テニス部は昨年度男女ともに好成績を収め、テニス部の長い歴史の中でも輝かしい１年となった。いよいよ始まる今年シーズンの試合の数々を前に、昨年１年間の振り返りと今年度へ向けて様々なお話を伺った。インタビュー第２弾は昨年度男子主将・羽澤慎治選手（旧４年・西宮甲英高等学院）、今年度女子主将・永田杏里選手（総４・南山高等学校女子部）、女子エースの佐藤南帆選手（環４・日出高等）の３人です！
主将としてチームを引っ張った羽澤慎治選手
——初めに他己紹介をお願いします
羽澤：永田杏里選手は大学４年生で今女子のキャプテンを務めています。昨年の王座優勝にも貢献して、今年は主将としてチームを引っ張って２連覇してくれると思います。頑張ってください。
永田：南帆は１年生でインカレ単複とって、ユニバーシアードも優勝して大学最強で、それプラス明るいキャラクターで強さプラス愛されキャラです。今年ももちろん早慶戦であったり王座で大活躍してくれることを願うというか、してくれると思います。
佐藤：照れますね（笑）。羽澤さんは昨年のキャプテンを務めていて今はプロテニスプレーヤーとして活動されています。プレーはサーブアンドボレーが本当にかっこよくて最強で、でもオフコートでは関西人らしい面白い方でたくさんの方を笑顔にいつもしています。
羽澤：ありがとうございます！
——昨年を振り返って
羽澤：インカレ・ダブルスで優勝できて、ベストとはいかなかったんですけどしっかり自分の中ではある程度やり切れて終われたかなと思います。個人的にはまだまだできたかなという気持ちは正直あるので、大変だったけど振り返ってみるとやっぱり楽しかったです。
永田：昨年度は春の早慶戦で女子がワセダに敗れてしまって、そこから１年の団体戦が始まって早慶戦で負けたからこそリーグ、王座への思いがチームとしても強くなって、その分結果的に王座で優勝できた時は本当にうれしかったです。でも王座も部員全員が行けたわけではなかったので、今年こそはみんなで行ってみんなで優勝を愛媛で味わえたらいいなと思います。個人的には春関で優勝することができて、インカレでは準決勝で負けてしまったんですけどまあまあの成績だったのかなと。今年は単複優勝を目指して頑張りたいなと思います。
佐藤：杏里も言っていたんですけど、春の早慶戦で負けてそこからチーム全員で課題に向かって頑張って練習して、その結果王座優勝できて自分のテニス人生のすごい宝物になった１年でした。個人的には３大会しか海外の試合に出られなかったので、今年はもう少したくさん出場してランキングも上げていきたいなと思っています。
——昨年見つかった自分の課題
羽澤：僕は緊張してしまうので、緊張して力が入ってプレー自体が硬くなってしまうことが多いので、その反省も踏まえてまずは試合にたくさん出て試合になれることと、あまり考えすぎず試合を楽しむことをプロになってから少しずつ意識して克服できるように今頑張っています。
永田：私が負けたりプレーが悪かったりする時は結構ミスに対して気にしてしまったり、自分の中で一杯一杯になってしまっているときが多いので羽澤さんもおしゃっていたんですけど、純粋に試合を楽しむ、相手との勝負を楽しむことを今年より意識してやっていきたいなと思います。
佐藤：私は団体戦の戦い方がすごく難しいと感じていて、テニスは個人戦なので自分一人で戦ってしまうんですけど、ポイントとったときに応援の方を見てガッツポーズするとかということにあまり慣れていないので、それが自分自身の課題だと感じました。
王座優勝に大きく貢献した永田杏里選手（左）と佐藤南帆選手（右）
——（永田選手・佐藤選手に対して）最上級生となり取り組みや意識で変化したことはありますか
永田：主将になってから早速２ヶ月間海外遠征に行っていて部活に参加できない状態だったのでこれから意識することとしては、今までは先輩が主導になってやってくださっていたので自分のことだけに集中していたんですけど、主将という立場で自分のことだけではなく同期、後輩、一人ひとりにしっかり目を向けてやっていきたいなと思います。
佐藤：私も杏里と一緒で、まだ１年生に会えていなかったり部活に参加できていないんですけど、今年は自分が海外遠征で感じたこととかを積極的に発信していきたいなと思います。
——２ヶ月の海外遠征で得られたものはありますか
永田：いろいろなことを吸収することができたんですけど…
佐藤：難しいよね…
永田：大学生のテニスはしつこいプレーの人が多いんですけど、海外にはしつこいプレーの人もいればパワープレーの人もいればテクニックがすごい人もいて１回戦ごとにタイプが違う人が多くて、そういう選手とやっていく中で自分の弱さや武器を感じたりできたことはよかったのかなと思います。課題が明確になった分、練習やトレーニングで意識してやっていきたいなと思います・
佐藤：私が思ったことも今杏里が言ったことと同じなんですけど、フィジカルをもっと鍛える必要があるなと感じました。１回外国人選手の腕を見るようにしてみたんですけど、そしたらすごく鍛えられていて、筋肉がすごくてこれくらい自分も鍛えないとダメだと感じたので、日本帰ったらウエイトトレーニングを頑張りたいなと思いました。
