【バレーボール】攻撃力を封じられて無念の敗北/春季関東大学男子1部バレーボールリーグ戦 第7戦vs明大

バレー戦評

前日の早大戦後にも多くの選手が勝利への強い意気込みを語った明大戦。熱い闘志を胸に挑んだ一戦だが勝利を収めることはできなかった。第1セットは相手の堅い守りに苦戦するも終盤は慶大が攻守で上回り同点まで追いつく。ただあと一歩点を積み上げることができず、惜しくもこのセットを落とすと勢いに乗り切れない。その後の第2セットや攻撃力の強化を図った第3セットでも逆転は叶わずセットカウント0―3で敗北を喫した。

※掲載が遅くなり、申し訳ありません。

2023年5月7日(日)

春季関東大学男子1部バレーボールリーグ戦

第7戦 慶大×明大

@東海大学湘南校舎総合体育館

得点

慶大

セット

明大

21

25

20

25

18

25

 

出場選手(サーブ順)

ポジション

背番号

名前(学部学年・出身校)

   
   

OH

島田航希(経4・慶應)

MB

芳賀祐介(環3・札幌北)

OP

渡邊大昭(商3・慶應)

OH

山口快人(経1・慶應)

OP

松本喜輝(環4・九州産業)

S

10

大槻晟己(総4・清風)

L

山元康生(法2・慶應)

途中出場

 

 

 

11

入来晃徳(環2・佐世保南)

 

芳賀選手とのコンビを成功させるセッター・大槻晟己(総4・清風)

第1セット、序盤から相手に4連続得点を許し慶大はタイムアウトを取る。直後に芳賀祐介(環3・札幌北)のクイックが決まり、さらに松本喜輝(環4・九州産業)のバックアタック・センターアタックなど多様な攻撃を仕掛けていく慶大だが相手のディフェンス力が高くなかなか点が決まらない。点差が開くなかで活躍を見せたのが山口快人(経1・慶應)だった。大きくレフトにトスされたボールに合わせてスパイクを決め、さらにその後は高いディフェンス力を発揮。相手のサーブ、素早いテンポで繰り出されるスパイクを拾い続ける。このプレーで確実に流れは変わり、直後には松本が鋭角のスパイクを決めてベンチからは「これこれ」という声も聞こえる。一時はダブルスコアをつけられた慶大だったが、終盤には主将・島田航希(経4・慶應)のスパイクを皮切りに驚異の追い上げを見せてついに21―21で並んだ。ただ最後は相手がブロックを連続で成功させて惜しくも21―25でこのセットを落とした。

 

1年ながら攻守で重要な役割を担う山口

第2セット、序盤は拮抗したゲーム展開がくり広げられた。明大セッターの速いトス回しでの攻撃に押される場面はあるものの、山元康生(法2・慶應)や山口快人(経1・慶應)の安定したサーブレシーブで攻撃の幅が広がる。相手ブロックを翻弄するプレー、芳賀のタッチアウトを狙った得点、渡邊大昭(商3・慶應)・芳賀・島田の3枚ブロックで攻撃を封じるなど優位に試合を進める場面も見られた。しかしその後のミスや明大のサーブ、素早い攻撃に流れを掴みきれない。リードを許したままの終盤、慶大は粘り強い守備で渡邊や松本のスパイクなどで17―22から連続z三加点を決めるが、相手チームのタイムアウトで流れを切られ、20―25でセットを落とした。

 

 

入来がコートに入り攻撃力を高める

第3セット、慶大は入来晃徳(環2・佐世保南)をコートに入れて攻撃力の強化を図る。その入来が早速レフトからのスパイクエースを決めるも、勢いに乗る相手も攻撃の手を緩めない。慶大の3枚ブロックをものともしないスパイクが決まり2―7と点差を広げられる。「ここから」という声掛けもあり直後にはまたしても入来がスパイクを放つも相手のディフェンスを崩すことができない。8―14のセット中盤、ここで流れを変えたのが渡邊だ。タイミングをずらしたスパイクで得点を奪うと持ち前のサーブでも相手を崩す。終盤は攻守バランスよくプレーを展開しているように思えた慶大だが、すでに2セット連取している相手を前に試合の主導権を奪うことはできず18―25で敗北した。

(取材:長掛真依、妻井安那、五関優太)

以下、コメント

星谷健太朗監督

――今日の試合を振り返って

今日もなんとか勝負になるようにという意気込みで、昨日の早稲田さんの時には最後あまり自分たちの力を出しきれずにそのまま負けてしまったので、なんとか出しきれるような状態でやれるようにと意気込んで臨んのですが、最後の最後まで乗り切れませんでした。向こうのディフェンス力というのがやっぱり素晴らしく作戦も上手く対応できなかったとこもあったのですが、上手く乗り切れなかったのが反省点だし、自分たちの弱さだったなと思います。

――慶大もレシーブ面で活躍してる選手が多くいましたが、慶応のディフェンスについてはいかがでしたか

こっちもディフェンスは1・2セット目についてはそういう布陣で組んでいたので、その効果というのは存分に発揮していたなと思います。一方で犠牲にした攻撃力が課題で、選択肢が少なくなった攻撃陣がプレッシャーかかる中であったり、助走コースを潰されてのパフォーマンスという中で、決めきれなかったということが敗因だったかなと思います。なので守備を取るのか、攻撃を取るのかという展開の中で大変だったのですが、特に3セット目については攻撃にちょっと切り替えてやろうとしたんだけれども、なかなか功を奏さなかったという試合だったかなと思います。

