【ラグビー】連勝とはならず春季大会閉幕 日本一を目指す戦いはまだまだ続く/関東春季大会⑤VS東海大

ラグビー

照りつける日差しの中春季大会最終戦に臨んだ

第8回関東大学春季大会Aグループ

慶大17ー29東海大

6月16日(日)13:00K .O . 

@東海大グラウンド

 

 

 

 

 

前週の大東文化大戦で待望の今季初勝利を挙げた慶大蹴球部。春季大会最終戦となる今回、ここまで無敗を誇る東海大と対戦した。平均体重が慶大を10kg近く上回る強力なFW陣を相手に、スクラムで苦戦。後半に2トライを挙げる追い上げを見せるも、終盤には自分たちのミスもあり追いつくことはできなかった。これで春季大会は1勝4敗とし、6チーム中5位で新体制最初の大会を終えた。

 

T=宮本、若林、鈴木 G=中楠

得点時に喜び合うCTB栗原主将(中央)ら

 

前半5分、敵陣22mライン付近で早速警戒していたスクラムを迎えた。反則を取られ、東海大の素早いパス回しに翻弄されて自陣へと攻めこまれる。一度はしのいだものの、ハーフウェイライン付近でのオフサイドで再び自陣に侵入され、相手FBに先制のトライを許す。

相手の強力なスクラムに手を焼いた

 

続く18分には相手WTBに独走でのトライを許し、リードを広げられてしまう。

反撃したい慶大はその後、FB小谷田尚紀(経3・慶應志木)、WTB宮本恭右(環3・慶應)がそれぞれゲインを切って攻め上がるもパスがつながらずノックオンとなり相手ボールスクラムへ。だがここはLO相部開哉(政3・慶應)が密集からボールを奪って抜け出し、最後は左サイドに駆け上がったWTB宮本につないでトライ。5―12と点差を縮めた。

前半終了間際、自陣ゴール目前で慶大が犯したオフサイドからのスクラムでは、そのまま押し込まれ失トライ。強力なFW陣を武器に東海大は貪欲に得点を重ね、5―19で試合は折り返した。

 

後半開始前に円陣を組む慶大

 

強い向かい風の吹く後半12分、途中出場のCTB鬼木崇(法1・修猷館)、CTB栗原由太(環4・桐蔭学園)とつないで最後はSH若林俊介(政3・慶應)が「しっかり前を見て、自分でいけるところは自分で」と自ら飛び込みグラウンディング。だがその後、相手のパントキックで切り込まれると、自陣でのラインアウトモールからの失トライで10−29と再びリードを広げられてしまう。

 

SH若林のトライ

 

33分にはこちらも途中出場の1年生・WTB佐々木隼(総1・桐蔭学園)から、CTB鬼木へとつないで最後はPR鈴木悠太(政1・慶應)がトライ。SO中楠一期(総1・國學院久我山)のコンバージョンキックも決まり、1年生4人の活躍で追い上げを見せた。その後も果敢に攻め続けた慶大だったが、パスを回す際のミスが目立ち、これ以上点差を縮めることはできずノーサイド。17―29で敗れた。

PR鈴木悠太は初トライを挙げた

 

昨年度の大学選手権でベスト8に残ったうちの6チームで構成された、最もレベルの高いリーグ戦といっても過言ではない春季大会Aグループにおいて、並み居る強豪たちを相手に「何も隠さず、ただただ真っ向勝負」(栗原HC)を挑んできた慶大。終わってみれば1勝4敗と目に見えた結果こそ残せなかったものの、この1ヶ月半の戦いの中で得たものは大きい。初戦の流通経済大戦、セットプレーの改善が急務なのは明らかだった。だが続く帝京大戦では開始早々からラインアウトも絡めて続けざまに得点を重ね、序盤は試合を支配した。翌週に行われた早慶戦では終始スクラムで早大を圧倒。そして栗原主将が復帰した大東文化大戦、ラインアウト成功率は100%と相手に流れを渡さない試合運びで快勝を収めた。最終戦である今回は勢いのあるチームを相手に敗れたものの、「苦戦しながらも試合を重ねるごとに成長する」という栗原主将の言葉は決して気休めなどではないと感じさせる戦いぶりだ。

