【野球】投打がかみ合い連勝で勝ち点奪取! 東大②

粘りの投球で今季初勝利を挙げた白村

9月11日(日)  慶大-東大 二回戦

昨日の逆転勝利に引き続き、開幕カードで連勝して春秋連覇へ弾みをつけたい慶大。試合は慶大打線が4回までに5点を奪い序盤で大勢を決めた。一方の投手陣も4投手による完封リレーで東大打線に付け入る隙を与えず、投打のかみ合った危なげのない試合運びを見せた慶大が東大に連勝し勝ち点1を挙げた。

   
慶大
東大
慶大:○白村、只野、仲井、福谷―阿加多、手銭

 東大:●香取、初馬―田中

 慶大出場選手

  ポジション 選手名(学部学年・出身高校)
[7] 影山(総3・鎌倉学園)
  [2] 手銭(環2・大社)
[4] 金田(政4・土佐)
  [1] 仲井(文3・時習館)
  [1] 福谷(理3・横須賀)
[5] 山﨑錬(商3・慶應)
  [5] 齋藤雄(政3・慶應)
[8] [9] 伊藤(環4・中京大中京)
  R[8] 荒川(商2・慶應)
[3] 伊場(政4・慶應)
  R 川島(政3・岐阜)
  [3] 神田(経4・慶應志木)
[2] 阿加多(法3・慶應)
  [7] 宮本(政4・慶應)
[9] 藤本(環1・慶應)
  [8] [9] 松本大(環2・桐光学園)
[6] 福富(商3・慶應)
[1] 白村(商2・慶應)
  H 田中聡(商4・慶應)
  [1] 只野(商3・慶應)
  H 鈴木裕(商3・慶應)
  [4] 大川武(環3・済々黌)
 慶大・白村(商2)、東大・香取の両先発で始まったこの試合。試合は初回から動く。1回表、先頭打者の影山(総3)が放った打球は相手二塁手の失策を誘い、いきなり出塁。その後、4番伊藤(環4)が四球を選び、二死一、三塁の場面で続く5番伊場(政4)が左前適時打を放ち、慶大があっさりと1点を先制する。

1年生ながらリーグ戦初出場で適時打を放った藤本

 さらに慶大は3回、2番金田(政4)の右前打、4番伊藤の四球、5番伊場の左前打で満塁のチャンスをつくると、この試合、リーグ戦初出場で初スタメンに抜擢された1年生・藤本(環1)が左翼線に2点適時二塁打を放ち、東大先発の香取を早くもノックアウトする。代わってマウンドに上がった初馬の暴投でこの回さらに1点を追加する。

 4回にも四球、失策で出た走者を金田が犠打できっちりと送り一死二、三塁のチャンスをつくると、続く3番山﨑錬(商3)がセンターに犠飛を放ち、1点を追加する。これで慶大はリードを5点に広げ、序盤から試合を優位に進める。

 一方、慶大先発の白村は1回、2回ともに先頭打者に出塁を許し、得点圏にランナーを進められるものの後続をきっちりと打ち取りまずまずの立ち上がりを見せる。

 白村は3回、突如制球を乱し、3つの四球を与え二死満塁とこの試合一番のピンチを迎える。しかし、5番田中をサードフライに打ち取り、この回を何とか無失点で切り抜ける。

 結局、白村は毎回ランナーを得点圏に許すものの、粘り強く要所を締めるピッチングで5回を無失点に抑える。

 慶大打線は5回、東大の1年生投手初馬に三者連続空振り三振を喫すると、以降9回まで無得点に抑えられる。 

只野は2番手で登板し、2回を無失点
それでも慶大投手陣は好リリーフで東大打線に付け入る隙を与えない。6回からマウンドに上がった只野(商3)は打たせて取るピッチングで2回を完璧に抑える。さらに8回は仲井(文3)、9回は守護神・福谷(理3)がともに二死からヒットを許すも続く打者を難なく抑える。序盤に挙げた点を投手4人の完封リレーで守り切り、慶大が5―0で東大に勝利した。これで開幕カードを連勝で飾り、勝ち点1を挙げた。

この開幕2連戦、4番伊藤に対して計4四球とマークが厳しかったが、それでも後続の打者が勝負強いバッティングを見せ、どこからでも点が取れるということを証明した試合だった。また初のスタメン出場で2点適時二塁打を放った1年生藤本など投打において今後が楽しみな選手が台頭し、より層が厚くなったと感じられる試合でもあった。このままの勢いで、全勝優勝で春秋連覇へ邁進してもらいたい。

 By Masao Honda

 

