【バレーボール】早慶戦直前!特別企画 男子主将対談 宮浦健人×吉田祝太郎

バレー企画

左から慶大・吉田、早大・宮浦

 

第84回早慶バレーボール定期戦まであと1日。今回は共に1年生の頃から主力として活躍し、今季は主将としてチームをひっぱる早大・宮浦健人主将(スポ4・鎮西)と慶大・吉田祝太郎(政4・慶應)。そんなおふたりに、ここまでのシーズンの振り返り、主将としての覚悟、そして最後の早慶戦に向けた意気込みなど、たっぷりとお話を伺った。

(※この取材は11月25日(水)に早稲田スポーツ新聞会と合同で行いました。)

 

 

――面識は

吉田 あります。ないわけではない。

宮浦 (笑)

 

――初めてお互いを認識したのはいつですか

吉田 僕から言うと、高2の時、春高の準決勝を見てて、その時は駿台応援してたんですけど、鎮西見たらクソ強い人いるなっていうのが初めてだと思います。

宮浦 自分は、高2の冬のドリームマッチで祝太郎がセッターしている時が初めてで、高校選抜の方でも一緒にやってって感じですね。

 

――お互いの第一印象は

 吉田 初めて会ったのはドリームマッチの時だよね?高校選抜の時は話した記憶あるけど、プレーしか見てなくて、意味分からないくらいガンガン打つ人だからオラオラかと思ったら、めっちゃおとなしいタイプなんだなって(笑)。その性格とのギャップが第一印象です。

宮浦 祝太郎の第一印象は、高校選抜で一緒にプレーして、しっかりしているなというか、バレーボール好きなんだなって感じました。

 

――お互いのチームにどなたかお知り合いは

 吉田 どうなんだろ。みんなちょいちょい知り合いぐらい。でも健人は樫村(樫村大仁副将=環4・茨城高専)と仲良いか。

宮浦 そう。慶應だと樫村がユースとか一緒にやってて、仲良いかな。

 

――それぞれ早大・慶大に進学した理由は

 宮浦 自分は早稲田に鎮西の先輩がいて、そういう人たちから早稲田の雰囲気とか教えてもらってて、たまたま松井監督に声を掛けていただいて、早稲田に行くことに決めました。

吉田 えー、そうなんだ。早稲田いく人って、学歴とかじゃなくてバレー一筋で行こうって決めてて早稲田行こう感じなんだね。僕らが行くときから早稲田が一番強かったんだっけ?バレー頑張ろうって人は筑波とか東海とか日体とかに行くイメージだったから。今でこそ早稲田ってめちゃくちゃ強いけど、一年の時とかは全部優勝とかではなかったよね?

宮浦 でも三位とかにはなってたから、日体とか東海とかは厳しいイメージもあって、早稲田が自分にも合ってるのかなって。

吉田 面白いね。鎮西の先輩結構いたんだ。

宮浦 卒業生が2人いて。その人とかと話して。

吉田 なるほど。慶應っていう選択肢はなかったの?

宮浦 声かけてもらってないし。

吉田 うちのスカウティングは…ちょっとそれは。なるほど。僕は高校から慶應に入ったんですけど、なんで慶應行ったかというと、中学のレベルってあんまり高くないけど、中学である程度日本一とか、準優勝になって、バレーいいやってなったんですよ。基本的に。強いやつで集まるよりも、あんまり強くないとこ行って、強い6人でやると、一つの駒みたいになっちゃうのが嫌で、あんまり強くないところ行って自分が個の力を出してっていうか、自分のバレーの考えをチームメイトに普及させたりして、チームを強くさせたりする方が、自分一人としての人間の価値が上がるかなと思って高校に行きました。プラス塾高って男子校で1学年700人いるんですよ。色んな人がいて、中学が全校生徒60人しかいない中学校だったんですけど、60人のうち30人がバレー部で、バレーやってる奴しかいなくて、ホント価値観が一緒みたいなのも嫌だったっていうのもあって、高校に入って色んな価値観増えたらいいなっていう二つですね。慶應は行ったのは。

昨年の早慶戦からOHを務める

――主将に就任した経緯

吉田 慶應は完全にOBと監督の指名ですね。

宮浦 同じ学年全員で話し合って、みんな主将っぽい人がいなかったんですけど、めっちゃ話して、決まりましたね。

吉田 健人、主将っぽい感じじゃないんだ?

宮浦 俺はそんなに向いてる方ではないと思う。

吉田 高校もキャプテンだったよね?