「日本一」を目指す黒黄軍団の戦いは続く

 

7月6日には昨年度大学選手権王者・明治大学との対戦も控えている。明大も東海大と同様、スクラムを武器とするチームだ。今回見つかった課題を、この春見せつけた自慢の修正力で克服していい形で春のシーズンを終えたい。そして暑い夏を乗り越えた先には関東大学対抗戦、そして大学選手権が待っている。年越しを見据えた大学ラグビーのシーズンは長い。ここまで多くの課題を克服し、成長してきた彼らだが、この春季大会はまだ序章に過ぎないのだ。

記事:竹内大志 写真:萬代理人、菊池輝、川下侑美、栗栖翔竜)

春季大会星取表

 帝京大東海大早稲田大流通経済大慶應義塾大大東文化大勝点順位
帝京大 26-3161-2450-1942-2060-7261
東海大31-26 40-3619-1929-1733-29262
早稲田大24-6136-40 51-2436-1247-24213
流通経済大19-5019-1924-51 38-1228-28124
慶應義塾大20-4217-2912-3612-38 43-1275
大東文化大7-6029-3324-4728-2812-43 66

 

順位決定方法(大会ホームページより)

①順位の決定に当たり、勝ち点制を採用し、全試合終了時点で、勝ち点の多い順に順位決定を行う。

②勝ち5点、負け0点、引き分け2点とする。

③またボーナス点として、以下の勝ち点を与える。

 1)勝敗に関係なく、4トライ以上獲得したチームに、勝ち点1を追加

 2)負けても7点差以内ならば、勝ち点1を追加

④全試合終了時点で勝ち点が同じ場合、次の各号により順位を決定する。

 但し、3チーム以上が並び、各号において2チームが並んだ場合は、並んだ2チームについてそれぞれ次号により決定する。

 1)全試合の得失点差の多いチーム

 2)全試合でのトライ数が多いチーム

 3)全試合でのコンバージョンゴール数の多いチーム

 4)当該チームでの抽選

 

Starter

1.PR(プロップ) 松本拓弥(総4・常翔学園)

2.HO(フッカー) 安田裕貴(政4・慶應)

3.PR(プロップ) 室星太郎(総4・静岡聖光学院)

4.LO(ロック) 相部開哉(政3・慶應)

5.LO(ロック) 良知健佑(商4・慶應NY)

6.FL(フランカー) 大谷陸(政3・慶應)

7.FL(フランカー) 今野勇久(総1・桐蔭学園)

8.No.8(ナンバーエイト) 内田尚輝(経4・慶應)

9.SH(スクラムハーフ) 若林俊介(政3・慶應)

10.SO(スタンドオフ) 中楠一期(総1・國學院久我山)

11.WTB(ウィング) 宮本恭右(環3・慶應)

12.CTB(センター) 野畑諒也(法2・慶應)

13.CTB(センター) 栗原由太(環4・桐蔭学園)

14.WTB(ウィング) 高木一成(商4・慶應)

15.FB(フルバック) 小谷田尚紀(経3・慶應志木)

Booster

16. 田中慶伸(総2・慶應)

17. 有賀光生(総4・國學院久我山)

18. 鈴木悠太(政1・慶應)

19. 川端隼人(理4・國學院久我山)

20. 川合秀和(総4・國學院久我山)

21. 上村龍舞(環4・國學院栃木)

22. 鬼木崇(法1・修猷館)

23. 佐々木隼(総1・桐蔭学園)

選手変更

40分 高木 一成→23 佐々木 隼

49分 良知 兼佑→19 川端 隼人

52分 野畠 諒也→22 鬼木 崇

62分 内田 尚輝→20 川合 秀和

63分 松本 拓弥→17 有賀 光生

63分 室星 太郎→18 鈴木 悠太

63分 安田 裕貴→16 田中 慶伸

67分 若林 俊介→21 上村 龍舞

以下、コメント

栗原徹HC(ヘッドコーチ)

──先週の試合後にお話を伺った際、今日の相手は東海大に「真っ向勝負」とのことでしたが

シンプルに、体を当てるところでしっかり当てていこうと。そこで当て切れなかったな、相手が強かったなという印象ですね。

 