 選手のコメント 

 只野

(今季初登板でしたが振り返って)落ち着いて投げることができたので良かった。(2回をパーフェクトに抑える好投でしたが心掛けた点は)少ない球数でテンポ良く投げることが求められると思ったので、四球を出さないように、打たせて取ることを意識した。(夏場で特に強化した点は)チームとしての目標でもあったが、四球を出さず、いつでもストライクを取れるようにコントロールを鍛えた。(今季の個人としての目標は)今まではシーズンを通してベンチ入りを果たすことができなかったので、今季はスタートからラストまで投げられるようにしたい。

仲井

(今日の登板がリーグ戦初登板となったが)今日は前のピッチャーがいい流れを作ってくれたので、その流れに乗っていい感じで投げることが出来た。(1回無失点という結果については)修正するところはいっぱいあるし、ここから相手も厳しいので調子を上げていきたい。(夏の間に取り組んできたことは)ずっとけがをしていたのでとにかくけがを治して何とかいい状態で臨めるようにそれだけでやってきた。(自身の売りは)他のピッチャーみたいに速いわけではないので、丁寧に投げて相手に嫌がられるようなピッチングをしていきたい。(今季の目標は)優勝するだけです。

 福谷

(今日の試合をふりかえって)とりあえず勝てたので良かった。(4投手での完封リレーとなったが)いつもはあまり投げない二人が投げて繋いでくれたので、特に感慨深いものがあった。(東大打線の印象は)振れてきているなという印象はあるが、まだ粗い部分があると監督にも言われていたので、丁寧に投げるよう心がけた。(法政戦まで2週間空くがどのような調整をするか)疲れがまだ残っているので、まず疲れをなくして、法政戦をベストに迎えられるように調整したい。

 山﨑錬

 (昨日の試合と違って幸先よく先制する試合展開でしたが)今日はピッチャーが白村だったということもあって、出来るだけ早いうちに点を取ってやりたいなと思っていたので、先制できてよかったです。(4回には5点目となる犠牲フライを放ちましたが)最低限外野に持っていきたくて、ヒットは打ちたかったけど最低限の仕事が出来たかなと思います。(2試合連続ヒットだがバッティングの調子は)バッティングの調子はまあまあで、ここからどんどんもっと上げていって、毎試合チームに何かしらいい働きのできる打席を1打席でも多くして、チームに貢献したいです。(6回にヒットを打って二塁に滑り込む際に足を痛めたようにも見えましたが)大丈夫ですよ。痛いですけど(笑)。まあ大丈夫です。(2週間後に法政戦だが意気込みは)法政戦からは気の抜けない試合展開になってくると思うので、今週と来週でしっかりもう一回練習して、確実に1試合1試合をものにしていきたいです。

 白村

(今日の試合を振り返って)フォアボールでランナーを何度も出してしまった。一番悪かった。結果としてはよかったが、内容としては良くなかった。(そのフォアボールで満塁のピンチを迎えながら自分で切り抜けたが)正直ノースリーまでいってしまって、ダメかなと思ったんですけど、このままいってしまったら、こういった結果は何度もあったので、なんとか進化したところを見せたかった。投げきれてよかった。(投げてみて課題は)やはりコントロールと、先頭バッターをしっかりと抑えることですね。フォアボールもなくしていきたい。(5回約90球を投げたがスタミナ的にはまだいけたか)投げられました。続投は出来たんですが、あの内容なら仕方ないです。(夏の練習に力を入れたことは)コントロールに力を入れたんですが、今回は生かせなかった。なのでしっかり投げ込んでいきたい。(今期の目標は)春に2勝しているので、それ以上、3勝以上と、防御率を0点台にしたい。(次回の法大戦まで2週間以上空くが、どう調整していくか)とにかくコントロールを良くしていかなければいかないので、投げ込みを。変化球は投げ込んでいけば良くなると思うので。(次に向けて)不甲斐ないピッチングをしてしまったので、次はチームに流れを持っていくようなピッチングをしたいです。

 藤本

(夏の間は何を)チャンスは少ないと思うので、いつでもいけるように練習してきた。(初スタメン、言われた時の気持ちは)緊張はしたが、練習はかなりやってきた。自信はあった。(初打席での気持ちは)来た球を初球から振っていこうと思っていた。(東大を突き放す2点タイムリー二塁打、打席での気持ちは)自分にできることをしようとした。1年生でベンチに入れてもらっているので4年生のためにやろうと思う。(今季の目標)チームとしては日本一をとること。個人的に思っていることは、まだ1年秋で先もある。来春のためになるような秋にしたい。

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