宮浦 高校も一応キャプテンして、高校選抜とかユースとかでもキャプテンしてるけど、そこまで向いてるかっていうとまた…(笑)。

吉田 (笑)

 

――高校までのキャプテンと大学かはやはり違いますか?

吉田 違う。

宮浦 違いますね。

 

――どういった点で

 宮浦 高校までは監督さんとかコーチの方が、練習メニューやメンバーやら決めてくれてたんですけど、大学入ってからは選手主体で、自分たちで考えることになるので、今までは上からの指示でやってた部分もあるんですけど、大学に入ってからは四年生が決断しないといけないので責任が重いなと思いますね。

吉田 そうですね。慶應高校って健人とはたぶんちがって、今みたいに練習メニュー決めてって感じだったんですけど、何が本質的に違うかなって考えたときに、部員だなって思っていて、今は塾高からそのまま上がってる子も多くて、メンバー的にはあんまり変わらないんですけど、高校の時って、言っちゃえば、右向け右っていったら右向くし、こうやってやろうぜって言ったら、祝太郎さん言ってるしやろうかってあるんですけど、みんな考えを持ち始めるというか、祝太郎さんこう言ってるけど俺こう思うんだよなっていうのがすごいあって。そのなかで意思の統一が一番難しくて。急に大人の集団をまとめるっていうのが難しいなと思いますね。

 

――同じ主将という立場でお互いに聞いてみたいことは

 吉田 じゃあ僕から質問します。健人さっき自分たちで考えるって言ってたけど、一年間のスケジュールとか立てていくなかで、自分達のやりたくないこととか、きつい練習ってあるじゃないですか。僕の経験上そういうのって多分監督から何も言われなかったり、厳しい人がいないとちょっとずつ楽な方向に流れて行っちゃうかなと思うんですけど、そういう経験ってありますか?

宮浦 特に監督さんからは練習メニューに関して言われることはなくて、やっぱりきつい練習をするってことは、下級生の子たちはコンディションが悪かったりすると、どうしてもきつくなってしまうことがあると思うんですけど、そこはやっぱり時期にあったメニューをやってるので、試合期じゃなかったりしたら、基礎的な練習が多くなってきつくなると思うんですけど、練習しないとチームは強くなれないと思うので、下から文句言われることもあるんですけど、それは自分たちがそこは我慢して、きついメニューを下級生にもやらせるようにしてますね。

吉田 素晴らしいですね。時期によって目的設定して、目的通りにちゃんと遂行するっていう。

宮浦 祝太郎は主将としてけっこう言葉とかで引っ張るタイプだと思うんですけど、どういう練習とかどういう気持ちで臨んでるか知りたいです。

吉田 色んな気持ちがあるんですけど、慶應には色んなことが足りなくて、色々やらなきゃいけないなと思っているんですけど、今一番慶應に足りなくて、みんなに伝えたいのは勝ちの執念というか、どういうことかっていうと、慶應のバレー部って何が起きるかっていうと、バレーボール一線で頑張っている人たちじゃないですか、慶應って言えば、素人の集まりで、高校までの成績も中途半端で、とりあえずデカいから何とか上目指そうぜっていう集団なんですけど、普通にやったら勝てない。負けるんですよ、何回も折れて折れてってなっていくと、慶應の人たちって逃げちゃうっていうか、あいつらってバレーだけやってるんだから、いいよ俺ら就職だし、俺ら慶應だしって。でも、一緒にリーグ戦とか、全カレでバレーするってなった時に、そんなの関係なくて、一緒にバレーやってるんだから、同じ土俵にのぼらなきゃいけないのに、逃げる部員が多くて、僕はそれは好きじゃないし、それやってたら一生勝てないって思っていて。僕も中学まではバレーのことしか考えていないあほ野郎だったから、同じ土俵にのらなきゃ勝てないよっていうのを一番に伝えたいなと思ってやってます。

宮浦 なるほど。ありがとうございます。

 吉田 いやいや。大したアレができなくて申し訳ない(笑)。

 

――今年は新型コロナウイルスの影響で色々な大会が中止になりました。それぞれチームの雰囲気は

 吉田 うちはかなりモチベーションは下がってましたね。正直。四年生も自粛期間中就活ずっとしてて、6月ぐらいに決まりだして、僕もそのうちの一人だったんですけど、もういいかバレーみたいになってたんですよ(笑)。練習も出来てないし、来年の4月からバレーしないしなって。大会もないし。8月くらいに練習再開になって、よしやるか!みたいなとこから、全体的にもやっぱ自粛期間中ずっと家にいて、たるんでた部分があって、そこで何回もミーティングしましたね。このままじゃだめじゃないっていう。そこで代替大会とか全カレ、それこそ早慶戦とか、早稲田の人とも話し合ってもらってできるってなった時は、じゃあ頑張ろうぜってなりましたね。