──今日の試合を振り返って

選手にも話したんですけど、ひたむきなプレーが少なかったなと。東海大の選手の方が強くて大きかったんですけど、相手の方がひたむきにプレーしていたなという印象があって。先週いい試合をしたからかわからないですけど。ちょっと劣勢になったり、相手とぶつかった時とか、小手先のプレーをしてしまっていたような印象です。ラグビーに対する、ひとつひとつのプレーの誠実さみたいなもので負けてしまっていたので、慶應としてはよくない負け方だったなと思います。

 

──相手の武器であるスクラムに対して、後半は粘る場面がありました

後半にメンバーが変わった瞬間だと思います。スターティングメンバーの方が実力が高いのでスターティングメンバーに出していましたが、控えで出てきた選手の方が実力を発揮して、アピールしてくれたのかなと思います。

 

──先週安定感のあったラインアウトについては

先週はできすぎだったと思います。全体としては徐々によくなっていますので、このまま練習していきたいなと思います。

 

──BK陣については

もう一声でしたね。FWが劣勢な中で、BK陣としてチームを助けられるようなディフェンスやアタックができたらと思っていたし、できると思っていたメンバーだったんですけど、やり切れなかったなと思います。

 

──後半にはミスが目立ちました

体力面も多少はあると思いますね。こっちは「熱中症になりそうだ」なんて選手も多かったんですが、東海大にはそのような形で変わる選手はいなかったので。あと水分補給の量が少ないという印象がありました。あとはメンタル面ですかね。東海大にしろうちにしろ、どちらにせよきつかったと思うので。すぐに結果がほしい場面で、一か八かのプレーをするか、我慢をしていくか、となる場面で相手は我慢をして、こちらはギャンブル性の高いプレーをしてしまったと思います。

 

──春季大会を総括すると

自分たちの立ち位置を知るという意味でこの大会があって、その中で試合ができてよかったと思っています。日本一を目指しているんですけど、それがどういう道のりなのか、これ(春季大会で対戦した相手)に加えて明大や天理大という相手も入ってきますので。現状、自分たちの立ち位置は良くて上位8番目くらい。悪ければそこにも入らないくらいだなという印象なので、ここからあと半年で、日本一にどう駆け上がっていくかということを、僕や選手が考えていくいいきっかけだと思います。

 

──今、具体的な課題を挙げるとしたら

スキルってそんなにすぐ上手くならないので。時間をかけてのばしていくものだと思っています。やはり気持ちというか、自分たちがどうありたいのか、というスタートのところですよね。なんでラグビーをやっているのか、なんで慶應でやっているのか。その根っこの部分が、なくはないと思うんですけど、まだなんとなく、部活の一貫としてやっているような選手がいますので。「何としても日本一」と思ってやっている選手と、なんとなくやって日本一になれたらいいなという選手が混在していると思います。そこはしっかり見極めなければいけませんし、そこに達していない選手を引き上げていかなければいけませんね。

 

──ヘッドコーチの目指されるチーム像にはまだ達していないのでしょうか

そこに達していたらこの春は全勝して、去年だって日本一になれているはずなので。そこは僕も含めてチーム全体がまだまだ未熟なので、這い上がっていくというのを楽しまないと。日本一がとれたらいいなあくらいに思っているかもしれませんけど。

地図を見て目的地までの道のりが厳しいなとわかった時に、「やってやろうぜ」と思うのか、「うわあどうしよう、旅に出るのやめようかな」と思うのかのどちらかだと思うんですけど、難しければ難しいほど達成感もありますし、周りの反響も大きいのでここからは楽しみしかないです。是非そういう選手を増やしていきたいですね。

 

──開幕前にお話されていた「考え方を変えてもらう」ことについては

ちょっとずつ、変わっていると思います。僕が10言ってすぐに10変われば最高なんですけど、そういうものでもないので。そういう中で、1でも変わったものがあるのであれば、それは評価すべきことであると思います。確実な変化は起きているので。選手には我慢強くプレーしてもらう、僕は我慢強く選手たちに訴え続けるという、我慢比べですよね。

