9月21日(土)第32回関東学生ラクロスリーグ第五戦 @フクダ電子スクエア
開幕からいまだ負けなしのままに迎えたブロック最終戦。すでにFINAL4進出は確定していたが、選手たちに油断の色は見られなかった。開始早々に中居諒介(#8・経4・慶應義塾)が先制点を奪うと、慶大はその後も勢いを止めずに高い攻撃力で追加点を重ねていく。リーグ戦初出場の野上達也(#95・政2・慶應義塾)をゴールに置いたディフェンスも光り、攻守にわたって法大を圧倒。スコア8-1と、FINAL4へ向けて弾みのつく勝利を挙げた。
序盤の流れは慶大がつかんだ。第1Q、試合開始のフェイスオフを奪った慶大が先攻をつかむと、中居諒介(#8・経4・慶應義塾)が走って切り込み、早々に先制弾を浴びせる。その後のボールは法大に渡すも、リーグ戦初出場の野上達也(#95・法2・慶應義塾)が体を使った渾身のセーブを見せ、慶大の攻撃へとつないだ。中盤は激しく攻守が入れ替わる展開となるが、互いに好セーブが続き得点を許さない。すると終盤、江原健(#1・経1・慶應義塾)からのアシストを受けた根岸克(#0・経3・慶應義塾)がショットを決めきり、1点を追加。さらに直後には中居がこの日2点目を決め、リードを広げた。
続く第2Qは法大の攻撃から始まった。相手のポゼッションが続き苦しい時間となったが、慶大守備陣による決死のディフェンスでこの危機を乗りきる。目まぐるしいボール争いが繰り広げられたこのQ、唯一の得点を決めたのは絶対的エース立石真也(#3・法3・慶應義塾)だった。10分、相手ゴール左でボールを持った立石が振り向きざまに放ったシュートがゴールネットを突き刺した。味方からも驚きの声が上がったこのシュートで慶大は前半を締めくくり、4-0で後半戦へと折り返した。
第3Qは我慢の時間が続いた。開始のフェイスオフを奪われると、法大攻撃陣が猛攻を仕掛ける。ゴール周りを固められたこのピンチは、野上が立て続けに好セーブを見せて耐えるも、4度目のシュートを止められず、ついに相手の得点を許してしまう。その後も法大のボールキープは続いたが、慶大もここで意地を見せる。野上をはじめとする守備陣が戦線での攻撃を封じ込め、これ以降の失点は許さず。相手のポゼッションが大半を占めたこのQの失点を1に抑え、危機を乗り越えた。
迎えた最終Qは慶大攻撃陣が躍動した。序盤からボールをキープする慶大は、怒涛の攻撃で法大を圧倒。ATが積極的にシュートを狙いに行く中、立石が立て続けに2点を決め、スパートをかける。この勢いに続き9分には持田靖也(#51・経4・洛星)が華麗な1on1で切り込みゴール。さらに終盤には島田一輝(#23・法4・成城)が自身のリーグ戦初得点でチームを盛り上げた。その後も高い攻撃力で法大を圧倒し続け試合終了。8-1の快勝でブロック最終戦を飾った。
開幕戦で強敵早大から大金星を挙げて以来、勢いそのままに勝利を重ねてきた慶大は、気づけばAブロック1位で余裕のFINAL4進出を決めた。「試合ごとに雰囲気は良くなっていて、それはAチームにいる人全員が分かっていることだ」。この日、リーグ戦初出場でゴールを守った野上はチームの現状についてこう語った。その言葉通り、順風満帆なブロック戦を終え、FINAL4へ向けて仕上がりは上々だ。昨年は進めなかったFINAL4のその先へ──慶大の快進撃は止まらない。
(記事・写真:堀口綾乃)
以下、選手コメント
野上達也(#95・法2・慶應義塾)
──リーグ戦初出場となりましたが、試合に出ての感想は
今日は順位に関係ない試合と言うことで、僕がチャンスをもらえたのでとにかく頑張ろうという気持ちでした。
──今回の出場はいつ頃決まったのですか
この前雨で順延してしまったときの1週間くらい前ですかね。
──それからはどのような準備をされてきましたか
開幕戦までAチームにいた時期があったので、その時期があったおかげでそんなに緊張することなくスムーズに入れたのかなと思います。
──今日の守備の完成度としては
3年生、4年生、それから同期と、DF陣が声を出してしっかりと守ってくれたので作戦通りのディフェンスができたのかなと思います。
──初出場にして1失点に抑えましたが、ご自身のプレーを振り返って
そんなに怖いシュートは少なくて、自分のできるパフォーマンスをちゃんと出しきれた結果かなと思います。
──今日の出場にあたり、先輩方から何か言葉をかけられることはありましたか
主将の天野さんや脇本さん、砂川さんに、落ち着いて自分のいつも通りのプレーをやれと言われていたので、それができたのかなと思います。
──ブロック予選は5戦全勝となりましたが、現在のチームの状態としては
試合ごとに雰囲気は良くなっていて、それはAチームにいる人全員が分かっていることだと思うので、このままの勢いでFINAL4、FINAL、日本一まで取れると思います。
──最後に今後に向けてひとことお願いします
自分に出場機会があるかはわからないですが、とにかく先輩方を信じて、自分のできることを全力でやっていきたいと思います。
──ありがとうございました