宮浦 早稲田は、自粛期間でみんそれぞれ各自で自主練とかトレーニングとかやって、いざ全体練習ってなった時に、みんなのレベルも個人として成長してて、チームとしても成長できたので、試合がなくなって今年の試合を楽しみにしてた分、残念だったんですけど、コロナ自粛期間が逆に有意義な時間になったなと思ってます。早稲田の最終目標は全日本インカレって所があるので、今はそこに向かってモチベーション高く出来てるかなって思ってます。

吉田 すごいね。自粛期間中、自主的にやるっていうのは。

宮浦 みんなすごいやってたから、他のモチベーションが低くなってしまった子達も、それに刺激されて、だんだんとやっていく子が多かったかなと。

吉田 そのトレーニングとかって、ある程度これやってねみたいなことはあったの?

宮浦 トレーナーの人が考えてくれて、それをやってたんだけど、まぁ各自の意識の問題になってくるから、そこでやらない人はやらなくなっちゃうし。

吉田 正直やらなくてもばれないもんね。それでやってるっていうのはすごい。

 

――それも踏まえてこれまでのチームを振り返って

吉田  唯一コロナで僕らがよかったなと思ったのは、他の部員が感じてるかは分からないですが、まぁ練習できることが当たり前じゃないんだなってことに気づかされたのはすごい大きかったのかなと。体育館使えて、普段通り集まって、今は密ですとかいわれてるけど、ハイタッチとか消毒とかしてるけど、みんなで練習できるっていうのはすごい幸せなことだと気づけたのかなって思いますね。今のそのありがたみを感じて、しかも初めてかな、公式戦は。代替試合が公式か非公式か分からないけど、公式に記録が残って何位ですって初めてな大会だったので、みんなモチベーション高く、まとまってきたかなと思ってます。

宮浦 早稲田は、秋の代替試合が最初に駒澤大学として、改めて試合の楽しさいうのは味わうことが出来て、そこからコロナが他の大学から出てしまって、2週間くらい中止になってしまったんですけど、オープン戦としてまた試合の方もやらせてもらって、試合の楽しさを実感することができたし、チームとしても試合を通して成長することが出来て、これから全日本インカレに挑むってことで、まぁ例年よりかは試合数が少ないってことで不安であったりもあると思うんですけど、相手どうこうっていうよりかは、自分たちがやるべきことを今しっかりやって、試合でもそこ意識してやっていきたいなと思います。

 

早稲田スポーツ提供

――早慶両チームとも一年生がスタメンで活躍しています。二人も下級生の頃から活躍されてきましたが、彼らの活躍はどう映りますか

 吉田 チームとしてはすごい助かってます。うちはオポジットで決めてくれる人なので。伸び伸びやってくれてていいなと思いますね。僕が1年の時はもっと周りにきれたり、迷惑かけてただろうなって(笑)。まぁ笑顔でプレーしてて、すごく助かるなって思いますね。

宮浦 自分たちは、水町(水町泰斗=早大1年・鎮西)と荒尾(荒尾怜音=早大1年・鎮西)が試合に出てるんですけど、やっぱり自分たちが1年生で出てた頃と比べると、すごい堂々としていて、プレーもすごいので改めて、高校時も思ってたんですが、いざ一緒にやってみるとすごいなってなってますね。

吉田 宮浦くんの方がすごいよ(笑)

宮浦 そんなことないよ。(笑)

吉田 すごかったよ。

 

――お互いを一言で表すと

宮浦 祝太郎は、24-24とか23-23で負けている時とかは強いなと思います。そういうときでもスパイクやサーブで攻めてきたりするので、逆境に強い選手だと思います。

 吉田 彼も逆境に強い。当然のことながら。常に高いレベルのプレーを絶対に落とさないというのがすごいなと思っています。バレー選手ってプレーにムラのある選手が多いんですけど、健人は常に110(点)くらいをひたすら出してくる。ジャンプサーブとかは意味の分からないほどの速さで来るし。それは健人君の武器ですし、尊敬する部分でもあります。

 