 

──春季大会を振り返って100点満点で点数をつけると

どうですかね…。理想があって、それに対する結果で点数が決まると思うので、なんとも言えないです。考えたことがないです。どうやって日本一をとるかということだけ考えていたので。この(春季大会の)結果をふまえて、これから進む道がどんな角度なのか、しっかり分かったので、ここまでは「真っ向勝負」でそんなに工夫したラグビーをしたわけではないので。得たものもあれば失ったものもある。得たものは大切にして、失ったもの、得られなかったものをこれからどうしていくか。現状できることはやったかなと思っていますね。

求めている水準にはまだ全然足りていないですけど、足せばいいだけなので。困難ではありますけど、不可能ではない。しっかりと話し合って、戦略的、計画的に戦っていきたいなと思います。

 

 

CTB栗原由太主将(環4・桐蔭学園)

──試合を振り返って、率直な感想を

フィールドでアタックしているときには変なプレッシャーを感じることはありませんでしたが、自分たちのミスに苦しんでしまいました。フィールドでのプレーの精度をもう少し上げていければと思います。

 

──自分たちのミスというのは

パスをする人はもちろん、ボールを持って当たった人のその後のセキュリティーなどが今日は少し悪かったと思います。

 

──気温が高く、風が強い中での試合となりました

体力は消耗しますが、それは言い訳にはならないと思っています。風に関しては、前半に風上側を取ることができたのでエリアマネジメントがしやすかったです。ですが、敵陣でのプレーの精度を上げきれませんでした。どちらかと言うと自滅してしまったという印象の方が強いです。

 

──ご自身がボールに絡む場面も多く見られました

自分のプレーチョイスを増やしたいという気持ちがあります。僕自身もけがから復帰して2戦目なので、やっと感覚をつかんできたなという状況です。狙いは良かったと思うので、あとはその後の組み立て方の部分だと思います。SO中楠(一期=総1・國學院久我山)がとても良いプレーヤーなので、彼にはのびのびとやってほしいという思いがあります。もっと僕が引っ張っていければと思います。

 

──この試合でもチームメイトへの声掛けをされている場面が多く見られました

そうですね、意識しています。良いプレーには全員で喜んで悪い時は全員で支えるというのがラグビーであり、掲げている”Unity”にもつながると思います。自分が体現しないとみんなもついて来れないと思いますし、流れが悪い時こそ、こういうことができればチームも乗ってくると思います。

 

──春季大会全体をチームとして振り返って

今年から始めたシステムが多くて試行錯誤が続いていますが、試合を重ねるごとにみんなで成長を実感することができています。今は負けてしまっていますが、確実に何かはつかんでいると思いますね。それをこの夏にしっかりと吸収していって、秋にぶつけられればと思います。積み重ねているものは確実にあると思うので、極端にネガティブには捉えていません。

 

──個人として今季を振り返って

僕自身は、苦しかったです(笑)。チームが始動してすぐに離脱してしまったので…。苦戦しながらも試合を重ねるごとに成長するチームを見ていて、いざ自分が混ざった時に勝利を飾ることができたのは嬉しかったですね。HCからも言われたのですが、逆に僕がいなかったからこそ、よりチーム力が育まれたり、他のリーダーたちが頑張ってくれたりした部分もあったと思います。みんなを見ながら僕自身もリハビリに励むことができたので、みんなに感謝しています。

 

──今後に向けて意気込みを

慶應がいちばん進化するのはこの時期だと思います。まずは7月6日のラグビー祭での明治大学戦に向けてしっかり準備したいです。そして、夏に自分たちを磨き抜いて、秋に日本一を取れるように成長していきたいと思います。

 

 

FL川合秀和副将(総4・國學院久我山)

──今日の試合を振り返って

今週は丁寧でミスのないプレーをすることにフォーカスしたんですけど、今日の試合を見たらわかるようにミスが多く、自滅してしまった部分も多々あったのかなという反省はありました。今週準備してきたことが全く生かせなかったというのが正直な感想です。

 