――第2セットの後チームにどのような声掛けをしましたか

なので入来(=晃徳・環2)に入ってもらうというのと、入った時にどういう戦い方をするかということを伝えました。あともう一度そこの入来の攻撃力に懸けてチームとして奮起してやっていこうというような声掛けをしました。

――ここまでのリーグ成績をどう見ていますか

能力としてはやっぱりまだ出しきれる、伸びしろというのがあるなかで出しきれてない感覚があるので、それは実力不足だなと思っている部分です。だんだんと試合を重ねていくと向こうも対策をしてくるので、こっちのポテンシャルを発揮させないような対策をされてきた時にさらにそれを上回るフォーメーションだったり攻撃の展開というのを編み出せるようにして、もう一度慶應として自信を持って戦えるようにやっていきたいなと思います。

――次戦に向けて

段々と勝敗がついてきて結果が気になるところではありますけれども、結果を気にして良いことというのはあまりないので、自分たちが何をすべきか、どうしたいのかというところにフォーカスをして、1球1球全力でやりその上で勝利に近づけるように、出てる人だけではなく本当部員全員が一丸となってやっていきたいなと思います。

 

島田航希主将(経4・慶應)

――今日の試合を振り返って

序盤立ち上がり悪くて終始あまりチームの雰囲気も良くなくて、良いプレーもあったのですが、流れを引き寄せることができませんでした。相手が一枚上手で自分たちの本来の力を出すことができませんでした。

――相手が1枚上手だったと思う部分は

ディグとブロックです。 ブロックで綺麗にワンタッチをかけられて、で(慶大の)ディグもいいようにまとめられてしまいました。

――主将としてここまでの成績をどう見ていますか

正直もう2勝ぐらい勝てるかなと思っていたのですが、そんなに甘くなかったです。

――次戦に向けて

あと4試合本当に負けられないので、初戦で勝つこともそうなのですが、あまり気負わずバレーボールを楽しむことを意識したいと思います。

 

大槻晟己副将(総4・清風)

――今日の試合を振り返って

今日は攻撃のところが手詰まりになってしまい、相手に先手を打たれてしまって、どんどん攻撃が決まらなくなるという展開になってしまって、ここはセッターである自分の責任であるというふうに感じています。

――レシーブに長けている明大に対してどういったトスワークを意識しましたか

(明大は)レシーブはいいのですか、昨日の早稲田に比べるとブロックがそこまで高くないところがあって、相手セッターの近藤選手の上であったりとか、そういったところで通していこうと思っていたのですが、なかなかそれが思っていた通りにいかなかったのかなと思います。

――ここまでのリーグ戦の成績をどう見ていますか

これからどうにでもなるので、これから良い展開もあり得るし、ここから崩れてしまうこともあるという本当にギリギリのところにいるので、ここから後一週間来週に向けてもう一回チームを作り上げられるかなと思います。

――次戦に向けて

ここからは本当に一つも落とせない試合だと思うので、死ぬ気で頑張ってみたいと思います。

 

松本喜輝選手(環4・九州産業)

――今日の試合を振り返って

やっぱり結構自分たちのミスで自滅してやられたところが多かったかなと思います。

――明治大学は「ディフェンシブなチーム」だと昨日伺いましたが、そんな明治に対してどのようなスパイクを心がけましたか。

自分の強みは高さだと思うので、はい、しっかり高いところでブロックに当てて出したりだとか、上から打つことも意識的にやってます。

――ここまでの成績をどう見ていますか

なんかいつも取りたいところで取り切れてない感が強いです。もっとチームが一つになって、取りたいボールを取りにいけたらと思います。

――次戦に向けて

残り4戦しかないということで、ここ2日負けてしまったのですが、切り替えて一から頑張りたいと思います。

 

山口快人選手(経1・慶應)

――ディグなどでの活躍が目立ちましたが、ご自身のプレーを振り返っていかがですか

今日は、松本さん(=環4・松本喜輝)とか、大昭さん(=商3・渡邊大昭)が苦しい状況にあって、その中で自分ももっともっとスパイクを決められたらよかったのですが、なかなか決めることができなかったです。自分の役割はサーブキャッチが第一ですけれども、自分がスパイクで機能しないと周りも機能しなくなってしまうので、そこは次の改善点かなと思います。

――チーム全体としてはいかがですか

チーム全体の課題も同じようなことではあるのですが、昨日早稲田に3ー0でやられて今日はしっかりと気持ちの面で切り替えられて最後まで頑張れたかなと思います。

――相手はディフェンスを強化しているチームですが

ディフェンスというよりも相手は早いバレーなので、そこのブロックの確認、11で仕留められるようにブロック練習してきました。

――なかなか主導権を握れない中で、どのような声かけや意識で試合に望まれていましたか

そうですね。まあ目の前の一点に集中して、点数を気にしないわけではないですけれど、目の前の一球一球に集中して頑張りました。

――次戦に向けて

あと残り4試合で、2部か1部かというラインだと思うので、スパイクでしっかり決められるように精一杯頑張っていきたいと思います。

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