佐藤主将を中心にリーグ3位を目指す
昨年秋のリーグ戦では惜しくも4位に終わった女子ホッケー部。今年は2年ぶりに春のリーグ戦が行われ、いよいよ今週末に開幕戦を迎える。今回、開幕にあたって新主将に就任した佐藤玲(商4・成蹊)選手にインタビュー。チーム、そして佐藤選手ご自身について、たっぷりとお話を伺った。
「慕われる」主将に
――主将に就任された経緯を教えてください
例年通り、監督やコーチが指名してくださり、かつ同期のみんなとも1人1人面談をして、誰が主将になるべきかを考えて、私を選んでいただいたという経緯です。
――目指したい主将像はありますか?
私が1年生、2年生だった時には主将というと雲の上のような存在に感じていたのですが、そうなるとチームとしてはあんまりよくないのかなと思っています。やはり下級生の力はチームにとって大事になってくると思うので、学年かかわらず、みんなから親しまれるリーダーというのが私の中で理想としている姿ですね。みんなから慕われる、みんながいろんな意見を言える、そんな主将を目指したいです。
――主将に就任されて感じる難しさ、一方で喜び、楽しさなどはありますか?
やはりコロナ禍での活動は、部員にもいろいろな意見もあり、大変でした。家庭の状況なども部員1人1人違いますし、部員全員の意見を取り入れることはできずにどこかで妥協しなくてはいけなかった点が心苦しかったですね。でも、自粛が明けてから、後輩が中心となって自主的に練習後にトレーニングしている姿を見たときはうれしかったですね。
――昨シーズンを振り返っていかがですか?
昨シーズンはコロナもあって難しいシーズンでした。自分自身、自分のためでなく4年生のために、4年生を勝たせるために1年間頑張ろうという決意をもって毎日やっていました。ただ、コロナになって春のリーグがなくなって、4年生をどうやって励ましたらいいだろうというところは悩みましたし、同期とも考えて、コロナ禍でも工夫して取り組みをしていたのが結果につながったのかなというふうに思います。自分自身としてもスタメンとして秋のリーグから全試合に出場することができたので、コロナ禍でのトレーニングの成果もあって、私にとって大いに成長できた1年だったかなと思います。
「One for all, for the win」 主体性のあるチームに
――今年はどんなチームを目指していますか?
やはり私の代が7人、そのうちプレーヤーが6人と比較的人数が少ない代ではあります。ただ、試合は11人で行うので、4年生が全員たとえスタメンに入ったとしても下級生の力は絶対に必要になってきます。学年関係なく、学年の間に壁がないチームにしていきたいと思っていますし、比較的コミュニケーションをとりやすい関係を築くことを日々意識しています。
――今年のチームのスローガンは何ですか?
スローガンとしては「One for all, for the win」を掲げています。1人1人が主体性をもってチームのために何ができるかという事を考えてもらうために「One for all」という言葉を入れました。そして、体育会のチームとしてやはり最後は勝利という結果が求められると思うので、結果にはこだわろうというところで、「win」という言葉を入れました。
――チームの雰囲気はどうですか?
下級生、特に1つ下の子たちは昨年から試合に出ていた子もいたので、すごく心強いですし、その子たちの力強さを日々感じています。それだけでなく、同期のみんなも私の手の届かないところをいろいろとフォローしてくれているので、私の作りたいチームというのを尊重してみんな動いてくれているかなと思います。
――チームの強みはどこにありますか?
今までだったら4年生中心に練習メニューを決めて、3年生以下は与えられたものをやっていくことが多かったのですが、今年は3年生などにも意見を聞くという事を意識して行っています。そのかいもあって練習自体を下級生も含めて一緒に運営できているというところは強みかなと思っています。スローガンにもありますように、自分がやる役割も明確化されていて、1人1人が主体性をもてているところも強みだと思います。
――チームとしての具体的な目標はありますか?
まさにこれから始まるリーグ戦では3位に入ること、秋に行われる早慶戦に勝利する、この2つを目標としています。経験者が少ないチームではあるので、泥臭く、ラインを切るまでボールを追いかける、そんなホッケーをしたいと思っています。
主将、そしてMFとしてチームを勝利に導けるか
勝利に貢献するプレーを
――続いて佐藤主将ご自身について伺います。ホッケーを始めたのはいつですか?
大学から始めました。
――なぜホッケーを選んだのですか?
成蹊中学・高校(東京)時代はテニスをやっていたのですが、慶應のテニス部は強いので私の活躍する場はなかなかないのかなと…。あとテニスをやっていて感じたのですが、テニスは初心者と経験者の壁がどうしてもあって、そこの部分をあまり感じないで同じスタートラインから競争できる環境に身を置きたいと考えていました。また、集団スポーツであれば相手校が例えば経験者が9割だとしてもこちらのチーム力で勝てるかなと思います。集団スポーツというところと、同じスタートラインに立てるというところで、ホッケー部を選びました。
――佐藤主将ご自身の個人的な目標は何ですか?
私は、MFの真ん中というチームの要となるポジションで、特にチームの勝敗を左右するポジションだと思います。なので、1つ1つのプレーをしっかりやっていくことが求められることだと思います。目標は、勝利に貢献するというところですね。
――ご自身のプレーの強みはどこですか?
自分のプレーは、スピードというよりもドリブルなどでの細かいスティックさばきが強みかなと思っています。
――個人的にどんなシーズンにしたいと考えていますか?
昨年達成できなかった目標を今年も掲げているので、まずはこの目標を達成するということです。そして、勝ちをつかむというところも大事ですがそれ以上に勝利の喜びを後輩や同期に味わってほしいですし、勝利がどれほど素晴らしいものかということを知ってほしいです。チームのみんなが選手としてだけでなく人としても一番成長できる1年にしたいです。
――今週末には山梨学院大学戦、来週末は早稲田大学戦と手ごわい相手との対戦が続きます。どう臨んでいきますか?
まずは今週末、山学戦にはなるのですが、かなり強い相手なのでどれくらい自分たちの守備が通用するのかというところをまずは見ていきたいです。早大戦は一番気持ちが入るのかなと思っています。どちらかというとこちらの試合にチームとして照準を合わせていて、このチームの前半戦の中で肝となる試合だと思うので、勝つだけだと思います。どんな形であれ、得点して勝ちたいです。
――最後に、ケイスポ読者の皆様に意気込み、メッセージをお願いいたします。
昨年達成できなかった目標を達成するために、チーム一丸となって頑張っていますし、みんな試合が近づくにつれて気持ちも入ってきているので、無観客ではあるのですが、応援していただけたらと思います。勇気を与えられるプレーをできたらなと思います。
――ありがとうございました!
(春季関東学生ホッケーリーグは無観客で開催されます。)
(取材はオンラインで行いました。)
(取材:松田英人)