――うちの副将のここがすごいという副将自慢を1つ挙げるとしたら

宮浦 うちの副将の村山選手(村山豪=早大4年・駿台学園)はプレーではクイックとブロックで1年生の頃からチームを引っ張って、軸になってやってくれています。中学、高校、大学で日本一になっていて、キャリアもあるしバレーを高いレベルでやってきたからこそ知識もあって、そういうところを下級生に伝えたりしてくれています。それは自分にできないところが多いのですごいなと思います。

 吉田 樫村は身長がすごく大きいんですよ。日本に限らず196センチあってあそこまで身体能力がある人ってなかなかいないと思うんですよね。普通196の人って縦に伸びすぎて筋肉がつきにくくて意味の分からない動きをしてしまうということがあるんですけど。樫村は185くらいの人の動きをできるので、それはすごく武器だと思います。チームをまとめる部分においても、冷静の面を持っています。僕は熱くなってしまうタイプなんですけど、樫村は冷静な声掛けをしてくれるので、主将としてすごく助かりますし、うちの副将の武器なのかなと思います。

 

――お互いのチームの印象はいかがですか

宮浦 慶應はスケールの大きいバレーをしているというか、攻撃的なバレーを展開していて、早慶戦で2年連続でフルセットやっているように、早稲田からしたら嫌な印象があります。本当です(笑)。みんな身長が大きいというのもあってそこは脅威だと思います。

吉田 今の早稲田大学って完璧じゃないですか。オポジットが健人でレフトが水町と大塚(大塚達宣=スポ2・洛南)、ミドルが豪、レイモンド(上條レイモンド=スポ3・習志野)。みんなすごいと。健人も話してくれたけど、みんな練習を各自ちゃんとやっていると。キャプテンを健人がやっている。完璧なチームだなと。ぜひ全カレで日本一になってほしいなと思います。こんなことを上から言うのもなんですけどね(笑)すごいチームだなと思っています。

 

――吉田さんもおっしゃっていましたが、すごい選手たちの中でプレーしていることに関してはどう感じていますか

宮浦 今年はみんなスパイクも打ててすごい選手がたくさんいますが、そういうチームでも負けてしまうことはあると思うし、高校バレーでも三冠を狙えるチームだと前評判はあっても負けるチームはあるので、いざ試合をやってみないと分からないところはあると思います。練習から自分たちは強いと勘違いせずにやることは大事だと思います。

 

――吉田さんにお聞きします。早慶戦は2年連続フルセットになったそうですが、慶應にとって早稲田は倒したい相手なのでしょうか

吉田 早稲田に恨みがあるわけではないんですけど、早慶戦ってすごく歴史があって、OBの方とかもすごく思い入れがあるので。早慶戦に対して準備してくれる方とか、期待してくれるOBの方もいるので、僕たちもその歴史を感じていい試合をして勝ちたいなという思いがあります。早稲田は分かりませんが、慶應は本当に縦のつながりが強くて、いろいろ支援してくれていて。あと慶應を背負って戦っているというか、慶應の体育会を代表して戦っているので負けられないなというところですね。

 

――宮浦さんはいかがですか

宮浦 早慶戦って普段味わえない盛り上がりというか。会場の雰囲気もそうなんですけど、独特な雰囲気があって。慶應は向かってくるというか、普段の試合で味わえないことが多いですね。

 

――昨年の早慶戦はフルセットでしたが振り返ってみていかがですか

宮浦 去年の早慶戦はフルセットになって、去年は早稲田アリーナで開催だったんですけど、慶應の応援とかもすごくて。ホームだったんですけどアウェイに感じて。慶應の盛り上がりもすごくて、フルセットでやりづらい感じはしました。慶應も強かったし、高さがある分、一発で決まらない部分がかなりしんどかったですね。

 

――昨年の早慶戦を見ていたのですが、早稲田は慶應にすごく押されていたなという印象を持ちました

宮浦 最初から最後まで押されていて苦しい試合だったなと思います。

 

――吉田さんはいかがですか

吉田 去年は押せ押せで申し訳なかったと思っています(笑)。5セット目とか試合すごく止まったよね?こっちが盛り上がりすぎて。今年は治安良くいきたいなと。去年は応援というか、ベンチがすごくうるさかったんだよね。あれは指導しないとな。何で早慶戦ってあんなにいい勝負になるんだろうね。5セット目は途中までうちが勝っていたんだよね。「え、なんか勝てる」みたいな雰囲気になったんですけどね。でもそういう軽いノリのチームはしっかり淘汰されますね(笑)。最後は早稲田に全部シャットされて「早稲田強いな」っていう。早稲田ってブロック練習すごくしていると思うんですよ。僕たちみたいに「Aパスで返して決めようぜ」みたいなノリじゃないんですよ。ちゃんとブロック練習をしているんで、長いゲームのときにちゃんと実力が出て早稲田が勝つというのが毎年の流れなのかなと。去年はそれをしっかりされたなと思います。

 

――今年はどうですか

吉田 僕が勝てないといったら終わるんで。せっかく早稲田と試合させてもらえるので、勝つ気でいますよ。メンバーがすごくて強いなと思うんですけど、ゼロじゃないのかな。可能性としては1%あるのかな、ここでは何をするか言わないようにしますけど(笑)。勝つ気で試合します!

