【連載】突撃!慶應体育会2022 vol.1柔道部(後編)

連載

昨年、早慶戦で男子は3連覇、女子は初制覇を果たすなど今勢いに乗る柔道部。後編では、そんな柔道部の主将を務める杉村晃希(政4・大阪星光学院)選手のインタビュー完全版をお届けします!

練習中の杉村主将(右)

「総力戦」

——練習では雰囲気の良さが感じられました。

メリハリは意識するようにしています。練習後にはすごく楽しそうにしている事からもわかるんですが、みんなで遊ぶ時は遊ぶ、やるときはしっかり真剣にやるというように各自でしっかり目標設定とかもしています。そういった中でみんなで高め合っていこうということはたまにみんな集めて言っていますね。

 

——今年の目標はなんですか?

ベスト8と早慶戦4連覇を目標としています。

 

 

——今年のスローガンはなんですか?

「総力戦」です。僕たちの代で人数が減って、戦力も低下しました。この先勝っていくためにどうすればいいかを考えた時に、みんなで力を合わせて補い合って、チームとして総合力を高めていこうという思いでこのスローガンにしました。

「総力戦」で高みを目指す

 

 

多様性と自主性

 

——練習について伺います。毎日同じような練習メニューですか?

私たちの代になってからはメニューを基本的に固定するようにしています。毎日どういった目的で練習するのかという目的を明確にするために基本的に毎日こうしたメニューでやっています。

 

 

——今日の練習メニューはどういったものでしたか?

まずはアップです。そして打ち込みをしました。これは技に入るまでの動作を繰り返し行うものです。そこからより実践に近い形のこういった組手をする相手にはどうするのかとか実践的に動いて技の確認をする練習を挟んで実践練習。今日は最後に寝業をやって終わりですね。

 

 

——テーマはどのようなものですか?

簡単にいうと組手を意識してやるというのを今のテーマとしています。基本的に一ヶ月に一回、テーマを変えるようにしていて、今月(4月)は組手です。実践練習や打ち込みでもそこを意識してやっています。

 

 

——普段の練習で意識していることはなんですか?

自分の練習だけじゃなくていろんな人の練習を見て、チームとして勝っていくにはどう練習すべきか、同チームのメンバーに声をかけていくべきなのかというのは常に意識しています。

 

 

——慶應柔道部の特徴はなんですか?

他の柔道部と比べると大きいのは、先生がいないというところです。今日は師範がいらっしゃったんですが、週に1、2回来てくださる感じで、基本学生だけでやる感じなんですよね。その先生がいない状態で、みんなで互いに教え合うというところは他の柔道部とは違うところだと思います。

また、部員の多様性も特徴です。大学から始めた選手もいれば、高校時代全国3位になるなど全国を舞台に活躍していた選手もいます。始めた年代も僕は6歳なんですけど幅広く在籍しています。そうした多様性が、面白さでありますね。

 

歴史と伝統

 

——主将ご自身について伺います。慶大を選んだ理由はなんですか?

僕は大阪の高校に通っていたんですけれど、高校2年生の時に慶大に誘われました。2つ上の先輩に誘われたんですがその先輩に面倒をよく見てもらっていて、来なよと言われて興味を持ったというのがきっかけです。実際に練習に来てみてもすごくいい雰囲気でやっていたのでこういう柔道部はいいなと思って入りました。

 

 

 

——柔道部の歴史や伝統感じる瞬間はありますか?

やはりOBの方々の手厚いサポートというのは強く感じていて、上の方もよく顔を出してくださって、コロナ前は飲み会なども年齢上の方から最近卒業された方まで参加するというところもあったので、日本最古の運動部としての歴史は感じます。

 

 

――最後に、柔道の魅力や醍醐味を教えてください

立ち技だけでなく寝業もあって、寝技で逆転されたりしたりという展開の多さが面白いです。最近は寝業も大事だと感じているので今回練習にも取り入れました。
慶應柔道部という点から見ると早慶戦がめちゃくちゃ面白いと感じています。20人対20人という試合は国内どこ探しても無いと思います。大きな規模感でやっているので、慶應と早稲田にしかできない経験ができていますね。

 

——ありがとうございました!

(取材:松田英人)

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