【テニス(男子)】今村が単複2冠達成!羽澤は単で準優勝、複で優勝!/全日本学生室内テニス選手権大会

今村昌倫(環3・清風)新主将を中心とした新体制の下で始動した庭球部。新体制発足後、最初の公式戦となる全日本学生室内テニス選手権大会(通称:インカレインドア)を迎えた。ダブルスでは、今村・羽澤慎治(環2・西宮甲英)組が法大の楠原・柚木組を下し優勝を果たした。また、慶大対決となったシングルス決勝では、今村が羽澤に勝利し、見事単複2冠を達成した。

 

2019年度全日本学生室内テニス選手権大会

2019年11月30日、12月1日

@江坂テニスセンター

ダブルス決勝

 〇 今村・羽澤

2 {3-6、6-1、11-9} 1

  楠原・柚木(法大)

 

 公式戦で初めてペアを組むことになった今村・羽澤組。「ラウンドを追うごとにお互いかみ合うようになった」(今村)と試合開始から息の合ったコンビネーションを披露するも、柚木のビッグサーブを起点とした法大ペアのプレーに苦しめられ、第1セットを3-6で落とす。しかし、第2セットでは、ネットプレーとストロークで相手のミスを誘発し、主導権が今村・羽澤組に。相手ペアを圧倒し、6-1でこのセットを奪取。優勝が懸かったスーパータイブレーク、序盤は今村・羽澤組がサービスゲームを確実にキープし、有利に進める。だが、容易に勝たせてくれないのが決勝という舞台。柚木の豪快なプレーを中心とした相手ペアに押されるようになり、7-9とマッチポイントを握られる。しかし、今村・羽澤組は落ち着いていた。ここから追い上げを見せ、最後は羽澤がボレーで柚木のミスを誘いゲームセット。見事ダブルス優勝を決めた。

 

シングルス決勝
 

 〇 今村昌倫

2 {6-3、5-7、6-4} 1

   羽澤慎治

 慶大対決となったシングルス決勝戦は、新主将・今村が安定感のあるプレーを見せ勝利。夏の全日本インカレに続きシングルス優勝を果たした。

前日のダブルスでペアを組み優勝を果たした者同士の戦いとなった決勝戦は序盤、今村が相手サービスゲームをブレイクするなど優位に試合を進める。しかし、羽澤も意地を見せ、力強いサーブを武器に一歩も引かず第2セットを7-5で奪い、試合はフルセットまでもつれる緊迫した展開となった。しかし、第3セットでは「最終セットでギアを上げて取り切ることができて良かったと思います」と今村が振り返るように、終盤正確なストロークを武器に地力の差を見せ羽澤を振り切った。今村は見事単複2冠を達成し、今年最後の大会を最高の形で締めくくった。

 

シングルス準決勝
 

 〇 今村昌倫

2 {6-3、6-2} 0

  山尾玲貴(関大)

 〇 羽澤慎治

2 {6-4、6-4} 0

  田形諒平(筑波大)

 

今村は、インカレ決勝で対戦した山尾と対戦。ストロークで相手を揺さぶり最後は強烈なショットを決めるという今村らしいプレーがさく裂し、第1ゲームからサービスゲームを確実にキープ。第5ゲームでブレイクに成功すると、流れは今村に。相手に付け入る隙を与えず、第1セットを6-3で奪取する。続く第2セットは、今村の独壇場であった。相手の山尾もスピンの効いたストロークで必死に応戦するも、それを上回るストローク力で今村が圧倒。このセットも獲得し、ストレート勝ちを収めた。2年連続で決勝進出を果たした。

 

 昨年は準決勝で今村に敗れ初優勝を目指す羽澤。序盤から試合を優位に進め、主導権を握る。幸先良く第1セットを6-4で取る。このまま羽澤ペースで進むと思われたが、スピンのかかった相手の正確なストロークに苦しみ、最初の4ゲームを連取される。しかし、第5ゲームでブレイクに成功すると、それ以降はネットプレーを織り交ぜたプレースタイルが冴え、4-4とスコアをイーブンに戻す。終盤に入り激しい打ち合いが展開されるが、要所を抑えた羽澤に軍配が上がった。最終的に第2セットを6-4で奪い、ゲームセット。シングルス決勝は慶大対決が実現されることになった。