 

――去年の早慶戦で印象に残っている選手はいますか

宮浦 去年は富澤さん、マルキさんが得点をすごく決められていて、4年生の思いを感じられてすごいと思ったし、嫌だなと思っていました。すごく苦しい状況でも打ち込んでくるんで。フェイントとかあまりせずに、とにかく思いきり打ち込んできたので、嫌だなという印象を持ちました。

 

吉田 太凱さんとか何も考えていないんだろうね(笑)。応援されているし打っちゃえみたいな。しかもどこに打ってくるか分からないし。去年は健人の話で言うと、堀江さん。4年生ですごく熱く試合されていたなと思うんですけど。やっぱり早稲田と言えば健人君と豪君なんですよ。対戦していてプレッシャーを感じるのはその2枚だし、大事なところで絶対決めるのってその2枚なんですよ。豪のクイックも健人のライト側からの攻撃も止まらないし。そこがどうしても難しいところなので、今年は何とかしたいですね。そこがカギを握るのかなと思います。

 

チーム一丸となって勝利を目指す

――今年の早慶戦でキーマンになりそうな選手は

宮浦 セッターの中村駿介選手(早大4年・大塚)ですね。今年の早稲田の強みは攻撃力なので個人の良さを出すためにはセッターが良いトスを上げてくれると思うので、そこをキーマンとしてみなさんに見てほしいと思います。

 

吉田 僕も全く同じことを言おうとしていたんですよね。うちは3年の谷(谷舜介=環3・徳島城東)がセッターをやっているんですけど。僕たちも攻撃力があるんですよ。セッターのトス配分によってチームの勝敗が左右される部分があるので、彼の活躍に期待かなと思います。あとうちはオポジットが1年生なので、彼にも期待かなと思います。

 

――今年の見どころは

宮浦 今年に限らず毎年早慶戦は盛り上がる試合をしているので、今年も面白い試合展開になると思うので、そこは見どころかなと思います。全日本インカレが終わってからの開催なので、大学にできる試合も最後になるので、4年生の思いや意地も見どころかなと思います。

 

吉田 慶應目線で言うと、普通にやったら早稲田が勝つというのが前提にあるんですけど。それに対して慶應がどんなふうに食らいつくのが見どころかなと思います。

 

――お二人にとっては早慶戦が現役最後の試合になりますが、心境的にはいかがですか

宮浦 最後の試合になるので、早慶戦を楽しんでやっていきたいと思います。

 

吉田 僕は生涯最後の大きな舞台でやる試合になるんですよね。これは僕の願望になるんですけど、最後くらい白星で終わりたいなと思いますね。途中どんなにグダグダでもいいから、自分がコートに立ってチームを勝たせたいなという気持ちが強いです。

 

――ご自身にとって最後の早慶戦に向け、意気込みを

宮浦 大学生活最後の早慶戦になるのと同時に、今年のチームでやる最後の試合になるので、今年1年間やってきたことを出すというのと、スタッフや応援等のサポートを含め全員で慶應に向かっていきたいなと思います。

 

吉田 健人君も言ってくれたんですけど、サポートしてくれる方々に感謝して、今まで3連敗しているので、一回くらい勝ちたいなと思っています。勝てたら支援してくれた人たちへの恩返しにもなると思うので、勝ちにフォーカスして頑張りたいと思います。よろしくお願いします!

 

――ありがとうございました!

 

(取材:早稲田スポーツ新聞会 西山綾乃/慶應スポーツ新聞会 持丸嘉昭)

 

 

◇プロフィール◇

 

宮浦健人(みやうら・けんと)

1999年2月22日生まれ/早稲田大学スポーツ科学部4年/鎮西高/身長190センチ/最高到達点338センチ/主将・OP/背番号1

 

吉田祝太郎(よしだ・しゅうたろう)

1998年9月24日生まれ/慶應義塾大学法学部政治学科4年/慶應義塾高/身長184センチ/最高到達点323センチ/主将・OH/背番号1

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