連日世間を賑わせている、ラグビーワールドカップ日本大会。多くのラグビー ファン、または最近ラグビーを見始めた人たちも、各国の代表選手たちが織りなすトップレベルの戦いに酔いしれていることだろう。
しかしそれに伴い、11月のワールドカップ閉幕までは慶大の所属する関東大学対抗戦Aグループは試合が行われていないことから、一抹の寂しさを覚えるファンもいるかもしれない。だが、慶大蹴球部の秋の戦いは対抗戦だけではない。明日、10月5日(土)からは、大学ジュニア選手権が始まるのだ。
「ジュニア」という名前こそついているが、年齢や学年に制限があるわけではない。いわゆる「Bチーム」同士の試合ではあるが、れっきとした公式戦だ。5チームずつ、4つのカテゴリーに分かれ、慶大は最上位のカテゴリー1に属している。カテゴリー1には慶大の他に早大、明大、帝京大、東海大が所属しており、Aチームの試合同様、ハイレベルな試合展開が期待される。例年は5チーム中上位4チームで決勝トーナメントを行い、そこで優勝したチームはひとつ上のカテゴリーで5位だったチームと入れ替え戦を行っていたが、今年度は決勝トーナメントが行われないことが発表されている。
◇ジュニア選手権 慶大の日程
10月5日(土)vs早稲田大学 13:00K.O.
@慶大日吉グラウンド
10月13日(日)vs明治大学 13:00K.O.
@明治大学八幡山グラウンド
10月20日(日)vs帝京大学 13:00K.O.
@帝京大学百草グラウンド
10月27日(日)vs東海大学 13:00K.O.
@慶大日吉グラウンド
初戦の相手は早大。今年度の慶大は、6月に行われた早慶新人戦、そして春季大会と、早大から勝ち星を挙げられていない。11月23日(土)には伝統の早慶戦が行われるが、慶大としては一足先に白星を挙げたいところだ。
早慶新人戦の試合後、栗原徹ヘッドコーチはこんなことを言っていた。
「ラグビーは実力の世界ですので、歳が何歳だろうと、いいパフォーマンスが出せる選手が1本目(Aチームの試合)で出ます。それが全員1年生でも4年生でもおかしくありません。」
この大会で目立った結果を残した選手が、11月から再開する対抗戦に出場してチームを助ける可能性も十分にありえるのだ。特に今年は、対抗戦と並行した日程で行われていた例年と違い、ジュニア選手権閉幕後に対抗戦が再開する。日程的にも問題はないはずだ。
また、春からAチームで出場を続ける今野勇久(総1・桐蔭学園)や中楠一期(総1・國學院久我山)はもちろんのこと、ここまで対抗戦3試合全てにベンチ入りしている松岡勇樹(法1・慶應)や、今月14日の成蹊大戦、Aチームで初めてスタメン出場を果たした佐々木隼(総1・桐蔭学園)など、今年は1年生の台頭が目覚ましい。彼らの同級生の中からも新たなスターが誕生するだろう。今年の慶大はベンチ入り選手「ブースター」を積極的に使っていく戦法をとっているため、1年生に限らず、新たなピースの台頭が待たれる。
この秋、慶大の未来を担う逸材を探してみるのもおもしろいかもしれない。
(記事:竹内大志)