──途中出場でしたが意識していたことは

暑い天候でFWのモチベーションや意識が下がるのはわかっていたので、途中から入ってもそういう細かい意識を持って、具体的に何をしなければいけないのかを意識しました。あと前3枚とバックファイブを盛り上げるという部分、ほかに自分はアタックが得意なのでそこでチームの流れを変えられたらなと思って入りました。

 

──東海大はここまで無敗でしたが、やりづらさはありましたか

やりづらさはなかったと思うのですが、自分たちのやりたいことを相手にやられてしまったというのが今日はありました。相手は自分たちに似ているアタックをしてきたのですが、自分たちはきつかったり暑かったりという部分もあってゲインを許してしまいました。やりづらかったというよりも、自分たちで自滅してしまいました。

 

──春季大会を振り返って

最後の試合でこういう形になってしまったのは残念なんですけど、もちろん成長できた部分はあるのでポジティブに捉えるところは捉えて、本番は秋なのでそこを修正して日本一であるべきチームを目指して頑張ろうと思っています。それほど悲観的に捉えず、上を目指していこうかなと思っています。

 

──今後に向けて取り組みたいことは

自分たちの戦術理解と実行力(強化)です。”Unity”という一本柱があるので、どんなに辛い時にもそこに立ち返ります。1人がサボったら自分たちで考えた戦術が実行できないので、チームが勝つことを念頭において、まずは戦術理解をし、あとは意思疎通が取れて”Unity”で一致団結して勝つチームになりたいです。

 

 

HO安田裕貴FRリーダー(政4・慶應)

──相手は無敗の東海大でした

前の試合(大東文化大戦)で初勝利して、これまでやってきたことが報われたいい試合になったので、今回もそのいい流れに乗ってチーム全員でぶつかっていきたいと思っていました。

 

──試合全体を振り返って

スクラムを中心にセットプレーで相手に押されてしまい、それが敗因になったと思います。

 

──敗因に挙げられたスクラムも後半には持ち直しました

ハーフタイムで多少なりとも修正できました。

ラインアウトを100%成功させることが出来たのは個人的によかったかなと思います

 

──春季大会を振り返って

個人としてもチームとしても満足いく結果ではなかったので夏合宿でレベルアップしたいです。

FW陣としては、セットプレーが決まらないと秋に勝てないので、スクラムもラインアウトも両方の精度を上げていきます。

 

 

LO相部開哉BRリーダー(政3・慶應)

──今、1番勢いがあると言っても過言ではない東海大との試合でした。今日の試合に向けてどのような準備をしましたか

FWが強く、そこで連勝してきてると思うので、FWとして負けないようにという気持ちで臨みました。

 

──今日の慶大FW陣はどうでしたか

いきなりスクラム、モールで押し込まれたりしてそこで勢いに乗られてしまいました。僕らも良いスクラムがあり、まとまることができれば力はあると感じましたが、大東大戦と比べるとまとまりきれていなかったと思います。

 

──ラインアウトに関してはどうでしたか

結構競られて、僕らのイメージ通りにできなかったので、そこは練習が必要だと思いました。あと、モールがオフェンスの面で上手くいかなかったのでそこが課題かなと思います。

 

──スクラムに関しては

相手は重くて力強いので、うちが少しでも丁寧さが欠けるとやられることが多かったです。逆に、うちが低くまとまっているときはターンオーバーできたこともあったので、毎回毎回のスクラムの細かいところにこだわっていかなければならないと強く感じました。

 

──春季大会を振り返って

今季はヘッドコーチが変わり、戦術が大きく変わったんですけど、試合を重ねるごとにステップアップしていきました。やっている身としても外から見ている身としても、内容は良くなって来ていて、そこが大東大戦で結果として出ました。最後は今までステップアップしてきたんですけど、それでも足りない相手にぶつかったので、これから力をつけて対抗戦に向けてやっていきたいと思います。

 

──今日の試合はステップアップするための好材料が見つかったということですか

そうですね。前回結果が出て、それで慢心しないようにという意味の試合が今日あったのは、後々になって良かったと言えるようにステップアップできれば、と思います。

 

