7月2日(土)に行われる第30回早慶ラクロス定期戦は、今年は有観客での開催だ。昨年の全日本選手権で社会人王者を破り、日本一を達成した慶大男子ラクロス部は、早慶戦では5大会ぶりの勝利を目指す。今回は担当記者が、慶大男子ラクロス部の戦力分析を行った。
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圧倒的な得点力と最強のFO・石井
ATのスタメン3人は、中名生幸四郎(経4・慶應)、小川司(商4・慶應NY)、齋藤侑輝(法4・慶應)が予想される。この3人は昨年からレギュラーとして出場し、慶大の日本一の立役者となった。特に注目すべきは中名生だ。昨年のチーム得点王であり、昨秋の関東学生リーグ戦では最優秀選手賞にも輝いた。全日本選手権のStealers戦でも4得点を挙げ、持ち味である得点力の高さを発揮した。昨年からスタメン出場を続け、華麗な連携も見せる3人の攻撃は早大ディフェンスを突破してくれるだろう。
また3人に加え、得点力が高いMFの神津悠生(商4・慶應)や控えにはU21日本代表にも選ばれているAT・藤岡凛大(政2・慶應)などがおり、打倒ワセダに向け層の厚さも十分だ。
試合開始時や得点後に行われるFO(フェイスオフ)。ラクロスでは得点後、失点したチームから攻撃を始められるわけではないので、FOの役割も非常に大きい。慶大のFOは1年時から任されている石井ヴィクトール慶治(商4・慶應NY)。圧倒的パワーと日本トップレベルの実力で、失点時には悪い流れを断ち切り、得点時にはさらに勢いをつける。
鉄壁ディフェンスは健在か
慶大の強みはオフェンスだけではない。昨年の全日本大学選手権ではMVPにDF・中根之斗(法4・慶應)が、全日本選手権ではゴーリーの藤井凱章(R4法卒)が選ばれるなどディフェンス陣の活躍が光っている。昨年のスタメンからは中根、1年ながらスタメンとして出場していた小川健(政2・慶應)が残る。昨年主将を務めたDF・八星輝(R4法卒)の穴を埋めることが期待されるのは塩原健司(政3・慶應)だ。慶大DFのエース番号17を背負う彼は、対人能力の高さと卓越したスキルで慶大ディフェンスを支えてくれるだろう。
ゴーリー・藤井の後継者は岸晋太郎(法4・慶應)だ。藤井から背番号2を引き継ぎ早大の攻撃から慶大ゴールを守る。昨年の主力2人が抜けた慶大ディフェンス陣だが、鉄壁ディフェンスは健在だ。
チームをまとめる主将・貝柄海大(政4・大宮)
そしてチームをまとめる主将の貝柄がラクロスを始めたのは大学からだ。しかし、昨年もMFとしてチームの勝利に大きく貢献、藤岡と同じくU21日本代表にも選ばれている。的確に指示を出すだけでなく、自身もランニングシュートを決めるなど高い得点力を誇っている。その端正なルックスと熱いプレーで会場を魅了する貝柄に注目だ。
4大会勝利から遠ざかっている男子ラクロス部。スローガン「PRIDE」を胸に王者としての威厳を見せつけられるか、期待が懸かる。
(記事:長沢美伸)