GK河合を引き付けて

バックハンドに引いて

シュートを放つもGK河合がセービング

慶大2人目、この日2得点1アシストのFWスー。真っ向勝負を挑むも、東海大GKのブロックに阻まれ失敗。

正面からの真っ向勝負を選んだ

バタフライブロックで防がれる

東海大3人目。ここでもGK河合の横移動が勝り、失敗。

GK河合を引き付けて

パックを少し引いて正対をずらし

低めのシュートで狙うも

GK河合が体に当てて防いだ

慶大3人目、主将FW滝。フェイクを入れたシュートは東海大GKに読まれ、失敗。

バックハンドに引くと見せかけて

大きくフォアハンドに引き

横からねじ込もうとするも東海大GKに防がれる

以上のようにGWS戦は0-1で慶大が敗れ、GWS負けを喫し、慶大は4連敗となった。

勝点1は何とか手にしたものの、現在7位の東海大に今シーズンは勝ち逃げを許すこととなった。例年慶大はこの時期、入替戦回避に向け1試合1試合非常にピリピリした雰囲気が漂う。しかし今年の慶大はすでに入替戦回避を決めており、その緊張感はない。これが吉と出るか凶と出るか。慶大は2連勝で笑って大会を終えることはできるのだろうか。

 (記事、写真:鈴木啓仁)

以下選手コメント

主将/FW滝智弥(政4・慶應義塾)

GWS戦のラストを任されたFW滝

――まさかの敗戦となりました

原因が自分たちでもわからないのですが、良くない流れがずっと続いています。でもこういう時は目の前のワンプレーワンプレーをがむしゃらにやっていくしかないと思うので、今日の敗戦では痛い目を見ましたが、泥臭くひたむきにホッケーに真摯に取り組む姿勢を取り戻せと言われていると思って、もう1度切り替えてやっていきたいと思います。

 

――敗戦理由を挙げるとすれば

スタートの悪さです。もともとラッシュを与えないということにフォーカスしてやっていたのですが、結局試合を見てみるとFWのバックチェックが甘かったり、DFが下がりすぎていたりと色々なことが原因でラッシュのチャンスを多く作られていて、シュート数もあまり差をつけることができずに終わってしまいました。しかしラッシュを作らせないこともそうですが、1番大きいのは気持ちだと思っていて、ひたむきにやり遂げることができなかったのがこういった結果に繋がったのだと思います。

 

――現在秋リーグ4連敗となっていますがチームの士気は

全く落ちていないので、1つ上の順位を目指してやるだけです。

 

――GWS戦のシューターはどのように決めたのか

基本的にスタッフの方に選んでいただいているので、選手は選ばれて打つだけなのですが、今回自分も選ばれて外してしまっているので、次また機会があれば必ず決めようと思います。

 

――6位転落の可能性も見えてきましたが次戦への意気込みは

順位のこともありますが、1番はこのチームでできる試合も限られてきているので、チーム全員で気持ちを入れ直して、1戦1戦を大切に1回でも多く勝って楽しくホッケーをしたいです。明日の試合は絶対勝ちたいと思います。

 

平成30年度関東大学アイスホッケーリーグ戦DivⅠ-A対戦成績(第12節終了時)

 

明治

中央

東洋

早稲田

慶應義塾

法政

日本体育

東海

60分勝

GWS勝

GWS敗

60分敗

勝点

順位

明治

7-1

4-0

2-4

3-0

6-3

3-1

13-1

10

0

0

2

30

2

 

 

 2-6

 7-4

 4-2

7-3

4-1

中央

1-7

3-4

1-3

7-1

5-2

7-2

4-1

7

1

1

3

24

4

 

0-6

 

 5-3

 3-2

5-2

 7-2

東洋

0-4

4-3

1-4

7-2

7-9

5-3

11-2

8

1

0

3

26

3

 

 6-0

 

6-1

5-3

 4-3

 9-0

早稲田

4-2

3-1

4-1

5-3

6-2

5-1

14-1

11

0

0

1

33

1

 6-2

 

 

3-4

6-3

 5-2

 11-1

慶應

義塾

0-3

1-7

2-7

3-5

2-1

6-1

3-0

4

0

1

7

13

5

 4-7

 3-5

1-6

4-3

 

 

 3-4

法政

3-6

2-5

9-7

2-6

1-2

2-3

9-4

2

0

2

8

8

6

 2-4

 2-3

3-5

3-6

 

 2-3

 

日本

体育

1-3

2-7

3-5

1-5

1-6

3-2

1-2

1

1

0

10

5

8

3-7

2-5

 3-4

 2-5

 

 3-2

 

東海

1-13

1-4

2-11

1-14

0-3

4-9

2-1

1

1

0

10

5

7

1-4

2-7

 0-9

 1-11

 4-3

 

 

※○:60分勝(勝ち点3)、□:GWS勝(勝ち点2)、■:GWS敗(勝ち点1)、●:60分敗(勝ち点0)、勝点が等しい場合は直接対決の結果により順位が決定。

 

次戦予定

平成30年度関東大学アイスホッケーリーグ戦第13節vs日本体育大学

2018年11月4日(日)17:30F.O. @ダイドードリンコアイスアリーナ

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