 

 今村の単複2冠に終わった今大会。今村だけでなく羽澤も単複において決勝進出を果たし、「全体的に上位層は上がっている」(今村)と慶大のシングルス上位の活躍が目立った。しかし、「僕ら以外の選手がどれほど上がってくるかが鍵を握ると思う」と今村が話すように、王座優勝を果たすためには、全体の底上げが重要になってくるだろう。今後の大会では、上位層以外の活躍にも注目だ。

(記事・写真:萬代理人、堀内大生)

◇選手コメント

今村昌倫(環3・清風)

 

――今日の試合を振り返って
羽澤もアグレシッブにプレーをしてラリーがしんどかったです。その中でしっかり我慢しながらアグレシッブにいけたので良かったです。第2セットはさすがだなという感じです。最終セットでギアを上げて取り切ることができて良かったと思います。

――ダブルスを振り返って
7-9とマッチポイントを握られて羽澤のおかげで勝ち切ることができました。本当に嬉しいです。1回戦などはお互いの動きがかみ合っていませんでした。

――羽澤選手と組んでみて
ラウンドを追うごとにお互いかみ合うようになって好きなようにプレーをしていたのでしっかり勝つことができて良かったです。

――大会の総括
本当に申し分のない結果です。試合内容も充実した内容で勝ち切れたので良かったです。チームとしては男子が単複2冠を取れて良かったです。決勝(シングルス)は同士討ちという結果になりました。女子に関しては、平田・永田組が決勝まで行き、平田が清水(映里=早大)に勝ちました。全体的に上位層は上がっていると思います。あとは僕ら以外の選手がどれほど上がってくるかが鍵を握ると思います。来年はそこを一年間頑張っていきたいと思います。

――1年間を振り返って
個人戦に関しては申し分ない結果を出せました。一つ悔いが残るとすれば、ダブルスで福田(真大=商4・慶應SFC)さんにすごく申し訳ないことをしました。個人戦に関してはそれだけです。団体戦では、悔しい思いをしたので来年は優勝したいです。

 

羽澤慎治(環2・西宮甲英)

――シングルスを振り返って
お互いに持てるものを出し切れた試合でした。負けてしまいましたが、あまり後悔する点もなく良い試合ができて良かったと思います。

――慶大対決のシングルス決勝戦となりました。どのような意識でこの試合に臨みましたか
相手よりとにかく走ることと、先に攻めるということを意識していました。

――ダブルスを振り返って
第1シードに勝っている相手ということでとても勢いがあり、ファーストセットはその勢いに押される展開となりました。しかし、セカンドセット以降はやるべきことをしっかりやることで徐々に流れを引き寄せ、ファイナルセットも紙一重ですが取れて、勝てたので良かったです。

――今村選手とダブルスを組んでみていかがでしたか
慶應チャレンジャーや秋季リーグなどの試合で組んだことはありましたが、ほとんど初めてということでした。(今村選手は)リターン、サーブなどすべてのプレーが安定しているので、二人のコンビネーションというよりかはお互いがやりたいことをやって、それが上手くかみ合っていたのかなと思います。

――今年の戦いを振り返って
夏のインカレでは第1シードがついていたということで、本当に優勝を狙っていましたが4回戦で負けてしまい、リーグ戦、王座共にあと一歩のところで負けてしまったので苦しいシーズンとなりました。ただ、最後このように結果は準優勝でしたがテニス自体が本当に良くなっているのを実感できたので、1年の締めくくりとしては良い終わり方ができたと思います。

――来年に向けて
シングルスで学生タイトルを取りたいということと、学生大会だけに留まらず国際大会にもどんどんチャレンジして、ランキングを上げられるように頑張りたいと思います。

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