──個人として春季大会はどうでしたか

あまり良くはないですね。去年は全試合を通して80%のパフォーマンスを全試合でコンスタントに出せていましたが、今年は良いパフォーマンスをコンスタントに出せていないところがあります。やはり、リーダーとしてもチームを引っ張っていく上でコンスタントに毎回良いプレーをするというのは、大事だと思うので、春は駄目だったなと思います。秋に良くなれるようにやっていければ。学べるものがあればと思うので、自己評価は低いんですけど、これを重く受け止めて、夏に練習して秋は去年を超えるパフォーマンスができるように頑張ります。

 

 

SH若林俊介HBリーダー(政3・慶應)

──相手はここまで無敗の東海大でした

基本的に春のシーズンはヘッドコーチも仰っていた通り「真っ向勝負」で、自分たちのやってきたことを隠さずぶつけて、どれだけ通用するかというところを見たかったので、特に対策というところはなかったですね。

東海さんのFWがとても強いということはあったので、そこで勝負せずにBKでエリアを取って、FWは我慢して、ということはゲームマネジメントをする上では意識していました。

 

──今日の試合を振り返って

風上にいた前半、10番の中楠からのキックがよく飛ぶので、そこに頼り過ぎたかなというところがあります。もっと自分からのキックを織り交ぜることができれば相手に的を絞らせずにやれたかなという反省があります。

後半は少し無理にボールを回してしまったかなと思います。エリア取りを10番と僕とで話し合っていかなければと思いました。

 

──スクラムについて

マイボールは我慢してもらって、僕が頑張ってボールを出すということはよくできていたので、そこは及第点かなと思います。

ディフェンスについては、秋はFWが頑張ってくれると思います。BKはFWが押されている中でコミュニケーションをとり続けて、スクラムが回ったら誰がボールを取りに行くのかということを決められたらなと思います。

 

──今日は若林選手自身のキックが目立ちました

今日はとても暑かったこともあり、キックで勝負している分には体力の消費が少ないのでキックを多めに使っていこうというのはあったんですが、もっと蹴ってよかったと後からコーチに言われました。

 

──後半の自身のトライの場面については

あれはたまたま自分の前が空いていました。春のシーズンはしっかり前を見て、自分で行けるところは自分でという意識でいたので。

前半のトライも、僕が前を見て判断できた結果なので、そこはポジティブに捉えてやっていきたいです。

 

──春季大会の総括をお願いします

チームとしては、ヘッドコーチが変わって戦術も変わる中、試行錯誤しながらやっていくシーズンでした。序盤は結果も内容も伴わない時が多かったんですが、徐々にステップアップできたので、シーズンを通しての収穫は大きいかなと思います。ただ、1勝という結果はしっかりと受け止めないといけません。春はまだ明治との試合が残っているので、昨年度王者に胸を借りるつもりでやりたいと思います。

個人としては、今まではパスで周りを生かすことしかしていなかったんですけど、今年はそれに加えてランを取り入れていこうとしていました。そこに関しては春で結果が出たかなと思うので、自分のランも武器として、パスとランを使っていければと思います。

また、エリアマネジメントの部分で、去年は9番からのキックがあまり見られなかった中で、今年はそれを増やしていこうという話はしていました。けれどそこは自分の精度も低くてまだまだだなというところがあったので、秋のシーズンではものになるように頑張っていきたいと思います。

 

 

WTB佐々木隼(総1・桐蔭学園)

──今日の試合を振り返って

個人的にはあまりアタックに参加できず、悔しい気持ちです。

 

──全体を振り返って

やろうとしていたことが出来た部分はあるのですが、パスミスなどの基本的なミスが目立ってしまった試合なので、そういった部分は基本から修正できればと思いました。

 

──サイドを駆け上がるプレーがありました

全員がパスを回してくれて、前も空いていたので、確実にゲインしてチームに良い流れを持っていければと思っていました。

 

──ベンチでの準備について

なるべく同じポジションの選手の動きを見て、自分がいつ出ても変わった選手の穴をしっかり埋められるように準備していました。

 

──大学入学後初めてのリーグ戦を振り返って

まだまだ自分がAチームに定着できるかわからない状況なので、しっかり色々なことを吸収する良い機会だと思って頑張っています。

 

──秋に向けて

しっかり試合に出場し、秩父宮でプレー出来るよう頑張ります。

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