永田：頑張ろう！（笑）
——（羽澤に対して）昨年１年間主将を務めて、大変だったことややりがいを感じたことはありますか
羽澤：大変だったことはミーティングが多かったことです。部の中でも部門に分かれて活動をしているんですけど、全部把握していなければいけないということもあってそこに全部参加するので、ミーティングで時間が取られてしまうことや連絡で時間を取られてしまうことが大変でした。でもその分自分の意見がそのままチームにダイレクトに影響を与えられるところはあったので、その辺はすごく楽しかったしやりがいは感じました。
——これまでの３年間または４年間の大学テニス生活に点数をつけるとするならば何点でですか
羽澤：僕は７０点くらいですかね。自分の中ではその時々でやりきっているつもりではあったけど、後から振り返るとまだまだできたなと正直今思っているところです。その後悔、やり切れたとは言い切れないなと思うので７０点かなと思います。残り３０点はこれからしっかり頑張っていいきたいなと思っています。
永田：今年への期待を含めて５５点くらいで。
羽澤：低くない？
永田：私もその時々は頑張っているつもりなんですけど、完全にチームに勝利を持って来られなかったりとかまだまだ弱い部分は多いので、今年その残りを埋められるように頑張ります。
佐藤：杏里低いな。私は８０点くらいかなと思っていて、早慶戦とか１年生の王座で負けてしまったので今は８０点なんですけど、ラスト１年で１００点と言い切れるように頑張りたいと思います。
——これまでで１番印象に残っている試合
羽澤：僕は最後４年の時の王座のシングルスの試合が１印象に残っています。すごい長い試合でワセダのエースの子と対戦だったんですけど、すごく緊張もしたしポイントとれた時は嬉しかったですしその試合が１番印象に残っています。
永田：私は２つあって、１年生の時の南帆とのインカレ・ダブルス決勝と王座のワセダ戦のシングルスのときです。インカレの決勝では１年生で南帆と組んで優勝できた瞬間はうれしかったというのはすごく覚えていて、王座では隣で南帆がシングルスをやっていてどっちが先に勝って勝利を決めるかという感じで１ポイントくらい南帆が先に終わって南帆が慶應全体の勝利を決めたんですけど、全然そこは悔しいとかはないんですけど、ほぼ同じタイミングで勝利を決められて喜びを分かち合えたというのはすごく印象的です。
佐藤：私も２試合あって、王座決勝のワセダ戦の単複２試合がすごく印象に残っています。ダブルスは春からずっと練習してきて最後５−４の相手のサーブで４ポイント杏里と一緒に必死にとって最後６−４で勝ってダブルス２−０つけられたのは本当に嬉しかったので印象に残っています。シングルスは坂井監督にマッチポイントとか緊張したときは脚が震える言われていて、私は脚とか震えたことがなかったので震えないだろうなと思っていたんですけど、マッチポイントでサーブを打つ時に本当に脚が震えて「こんなことあるんだ！」と思って、必死に気合いでサーブ入れて勝てたのは本当に印象に残っています。
——今年期待している選手
羽澤：今年期待の選手は白藤成（環４・西宮甲英高等学院）です。僕の１つ下で男子のキャプテンなんですけど、もともと自分の高校の１つ上の先輩でむかしから仲が良かったんですけど、高卒でプロになったけど途中で辞めて今大学の僕の１つ下で入っているという少し変わった経歴の持ち主で、キャプテンとしてチームを引っ張ってくれると思っているので期待しています。
永田：みんなに期待しているんですけど、１年生で入った大橋麗美華ちゃん（新1年）とか１年生全員なんですけど期待している部分は大きいです。結果だけではなくてチームに新しい雰囲気だったり、今あるチームをプッシュしてくれる存在になるかなと思っています。みんな周りから結果で期待されることも多いと思うんですけど、そこは気にせずに伸び伸びやって欲しいなと思っています。
佐藤：私の同期の山本千遥（総４・桐蔭学園）っていう子がいるんですけど、その子は毎日毎日本当に努力してテニスと向き合っているので、結果として報われて欲しいなとすごく思っていて期待しています。
——今年の目標
羽澤：僕はもう引退しているので個人の目標になるんですけど、プロ1年目になったので海外の試合に１つでも多く出ることと、ケガなく１年通して試合できたらいいなと思っています。
永田：チームとしては早慶戦勝利、王座優勝が目標で、個人としてはインカレ単複優勝したいなという気持ちです。学生大会があるうちは海外にはいけないと思うんですけど、海外の試合とか国際大会にチャレンジしてランキングを上げたいなと思っています。
佐藤：チームとしては早慶戦、王座優勝が目標です。個人的には世界ランキング４００位台を目指して頑張りたいと思います。
——お忙しい中、本当にありがとうございました！
※当取材は新型コロナウイルス感染拡大を受けて、オンライン上で実施しました。
（取材：船田萌恵）
